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第3話 城塞都市ソレント

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 城塞都市ソレント。

 文字通り、周囲を城壁が囲うようにして出来た城塞都市。
 国の首都からは一番遠く、隣国や魔物達との争いが最も激しい侵攻の緩衝地帯としての役割を持っている。

 その昔、各地で起こった魔物のスタンピードに対して、唯一対抗出来たのが、この城塞都市ソレント。
 まるで商業ビルが隙間なく並べられたような、とても分厚く、とても高い城壁が、魔物の脅威から人々を守っていた。

 そんな経緯を持つこの都市には、城塞都市と言う名前の通り、立派な城が存在する。
 かつてのこの国の王は、魔物のスタンピードを唯一乗り切ったこの都市を足がかりに、疲弊する周囲の国々に攻め込み、破竹の勢いで勢力を伸ばして行った。
 その際、国の首都をこの城塞都市ソレントに遷都する運びとなり、建てられたのがこの城だ。

 しかし、その直後に突如現れた『魔族』と呼ばれる存在によって、国は滅亡の危機を迎える。
 それにより、国は多くの土地を失い、結果、遷都される事なく、この城だけが残った。

 これが、私の知っているこの都市のゲームでの設定だ。

 城には名前は無く、今はこの都市のシンボルとして城塞都市ソレントの中央に配置されている。
 そして、その東西南北には機能ごとの4つの区画が制定されている。

 城の北側にあるのは魔術ギルド会館がある学術区。
 今頃、ドラゴン騒ぎで大混乱になっているであろうあの場所は、学者や魔法職の冒険者達が多く集まる。

 城の東側は、武闘ギルド会館のある武勇区。
 主に、物理戦闘系の冒険者が集い、各所に設けられた闘技スペースで互いに凌ぎを削っている。

 西側は商業ギルド会館のある商業区。
 道を歩けば様々な商店が軒を連ねており、多くの商人達が集い、商談を行なっている。

 そして南側は、生産者ギルド会館のある生産区。
 私の職業である鍛治師を含め、木工、錬金、農業、酪農と、様々な生産職が集まる。
 商業ギルドと生産ギルドに関してはその性質上、お互いのギルド会館に出張所ギルドを併設させている。

 そんな4つの区画を結ぶ、都市の中心部分にあるのが、冒険者ギルド会館がある中央区。
 この中央区には、冒険者ギルド会館以外にも、魔術・武闘・商業・産業の4つのギルド支部も存在する。
 もちろん、この都市のシンボルである立派な城も、この中央区に建てられている。



「ここまで来れば大丈夫だよね。はぁ、酷い目にあった」

 私は、突然のドラゴン墜落で沸く学術区を抜け、この中央区へとやって来ていた。
 取り敢えず、無事に抜け出す事が出来たと判断し、ひとまずホッと肩を撫で下ろす。

「なんとかあそこから逃げ出して来たのはいいんだけど、これからどうしよ」

 突然何の予告もなく、いきなりこんな世界に召喚されて、私はこれから何をすれば良いかのか。
 出来ればさっさと元の世界に戻りたいところだが、戻る方法はまるでさっぱりわからない。

「案外、寝て起きたら夢でした。なんて事は……ないよね」

 その可能性も全くないわけではないが、不思議とそれは絶対にないと分かってしまう。
 理由なんてない。なんとなくわかるんだから仕方ない。

「一体誰が何のために……」

 それに、召喚した私に何をさせたいのか、何をして欲しいのか。
 なんでも良いからちょっとくらい教えてくれても良いと思う。
 呼び出すだけ呼び出しといて、その後は放ったらかしなんて、さすがに酷すぎると思う。

「愚痴ってても始まらないし、取り敢えずは、自分でも情報収集をするしかないかな」

 とにかく現状を把握しない事には何も始まらない。
 まずは、このソレントの核とも言える場所、中央区の冒険者ギルドへと向かう事にした。





「これはちょっと予想外」

 確かにこの街並みは城塞都市ソレントの中央区で間違いない。
 しかし、私の知っているそれとは、明らかに何かが違っていた。

「なんだか、街の建物が垢抜けてる感じ?」

 建物だけではなく、道行く人々の服装まで、何かが違っていた。
 ゲームの時は木造やレンガ造りの建物が多かったはずだが、ここではコンクリートを使った建物をよく見かける。
 街の人の服装もよりカラフルに、冒険者らしき人達の装備も無骨さが無くなっている。

