43 / 150
闇-43
しおりを挟む
大規模な話を聞きながら半分意識がなくなっていたツキヨにアレックスが声をかけてきた。
「難しい話は終わり!あとはレオに任せて、俺たちは織機を見に行こうぜ」
「え?でも、遠いのでは…?」
「おいおい、俺はこーてーへーかなんだぜ!」
「きゃっ!」
片手で抱き上げあられると「んじゃ、レオ。あとはよろしくな!また言霊でも飛ばすから、いいだろ。ツキヨ、目ぇつぶれよ!」と言われ慌てて眼を閉じるとすぅっと吸い込まれるような空気を感じた。
「この資料を…?」
レオの目の前には山になった資料や汚い走り書きの紙が残っていた。
ざぁ…っと木々を揺らす風を感じてツキヨは目を開ける…とそこはさっきまでいた城内ではなく木々の生い茂る林の中だった。
ツキヨは影移動をしたのだと理解をすると…少し離れたところに見える丸太小屋に向かってアレックスはツキヨを抱えたまま歩き始めた。
「ここで織機を作ってもらっているんだ」
どんどん!と乱暴に小屋の扉を叩いて即、開ける。叩いた意味はない。
「おう!親父!どうだ?!できてるか?!」
「うるせえ!来るなら静かに来い!!」
髭もじゃの木工職人の親方のブラウンに怒鳴られた。
「…おい。そのべっぴんさんは何だ?ついに誘拐でもしたのか?早めに自首した方がいいぜ」
「ひでぇなぁ。これが俺の可愛い奥様(予定)だ!!」
生まれた赤ん坊を披露するように抱いたままツキヨの顔を見せる。
「こんな恰好で申し訳ありません…ツキヨといいます…すいません」
「…このずーずーしい図体のでかいのに何か脅されているのか?金か?親のことか?困っているなら遠慮なく俺に言え。腕っぷしなら負けねぇからな」
「あ、一応大丈夫です」
「ならいいが…俺は職人のブラウンだ。よろしくな」
前掛けの木屑を払い落して立ち上がり挨拶をしてきた。
背丈はツキヨよりも低いが捲った袖から見える腕はツキヨの何倍も太く逞しい。
「おいおい、俺はそんな悪い奴にみえるのか?!親父ひでーなぁ!」
「警備隊の世話に10回は世話になっているような顔にしか見えねぇな」
「若い頃に酔って3回世話になった程度だ」
「そうか。ならいい。俺は5回だ」
「はっはっはっは!さすが、親父だな!」
「3回なんてまだまだだな!がははははは!」
ブラウンは木製の椅子を白い布のかかった機材の前に置いてツキヨに座るように勧めたが、そのまま抱きかかえたままアレックスが座る。
「けっ…お譲ちゃん、考え直すなら早めがいいぞ」
「あ、一応大丈夫です」
バサッ!と布を取ると例の織機が出てきた。
前回アレックスが見たときより、部品が増えているようで改良されたようだった。
「これが頼まれて造っていた織機だ。ツキヨちゃんは知ってるかい?これで布を織るんだ」
いつもより強い力でツキヨはアレックスの腕を解き織機を見つめて「こ、これ…さ、触ってもいいですか?」震える声でブラウンに聞く。
「お?なんだ、これを知ってるのか?」
「はい…これは…私の母の使っていた織機を…再現してもらったものなのです」
「親父に織機の情報を追加で渡したが、その情報の提供元だ。しかも、織り方も知っている」
「お、お譲ちゃん、これで織れるのか?」
「はい!」
「よし、織れ!」
「はい!」
素早い許可が下りて織機に座る。すでに光沢のある黄金色の糸が張ってあった。
「この糸は…以前アレックス様が見せてくれた糸ですか?!」
「そうだ。これであの糸を布にするんだ…いいぜ、織ってみろよ。感想とか教えてくれ」
アレックスとブラウンが見守る中、ツキヨは母のオリエと織ったことを少しずつ思い出すと…突然、体の血や骨、筋肉が記憶に突き動かされるように勝手に動き出すような感覚になる。
足で既に張ってある経糸の踏み板を踏んで上下に開いたところに緯糸の巻いてある杼をすっと通す、そして両方の糸を櫛のような筬でとんとんとする。
そして、また経糸の踏み板を踏み、反対側から緯糸の杼を通して筬で整える…織る速度は遅いがアレックスとブラウンはツキヨが織る姿をただぼんやりと見つめていた。
ツキヨも無我夢中で織る…母の膝の上で布を織って父に褒められたこと、きれいな糸を母と選んだこと、母の誕生日にストールを織ったこと、母が亡くなり父が一人で織機の前で泣いていたこと…全ての記憶が熱となりツキヨを突き動かす…それが一つ二つと集まり、少しずつ布に変化をする。
人が変化をするように。
月が日々変化をするように。
人も月も…全ては不変ではない。
…どのくらい経ったのかツキヨははっとする。
