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国のタイプ

  ホームパーティーも開かないくせに

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「でね」
「はい」
「今の若い人には信じられんだろうけど、三十年前のアメリカ人は、本気でだよ」
「はいはい」
「本気でいずれ自分たちは、アメリカは日本に支配されると思ってたのね」
「ハハハハハッそうですね」
 吉田が笑う。

「言っとくけど三十年前って戦前じゃないからな」
「はいそうです」
 笑いながら吉田が頷く。

「三十年前のアメリカ人はね」
「はい」
「日本人なんてのは、金金金欲欲欲でさぁ」
「はいはいはい」
「権威主義的で、差別主義者で」
「ハハハハッそうですね」
「信義もなければ誠実さも無い」
「はい」
「何より他人も重んじる気持ちが無い」
「無いと」

「奴ら、ホームパーティーも開かない」
「ハハハハッ、ホームパーティー開きませんねぇ」
「普通、休みの日にはバーベキューをやって親睦を深めるものなのに」
「アメリカ人にすれば」
「アメリカ人にすれば」
 佐々木が頷く。
「金金金で、そんなことは無駄だって、日本人は言う」
「はい」
 笑いながら吉田は頷く。

「大切なのは、人と人との繋がりなのに、日本人にはそれがない」
「それがないと」
「金全てだと」
「ハハハハッはい」

「そして土足で他人の国に入り込み」
「はい」
「その有り余る財力で、金で、土地を会社を買いまくる」
「はいはいはい」
「そして自分たちアメリカ人が、土地を守るため社会を守るため国を守るため、それを規制しようとすると」
 佐々木が指を振る。
「なんだ俺たちは合法的に、金で買っているんだ、何の問題があるんだと言い出す」
「はい」
「とんでもない奴らだ・・・・ってなる訳じゃん」
「ハハハハハッそうですね」
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