「まあ、基本的にはゲームの時の街並みから、そこまで大きくかけ離れているわけでもないし、ゲームの世界が現実になったら、このくらいの変化は仕方ないのかな?」

 明らかな違和感を感じつつも、やはりゲーマーの私としては、実際にゲームの世界を歩き回れるこの状況に、少なからず心を踊らせていた。

 すっかりこのトンデモ展開に慣れてしまった私は、半ば観光気分で街を散策しつつ、目的地である冒険者ギルド会館へと向かう。

「もしかしたら、ゲーム内での知り合いがいるかもしれない」

 私以外にも、この世界に転移してしまっている人がいるかもしれないという、そんな淡い期待を抱えながら、ようやく私は冒険者ギルド会館に到着した。

「うーん、やっぱりいないか……」

 冒険者ギルド会館の中に入ると、そこは若干の違いはあるものの、ほぼ記憶通りの作りで、内装の配置が多少違っている以外は、ゲームで見ていたあの冒険者ギルド会館そのものだった。

 この冒険者ギルド会館の1階ホールにいる人達の大半は、当然、冒険者だ。

 一人一人顔を見ていくが、しかし、それらしい人物は見つけられない。
 仲間はおろか、ゲーム内での知り合いも、いつ寝ているのか不思議なくらいにいつも見かける、あの、ある意味有名な陽気な冒険者達すらもいなかった。

「やっぱり私だけなんだ……」

 一応覚悟はしていたものの、やはり寂しい気持ちになってしまう。
 とは言え、ここにくる最中にフレンドリストは確認している。
 フレンドリストの中のユーザー名が、全てグレーアウトしていたのを見た時の絶望感に比べれば大した事は無い。

 でもやっぱり、一人ぼっちは寂しいよ。


 ◆


 その後、依頼掲示板の中身を確認したり、ホール内の冒険者達の会話を盗み聞きしたりして、様々な情報を集めた。
 分かったことと言えば、冒険者達の会話や討伐系の依頼書に、知らない名前の魔物がチラホラ登場していたくらいで、あとは、高ランク向けの討伐系依頼が少ない様な気がした程度。
 まあ、その辺はタイミング的な部分もあるので、たまたまなのかもしれないが。

「さて、ここではこんなもんかな」

 本当は冒険者ギルドの窓口まで行って、あれやこれやと直接色々と聞きたいところだけど、下手を打って目立ってしまうのも危険だ。
 特にこの冒険者ギルドは、全ての冒険者や各ギルドを統括している機関なので、ここに目を付けられるような真似をするのは得策じゃ無い。

 直接聞くなら、商業ギルドか生産者ギルドにある、出張ギルドくらいがちょうどいい。

「それじゃ、次は商業ギルドに行きますか」

 私はそのまま冒険者ギルド会館を出て、次の目的地、商業ギルド会館のある商業区へと向かった。

 商業区。
 私が一番長く過ごした場所だ。
 中央区を抜け、商業区に入ると、様々な商店や露店が所狭しとたくさん立ち並んでいた。

 少し感慨深く通りを歩いていると、私はとある商店に置かれたある商品に目が止まった。

 この商店街道の中でもかなり大きな店構えで、その店の店頭に飾られていた、身の丈と同じぐらいの大きな鏡。
 ゲーム時代にはなかった、ガラス鏡製の姿見がそこにあった。

「ゲームの時代設定的には、ガラス鏡って割と高価なイメージだけど、思ったより普及してるんだね」

 そんな事を呟きながら、私は何と無しに鏡の中を覗き込む。
 すると、そこに映っていたのは、赤い髪がとても特徴的な、ボーイッシュなショートヘアの女の子。
 その髪の左右は、わずかにハネのような癖っ毛があり、頭部にはピンと尖がった猫耳が2つ。
 大きくくりっとした可愛いらしいつぶらな目。
 体型はやや痩せ型で、色気はないが健康的な活発系女子。
 まさしくそれは、私がゲーム内で数時間を費やして本気でキャラメイクをした、自分の分身、エトの姿そのものだったのだ。

 しばらく鏡に写る自分を見ながら、両手でほっぺたを引っ張ってみたり、両手で目尻を引っ張ってみたりして、その動きを確認する。

 こ、これが今の私!?