「あ、あの!すいません。夢中になってしまって…」
「いやぁ…いいんだ。何かお譲ちゃんの気持ちが見えるような気がして止められなかった…大したもんだ…記憶は伊達じゃねぇ…」
ブラウンはじっと1巾程まで織った布を見る。
まさに『月色』の布だった。
「これはお譲ちゃんのおっかさんが使っていたのか…」
簡単にツキヨは母の出自について説明をする。
「そうか…東の国の織機について調べてもっと改良するか…。織り心地はとかはどうだ?」
「織機としては問題はないと思います。
ただし、背が低いとか高いとかあると思いますが、踏み板が固めですね。母は自分で整えていたのかもしれませんが座るところの高さも含めて調整が簡単にできるといいかもしれません。経糸、緯糸の張りも糸の種類、織り方や染色後の糸の強度によっても調整が必要です…それから…」
ツキヨ先生があれこれと指摘するのとブラウンが紙に書く。織り方も細かく注意事項を伝える。
【先生っていいな…】
にひひ…と誰かが笑った。
「お譲ちゃん、これから2号機、3号機と織機を作るが今の適切な指示でよりいいもんを造るって約束する」
ブラウンはツキヨの手を握った。
「昔、俺のばあさんが違う織機で布を織っていて…基本的な部分は似ているから少し織ったがお譲ちゃんの方が繊細に織り上がっている。この注意事項を伝えて…よかったらばあさんにこの不思議な糸を織らせてもらえないか?うちにはあんたみたいな孫がいなくてよ、女の孫みたいだと言えばきっと喜ぶ」
「はい、私でよければ孫になりますね。是非、おばあ様にお願いします」
「よし!うちのばばあに墓に入る前に珍しい糸を織って一攫千金だって言えばあと300才は長生きするな!」
「一攫千金!最高だな!俺もそれが大歓迎だ!大儲けだ!!!はははは!」
それから糸は近く入手できるので持ってくるということと…織機を引き続き生産することを約束をした。
「おお。そうだ。おい、俺は織機を作るのに忙しいんだ…ガキのお手伝いがお前には待ってるぜ!」
ブラウンはアレックスに鋸と物差しをがしっと渡した。
窓の向こうに丸太になった木がまた20本あった。
「くそ、やりますよ。はいはい、親方様」
袖を捲り、頭に布を巻いて外へ出た。ツキヨも好奇心旺盛について行った。
「仲のいいことで…ふー。俺もいい加減嫁がほしい…」
「親方なら大丈夫っすよー!!」
二階から声が聞こえた。
「うううううううううるせー!オランジのくせに!とっとと椅子でも作れ!」
「へーい」
「おい、ツキヨ。こんなの見て何が楽しいんだ?」
ギコギコ…と鋸の音が静かな林に響く。木を運び、鋸で切る…そのたびに木の香りが漂い、そしてアレックスの筋肉がぐっと盛り上がり汗が流れる。
「ふふ…内緒です」
ツキヨも借りた鉈でブラウンの家の今晩分くらいの薪をパカンと割っていた。
「なんだよ。変なやつだな」
よっ…と切った丸太を担ぎ上げて運ぶ…アレックスのがっちりとした背筋が見えた。
「難しい話は終わり!あとはレオに任せて、俺たちは織機を見に行こうぜ」
「え?でも、遠いのでは…?」
「おいおい、俺はこーてーへーかなんだぜ!」
「きゃっ!」
片手で抱き上げあられると「んじゃ、レオ。あとはよろしくな!また言霊でも飛ばすから、いいだろ。ツキヨ、目ぇつぶれよ!」と言われ慌てて眼を閉じるとすぅっと吸い込まれるような空気を感じた。
「この資料を…?」
レオの目の前には山になった資料や汚い走り書きの紙が残っていた。
ざぁ…っと木々を揺らす風を感じてツキヨは目を開ける…とそこはさっきまでいた城内ではなく木々の生い茂る林の中だった。
ツキヨは影移動をしたのだと理解をすると…少し離れたところに見える丸太小屋に向かってアレックスはツキヨを抱えたまま歩き始めた。
「ここで織機を作ってもらっているんだ」
どんどん!と乱暴に小屋の扉を叩いて即、開ける。叩いた意味はない。
「おう!親父!どうだ?!できてるか?!」
「うるせえ!来るなら静かに来い!!」
髭もじゃの木工職人の親方のブラウンに怒鳴られた。
「…おい。そのべっぴんさんは何だ?ついに誘拐でもしたのか?早めに自首した方がいいぜ」
「ひでぇなぁ。これが俺の可愛い奥様(予定)だ!!」
生まれた赤ん坊を披露するように抱いたままツキヨの顔を見せる。
「こんな恰好で申し訳ありません…ツキヨといいます…すいません」
「…このずーずーしい図体のでかいのに何か脅されているのか?金か?親のことか?困っているなら遠慮なく俺に言え。腕っぷしなら負けねぇからな」
