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第1章.檸檬ネコのテト

第008愛.これが地獄領域ネ①

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 万物の事象を完全超越した、とんでも無い出来事が現在アタイとラクの下でスローモーに白日の下に晒け出されてるネ。


ニュワッ、ニュワッ。
   ニョブッ、ニュルッ。


 紫とも、群青とも似つかない禍々しい色のビロードが……階下から壁伝いに、まるで登る様に侵食してるのヨ。


【なな、何なのよ、コレっ!??】

【ラクぱいせんは今回の女神の務め、初めてだから知らないのも無理無いネ。これは何者かが人間の潜在意識に直結させタ……】


 アタイの目、キランと光ったのネ。決してネコ目だからって訳じゃ無いのヨ。知的好奇心だ、って思って欲しいのネ。


【『地獄領域』なのヨ!】


 この地獄領域の正式名称は、「冥界領域」と呼ぶネ。誰かが、人間の夢の奥底にある潜在意識と冥界を直結させたのヨ。


 人間の思い描く“地獄”とは、コレの事なのネ。そうして人間に地獄を見せるなんテ……アイツら・・・・しか居ないのネ、そんな悪趣味な事するヤツ!










【ラクぱいせん、振りながら爪を放して欲しいのヨ! これ位の高さだったら大丈夫ネ】


……だって、ネコだかラ!


 タンッタンッ、とラクに振られた勢いで壁を2回蹴りながラ。ネコ特有の身体中がバネになったみたいな靭やかさで、三角跳び降りしてくネ。

 アタイが今からする事に、万が一でもラクを巻き込む訳には行かないのヨ! そして丸腰になったアタイ、ゆっくり瞳を閉じたネ。

 そして次の瞬間……くわっ!と眼下を睨み付け瞳を開放したのヨ。その時、右の瞳は血の様な深い紅色を湛えていテ。


【邪眼ッ!!!】


 するとビリリッ、ピリピリッと身体じゅうから放電が走ったのネ! そして走った黒い稲妻は壁を登るビロードに直撃しテ。

 何と、邪眼の能力で侵食し返して行ったのヨ! 黒い稲妻のビロードに直撃した所を起点に、桜の花吹雪が舞い吹雪いたのネ!


 時間が経てば経つ程、螺旋階段や吹抜け部分を覆い尽くして行ク……ピンクの暴力。


 もう気付いたネ? 夜に流星群を桜吹雪で覆い尽くした、アレ・・……アタイの邪眼の所為なのネ。こんな事が出来るネコは、邪眼を持ってるアタイだけなのヨ!

 アタイが邪眼でしようとした事、それハ……地獄領域の中で、足場に『天界』と呼ばれる反作用領域を展開したのネ。

 螺旋階段の最下層の通路、アタイとラクが天界の足場にスタッと着地した途端……ネコとフクロウの身体がピカーッ!と光り始めたネ。



 足場だけでも天界と同じにした事で、邪眼の効果により……アタイ達、あんな事・・・・が出来る様に。それッテ、一体?
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