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14話 討伐依頼
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何度か薬草採取の依頼を受けつつ毎日の訓練も欠かさずやった。
今日はいよいよ討伐依頼を受けてみようと思う。初心者におすすめなのはスライムや一角兎、醜精だ。
スライムは何回か討伐したことはあるしなぁ。よし一角兎と醜精の討伐依頼を受けよう!
依頼ボードから紙を取って受付へ持っていく。
「この依頼を受けたいんだが。」
「はい、 一角兎と醜精の討伐依頼ですね。一角兎は角、醜精は左耳が討伐証明部位となるのでそちらをギルドへ提出してください。何かご質問はありますか?」
「いや特にないな。」
「それではお気をつけて。」
ーー門を抜け、外へ出る。薬草採取をした湖近くの草原へ向けて歩く。
歩いていると近くの草むらから微かに音がする。これはもしや‥‥?
ガサッ
「キィーーッ!!」
俺めがけて一角兎が突進してきた。
ーーーー
一角兎(1)
討伐証明部位:角
採れる素材:角、肉、親指の爪ほどの魔石
主に草むらや森など身を隠せる障害物の多いところに生息。頭の真ん中に生えている角で一直線に攻撃する。死角からの初手の攻撃を防げれば倒すのは簡単。
ホーンラビットの肉は普通に美味しい。よく流通している。
ーーーー
おっ、情報通り一直線に向かってくるな。ひょいっと避けると勢いそのままに一角兎は目標を失って転がった。
初手を避けられたんなら楽勝だ!
よし、体制を立て直す前に!!
グサッ
し、仕留めた。辺りにじわりと血が広がる。独特の匂いがする。
初めて生き物を殺した感覚に少し戸惑う。手が震えてしまう。ごめんなさい、でも生きるために必要なんだ。
割り切らないと。ここは平和な日本じゃない。殺さないと生きていけないんだから。
日本で生きていた頃、当たり前のようにお肉を食べていた。けれどスーパーで流通するようなお肉になるまでの過程を知識としては持ちながらも実際には理解していなかったんだ。
解体用ナイフで習った通りに角を削ぎ、皮を剥ぐ。血を抜いて食べられる場所をきれいに取り分ける。必要のない部分は燃やすか埋める‥‥。まだ魔法が使えないから穴を掘って埋めた。血の匂いに釣られて他の魔物が集まってしまうのでここは手早く済ませる。
親指の爪ほどの大きさの魔石が心臓のあたりから出てきた。濁った紫色の魔石だ。
討伐証明部位とその他売れる場所を異空間収納袋に入れて持ち帰る。
今回、肉は売らないことにした。きちんと自分で食べる。命と向き合う上でそれはとても大切なことのように思えるからだ。
よし!切り替え切り替え!次は醜精だ!
ーーーー
醜精 (1)
討伐証明部位:左耳
採れる素材:親指の爪ほどの魔石
生息可能な環境は幅広く、住む地域によって毛色や生態に違いがある。基本的に昼行性である程度まとまって生活している。(集落を作るほどではない)醜い犬のような外見をしており、二足歩行をする蛮族。個体によっては武器を持っている。
採取できる肉は食用には向かない。
ーーーー
暫くあたりを警戒しながら歩いていると前方に何かの影を見つけた。その方向を注視していると‥‥あれは|醜精《コボルまだ築かれていないきづかれていないので奇襲を仕掛けることに‥‥。
気配を極限まで消して敵の背後までにじり寄る。敵は3匹。
ハッ!!
