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8章
405.ギルド
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「えっと…今コハクなんて言った?」
「討伐…冒険者ギルドにこいって…」
リュカとテオが顔を見合わせる。
「どういう事だ?討伐に行ってこいって事?」
「とりあえずギルドに行ってみるか?」
リュカとテオはみんなに出かけることを言って冒険者ギルドに向かった。
冒険者ギルドに着くと…
「俺たち入っていいのか?」
リュカがテオに聞く。
「僕が知るかよ、まだ登録もしてないしなぁ…」
リュカとテオが扉を少し開いて中を覗き込んでいると…
「子供がこんな所で何してるんだ?」
後ろから冒険者達が話しかけてきた。
「あっ…俺…いや、僕ら人に呼ばれて…入ってもいいんですかね?」
リュカが聞いてみると
「なんだ?お前ら冒険者に登録でもするのか?」
冒険者達が笑いだす。
「お前らみたいな子供にはまだきつくないか?」
リュカは馬鹿にされてムッとすると…
「俺達だって戦える!テオ行くぞ!登録しようぜ!」
リュカはテオを引っ張ると受付けに向かった。
「すみません!冒険者登録お願いします!」
リュカがお姉さんに頼むと…
「登録ですね、ではこちらの用紙に必要事項をお書きください…字はかけますか?無理ならこちらで書きますが」
お姉さんが優しく教えてくれる。
「大丈夫です、自分でかけます」
リュカとテオは紙を受け取ると自分の名前や年齢等をスラスラと書いていく。
「君たち13歳なの?よく字が書けるね?」
お姉さんが感心してみている。
「はぁ…こんなガキが字なんて書けるかよ」
冒険者の男が受付嬢の言葉に覗き込むと…
「本当だ…書けてる」
男が驚くと、他の冒険者達も見に集まって来てしまった。
「こんなガキがすげぇな…身なりも綺麗だし…貴族か?」
「ああ、貴族の坊ちゃんがお遊びできたのか?それならやめとけ冒険者はいつ死ぬかわからないぞ」
呆れて帰れと言われる始末。
「俺たちはスラム出身だよ!親もいない、冒険者になりたくて来たんだ帰るかよ」
リュカは書いた紙を受付嬢のお姉さんに渡すと
「僕もです。よろしくお願いします」
テオも続いて紙を出した。
お姉さんは受け取ると後ろの扉を開けて裏に行く、しばらくしてカードを二枚持ってくると…
「ではこれに血を数滴垂らして下さい」
リュカとテオは持っていた自分のナイフを器用に使ってカードに血を垂らす。
「はい、回復薬で傷口をふさいでおいて下さい。これで登録は完了です、カードは身分証にもなるので無くさないようにお願いしますね」
「「はい」」
リュカとテオは嬉しそうにカードを受け取った…。
「お二人共新人講習は受けますか?新人の方にはなるべく受けてもらっていますが…」
お姉さんに言われてリュカはテオを見る。
「どうする?」
「うーん…一度ベイカーさん達に相談してからにしようか…」
コソコソと話し合うと
「とりあえず大丈夫です…あと僕らってランクはどうなってますか?」
「お二人共一番最初のEランクになりますね、受けられる依頼はそちらに張り出されている白い紙のものになります」
二人が依頼書を覗き込むと…
「ヤク草採取に、皿洗い、ごみ捨て、木の実採取…なんだこれ…」
小間使いのような内容に顔を顰める。
「あっこれは!オーク肉採取と討伐だって」
テオが言うと…
「そちらは緑の紙なのでCかDランクになりますね」
「えー…オークぐらい大丈夫なのに…」
「お姉さんこれでもいいんだけど…」
リュカとテオが紙を掴む。
「うーん…ランクアップをお望みでしたらそれなりに依頼をこなしていって上に上がるか、試験を受けて貰うことになっていますが…」
「依頼を受けるってこのごみ捨てとかって事?どのくらいやればいいんですか?」
テオが聞くと
「最低でも1ヶ月はやってもらいます」
「そんなにやるのかよ…」
リュカがガックリと肩を落とす。
「その試験って言うのは…」
テオが伺うと
「こちらで用意した講師と戦って貰います。その講師役の方から了承を得ることが出来ればランクアップ出来ます…がそんな方は稀ですよ」
お姉さんが困ったように笑って言うが
「でも僕らやってみたいです」
「そうだな、お姉さんお願いします!」
リュカとテオが頭を下げる。
「…分かりました。ではしばらくお待ちください」
お姉さんはまた席を立つと裏へと行ってしまった。
「おい、おい!お前ら本当に受けるのか?今日冒険者になった新人の癖に…」
冒険者達が呆れていると…
ゴン!
