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行列
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友人と出かけた時の話です。
彼は霊感があると言えるのかわかりませんが何かを感じたりはしますが見えたりはしないそうです。
その日は朝から少し体調が悪いのか肩が重いと言いながら集合場所に少し遅れてやってきました。
「珍しいな」
時間にきっちりしてる彼には珍しく遅れて来たことに意外に思った。
「ごめん、なんか朝から足が重くて」
筋肉痛かもと笑っていました。
「無理なら今日はやめておくか?」
そういうと彼は大丈夫と言うので二人で歩き出しました。
駅から降りて商店街を歩いて目的地にむかっていると前から歩いてくる年老いた杖をつくおばあさんとおばあさんのすぐ後ろを歩くおばさんが目に入ったそうだ。
他にも人は多いなか何故かその二人が妙に気になったらしい。
俺と話しながらちらっとまたすれ違う前にみると、おばあさんとバッチリと目が合ってしまった。
どうやらおばあさんは彼の事をじっと見ていたのだ。
そしてすれ違いざまに…
「後ろにたくさん連れて大変ね~」
そう言って可哀想な子を見るように声をかけられた。
「何言うのおばあちゃん!ごめんなさいね。気にしないで」
するとおばあさんと付き添って歩いてたおばさんが彼に向かって謝りおばあさんを急かすように歩かせて行ってしまった。
「えっ…」
彼は立ち止まっておばあさんを見つめていた。
「どうした?」
その時俺は友人らの会話が聞こえて無かったのだ。
何か会話は聞こえたが軽くすれ違う際に声をかけただけだと思っていた。
友人は何か顔色を変えてちょっとまっててくれとおばあさんを追いかけて引き返してしまった。
俺は唖然としてその場に止まって友人を見ているとおばあさんに何か話をしてしばらくして戻ってきた。
「悪い!」
友人は何故かスッキリした顔をしていた。
「一体なんなんだよ」
俺は意味がわからずに問いただした。
「いやさ、おばあさんがすれ違いざま俺に後ろにたくさん連れてる…って言ったんだよ」
「は?」
俺は思わず友人の後ろをみた。
が、当然何も見えない。
「何それ…」
なんだか気味が悪くて曖昧に笑う。
「それが俺の後ろに色んなのが行列で並んでついてきてるんだって」
「色んなのって…?」
嫌な予感がしながらもそう聞くしか無かった。
「まぁ色々だよ、人やら動物やら…」
どうやら彼は霊的なものがつきやすくそれが後ろからゾロゾロとつい来ていると言うのだ。
「お前…それ信じてるの?」
「今日は嫌に体が重いって言ったろ。それにこれを言われたの二回目なんだ」
彼は以前にも見えると言う友人に後ろにいると言われた事があるらしい。
「それ、ほっといて大丈夫なの?」
俺は見えないから実感が無かったが少し心配になった。
「俺も気になっていま、あのおばあさんに聞いてみたんだ。そしたら隣のおばさんが気にする事ないって」
彼は笑ってそう言った。
俺はその言葉を聞いた瞬間に鳥肌が立った…
「えっ…隣のおばさんって誰?」
俺は友人が話している時おばあさんしか見えなかったのだ。
「やめろよ、隣におばあさんを支えてるおばさんがいただろ?」
友人は俺がふざけていると思ったのか笑っていたが、俺の表情に顔色を変えた。
「まじ?」
「まじ…」
俺は頷く。
友人は慌てておばあさんの姿を探すがもうその姿は見えなかった。
怖くなった俺達は行き先を変更して近くの神社を探してお参りに行くことにした。
その後、彼から後ろの人がどうなったかは聞けないでいた。
彼は霊感があると言えるのかわかりませんが何かを感じたりはしますが見えたりはしないそうです。
その日は朝から少し体調が悪いのか肩が重いと言いながら集合場所に少し遅れてやってきました。
「珍しいな」
時間にきっちりしてる彼には珍しく遅れて来たことに意外に思った。
「ごめん、なんか朝から足が重くて」
筋肉痛かもと笑っていました。
「無理なら今日はやめておくか?」
そういうと彼は大丈夫と言うので二人で歩き出しました。
駅から降りて商店街を歩いて目的地にむかっていると前から歩いてくる年老いた杖をつくおばあさんとおばあさんのすぐ後ろを歩くおばさんが目に入ったそうだ。
他にも人は多いなか何故かその二人が妙に気になったらしい。
俺と話しながらちらっとまたすれ違う前にみると、おばあさんとバッチリと目が合ってしまった。
どうやらおばあさんは彼の事をじっと見ていたのだ。
そしてすれ違いざまに…
「後ろにたくさん連れて大変ね~」
そう言って可哀想な子を見るように声をかけられた。
「何言うのおばあちゃん!ごめんなさいね。気にしないで」
するとおばあさんと付き添って歩いてたおばさんが彼に向かって謝りおばあさんを急かすように歩かせて行ってしまった。
「えっ…」
彼は立ち止まっておばあさんを見つめていた。
「どうした?」
その時俺は友人らの会話が聞こえて無かったのだ。
何か会話は聞こえたが軽くすれ違う際に声をかけただけだと思っていた。
友人は何か顔色を変えてちょっとまっててくれとおばあさんを追いかけて引き返してしまった。
俺は唖然としてその場に止まって友人を見ているとおばあさんに何か話をしてしばらくして戻ってきた。
「悪い!」
友人は何故かスッキリした顔をしていた。
「一体なんなんだよ」
俺は意味がわからずに問いただした。
「いやさ、おばあさんがすれ違いざま俺に後ろにたくさん連れてる…って言ったんだよ」
「は?」
俺は思わず友人の後ろをみた。
が、当然何も見えない。
「何それ…」
なんだか気味が悪くて曖昧に笑う。
「それが俺の後ろに色んなのが行列で並んでついてきてるんだって」
「色んなのって…?」
嫌な予感がしながらもそう聞くしか無かった。
「まぁ色々だよ、人やら動物やら…」
どうやら彼は霊的なものがつきやすくそれが後ろからゾロゾロとつい来ていると言うのだ。
「お前…それ信じてるの?」
「今日は嫌に体が重いって言ったろ。それにこれを言われたの二回目なんだ」
彼は以前にも見えると言う友人に後ろにいると言われた事があるらしい。
「それ、ほっといて大丈夫なの?」
俺は見えないから実感が無かったが少し心配になった。
「俺も気になっていま、あのおばあさんに聞いてみたんだ。そしたら隣のおばさんが気にする事ないって」
彼は笑ってそう言った。
俺はその言葉を聞いた瞬間に鳥肌が立った…
「えっ…隣のおばさんって誰?」
俺は友人が話している時おばあさんしか見えなかったのだ。
「やめろよ、隣におばあさんを支えてるおばさんがいただろ?」
友人は俺がふざけていると思ったのか笑っていたが、俺の表情に顔色を変えた。
「まじ?」
「まじ…」
俺は頷く。
友人は慌てておばあさんの姿を探すがもうその姿は見えなかった。
怖くなった俺達は行き先を変更して近くの神社を探してお参りに行くことにした。
その後、彼から後ろの人がどうなったかは聞けないでいた。
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