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104.思わぬ展開
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お兄様が寮に行ってしまい数日間は少し落ち込んでいたが、シリルやお父様にお母様が何かと構ってくれて少しずつお兄様の居ない事に慣れつつあった。
まぁ寂しいのは変わらないが一生会えないわけてはない!
数日おきに手紙も書くと言ってくれていたし…
私もシリルとちゃんと学園に通えるように自分の事を頑張らないと、でないとみんなの恋愛を見守れない!
寂しさからも勉学に没頭していると…
「マリーの事は僕が守るから無理しなくていいんだよ?」
頑張っていると決まってシリルが優しい言葉をかけてくれる。
「ありがとうシリル、でもシリルもずっと私の面倒を見ていられる訳じゃないからね!自分の事は自分でできるようにならないと!」
「そんな心配、必要ないのに…」
シリルが不満そうになにかつぶやくがよく聞こえない。
「なぁに?」
シリルの顔を覗き込んだ。
最近のシリルはみるみる大きくなってしまい、私は身長を抜かれてしまったのだ。
私の方がお姉ちゃんなのに…
なんだか少しだけ大人になってしまったようなシリルに向かってムッと頬を膨らませる。
「そりゃシリルはしっかりしてて頼りになるけど…私の方がお姉ちゃんなんだからシリルだって私を頼っていいんだよ!特に恋愛関係なんて頼りになるからね!」
だから是非とも相談して欲しい!
人には言えない悩みだとしても笑顔で聞く自信があるからね!
「恋愛…それはマリーには無理だと思うな」
「えー!そんなことないよ!現にお兄様達の…」
おっと!これは内緒だ!
慌てて口を押さえて言葉を止めた。
「お兄様?テオドールお兄様の事?」
シリルが顔をしかめると
「お、お兄様だって年頃だし、私はどんな相手でも受け入れるつもりだよ!」
「はぁ…やっぱりわかってない…」
シリルが横を向いてため息をついてしまった!
な、なに?なにか知ってるの!?
「シリル!お兄様の相手誰か知ってるの!?まさかお兄様…私には内緒でシリルに相談しとか!?」
「ち、違うよ!お兄様は今は勉学に集中したいって言ってたよ、だから特定の相手なんて居ないと思うな。それに…お兄様の一番は僕と同じだと思うし…」
シリルの一番がお兄様と同じ!!
今度はしっかりと聞こえてしまった…
お兄様は王子が一番濃厚だと思っていたが…シリルが王子とという印象はなかった…
ま、まさか!?
私はシリルをじっと見つめると…
ニコッっとシリルが私に向かって微笑んだ。
その顔は少しだけ頬が赤く染まり恥ずかしさが見えた…
「シリル…そうだったんだ…」
「マリー…気がついちゃった?姉弟だし…まだ言う気はなかったんだけど…」
まさかシリル、お兄様と!!
シリルがなにか言っているが衝撃的な告白に私の脳内はパニックをおこしていてシリルの言葉は入ってこなかった…
まぁ寂しいのは変わらないが一生会えないわけてはない!
数日おきに手紙も書くと言ってくれていたし…
私もシリルとちゃんと学園に通えるように自分の事を頑張らないと、でないとみんなの恋愛を見守れない!
寂しさからも勉学に没頭していると…
「マリーの事は僕が守るから無理しなくていいんだよ?」
頑張っていると決まってシリルが優しい言葉をかけてくれる。
「ありがとうシリル、でもシリルもずっと私の面倒を見ていられる訳じゃないからね!自分の事は自分でできるようにならないと!」
「そんな心配、必要ないのに…」
シリルが不満そうになにかつぶやくがよく聞こえない。
「なぁに?」
シリルの顔を覗き込んだ。
最近のシリルはみるみる大きくなってしまい、私は身長を抜かれてしまったのだ。
私の方がお姉ちゃんなのに…
なんだか少しだけ大人になってしまったようなシリルに向かってムッと頬を膨らませる。
「そりゃシリルはしっかりしてて頼りになるけど…私の方がお姉ちゃんなんだからシリルだって私を頼っていいんだよ!特に恋愛関係なんて頼りになるからね!」
だから是非とも相談して欲しい!
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「恋愛…それはマリーには無理だと思うな」
「えー!そんなことないよ!現にお兄様達の…」
おっと!これは内緒だ!
慌てて口を押さえて言葉を止めた。
「お兄様?テオドールお兄様の事?」
シリルが顔をしかめると
「お、お兄様だって年頃だし、私はどんな相手でも受け入れるつもりだよ!」
「はぁ…やっぱりわかってない…」
シリルが横を向いてため息をついてしまった!
な、なに?なにか知ってるの!?
「シリル!お兄様の相手誰か知ってるの!?まさかお兄様…私には内緒でシリルに相談しとか!?」
「ち、違うよ!お兄様は今は勉学に集中したいって言ってたよ、だから特定の相手なんて居ないと思うな。それに…お兄様の一番は僕と同じだと思うし…」
シリルの一番がお兄様と同じ!!
今度はしっかりと聞こえてしまった…
お兄様は王子が一番濃厚だと思っていたが…シリルが王子とという印象はなかった…
ま、まさか!?
私はシリルをじっと見つめると…
ニコッっとシリルが私に向かって微笑んだ。
その顔は少しだけ頬が赤く染まり恥ずかしさが見えた…
「シリル…そうだったんだ…」
「マリー…気がついちゃった?姉弟だし…まだ言う気はなかったんだけど…」
まさかシリル、お兄様と!!
シリルがなにか言っているが衝撃的な告白に私の脳内はパニックをおこしていてシリルの言葉は入ってこなかった…
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