誰が壁を叩きつける音がした。
「お前ら冒険者を舐めてるのか!そんな簡単にランクアップなんて出来ねえんだよ!」
「そうだ!お前らには俺が引導を渡してやる…表に出ろ!」
リュカとテオは冒険者達に絡まれてしまった…。
「えー…どうする?」
リュカがテオを見ると
「冒険者って喧嘩しちゃダメなんじゃ?あっ…僕らも冒険者になったからお互いが了承すればいいのか!」
「じゃあどっちがやる?あの人そんなに早く動けなそうだしお前行くか?」
リュカが聞く。
「そうだね、僕の方が相性がいいかも」
二人が話し合うっていると
「どうしたぁ?怖気付いたのか?」
男達がニヤニヤと笑い出す。
「いや、大丈夫です。じゃあ僕が行きますねよろしくお願いします」
テオが頭を下げると外へと出ていった。
「おい!逃げる気か!」
男が後を追いかけて出るとテオが外で待っていた。
「いや…表へ出ろって言われたし、中じゃ出来ませから」
テオが笑って答える。
「余裕だな…その笑顔がいつまで続くかな!」
テオと男が向き合うと…面白そうだと周りに人が集まりだした!
「なんだ?なんだ?」
人集りに引き寄せられた他の冒険者達が二人が向かい合っているのを見ると
「なんだ?喧嘩か?」
なんの騒ぎかとヒソヒソと話し出す。
「どうも新人が生意気でお灸を据えるみたいだぞ」
男達がニヤニヤと面白がっている。
「あいつは…D級のビルじゃないか?相手は新人って事はE級だろ、可哀想に…」
「まぁそこは手加減するだろ」
男達が見つめる中、テオとビルが戦い出した…。
その頃…
「ギルマス…少しよろしいでしょうか?」
ベイカー達とギルマスが話していると受付嬢がギルマスを呼びに来た。
「なんだ?」
ギルマスが席を立ち上がるとベイカー達に頭を下げて受付嬢の元に向かう。
「先程新人の冒険者が登録にきまして…ランクアップを希望で試験を受けたいそうです」
「ほー今どきそんなやる気がある奴もいるんだな」
ベイカーが二人の話を聞いていると…
「ベイカーさん気になるならどうですか?講師役なんて!まだ時間ありますよね?」
ギルマスがベイカーが食いついて来たので話を振ってみると…
「うーん…リュカ達も遅いし待ってる間の運動になるかな?」
ボソッと呟くと…
「まぁいいよ」
ベイカーが立ち上がる。
「ベイカーさん何するの?」
ミヅキも一緒に立ち上がると
「冒険者がランクアップするのに相応しいか審査するんだよ、あいつら遅いからちょっと新人の相手して待ってようかと…」
「ふーん…じゃあ私は二人が来るの外で待ってるよ」
ベイカー達がギルマス達に連れられて受付けに行くと、ギルドには人がほとんどいなかった…。
「あれ?あの子達もいない」
受付嬢のお姉さんが新人の子を探すと…
「おおー!」
「すげぇ!」
外から騒ぎ声が聞こえてきた…。
「なんか外が騒がしいよ?」
ミヅキが外を気にするとベイカー達は様子を見に外へと出て行った。
「討伐…冒険者ギルドにこいって…」
リュカとテオが顔を見合わせる。
「どういう事だ?討伐に行ってこいって事?」
「とりあえずギルドに行ってみるか?」
リュカとテオはみんなに出かけることを言って冒険者ギルドに向かった。
冒険者ギルドに着くと…
「俺たち入っていいのか?」
リュカがテオに聞く。
「僕が知るかよ、まだ登録もしてないしなぁ…」
リュカとテオが扉を少し開いて中を覗き込んでいると…
「子供がこんな所で何してるんだ?」
後ろから冒険者達が話しかけてきた。
「あっ…俺…いや、僕ら人に呼ばれて…入ってもいいんですかね?」
リュカが聞いてみると
「なんだ?お前ら冒険者に登録でもするのか?」