 なんと私は、超絶可憐な美少女になっていた。
 私はちょっぴり嬉しくなって、少しだけテンションが上がる。
 この世界なら、リア充生活も夢じゃないかも知れない。
 むしろ、この容姿のまま、現実世界に戻れたらいいのに。
 まあ、それはそれで色々面倒な事になりそうだけども。

「で、ちなみにこの鏡のお値段は……2850Gか。なるほど」

 うん。高いのか安いのか分からんね。
 ゲーム時代にはこういうのは売ってなかったし。
 そもそも、ゲームの頃の相場と、この世界の相場が同じだとも限らないので、これ一つを見たところではなんとも言えない。

「そう言えば、今の所持金っていくらくらいあったっけ?」

 そう言って私は、腰に着けた無尽蔵のポーチに手を突っ込み、所持金を確認する。


 !?


 所持金を確認した私は思わず言葉を失った。
 所持品リストに表示された、自分の所持金が『18G』と表示されていたのだ。

「え?なんで!?」

 疑問を浮かべる私はこれまでの事を思い返し、すぐにその理由にたどり着く。

 そう言えば……。

 どうせ引退だからって事で、神剣を作るために全財産を注ぎ込んで色んな素材やアイテムを大人買いしてたんだっけ……。
 まあ、それも神剣作成と紅翼竜の時に全部使って無くなっちゃったけど。

「と、取り敢えず、今の私には手が出せないと言う事はわかった。うん」

 やはりというか何というか、ステータスから所持品・所持金に至るまで、私の状況は本当にゲームの時のそのままの状態のようだ。

「……あ。って事は、もしかして!?」

 私はある事を思い出し、再びポーチの中に手を入れる。
 ポーチの中でアイテムリストを開き、そして、それの存在を確認した。

「やっぱりあったよ……神剣エターナル……」

 みんな……ごめん。しっかり持って来ちゃってるよ……。
 チーム倉庫に送るつもりが、すっかり忘れていた。
 うっかりうっかり。

「ん?あれ?ちょっとまてよ?」

 その時、私はふと思った。
 神剣があるならドラゴンキラーとかいらなかったんじゃね?と。
 いくらドラゴン系に対する特効付与があるとは言え、神剣より強いって事は無いだろうし。
 ありったけの超レア素材を大量消費して作った意味は、果たしてあったのだろうか。

「う、うーん……」

 いや、やめよう。
 あの時は思いつかなかったわけだし、そもそもあんな突然の出来事に、よくぞあれだけの対処が出来たと褒められても良いくらいだ。
 あの時はあれが最善だった。
 うん、それで良いじゃないか。
 その代わりに超強力なドラゴンキラーを手に入れ……

「あ、ドラゴンキラー……」

 そう言えば紅翼竜に刺しっぱだ。
 さすがに取りに戻るわけにもいかない。
 マジか……。
 いや、でもこう考えよう。紅翼竜の額に刺さっていたのが神剣じゃなくて良かった、と。
 ドラゴンキラーを作った事には意味があったのだ。うん。



