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ルフナ視点4
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次の日早速王子の相手を探してもらった。
するとあっさりと町外れの母親と暮らす一人の娘が見つかった。
うちの執事さんやメイドさんは本当に優秀だ!
早速娘の元に向かうと…
「きゃあ!」
娘の家から悲鳴が聞こえる。
「何かしら!」
私は家に駆け寄ると…
「お嬢様!危ないですからここでお待ちください!」
「で、でも…」
「娘は私達が必ず助けますからご安心を…パロマさんお嬢様をよろしくお願いします」
そう言うと執事のパロマさんを残してメイドさん達が家に駆け込んだ!
しばらく怒鳴り合う声とバタバタと騒ぐ音がしていたがシーンと音が止んで静かになった。
「みんな、大丈夫かしら…」
ソワソワとみんなを心配しているとパロマさんが心配ないと笑っている。
すると扉からメイドさんが年配の女性と少女を抱えて出てきた。
二人は顔を真っ青にしてガタガタと震えている。
「どうも借金の方に売られようとしていたようです…その前に味見をしようとしていたところでした」
「酷い!」
私は少女達に駆け寄ると…
「もう大丈夫ですよ…」
優しく背中を撫でてあげた。
「あ、ありがとう…ございます…でももうここにはいられない…」
少女はポロポロと泣き出した。
いや!それは困る!助かったのはいいが出ていかれたら王子の相手は誰がする!
「ま、待ってください…よかったら私が新しいお家を用意します…耕せる畑も付けて!あと男手があれば大丈夫ですよ」
「男手…」
少女はきっと王子の顔を思い浮かべただろう。
「もし相手がいるなら一緒にどうぞ!そこまで私の従者達がお送りしますわ!そこで新しく生活をやり直して見ませんか?」
「どうして見知らずの私にそんなに親切に…」
「同じ女として見過ごせませんわ!」
それにあの王子を引き取ってくれるのだ!このくらい安いもんだ!
少女はありがとうございますと泣き出す。
私は彼女を慰めると早速夜逃げする準備を始めた。
王子の事は少女に任せて逃げ出す事と向こうでの生活の準備だけ手伝った。
追っ手がなければ見つかることもあるまい、あの王子には王宮の暮らしは窮屈そうだから畑仕事の方がしょうに合ってるだろう。
すると私の思惑通り王子は少女と逃げ出した。
優秀なうちの従者達が王子の痕跡を無くして隣の国へと王子達を逃がした。
幸せそうに馬車に揺られる王子達を笑顔で見送る。
向こうでの暮らしは決して楽なものではないだろうが…まぁ戻ってくることはできまい。
私は聖女では無い、そこまで面倒を見るつもりはなかった。
二人が国境を無事に越えたと連絡を受けて、私は早速王宮に連絡を取った。
王宮は王子が居なくなったのに騒ぐことなくいつも通りだった。
そして緊張しながら王子の部屋に向かうと…
そこには愛しの王子様が王子として立っていた。
よかった…
王子様は王子としてここに残る事を選択してくれたようだ。
するとあっさりと町外れの母親と暮らす一人の娘が見つかった。
うちの執事さんやメイドさんは本当に優秀だ!
早速娘の元に向かうと…
「きゃあ!」
娘の家から悲鳴が聞こえる。
「何かしら!」
私は家に駆け寄ると…
「お嬢様!危ないですからここでお待ちください!」
「で、でも…」
「娘は私達が必ず助けますからご安心を…パロマさんお嬢様をよろしくお願いします」
そう言うと執事のパロマさんを残してメイドさん達が家に駆け込んだ!
しばらく怒鳴り合う声とバタバタと騒ぐ音がしていたがシーンと音が止んで静かになった。
「みんな、大丈夫かしら…」
ソワソワとみんなを心配しているとパロマさんが心配ないと笑っている。
すると扉からメイドさんが年配の女性と少女を抱えて出てきた。
二人は顔を真っ青にしてガタガタと震えている。
「どうも借金の方に売られようとしていたようです…その前に味見をしようとしていたところでした」
「酷い!」
私は少女達に駆け寄ると…
「もう大丈夫ですよ…」
優しく背中を撫でてあげた。
「あ、ありがとう…ございます…でももうここにはいられない…」
少女はポロポロと泣き出した。
いや!それは困る!助かったのはいいが出ていかれたら王子の相手は誰がする!
「ま、待ってください…よかったら私が新しいお家を用意します…耕せる畑も付けて!あと男手があれば大丈夫ですよ」
「男手…」
少女はきっと王子の顔を思い浮かべただろう。
「もし相手がいるなら一緒にどうぞ!そこまで私の従者達がお送りしますわ!そこで新しく生活をやり直して見ませんか?」
「どうして見知らずの私にそんなに親切に…」
「同じ女として見過ごせませんわ!」
それにあの王子を引き取ってくれるのだ!このくらい安いもんだ!
少女はありがとうございますと泣き出す。
私は彼女を慰めると早速夜逃げする準備を始めた。
王子の事は少女に任せて逃げ出す事と向こうでの生活の準備だけ手伝った。
追っ手がなければ見つかることもあるまい、あの王子には王宮の暮らしは窮屈そうだから畑仕事の方がしょうに合ってるだろう。
すると私の思惑通り王子は少女と逃げ出した。
優秀なうちの従者達が王子の痕跡を無くして隣の国へと王子達を逃がした。
幸せそうに馬車に揺られる王子達を笑顔で見送る。
向こうでの暮らしは決して楽なものではないだろうが…まぁ戻ってくることはできまい。
私は聖女では無い、そこまで面倒を見るつもりはなかった。
二人が国境を無事に越えたと連絡を受けて、私は早速王宮に連絡を取った。
王宮は王子が居なくなったのに騒ぐことなくいつも通りだった。
そして緊張しながら王子の部屋に向かうと…
そこには愛しの王子様が王子として立っていた。
よかった…
王子様は王子としてここに残る事を選択してくれたようだ。
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