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第49話 業物
しおりを挟む「出来た!出来たよ!トコ!!」
そんな歓喜の声を上げながら、私は思わず、少女の姿に戻ったトコに抱き付いていた。
「ん。やっぱりエトは意味不明」
「え、何よそれ」
なのにトコはいつも通りのクールビューティー。
ツンな部分もいつも通りだ。
「その力はギルランでも苦労した。それを初見で使いこなすとか普通じゃない。エト、非常識」
「えぇぇ……」
まさかトコに常識を問われるとは。
非常識具合いでは知性ある魔道具のトコには到底敵わないと思うんだけど……。
てか、ここは喜びを分かち合う所でしょ。
「ま、まあ、いいや。褒められたって事で受け取っとくよ」
「ん」
そんな軽口は置いといて、とにかく、トコのおかげで武器ができた。
多分これなら、今の膠着状態から抜け出せるはずだ。
出来上がった武器は2つ。
一つは、折れた覇斬の剣を打ち直して作った、二振りの剣。
『双剣・疾風迅雷』
恐らく、この世界でも最強の部類に入るであろう攻撃力を持つ覇斬の剣を打ち直して作られた、形や性能の異なる対の剣。
『疾風』は元の攻撃力はそのままに、丈夫で威力がありながらも素早い取り回しに特化した少し短めの剣であるのに対し、『迅雷』は片刃にする事により、さらに速さを出せると共に、打撃よりも切り裂く事により特化した武器だ。
サフィアならその特性を遺憾なく発揮出来るはず。
そしてもう一つは、メッキの魔剣を強引に打ち直して作った、両刃斧。
『戦斧・金剛不敵』
ガルカンから預かった業物の斧も素材として使い、魔剣の特性を生かしたとにかく硬くて重い刃は、乗せた力を余す事なく相手に伝え、どんな装甲もそれごと砕いてしまえる脳筋仕様。
しかも、素材に銀メッキが混ぜ込まれている事で、魔力的な防壁もゴリ押しで打ち破ることが可能な、一点突破型の脳筋武器だ。
たぶん、こんな物は誰も作ろうとはしないであろう、ガルカン専用の特注武器だ。
ちなみに、柄(え)や柄(つか)は強度重視でキングスコーピオンの素材をふんだんに使った贅沢仕様となっている。
どちらもかなり癖のある武器だが、あの二人なら難なく使いこなすだろう。
「きっとこれで戦況を変えられるはず。トコ、ありがと」
「ん。お安い御用。でも、少し休憩する」
トコはそう言うと、ふわりと姿を消し、私のポーチの中に戻っていった。
まるで表情には見せないが、トコも力を使って疲れたのだろう。
ツンデレというか、健気というか、取り敢えずゆっくり休んでいてもらおう。
「ありがと、お疲れ様。さーて、それじゃ、私もとっとと戻らなきゃね!」
私はそう言って、カラミティと戦うみんなの元に再び駆け出していった。
◆
私は急いで前線に戻り、ここまで全体のフォローをこなしてくれていたマチルダの隣に並ぶと、そのフォローの範囲を一部引き取り、声を掛ける。
「お待たせ!!マチルダさん!!」
「おお!エト!戻ってきたか!!」
私が戻ってきたことに気付いたマチルダは、表情を明るくさせながらそう答え、戦いの手は止めずに私の姿を確認する。
「……怪我はないようだな」
「うん。長いこと待たせてごめん。でも、マチルダさんのおかげで色々と準備ができたよ。ありがと」
「礼はいらん。途中からサポートに入ってくれたアランや、他の冒険者たちのおかげだ。むしろ私が一番役に立っていないまである」
「いやいや、流石にそれはないよ」
確かにマチルダのランクやレベルは、ここにいるメンバーの中ではだいぶ下の方ではあるが、視野の広さや判断力と言った戦況の把握能力はズバ抜けて高い。
恐らく今まではソロをメインで活動していて、その自分の能力を他と比較することがなかったのだろう。
だが、そもそもソロでここまでやってこれていたと言う時点でその能力の高さはかなりのものだ。
それが、突発的にとは言えたまたまパーティー戦のフォロー役と言う環境に偶然置かれたことにより、その能力の真価が最大限に発揮された。
本来であればこの前線にいる事がおかしいくらいのステータスではあるが、私の作った黒殻の剣と盾でその値は大きく補正され、攻撃力としてはまだ足りないものの、それ以外の部分ではサフィアとガルカンのようなランクA冒険者とも、対等かそれ以上の働きを見せている。
そして遂には、マチルダさん一人でこのバトル全体をコントロールするまでに至っていた。
これの最もすごい所は、このレイドパーティーが突発的な即興メンバーであると言う事だ。
しかもメンバーにはあの取り扱いの難しそうなガルカンや、この世界で唯一の双剣使いであるサフィアといった、クセしかないようなメンツがいる上に、そのほかはジョブも不明なほぼ初対面の冒険者達。
はっきり言って、烏合の衆といっても過言でないような集団を、フォローだけで何とか一つのパーティーとして機能させている。
はっきり言って末恐ろしい。
そんなマチルダがいてくれたからこそ、私はこの状況でも落ち着いて武器を作ることが出来たのだ。
「で、エトはこれから何をやらかすつもりだ?」
「え?」
「その準備とやらで、何かをやらかすつもりなのだろう?安心しろ。平時ならともかく、今回に限っては全力で協力する」
「うん、ありがとう」
どうやらマチルダは、私が戦線を離脱したまま戻って来ないのを見て、私が何かしらをやっていると考えていたようだ。
なるほど。通りで一度声をかけて来て以降、何も言ってこなかった訳だ。
「とは言え、協力出来るかどうかはその内容にもよるが。一体何の準備をしていたんだ」
「もちろん、カラミティを倒すための準備だよ。サフィアとガルカンの武器を作ってきた」
「……」
え?なに?