 そんな事を考えながら、一喜一憂、百面相状態の私の顔が、目の前の姿見に映し出される。

「ま、今更あれそれ考えても仕方ないね」

 そんな自分を見ながら、持ち前の切り替えの良さで、スッと心を落ち着かせる。

 取り敢えず、ついでなので目の前の姿見を『鑑定』スキルで見てみる事にする。
 今の自分は何が出来て何が出来ないのか、確かめておくことも重要だ。

『鑑定っ!』

 そう、心で念じると、目の前にアイテム詳細ウィンドウが表示された。

 家具名:硝子鏡の姿見(大)
 家具ランク:C
 耐久力:12
 生産者:サランドル

 うん、ちゃんと出るね。
 別に言葉に出して言わなくても大丈夫みたい。

 それで、ふむふむ。
 ランクCか。
 って事はやっぱりそこそこ良いものっぽいね。

 せっかくなので、お店の中に入って他の商品も見てみる事にする。
 もはや完全にウィンドウショッピング状態だ。

 店の中に入ると、そこには食器やタンス、椅子やテーブルから本棚まで、ありとあらゆる家具が所狭しと並べられていた。
 どうやらここは家具屋らしい。
 ほとんどの商品がランクDかEなところを見ると、やはりガラス鏡はそれなりに高級品なようだ。

「いらっしゃいませ。何かお探しですか?」

 とか色々と考えていたらニコニコ顔の女性店員に声を掛けられてしまった。
 やたら愛想よく接客をしてくれているが、残念。私は無一文だ。

「いえ、今日は下見程度なので。えーっと、そう、近々この辺に越して来るつもりなので色々見て回ってるんですよ」

 今日は買わないけど別にお金がないわけじゃないんだからねっ!という無駄な見栄を張りつつ、無一文の冷やかし客である事をごまかす私。

「そうでしたか!是非ゆっくりとご覧下さい。そうですね、お客様の様な裕福な方でしたら、この辺りの意匠の凝らした品が良いかと思われます。それから、こちらの品も素朴ながらもセンスの光るしっかりとした作りで……」
「ちょちょちょっ……」

 突如始まったマシンガンセールストーク。
 てか最初に「ゆっくりとご覧ください」とか言ってなかったっけ?
 全然ゆっくりじゃないんだけど!?
 そもそもなんで私が裕福って事になってるの?逆だよ?無一文だよ?

「失礼ながら、お客様は鍛治職の方ですよね?それもかなりの腕前でいらっしゃる」
「え?なんで??」
「私はこれでもそれなりに経験を積んだ商人ですので。その腰付けの鉄槌も、お召しになられている装飾服も、なかなかの業物とお見受けいたします」
「な、なるほど……」

 凄い。何という洞察力。
 確かにこの店員さんの言う通り、この装備はかなりレアだ。
 超レア素材で作ったものや、超高難易度のクエストボスの激レアドロップ品だったりする。

「それに、それなりに名の通った職人や商人で無ければ、この辺りに居を構えるという事は、まず無理ですからね」
「はえぇ~。やっぱ商人の洞察力って凄いね」
「いえいえ、滅相もございません。もしもご迷惑で無いのであれば、他にも色々とご案内させていただきますが」
「あ、ありがとう。でも、他にも色々回っておきたいので……」
「そうですか。かしこまりました。私共は武具の取り扱いに関しては専門ではございませんが、何かありましたら微力ながらお手伝いさせていただきますので、何かありましたらいつでもご相談ください」
「え、あ、そ、それはどうもありがとうございます。でも、どうして?」
「優秀な職人との繋がりは、我々商人にとって大きな財産ですので」
「はえぇ~」

 ヤバイ、この人ガチな方の商人だ。
 ガチな人ってこんな感じなんだ。はえぇ~。

「では、こちらをお持ち下さい。何かのお役に立つかもしれません」
「あ、はい。どうも?」

 思わず流れで受け取ったのは、小さな金貨と一枚の紙だった。

「そちらの金貨には、私共『ステラ商会』の商紋が刻印されております。これでも当商会はそれなりに名の通った商会ですので、商業ギルドや生産者ギルドで何か困ったことがあれば、それを見せれば多少の融通を聞いてもらえるかもしれません」
「おお。それは凄い」
「それと、そちらの紙は私の名刺ですね」
「あ、これはどうもご丁寧に……って、え!?」

 私はその名刺に書かれている名前と、その上に書かれている役職を見て思わず声を出して驚いた。

「自己紹介が遅くなって申し訳ありません。
 私の名前はステラ・フローレンス。このステラ商会の会頭をさせていただいております。以後お見知り置きを」
「か、会頭!?!?!?」


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