剣を振り上げ狙い通り一匹の首に致命傷となる深い切り傷をつける。
「ガァッ?!グガッフ‥‥。」
パタン
何が起こったのかわかっていないようで切り付けられた首から血が出ているのに気が付くとそのまま倒れこんで動かなくなる。この状況にパニックを起こしたのは共にいた二匹の仲間だ。だがそれもつかの間のこと、仲間を俺に殺されたことを認識した二匹は怒りの形相で向かってくる。
「「グガあああ!!」」
持っている木の棒をめちゃくちゃに振り回しながら向かってくる。その攻撃を見極め、素早くよけて剣を振るう。手ごたえはあったが足を切りつけただけだった。
とりあえず一匹は動きが鈍くなったのでもう一匹に集中する。血の付いた剣を振り払い構えなおす。
「グぎゃあああああ!!」
さらに冷静さを失った一匹はなりふり構わずに向かってくる。余計な力を抜いて木の棒をいなし、すれ違いざまに背中を大きく切り付ける。ふと背後から先ほど足を切りつけた一匹が襲ってきたので剣の塚で殴るとうまく頭蓋骨が割れたようで絶命した。
ふりかえると背中を切りつけた醜精は死にきれず苦悶の表情を浮かべていた。このまま放っておいても死ぬだろうが最後の情けに苦しみを長引かせないようにとどめを刺す。
近づいていくとその顔に恐怖を浮かべながら後ずさろうとする。
「悪く思うなよ。」
グサッ
「ふう~、きついな‥‥。」
その言葉は誰に聞かれることもなく消えていった‥‥。
三匹の耳を切り取り、心臓のあたりから魔石を取り出す。残りを土に埋めるとここを後にした。
ギルドで達成報告をして素材を換金するとその日は食事もとらずに宿に帰って眠ることにした。手には素材を換金して得た銀貨が数枚ある。薬草採取とは比べようもないほど討伐依頼は稼げる。報酬だけでなく得た素材を換金できるからだ。魔石は常に需要があり安定した金額で売れる。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー~魔物の強さランク~
10段階
1‥‥子供でも対処可能
2‥‥成人男性で鍛えていれば対処可能(相手が一匹で自身が武器を持っている場合)
3‥‥駆け出し冒険者で対処可能
4‥‥青ランクパーティーで対処可能
5‥‥鉄ランク以上の複数パーティーもしくは銅ランクパーティー推奨
6‥‥銅ランク以上の複数パーティーもしくは銀ランクパーティー推奨
7‥‥銀ランク以上の複数パーティーで互角
8‥‥金ランク以上の複数パーティーで互角
9‥‥災害級モンスター、大規模パーティーで対峙
10‥‥天災級モンスター、世界規模の大規模パーティーで対峙
??‥‥厄災級モンスター、世界を滅ぼす神話で出てくる
今日はいよいよ討伐依頼を受けてみようと思う。初心者におすすめなのはスライムや一角兎、醜精だ。
スライムは何回か討伐したことはあるしなぁ。よし一角兎と醜精の討伐依頼を受けよう!
依頼ボードから紙を取って受付へ持っていく。
「この依頼を受けたいんだが。」
「はい、 一角兎と醜精の討伐依頼ですね。一角兎は角、醜精は左耳が討伐証明部位となるのでそちらをギルドへ提出してください。何かご質問はありますか?」
「いや特にないな。」
「それではお気をつけて。」
ーー門を抜け、外へ出る。薬草採取をした湖近くの草原へ向けて歩く。
歩いていると近くの草むらから微かに音がする。これはもしや‥‥?
ガサッ
「キィーーッ!!」
俺めがけて一角兎が突進してきた。
ーーーー
一角兎(1)
討伐証明部位:角
採れる素材:角、肉、親指の爪ほどの魔石
主に草むらや森など身を隠せる障害物の多いところに生息。頭の真ん中に生えている角で一直線に攻撃する。死角からの初手の攻撃を防げれば倒すのは簡単。
ホーンラビットの肉は普通に美味しい。よく流通している。
ーーーー
おっ、情報通り一直線に向かってくるな。ひょいっと避けると勢いそのままに一角兎は目標を失って転がった。
初手を避けられたんなら楽勝だ!
よし、体制を立て直す前に!!