何で無言??
しかも、凄く微妙な表情をしてるけど。
もっと喜ぼう??
「いや、そうか。なるほど、そう来るか……。うむ、ならば早く渡して来い。少しの間ならカラミティは私一人で抑えておく」
「う、うん。わかった」
マチルダの微妙な反応に多少の疑問は残るが、取り敢えず今は武器を渡しに行くのが先決だ。
そうして私はまず、メインアタッカーであるガルカンの方に向かって駆け出して行った。
その直後、マチルダが大きな声で叫ぶ。
「サフィア!ガルカン!エトが二人の武器を作ってきた!!一旦離脱してエトから武器を受け取れ!しばらく私がカラミティを抑える!!」
そんなマチルダの大声が発せられたその直後、サフィアとガルカンの方から、素っ頓狂な声が返ってきた。
「はあああああ!?!?」
「なっ!?!?」
驚く二人。
まあ、多少は驚くだろうと予想はしていたけど、何か、別の感情が混ざっているような??なんだ??
そんな疑問を抱きながらも走っていると、かすかにマチルダの方から、「まあ、そうなるわな」と言う声が聞こえてきた。
え?なによ?
みんな、もっと喜ぼう?
◆
そんなこんなで私がガルカンの元へ到着すると、ガルカンは戦闘から一時離脱し、私の元へとやって来た。
「はい、ガルカン。これ使って!」
「おいおい……お前、本当に武器を作ってたのかよ……」
「鍛治師だからね!まあ、急拵えだからちょっと癖はあるけど、ガルカンなら使いこなせると思うよ。一応、事後報告になって悪いけど、預かってた斧を魔改造した形になっちゃった。前よりは強くなってるはずだから許して」
「お。おう……。どのみち修理も無理そうな状態だったから別に構わねえが……」
どうやら魔改造は許されたらしい。
思い入れのある形見の武器とかだったらどうしようとか思ってたけど、そういうわけでもなさそうだ。
「はいっ」
「おう。って、おっととととっ!!!???っておい!何だこの重さは!?どうやったらこんな馬鹿みたいな重さになるんだよ!?てか、お前よくこんなのを片手で渡して来たな……」
「なんか、強度に全振りしたらそうなった。でも確かにやり過ぎたかも。使いにくければ打ち直すけど?」
「……いや、いい。悪くない。はっきり言って俺向きだ」
「そう。なら良かった」
まあ、私もこんなのを使いこなせるのはガルカンくらいだろうと思いながら作ってたしね。
ガルカンみたいな脳筋タイプには短所を補う武器よりも長所を生かす武器があっている。
機動力や回避率は著しく落ちるだろうけど、そこは気合いで何とかしてほしい。
まあ、何とかするのはフォロー役のマチルダさんや回復のシーラさんなんだろうけど。
そこは何とか頑張っていただきたい。
「よし!そんじゃありがたく使わせてもらうぜ!」
ガルカンはそう言うと、すぐさまカラミティの方へと駆け戻り、斧を振り回しながら嬉々としてカラミティに飛び掛かって行った。
なにかを叫びながら攻撃を繰り出すその姿は、まるで、親におもちゃを買ってもらった子供のような無邪気さだ。
分かりやすい。
さあ、次はサフィアの方に……
「ほう。あれがエトの作った武器か」
「あれ、サフィア!?」
「あれは見るからに相当な業物だ。流石は伝説の鍛治師だな」
私はガルカンに武器を渡し終え、そしてすぐにサフィアの元へ向かおうとしたが、それより先に、既にサフィアの方が私の元に駆けつけてくれていた。
「どうしてここに?」
「流石にあのバケモノをマチルダ一人に任せるのは無理があるからな。あまり時間をかけるわけにも行かないので、俺の方から駆けつけたのだが……」
そう言いながらサフィアは、視線を戦いの場に戻し、テンション高めに大立ち回りをしているガルカンを見て、呟く様に言葉を続けた。
「まあ、あの様子だと、それもただの杞憂だったようだが」
「……うん。ガルカン元気すぎでしょ」
サフィアの心配をよそに、新しい武器を手に入れたガルカンは水を得た魚の様な動きで次々と攻撃を繰り出し、がっちりタゲを取りながらカラミティを圧倒していた。
