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13話 薬草採取

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明日の薬草採取に向けてやらなければならないことがある。‥‥装備やポーションの調達。まあいわゆる冒険準備だ!剣は扱えるようになったもののまだ魔法は使えない。事前準備は大切だ。俺はそれを身をもって知っている。旅行の準備を前の日にやらずに寝て次の日に家を出るギリギリに起きて絶望したり‥‥バイトの面接で何の対策もせずに挑んでボロボロだったこともあったような‥‥材料があるかを確認しないで料理を始めて一番重要な材料がないことに途中で気づいたり‥‥まあしょうもないことばかりだが今回は命にかかわってくるからな。しっかりと準備して挑もう!備えあれば憂いなしってね!

ーーということでギルドの物販コーナーにやってきました!ギルド内にある物販コーナーには冒険者が必要な基本的なものが揃っている。ポーションや携帯食などがある。あと素材も売っている。冒険者はここでタグを見せれば割引で買えるのだ。

薬草採取に必要なものは‥‥回復ポーション、毒消しポーション、麻痺消しポーションの初級と下級と中級を2つずつ。

「これを頼む。」

「はい各ポーション初級、下級、中級2つずつですね。まだお持ちでなければご一緒に解体用ナイフもいかがですか
?」

「(いずれ必要になるしな、あって困るものでもないか)じゃあそれも。」

「はい、こちらが商品です。」

「ありがとう。」

ひえぇ~~、金貨が数枚とんだ。ポーションたかぁ~い。庶民の4人家族の一か月の暮らしに必要なのが銀貨5枚程度といえばポーションの高さが伝わるだろうか?

まあこれで準備は整った!明日から頑張るぞ~!











ーー翌朝、日が昇るのと同時に起きてギルドへ向かう。ギルドに到着すると依頼掲示板の前へ。人が多すぎてもみくちゃにされながらなんとか薬草採取の依頼の紙をとれた。はぁ、疲れた‥‥。

今回受けた依頼は日輪草と誘眠草の二つの薬草の採取依頼だ。この二つはポーション作りの基礎的な材料になるから常設依頼となっている。

日輪草は日の光を浴びると黄色くなるから見つけやすい。湖の近く‥‥水が豊富にあるところには大抵生えていて繁殖量が強い。

誘眠草はその名の通り葉や茎をちぎると眠くなる成分を分泌する。そのため根ごと掘り返して採取しなくてはならない。これも繁殖力が強い。ただし根ごと採取するため全て取ってしまうと生えてこなくなってしまう。




ーーえ~っと、日輪草が生息してるのは湖の近くだからここから20分くらい歩いたとこにある湖に行くか!

到着!

キラキラと太陽の光を反射し澄み切った綺麗な湖があった。あれはなんだろ??

湖には魚にしては大きすぎる何かが泳いでいた。帰ったら調べてみるか。

慎重にいかないとな。ここはゲームでもなんでもない。

やり直しの効かない現実なんだから。

あっ!!

日輪草発見!!

本当に黄色なんだ。見つけやすくていいな。いっぱい生えてる。



ーー採取することしばし

ん?あの水溜まり動いてる‥?

あっ!スライムだ!!

えっと、確か核を破壊すればいいんだよな?

パキンッ

しゅるっしゅるるぅ

核が割れた瞬間、音を立ててスライムは溶けていった。

なんか、初討伐にしてはあっけなかったな。まぁ、何事もない方がいいには違いないが。

よく観察してみたらこの辺スライムがたくさんいる。日輪草の採取のついでにスライムの核をプチプチと潰すことしばらく‥‥。

日輪草はいっぱい取ったしあとは、誘眠草を取って帰るか。

誘眠草は根を掘り返さないといけないんだったよな。


ーーしばらく採取に専念しつつ見つけたスライムを倒していたらお腹がなった。気がつけば結構な時間が経っていてお昼も食べずにやっていたからお腹がすいた。


よし!今日はもう帰ろう。


ー街に帰ってきた頃にはもう夕暮れ時だった。

朝6時に出発して今が3時だから9時間もやってたのか。

あっという間だったな。

採取を終え、ギルドに入ると喧騒が聞こえてきた賑わってるなぁ。

依頼の完了を受付に伝えないと。相変わらずリネーさんのところだけ空いてるな。

なんでだろ?まぁ、いいや。

「依頼達成の報告と買取をお願いしたいんだがいいか?」

「はい、依頼品をお出しください。」

「日輪草と誘眠草だ。確認してくれ。」

「はい、ただいま確認いたしますね。日輪草が20束と誘眠草が20束ですね。どちらもひと束中銅貨2枚の買取なので合計で大銅貨8枚です。ご確認ください。」

「ありがとう。」

ふわぁ~、疲れた。少し遅めのお昼ご飯を食べて宿に帰ろう。

通りかかった屋台で買った串焼きはすごく美味しかった!
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