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11章
461.花火
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「ではこれより学校の開校宣言をディアナ様よりお願いします」
「では今よりここ、オクシデント学校の開校を宣言します!」
ディアナは声高らかに宣言すると…
(はい…ここでポーン)
火魔法を使って花火を打ち上げる…
バーン!バーン!バーン!
いくつも花火を打ち上げると…
「綺麗…」
子供達が花火を見つめる。
「これは火魔法を使った花火です。みんなも魔法の勉強頑張ればこのくらいすぐに出来るようになるよ」
ディアナは笑って説明すると最後に大きな花火を打ち上げた!
「お疲れ様でした!」
ディアナ達は全ての挨拶を終えて戻って来るとマルコさんが笑顔で迎える。
「最後の花火は凄かったですね!あんな魔法があるなんて…」
「簡単ですよ。小さい火の玉に魔力を留めておいて上で爆発させるだけです!温度を調節して少し色を変えれば…」
「なるほど…こうでしょうか?」
アルフノーヴァさんがディアナと同じような火の玉を作ると空に飛ばす。
「そうです!あとは上に行ったら魔力を解放して…」
バーン!
と花火が打ち上がった。
「アルフノーヴァさん上手!ねっ?簡単ですよね」
「そうですね…子供達も十年くらい修行すればできるんじゃないでしょうか?」
アルフノーヴァさんがニコッと笑う。
美しい笑顔につられてニコッと笑うと…
「へっ?十年?」
「まずはこの魔力を留めることに五年、そして飛ばすのに風魔法も使いますから二重魔法に三年、そして自分の意思で解放できるようになるのに二年ってところでしょつか」
「えっ…そんなに複雑でしたか?」
ディアナが恐る恐る聞くと
「はい」
アルフノーヴァさんが楽しそうに笑う。
「あれ?もしかしてまたいけないことをしたのかな?」
チラッとベイカーさんを見ると
「いや、ディアナの姿だからいいんじゃないか?ミヅキでやっていたらまずかったがな!」
ベイカーの言葉にホッと胸を撫で下ろす。
「それにしてもあの声を届かせる魔法も面白かったな!あれはどうやるんだ?」
アランが聞くと
「風魔法で声を振動させて運んだだけだよ」
「なるほど…ってよく分からんわ!」
アラン隊長が突っ込むと
「こうでしょうか?」
あー!とアルフノーヴァさんが声を大きく響かせる。
「出た…魔法馬鹿…」
アランは軽々とやってのけるアルフノーヴァにボソッと毒を吐いた。
「皆様お疲れ様でした!」
みんなで魔法の事で話しているとマルコさんが挨拶にくる。
「ディアナ様と皆様のおかげで少しの妨害もありましたがどうにか無事開校する事が出来ました」
マルコさんが頭を下げると
「これもみんなマルコさんのおかげです!こちらこそありがとうございました!」
ディアナは立ち上がってマルコさんに深々と頭を下げた。
「後は名ばかりの会長はいなくなるのでマルコさんの好きにしてください!私はみんなが学べて偏見のない学校になれば問題ないですから」
「そうはいきません!ディアナ様があんな素晴らしい魔法を見せたおかげで学校の評価がぐんと上がってしまいましたからこれからもディアナ様が皆を引っ張っていって下さいね」
「えっ…そうなんですか?」
「ええ!先程から自分の子も入れたいと何人も問い合わせが増えています。とりあえず親のいない子や片親の子を優先に受け入れて行くつもりですが…」
「それでお願いします」
ディアナはマルコさんが言い終わらないうちにニッコリと了承した。
「やっぱりマルコさんに任せておけば大丈夫そうです!」
ディアナは満足そうに頷いた。
「それに…教師たちからも是非ともディアナ様に魔法の指導を受けたいと言う方が…」
「それって…ウェンドさん?」
ウェンドさんのあのキラキラとした瞳を思い出す。
「いえ!」
あっ違うんだ…
「ウェンドさんはもちろん他の方からも色々と話を聞きたいと言われてしまいました…忙しい方だからと誤魔化しましたが…」
マルコさんは迫られた時の事を思い出したのかブルっと震える。
「しばらくはディアナ様の噂が耐えないかと思いますので注意してくださいね」
「わかりました…しばらくは変化は絶対にしません!」
ディアナは力強く頷いた!
「よし、じゃあそうと分かれば早速解いて帰るか」
「それですが…」
マルコさんが気まずそうに後ろに目配せをする…
みんながチラッと後ろを見ると物陰に隠れて数人が様子を伺っていた。
「気にはなっていだか、別にいやな気配はしないぞ?」
ベイカーが言うと
「多分…隙あればディアナ様と話したいと思ってる人達かと…今は商人達にもディアナ様は人気ですからね」
「商人?なんで…」
「今までリバーシも泡立て器も王都で流行っている食べ物も出処はどうにか秘密にしてきましたから…それが今は全部ディアナ様だったと言われていますからね」
「それは…前から言ってたんじゃ…」
「そうですが実際見た人はいませんでしたから…」
マルコさんが苦笑する。
そりゃそうだ。今回初めて変化したんだもんね
「最近ではディアナ様の存在もデマなんじゃないかと言われていたところでの今日のディアナ様の登場ですからね!本当に存在することの証明出来ましたし、しかもディアナ様が今回披露した魔法のおかげで本当に凄い方だとみんなが認識しましたから」
「あれ?私いらん事したのか?」
「いえいえ!これでミヅキさんが狙われる事が低くなりましたから」
「低くなったの?無くなったんじゃ無くて?」
「そこは…」
マルコさんが何か言いたそうに顔を逸らした…。
「では今よりここ、オクシデント学校の開校を宣言します!」
ディアナは声高らかに宣言すると…
(はい…ここでポーン)
火魔法を使って花火を打ち上げる…
バーン!バーン!バーン!