グサッ
し、仕留めた。辺りにじわりと血が広がる。独特の匂いがする。
初めて生き物を殺した感覚に少し戸惑う。手が震えてしまう。ごめんなさい、でも生きるために必要なんだ。
割り切らないと。ここは平和な日本じゃない。殺さないと生きていけないんだから。
日本で生きていた頃、当たり前のようにお肉を食べていた。けれどスーパーで流通するようなお肉になるまでの過程を知識としては持ちながらも実際には理解していなかったんだ。
解体用ナイフで習った通りに角を削ぎ、皮を剥ぐ。血を抜いて食べられる場所をきれいに取り分ける。必要のない部分は燃やすか埋める‥‥。まだ魔法が使えないから穴を掘って埋めた。血の匂いに釣られて他の魔物が集まってしまうのでここは手早く済ませる。
親指の爪ほどの大きさの魔石が心臓のあたりから出てきた。濁った紫色の魔石だ。
討伐証明部位とその他売れる場所を異空間収納袋に入れて持ち帰る。
今回、肉は売らないことにした。きちんと自分で食べる。命と向き合う上でそれはとても大切なことのように思えるからだ。
よし!切り替え切り替え!次は醜精だ!
ーーーー
醜精 (1)
討伐証明部位:左耳
採れる素材:親指の爪ほどの魔石
生息可能な環境は幅広く、住む地域によって毛色や生態に違いがある。基本的に昼行性である程度まとまって生活している。(集落を作るほどではない)醜い犬のような外見をしており、二足歩行をする蛮族。個体によっては武器を持っている。
採取できる肉は食用には向かない。
ーーーー
暫くあたりを警戒しながら歩いていると前方に何かの影を見つけた。その方向を注視していると‥‥あれは|醜精《コボルまだ築かれていないきづかれていないので奇襲を仕掛けることに‥‥。
気配を極限まで消して敵の背後までにじり寄る。敵は3匹。
ハッ!!
剣を振り上げ狙い通り一匹の首に致命傷となる深い切り傷をつける。
「ガァッ?!グガッフ‥‥。」
パタン
何が起こったのかわかっていないようで切り付けられた首から血が出ているのに気が付くとそのまま倒れこんで動かなくなる。この状況にパニックを起こしたのは共にいた二匹の仲間だ。だがそれもつかの間のこと、仲間を俺に殺されたことを認識した二匹は怒りの形相で向かってくる。
「「グガあああ!!」」
持っている木の棒をめちゃくちゃに振り回しながら向かってくる。その攻撃を見極め、素早くよけて剣を振るう。手ごたえはあったが足を切りつけただけだった。
とりあえず一匹は動きが鈍くなったのでもう一匹に集中する。血の付いた剣を振り払い構えなおす。
「グぎゃあああああ!!」
さらに冷静さを失った一匹はなりふり構わずに向かってくる。余計な力を抜いて木の棒をいなし、すれ違いざまに背中を大きく切り付ける。ふと背後から先ほど足を切りつけた一匹が襲ってきたので剣の塚で殴るとうまく頭蓋骨が割れたようで絶命した。
ふりかえると背中を切りつけた醜精は死にきれず苦悶の表情を浮かべていた。このまま放っておいても死ぬだろうが最後の情けに苦しみを長引かせないようにとどめを刺す。
近づいていくとその顔に恐怖を浮かべながら後ずさろうとする。
「悪く思うなよ。」
グサッ
「ふう~、きついな‥‥。」
その言葉は誰に聞かれることもなく消えていった‥‥。
三匹の耳を切り取り、心臓のあたりから魔石を取り出す。残りを土に埋めるとここを後にした。
ギルドで達成報告をして素材を換金するとその日は食事もとらずに宿に帰って眠ることにした。手には素材を換金して得た銀貨が数枚ある。薬草採取とは比べようもないほど討伐依頼は稼げる。報酬だけでなく得た素材を換金できるからだ。魔石は常に需要があり安定した金額で売れる。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー~魔物の強さランク~
10段階
1‥‥子供でも対処可能
2‥‥成人男性で鍛えていれば対処可能(相手が一匹で自身が武器を持っている場合)
3‥‥駆け出し冒険者で対処可能
4‥‥青ランクパーティーで対処可能
5‥‥鉄ランク以上の複数パーティーもしくは銅ランクパーティー推奨
6‥‥銅ランク以上の複数パーティーもしくは銀ランクパーティー推奨
7‥‥銀ランク以上の複数パーティーで互角
8‥‥金ランク以上の複数パーティーで互角
9‥‥災害級モンスター、大規模パーティーで対峙
10‥‥天災級モンスター、世界規模の大規模パーティーで対峙
??‥‥厄災級モンスター、世界を滅ぼす神話で出てくる
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