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ラネットとクイーンに服を着せるとナナミはみんなにお披露目をする。

「どうかしら?」

自信満々で二人を見せると

「わぁー!可愛い」

エイトはニコニコと二人を見つめる。

「ラネットさんはさっきよりも素敵だし、クイーンも似合ってるよ!」

エイトの感想にクイーンは嬉しそうに頬を染めた。

「ほら、尻尾も窮屈じゃ無いの…ナナミって優しいね」

クイーンはコソッとエイトに耳打ちすると

「でしょ?」

エイトは自分が褒められるよりも嬉しかった。

「なんか窮屈だが…まぁ動けるな。これなら人の前に出ても問題ないんだな?」

ラネットが服を引っ張りながらナナミとカズキに聞くと

「そうね…でもラネットさんは服を着てても魅力的だから、注意する事に越したことはないは」

「でも…ドラゴンだろ?襲われても問題ないだろ?」

ラルクが言うと

「それとこれは別よ!女性を襲うなんて許せないわ!それは人もドラゴンも同じでしょ」

ナナミはラルクに注意する

「わ、わかった…すまなかったな。ラネットさん」

「別に構わん。それにその男の言う通りだ…襲ってきても返り討ちにするだけ…問題ない」

「これからは問題ありだ。これから町に行って仲間と合流して国王を討つ!その前に変に目立つのは得策じゃないからな、なるべく控えてくれよ」

「でもドラゴンの姿にならなければ問題ないでしょ?」

ナナミが聞くと

「そうだな…女性の冒険者でも強いやつは沢山いるからな」

「それよりも…その美味そうな匂いはなんだ?」

先程から漂う匂いにラネットとクイーンの腹が鳴る。

「ああ、ナナミが下味を付けといてくれた肉を焼いてるんだ。野菜と炒めてご飯に乗せたらスタミナ丼の完成だ」

「これ食べたら元気モリモリだよ!」

エイトがどうぞと丼を渡すと

「この匂い…ニンニクね!やだ…明日大丈夫かしら?」

食欲をそそる匂いだが、明日のことが気になるダレンが躊躇していると

「ふふ、ダレンさんニンニク無しもあるわよ。女性のみんなはそっちを食べましょ」

ナナミが笑って答えると

「さすがナナミね!」

ダレンさんは嬉しそうに丼を受け取った。

ダンテとナナミとクイーンはニンニク無しのスタミナ丼を受け取ると

「はい、ラネットさん」

ラネットにも渡すと

「私は…そっちの方がいいな…」

ちらっとニンニクが効いた方をみる。

「え?でも明日、口とか臭くなっちゃいますよ?」

「何か問題でも?口が臭くても大丈夫だろ?」

「ま、まぁラネットさんがいいなら…でも寝る前によく歯磨きしてくださいね」

「わかった」

ラネットは頷きながらも丼から目をはなせずにいた…
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