いくつも花火を打ち上げると…
「綺麗…」
子供達が花火を見つめる。
「これは火魔法を使った花火です。みんなも魔法の勉強頑張ればこのくらいすぐに出来るようになるよ」
ディアナは笑って説明すると最後に大きな花火を打ち上げた!
「お疲れ様でした!」
ディアナ達は全ての挨拶を終えて戻って来るとマルコさんが笑顔で迎える。
「最後の花火は凄かったですね!あんな魔法があるなんて…」
「簡単ですよ。小さい火の玉に魔力を留めておいて上で爆発させるだけです!温度を調節して少し色を変えれば…」
「なるほど…こうでしょうか?」
アルフノーヴァさんがディアナと同じような火の玉を作ると空に飛ばす。
「そうです!あとは上に行ったら魔力を解放して…」
バーン!
と花火が打ち上がった。
「アルフノーヴァさん上手!ねっ?簡単ですよね」
「そうですね…子供達も十年くらい修行すればできるんじゃないでしょうか?」
アルフノーヴァさんがニコッと笑う。
美しい笑顔につられてニコッと笑うと…
「へっ?十年?」
「まずはこの魔力を留めることに五年、そして飛ばすのに風魔法も使いますから二重魔法に三年、そして自分の意思で解放できるようになるのに二年ってところでしょつか」
「えっ…そんなに複雑でしたか?」
ディアナが恐る恐る聞くと
「はい」
アルフノーヴァさんが楽しそうに笑う。
「あれ?もしかしてまたいけないことをしたのかな?」
チラッとベイカーさんを見ると
「いや、ディアナの姿だからいいんじゃないか?ミヅキでやっていたらまずかったがな!」
ベイカーの言葉にホッと胸を撫で下ろす。
「それにしてもあの声を届かせる魔法も面白かったな!あれはどうやるんだ?」
アランが聞くと
「風魔法で声を振動させて運んだだけだよ」
「なるほど…ってよく分からんわ!」
アラン隊長が突っ込むと
「こうでしょうか?」
あー!とアルフノーヴァさんが声を大きく響かせる。
「出た…魔法馬鹿…」
アランは軽々とやってのけるアルフノーヴァにボソッと毒を吐いた。
「皆様お疲れ様でした!」
みんなで魔法の事で話しているとマルコさんが挨拶にくる。
「ディアナ様と皆様のおかげで少しの妨害もありましたがどうにか無事開校する事が出来ました」
マルコさんが頭を下げると
「これもみんなマルコさんのおかげです!こちらこそありがとうございました!」
ディアナは立ち上がってマルコさんに深々と頭を下げた。
「後は名ばかりの会長はいなくなるのでマルコさんの好きにしてください!私はみんなが学べて偏見のない学校になれば問題ないですから」
「そうはいきません!ディアナ様があんな素晴らしい魔法を見せたおかげで学校の評価がぐんと上がってしまいましたからこれからもディアナ様が皆を引っ張っていって下さいね」
「えっ…そうなんですか?」
「ええ!先程から自分の子も入れたいと何人も問い合わせが増えています。とりあえず親のいない子や片親の子を優先に受け入れて行くつもりですが…」
「それでお願いします」
ディアナはマルコさんが言い終わらないうちにニッコリと了承した。
「やっぱりマルコさんに任せておけば大丈夫そうです!」
ディアナは満足そうに頷いた。
「それに…教師たちからも是非ともディアナ様に魔法の指導を受けたいと言う方が…」
「それって…ウェンドさん?」
ウェンドさんのあのキラキラとした瞳を思い出す。
「いえ!」
あっ違うんだ…
「ウェンドさんはもちろん他の方からも色々と話を聞きたいと言われてしまいました…忙しい方だからと誤魔化しましたが…」
マルコさんは迫られた時の事を思い出したのかブルっと震える。
「しばらくはディアナ様の噂が耐えないかと思いますので注意してくださいね」
「わかりました…しばらくは変化は絶対にしません!」
ディアナは力強く頷いた!
「よし、じゃあそうと分かれば早速解いて帰るか」
「それですが…」
マルコさんが気まずそうに後ろに目配せをする…
みんながチラッと後ろを見ると物陰に隠れて数人が様子を伺っていた。
「気にはなっていだか、別にいやな気配はしないぞ?」
ベイカーが言うと
「多分…隙あればディアナ様と話したいと思ってる人達かと…今は商人達にもディアナ様は人気ですからね」
「商人?なんで…」
「今までリバーシも泡立て器も王都で流行っている食べ物も出処はどうにか秘密にしてきましたから…それが今は全部ディアナ様だったと言われていますからね」
「それは…前から言ってたんじゃ…」
「そうですが実際見た人はいませんでしたから…」
マルコさんが苦笑する。
そりゃそうだ。今回初めて変化したんだもんね
「最近ではディアナ様の存在もデマなんじゃないかと言われていたところでの今日のディアナ様の登場ですからね!本当に存在することの証明出来ましたし、しかもディアナ様が今回披露した魔法のおかげで本当に凄い方だとみんなが認識しましたから」
「あれ?私いらん事したのか?」
「いえいえ!これでミヅキさんが狙われる事が低くなりましたから」
「低くなったの?無くなったんじゃ無くて?」
「そこは…」
マルコさんが何か言いたそうに顔を逸らした…。
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