「まあ、その代わり凄い勢いで被弾もしてるけどね」
「うむ。やはり急いだ方が良さそうだ」
という訳で、さっさとサフィアにも武器を渡す。
「おお、これは……凄いな」
サフィアに渡したのは、覇斬の剣を打ち直して作った双剣、疾風迅雷。
私がその特性を一通り説明すると、その剣の握り具合を確かめながら、こくりと頷く。
「流石エトだな。いい剣だ」
「そう。気に入ってもらえたら嬉しいよ」
素早い動きの中で使うこの手の武器は、手に馴染むかどうかがとても重要だ。
一応、太さや長さはサフィアが使う事を前提に考えて作ったので、ほとんど違和感は出ないはずだ。
「……なるほど。こんな武器を渡されては、ガルカンがああなる気持ちもわかる」
「ん??」
「俺もガルカンと同じ、戦闘馬鹿だという事だ。こんないい武器を持つと、早く使ってみたいとウズウズしてくる」
「ああ。なるほど。じゃあ、早速使ってきてよ。早く行かないとそのうちガルカンが血だらけになっちゃいそうだし」
「そうだな。では、ありがたく使わせてもらう!」
そう言ってサフィアもカラミティの元へと戻り、ガルカンと二人でタゲを取り合うかの様に、お互いに技を繰り出し合っていた。
「二人とも元気だなあ。てか、なんか思った以上に圧倒できてるし。このままいけばカラミティは倒せそうだけど、なんか嫌な感じだなぁ……」
◆
「やっぱすげえな、アイツの作ったこの武器は!重さのバランスも完璧じゃねえか!」
「違いない!初めからこれほど手に馴染む武器は初めてだ!しかも斬撃の威力も段違いだ!」
サフィアとガルカンの二人は、カラミティと戦いながらそんな会話が出来る程に、余裕を持った戦いを繰り広げていた。
ガルカンの攻撃はもちろん、サフィアの攻撃も先程とはまるで別人の様な動きで、流星と言うよりもまるで閃光と言ったようなとんでもない素早さでカラミティを切り刻んでいた。
新しい武器のおかげでその手数も倍近くに増え、今やガルカンに並ぶほどのダメージ量を叩き出していた。
しかし、カラミティは自身のHPをガリガリと削られながらも、次第に動きを洗練させ、致命打級の攻撃を次から次へと撃ち放っていた。
「チィ!ダメージは通るようにはなったが、相変わらず動きはとんでもねえな!しかも生意気にも攻撃パターンまで変えて来てやがる!」
「それだけ相手も必死だという事だ!気を抜くと一発で持っていかれるぞ!油断するな!」
「誰に言ってやがる!俺がバトルで手を抜くわけがねえだろうが!!」
そう言いながら更に攻撃の手数を増やすガルカン。
しかし、被弾の量もみるみると増えて行っていた。
「ガルカン!一旦タゲをこっちに寄越して、お前は回復を受け来い!」
「ハンッ!!嫌なこった!!ここまで来てのんびり休憩なんかしてられっか!!」
「そんな事を言ってる場合か!俺とお前はこの戦いでの生命線だ!どちらか一人でも落ちたら終わりなんだぞ!!」
先程とは一転、二人の会話は怒号の応酬へと移り変わる。
「うるせえ!なら殺られる前に殺れば良いだけだろうが!!」
「おい!ガルカン!!これは遊びじゃないんだぞ!」
「わかってんだよ、んな事は!!俺だって馬鹿じゃねえ!!」
「だったら!!」
「だがさっきから嫌な予感がビンビン来てんだよ!さっさと殺らねえと、たぶんヤバイ事になるぞ!!」
「!?どういう事だ!!」
「俺が知るか!!!」
◆
「お、おいエト。ガルカンが何やら不吉な事を言っているのだが……」
「……そうだね。ちょうど私も同じこと思ってた所だよ」
「!?エト?」
私は二人に武器を渡した後、すぐにマチルダの元に戻り、二人の戦いのフォローをしながらその会話を聞いていた。
私と同じく、その会話を聞いていたマチルダが、心配そうな表情で私に問いかけてくる。
「どういう事だ!?エトの作った武器で、明らかに二人の方がカラミティを圧倒しているじゃないか!」