「あ、一応大丈夫です」
「ならいいが…俺は職人のブラウンだ。よろしくな」
前掛けの木屑を払い落して立ち上がり挨拶をしてきた。
背丈はツキヨよりも低いが捲った袖から見える腕はツキヨの何倍も太く逞しい。
「おいおい、俺はそんな悪い奴にみえるのか?!親父ひでーなぁ!」
「警備隊の世話に10回は世話になっているような顔にしか見えねぇな」
「若い頃に酔って3回世話になった程度だ」
「そうか。ならいい。俺は5回だ」
「はっはっはっは!さすが、親父だな!」
「3回なんてまだまだだな!がははははは!」
ブラウンは木製の椅子を白い布のかかった機材の前に置いてツキヨに座るように勧めたが、そのまま抱きかかえたままアレックスが座る。
「けっ…お譲ちゃん、考え直すなら早めがいいぞ」
「あ、一応大丈夫です」
バサッ!と布を取ると例の織機が出てきた。
前回アレックスが見たときより、部品が増えているようで改良されたようだった。
「これが頼まれて造っていた織機だ。ツキヨちゃんは知ってるかい?これで布を織るんだ」
いつもより強い力でツキヨはアレックスの腕を解き織機を見つめて「こ、これ…さ、触ってもいいですか?」震える声でブラウンに聞く。
「お?なんだ、これを知ってるのか?」
「はい…これは…私の母の使っていた織機を…再現してもらったものなのです」
「親父に織機の情報を追加で渡したが、その情報の提供元だ。しかも、織り方も知っている」
「お、お譲ちゃん、これで織れるのか?」
「はい!」
「よし、織れ!」
「はい!」
素早い許可が下りて織機に座る。すでに光沢のある黄金色の糸が張ってあった。
「この糸は…以前アレックス様が見せてくれた糸ですか?!」
「そうだ。これであの糸を布にするんだ…いいぜ、織ってみろよ。感想とか教えてくれ」
アレックスとブラウンが見守る中、ツキヨは母のオリエと織ったことを少しずつ思い出すと…突然、体の血や骨、筋肉が記憶に突き動かされるように勝手に動き出すような感覚になる。
足で既に張ってある経糸の踏み板を踏んで上下に開いたところに緯糸の巻いてある杼をすっと通す、そして両方の糸を櫛のような筬でとんとんとする。
そして、また経糸の踏み板を踏み、反対側から緯糸の杼を通して筬で整える…織る速度は遅いがアレックスとブラウンはツキヨが織る姿をただぼんやりと見つめていた。
ツキヨも無我夢中で織る…母の膝の上で布を織って父に褒められたこと、きれいな糸を母と選んだこと、母の誕生日にストールを織ったこと、母が亡くなり父が一人で織機の前で泣いていたこと…全ての記憶が熱となりツキヨを突き動かす…それが一つ二つと集まり、少しずつ布に変化をする。
人が変化をするように。
月が日々変化をするように。
人も月も…全ては不変ではない。
…どのくらい経ったのかツキヨははっとする。
「あ、あの!すいません。夢中になってしまって…」
「いやぁ…いいんだ。何かお譲ちゃんの気持ちが見えるような気がして止められなかった…大したもんだ…記憶は伊達じゃねぇ…」
ブラウンはじっと1巾程まで織った布を見る。
まさに『月色』の布だった。
「これはお譲ちゃんのおっかさんが使っていたのか…」
簡単にツキヨは母の出自について説明をする。
「そうか…東の国の織機について調べてもっと改良するか…。織り心地はとかはどうだ?」
「織機としては問題はないと思います。
ただし、背が低いとか高いとかあると思いますが、踏み板が固めですね。母は自分で整えていたのかもしれませんが座るところの高さも含めて調整が簡単にできるといいかもしれません。経糸、緯糸の張りも糸の種類、織り方や染色後の糸の強度によっても調整が必要です…それから…」
ツキヨ先生があれこれと指摘するのとブラウンが紙に書く。織り方も細かく注意事項を伝える。
【先生っていいな…】
にひひ…と誰かが笑った。
「お譲ちゃん、これから2号機、3号機と織機を作るが今の適切な指示でよりいいもんを造るって約束する」
ブラウンはツキヨの手を握った。
「昔、俺のばあさんが違う織機で布を織っていて…基本的な部分は似ているから少し織ったがお譲ちゃんの方が繊細に織り上がっている。この注意事項を伝えて…よかったらばあさんにこの不思議な糸を織らせてもらえないか?うちにはあんたみたいな孫がいなくてよ、女の孫みたいだと言えばきっと喜ぶ」
「はい、私でよければ孫になりますね。是非、おばあ様にお願いします」
「よし!うちのばばあに墓に入る前に珍しい糸を織って一攫千金だって言えばあと300才は長生きするな!」