冒険者達が笑いだす。
「お前らみたいな子供にはまだきつくないか?」
リュカは馬鹿にされてムッとすると…
「俺達だって戦える!テオ行くぞ!登録しようぜ!」
リュカはテオを引っ張ると受付けに向かった。
「すみません!冒険者登録お願いします!」
リュカがお姉さんに頼むと…
「登録ですね、ではこちらの用紙に必要事項をお書きください…字はかけますか?無理ならこちらで書きますが」
お姉さんが優しく教えてくれる。
「大丈夫です、自分でかけます」
リュカとテオは紙を受け取ると自分の名前や年齢等をスラスラと書いていく。
「君たち13歳なの?よく字が書けるね?」
お姉さんが感心してみている。
「はぁ…こんなガキが字なんて書けるかよ」
冒険者の男が受付嬢の言葉に覗き込むと…
「本当だ…書けてる」
男が驚くと、他の冒険者達も見に集まって来てしまった。
「こんなガキがすげぇな…身なりも綺麗だし…貴族か?」
「ああ、貴族の坊ちゃんがお遊びできたのか?それならやめとけ冒険者はいつ死ぬかわからないぞ」
呆れて帰れと言われる始末。
「俺たちはスラム出身だよ!親もいない、冒険者になりたくて来たんだ帰るかよ」
リュカは書いた紙を受付嬢のお姉さんに渡すと
「僕もです。よろしくお願いします」
テオも続いて紙を出した。
お姉さんは受け取ると後ろの扉を開けて裏に行く、しばらくしてカードを二枚持ってくると…
「ではこれに血を数滴垂らして下さい」
リュカとテオは持っていた自分のナイフを器用に使ってカードに血を垂らす。
「はい、回復薬で傷口をふさいでおいて下さい。これで登録は完了です、カードは身分証にもなるので無くさないようにお願いしますね」
「「はい」」
リュカとテオは嬉しそうにカードを受け取った…。
「お二人共新人講習は受けますか?新人の方にはなるべく受けてもらっていますが…」
お姉さんに言われてリュカはテオを見る。
「どうする?」
「うーん…一度ベイカーさん達に相談してからにしようか…」
コソコソと話し合うと
「とりあえず大丈夫です…あと僕らってランクはどうなってますか?」
「お二人共一番最初のEランクになりますね、受けられる依頼はそちらに張り出されている白い紙のものになります」
二人が依頼書を覗き込むと…
「ヤク草採取に、皿洗い、ごみ捨て、木の実採取…なんだこれ…」
小間使いのような内容に顔を顰める。
「あっこれは!オーク肉採取と討伐だって」
テオが言うと…
「そちらは緑の紙なのでCかDランクになりますね」
「えー…オークぐらい大丈夫なのに…」
「お姉さんこれでもいいんだけど…」
リュカとテオが紙を掴む。
「うーん…ランクアップをお望みでしたらそれなりに依頼をこなしていって上に上がるか、試験を受けて貰うことになっていますが…」
「依頼を受けるってこのごみ捨てとかって事?どのくらいやればいいんですか?」
テオが聞くと
「最低でも1ヶ月はやってもらいます」
「そんなにやるのかよ…」
リュカがガックリと肩を落とす。
「その試験って言うのは…」
テオが伺うと
「こちらで用意した講師と戦って貰います。その講師役の方から了承を得ることが出来ればランクアップ出来ます…がそんな方は稀ですよ」
お姉さんが困ったように笑って言うが
「でも僕らやってみたいです」
「そうだな、お姉さんお願いします!」
リュカとテオが頭を下げる。
「…分かりました。ではしばらくお待ちください」
お姉さんはまた席を立つと裏へと行ってしまった。
「おい、おい!お前ら本当に受けるのか?今日冒険者になった新人の癖に…」
冒険者達が呆れていると…
ゴン!