「うん。私が使ってたんじゃああはならないだろうね」
「ああ。二人の攻撃が圧倒的すぎて、もはやフォローの必要もないくらいだ。ならばもう、これで終わりではないのか?」
「うん。私もそう思ってたんだけどね」
現実的に考えれば、これで終わるのが普通だ。
けど、アニメやゲームならこんな幕引きでは中途半端過ぎる。
そして、この世界はゲーム的な要素に大きく影響されている。
であれば、次の展開も考えておくべきだ。
「どういう事だ?」
「この流れ、たぶんもう一波乱あるよ」
「は??!」
「で。おそらくそれが最後。セオリーで行けば、第三形態とか、真の力が解放とか、まあ、そんな所。根拠とかはないし、ただの私の勘だけど、でも、一応覚悟はしておいた方がいい」
「おいおい……それは本気で言っているのか」
「あくまでも可能性の話としてね」
そう。
これはあくまでも可能性の話。
だが、その懸念を裏付けるかの様に、獣的な直感に優れるガルカンの予感と、明らかに動きの変わり始めたカラミティ見て、私はその可能性を疑わずにはいられなかった。
「マチルダさん」
「な、なんだ?」
「そろそろ終わりそう。最悪の場合、私は神剣を使うから」
「!!」
私がそう言うとマチルダは驚いた様に目を見開き、そしてすぐさまカラミティの方に向き直る。
「オラァァァァァァ!!これで終わりだ!!!サフィアも全開でかましやがれ!!」
「わかった!はあああああああああああっ!!!」
『グガガギガッガガガ!!』
私とマチルダの目の前で、サフィアとガルカンの完璧な連携による無数の連続攻撃が、集中砲火の如くカラミティに浴びせられる。
二人の攻撃はカラミティが反撃する隙も一切許さず、そしてそのまま、残り僅かなHPを削り切る。
カラミティは遂にその場に倒れ込み、そして動きを完全に停止させた。
「ハァ、ハァ、これでどうだ!!流石にもう、これ以上はないだろ!!まだもう一波乱とか、流石にもう、ごめんだぜ!!」
「あ、ああ。そう願いたいな。ハァ、ハァ」
息を切らせながらそう言う二人は、恐らく私とマチルダとの会話を聞いていたのだろう。
ようやく倒し切ったのに喜びの様子も見せず、倒れたカラミティを注意深く凝視していた。
それは他の冒険者達も同じで、流石に疲れた様子を見せながらも、一切の気を抜かず、同様にカラミティを警戒していた。
しかし。
「……どう言う事だよ。どう見ても死んでる様にしか見えねえのに、奴の気配がまだ消えてねえ」
「ああ。しかもその気配は弱るどころかむしろ強まって……なっ!?気配が消えた!?」
「おいおい……今のは消えたってより、明らかに消したって感じだぞ。マジかよ。まだ何かあんのかよ」
私もその気配は感じていた。
ガルカンの言う通り、今のは死んだから気配が消えたと言う様な物では無い。
間違いない。カラミティはまだ生きている。
この気配を消すスキルは、ゲーム時代にシーフ専用スキルとして存在していた。
侍のスキルを使えていたカラミティなら、それを使えてもおかしくは無い。
だが、こんなタイミングで使っても意味がない。死を偽装するのなら、倒れた瞬間に使うべきだ。
だったら、何のために……。
「くそ、死体蹴りは好みじゃねえが、一応念のためもう一発ぶちかましてみるか。死んでねえなら何か起こる前に」
「……難しいな。もしかすると、そう仕向けるための罠かも知れん。かと言って放っておいてもいいとも言い切れない……」
「むうううう……」
完全に疑心暗鬼になり、次の一手を打てずにいる二人。
そんな二人を見ながら、私はようやくある事に気づく。
「!?!?ねえ!カラミティの剣が無い!!」
「あ?あの黒い剣か?そう言えば……ねえな。どう言う事だ」
カラミティの本体はあの黒い剣、神剣カラミティの方だ。
まずい。
カラミティを見失った。
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