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41.風邪?

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セドリック先生にみんなが心配してくれた事を教えてもらい嬉しくて胸のあたりがポカポカした…

「それにしてもなんか興奮する事でもあったのかな?普通の風邪と言うよりはオーバーヒートのような感じだったけど…」

セドリック先生が何故風邪をひいたのか気になったようで聞いてきた。

「なにか?」

私は思い出そうとえーっとと頭をフル回転させると…すぐ側で寝ているテオドールお兄様とシリルに目が行った。

二人は顔を向かい合わせて寝ており…その手は今にも触れそうなほど近かった…

「しょうだ!」

あの夜の事を思い出し興奮して大きな声を出してしまった!

ビクッ!

「な、なんだ!」

「なんの音~」

「か、体が…痛い…」

一人が起き出すと連動するように次々と寝ていたみんなが起き出した。

「あーあ…うるさいのが起きてきた…」

セドリック先生が顔を顰めるとベッドから立ち上がり壁際へと避けた…すると

「マリー!」

「えっ?マリー様?」

ジェラート様が起き上がってベッドに座っているマリーを見つめた…

ふるふると震えながらマリーに近づいてくる。

「おとうしゃま?」

なんか様子のおかしなお父様に声をかけると

「マリー!!」

ガバッと抱き上げられてぎゅっと締め付けられる。

グェ!

マリーが戸惑っていると…

「心配した…もう大丈夫か?何処か痛いところはないか?苦しくはないか?」

腕の力が緩むと顔を覗き込まれて質問をまくし立てられた。

「おとーしゃまだいじょぶよー」

自分よりよっとぽど痛そうな顔のお父様にいい子いい子と頭を撫でると

「よかった…マリー元気になって…」

今度はお母様がうるうるとめをうるませ私を見つめていた。

「おかあしゃま…?」

「マリー!」

ぐへぇ!

二人に抱きしめられた…

「マリー、ごめんよ」

「ごめんなさい…」

今度はテオドールお兄様とシリルがしょんぼりとした顔で立っている。

なんなの一体!

二人は今に泣きそうな顔で謝っている。

「私がマリーとお風呂に入ったから…あの後すぐに寝かさなかったから…」

「おにいちゃまわるくない…ぼくがわがままだったから…」

シリルがぎゅっと手を握りしめて歯を食いしばっている。

二人のそんな顔は見たくなかった…

私はお父様に下に降ろして貰うと二人の手をとる。

「わたしおにいちゃまとシリルとおふろもいっちょにねたのもすごくたのしくてうれしかった!だからしょんなかおしないで…わたし、ふたりがわらってくれるのがすき」

握っていた手を重なり合わせる。

だから二人で笑いあって…その素敵な笑顔を見せて!

二人の手を掴みながら合わせるとほんのりと頬を赤らめた…

こ、これは!

恥ずかしさと嬉しさが入り交じったはにかんだ笑顔で微笑んでいる。

やったね!

私はその笑顔だけで風邪なんて吹き飛ばせそうだった!
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