誰が壁を叩きつける音がした。
「お前ら冒険者を舐めてるのか!そんな簡単にランクアップなんて出来ねえんだよ!」
「そうだ!お前らには俺が引導を渡してやる…表に出ろ!」
リュカとテオは冒険者達に絡まれてしまった…。
「えー…どうする?」
リュカがテオを見ると
「冒険者って喧嘩しちゃダメなんじゃ?あっ…僕らも冒険者になったからお互いが了承すればいいのか!」
「じゃあどっちがやる?あの人そんなに早く動けなそうだしお前行くか?」
リュカが聞く。
「そうだね、僕の方が相性がいいかも」
二人が話し合うっていると
「どうしたぁ?怖気付いたのか?」
男達がニヤニヤと笑い出す。
「いや、大丈夫です。じゃあ僕が行きますねよろしくお願いします」
テオが頭を下げると外へと出ていった。
「おい!逃げる気か!」
男が後を追いかけて出るとテオが外で待っていた。
「いや…表へ出ろって言われたし、中じゃ出来ませから」
テオが笑って答える。
「余裕だな…その笑顔がいつまで続くかな!」
テオと男が向き合うと…面白そうだと周りに人が集まりだした!
「なんだ?なんだ?」
人集りに引き寄せられた他の冒険者達が二人が向かい合っているのを見ると
「なんだ?喧嘩か?」
なんの騒ぎかとヒソヒソと話し出す。
「どうも新人が生意気でお灸を据えるみたいだぞ」
男達がニヤニヤと面白がっている。
「あいつは…D級のビルじゃないか?相手は新人って事はE級だろ、可哀想に…」
「まぁそこは手加減するだろ」
男達が見つめる中、テオとビルが戦い出した…。
その頃…
「ギルマス…少しよろしいでしょうか?」
ベイカー達とギルマスが話していると受付嬢がギルマスを呼びに来た。
「なんだ?」
ギルマスが席を立ち上がるとベイカー達に頭を下げて受付嬢の元に向かう。
「先程新人の冒険者が登録にきまして…ランクアップを希望で試験を受けたいそうです」
「ほー今どきそんなやる気がある奴もいるんだな」
ベイカーが二人の話を聞いていると…
「ベイカーさん気になるならどうですか?講師役なんて!まだ時間ありますよね?」
ギルマスがベイカーが食いついて来たので話を振ってみると…
「うーん…リュカ達も遅いし待ってる間の運動になるかな?」
ボソッと呟くと…
「まぁいいよ」
ベイカーが立ち上がる。
「ベイカーさん何するの?」
ミヅキも一緒に立ち上がると
「冒険者がランクアップするのに相応しいか審査するんだよ、あいつら遅いからちょっと新人の相手して待ってようかと…」
「ふーん…じゃあ私は二人が来るの外で待ってるよ」
ベイカー達がギルマス達に連れられて受付けに行くと、ギルドには人がほとんどいなかった…。
「あれ?あの子達もいない」
受付嬢のお姉さんが新人の子を探すと…
「おおー!」
「すげぇ!」
外から騒ぎ声が聞こえてきた…。
「なんか外が騒がしいよ?」
ミヅキが外を気にするとベイカー達は様子を見に外へと出て行った。
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