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「ラ、ルク…」
ダレンは微かに開く瞳でラルクを見ると…
「おお、ダレンちょっと見ないうちに更に綺麗になってんな!ちょっと待ってろよ今薬を塗ってやる」
ダレンの服を破いて腹に刺さった剣を抜くと薬を塗って布で巻き付け止血する。
「カズキの薬はよく効くぜ!あとは任せてゆっくりしてな」
起き上がろうとするダレンをラルクは抱き上げると一緒にここまできていた仲間にダレンを預けた。
するとダレンはラルクの服を握りしてめ離れようとしない…
「おい、ダレン離せ」
ラルクが手を剥がそうと近づくと…ぐいっと引っ張られた!
「わっ!」
するとダレンがラルクの唇にキスをした…
「は?」
ラルクが呆然とすると…
「死なないでよ…」
ダレンはそれだけ言うとガクッと気を失った。
「なんなんだ?」
ラルクは熱くなった唇をそっと触ると…
「早く連れ帰って治療を!助けてやってくれ!」
急いで帰るように促した。
エイトはダレンさんが連れていかれるとホッと息を吐く…
「よかった…」
肩の力が抜けると…
「エイト!」
じいちゃんの声がした!
エイトは咄嗟に隣のクイーンを掴むと身をかがめる。じいちゃんの声に無意識に体が動いた…
二人で地面に倒れ込むと…
じいちゃんの剣が宙を切った!
そしてエイト達を閉じ込めていた檻に斜めに切れ込みが入ると音を立てて上部が崩れ落ちる。
エイトとクイーンは慌てて立ち上がると半分開いた檻から逃げ出した!
「エイト!クイーン!」
大好きなナナミの声がする方へ交戦し合う兵士達を避けながら走り抜ける。
兵士達は慌てふためき、エイト達に構っている余裕はなかった。
エイト達はナナミの姿を確認すると…
「ナナミー!」
その胸に飛び込んだ!
「よかった…」
ナナミからの力強いハグにエイトは息が苦しくなるが…今はそれが嬉しかった。
「ナナミ…苦しい…」
先にクイーンが答えると…
「やだ!ごめんなさい!」
ナナミが慌ててその力を緩める。
「でも二人とも無事でよかった…」
もう一度目に涙をためて今度は優しく抱きしめてくれた。
「ナナミ、僕女の子になっちゃった…コレでも好きでいてくれる?」
エイトは不安になりながら聞くと
「当たり前でしょ!エイトはエイトだもの!それにエイトが嫌なら絶対に治してあげる!」
「私はどっちでもいい…」
クイーンも問題ないと頷いた。
「ありがとう…そうだ!ナナミ、クイーンのこの首輪が取れなくて…」
「え?これ?」
ナナミがクイーンの首輪に触ると…
ゴキンッ!
指で軽くクイーンの首輪を砕いた…
「すっごい!」
「よかった…ナナミありがとう」
クイーンはホッとすると…
「コレでやっと元の姿になれる…」
クイーンの瞳がギラッと光った。
ダレンは微かに開く瞳でラルクを見ると…
「おお、ダレンちょっと見ないうちに更に綺麗になってんな!ちょっと待ってろよ今薬を塗ってやる」
ダレンの服を破いて腹に刺さった剣を抜くと薬を塗って布で巻き付け止血する。
「カズキの薬はよく効くぜ!あとは任せてゆっくりしてな」
起き上がろうとするダレンをラルクは抱き上げると一緒にここまできていた仲間にダレンを預けた。
するとダレンはラルクの服を握りしてめ離れようとしない…
「おい、ダレン離せ」
ラルクが手を剥がそうと近づくと…ぐいっと引っ張られた!
「わっ!」
するとダレンがラルクの唇にキスをした…
「は?」
ラルクが呆然とすると…
「死なないでよ…」
ダレンはそれだけ言うとガクッと気を失った。
「なんなんだ?」
ラルクは熱くなった唇をそっと触ると…
「早く連れ帰って治療を!助けてやってくれ!」
急いで帰るように促した。
エイトはダレンさんが連れていかれるとホッと息を吐く…
「よかった…」
肩の力が抜けると…
「エイト!」
じいちゃんの声がした!
エイトは咄嗟に隣のクイーンを掴むと身をかがめる。じいちゃんの声に無意識に体が動いた…
二人で地面に倒れ込むと…
じいちゃんの剣が宙を切った!
そしてエイト達を閉じ込めていた檻に斜めに切れ込みが入ると音を立てて上部が崩れ落ちる。
エイトとクイーンは慌てて立ち上がると半分開いた檻から逃げ出した!
「エイト!クイーン!」
大好きなナナミの声がする方へ交戦し合う兵士達を避けながら走り抜ける。
兵士達は慌てふためき、エイト達に構っている余裕はなかった。
エイト達はナナミの姿を確認すると…
「ナナミー!」
その胸に飛び込んだ!
「よかった…」
ナナミからの力強いハグにエイトは息が苦しくなるが…今はそれが嬉しかった。
「ナナミ…苦しい…」
先にクイーンが答えると…
「やだ!ごめんなさい!」
ナナミが慌ててその力を緩める。
「でも二人とも無事でよかった…」
もう一度目に涙をためて今度は優しく抱きしめてくれた。
「ナナミ、僕女の子になっちゃった…コレでも好きでいてくれる?」
エイトは不安になりながら聞くと
「当たり前でしょ!エイトはエイトだもの!それにエイトが嫌なら絶対に治してあげる!」
「私はどっちでもいい…」
クイーンも問題ないと頷いた。
「ありがとう…そうだ!ナナミ、クイーンのこの首輪が取れなくて…」
「え?これ?」
ナナミがクイーンの首輪に触ると…
ゴキンッ!
指で軽くクイーンの首輪を砕いた…
「すっごい!」
「よかった…ナナミありがとう」
クイーンはホッとすると…
「コレでやっと元の姿になれる…」
クイーンの瞳がギラッと光った。
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