「一攫千金!最高だな!俺もそれが大歓迎だ!大儲けだ!!!はははは!」
それから糸は近く入手できるので持ってくるということと…織機を引き続き生産することを約束をした。
「おお。そうだ。おい、俺は織機を作るのに忙しいんだ…ガキのお手伝いがお前には待ってるぜ!」
ブラウンはアレックスに鋸と物差しをがしっと渡した。
窓の向こうに丸太になった木がまた20本あった。
「くそ、やりますよ。はいはい、親方様」
袖を捲り、頭に布を巻いて外へ出た。ツキヨも好奇心旺盛について行った。
「仲のいいことで…ふー。俺もいい加減嫁がほしい…」
「親方なら大丈夫っすよー!!」
二階から声が聞こえた。
「うううううううううるせー!オランジのくせに!とっとと椅子でも作れ!」
「へーい」
「おい、ツキヨ。こんなの見て何が楽しいんだ?」
ギコギコ…と鋸の音が静かな林に響く。木を運び、鋸で切る…そのたびに木の香りが漂い、そしてアレックスの筋肉がぐっと盛り上がり汗が流れる。
「ふふ…内緒です」
ツキヨも借りた鉈でブラウンの家の今晩分くらいの薪をパカンと割っていた。
「なんだよ。変なやつだな」
よっ…と切った丸太を担ぎ上げて運ぶ…アレックスのがっちりとした背筋が見えた。
10
お気に入りに追加
157
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
【完結】こっち向いて!少尉さん - My girl, you are my sweetest! -
文野さと@ぷんにゃご
恋愛
今日もアンは広い背中を追いかける。
美しい近衛士官のレイルダー少尉。彼の視界に入りたくて、アンはいつも背伸びをするのだ。
彼はいつも自分とは違うところを見ている。
でも、それがなんだというのか。
「大好き」は誰にも止められない!
いつか自分を見てもらいたくて、今日もアンは心の中で呼びかけるのだ。
「こっち向いて! 少尉さん」
※30話くらいの予定。イメージイラストはバツ様です。掲載の許可はいただいております。
物語の最後の方に戦闘描写があります。
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
マイナー18禁乙女ゲームのヒロインになりました
東 万里央(あずま まりお)
恋愛
十六歳になったその日の朝、私は鏡の前で思い出した。この世界はなんちゃってルネサンス時代を舞台とした、18禁乙女ゲーム「愛欲のボルジア」だと言うことに……。私はそのヒロイン・ルクレツィアに転生していたのだ。
攻略対象のイケメンは五人。ヤンデレ鬼畜兄貴のチェーザレに男の娘のジョバンニ。フェロモン侍従のペドロに影の薄いアルフォンソ。大穴の変人両刀のレオナルド……。ハハッ、ロクなヤツがいやしねえ! こうなれば修道女ルートを目指してやる!
そんな感じで涙目で爆走するルクレツィアたんのお話し。
聖獣の卵を保護するため、騎士団長と契約結婚いたします。仮の妻なのに、なぜか大切にされすぎていて、溺愛されていると勘違いしてしまいそうです
石河 翠
恋愛
騎士団の食堂で働くエリカは、自宅の庭で聖獣の卵を発見する。
聖獣が大好きなエリカは保護を希望するが、領主に卵を預けるようにと言われてしまった。卵の保護主は、魔力や財力、社会的な地位が重要視されるというのだ。
やけになったエリカは場末の酒場で酔っ払ったあげく、通りすがりの騎士団長に契約結婚してほしいと唐突に泣きつく。すると意外にもその場で承諾されてしまった。
女っ気のない堅物な騎士団長だったはずが、妻となったエリカへの態度は甘く優しいもので、彼女は思わずときめいてしまい……。
素直でまっすぐ一生懸命なヒロインと、実はヒロインにずっと片思いしていた真面目な騎士団長の恋物語。
ハッピーエンドです。
この作品は、他サイトにも投稿しております。
表紙絵は、写真ACよりチョコラテさまの作品(写真ID749781)をお借りしております。
悪役令嬢は王太子の妻~毎日溺愛と狂愛の狭間で~
一ノ瀬 彩音
恋愛
悪役令嬢は王太子の妻になると毎日溺愛と狂愛を捧げられ、
快楽漬けの日々を過ごすことになる!
そしてその快感が忘れられなくなった彼女は自ら夫を求めるようになり……!?
※この物語はフィクションです。
R18作品ですので性描写など苦手なお方や未成年のお方はご遠慮下さい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる