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ジェンダーフリー漫画

 ジェンダーフリー漫画

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「でね」
「はい」
「俺はそういう言葉狩りに、意味はないと思うんだけど・・・・・」
 佐々木は指をクルクル回す。
「唯一あるとするならば、それは少年漫画少女漫画って括りだと思うのね」
 
「男の子はバトルが好き、女の子は恋愛が好きって分けることが・・・・・」
 佐々木は手を広げ、分断する仕草をする。
「一番、差別じゃねぇのって話」

 うんうんうん、と吉田は唸り、
「言ってることは分かりますけど・・・・」
と応える。


「あっ、ちゃんと言っとくけどさぁ」
 佐々木が人差し指を立てる。
「俺は、ポリコレには賛成してないからね」
「あっ?違うんですか?」

「女の子は恋愛好きってするのは差別だから、バトルを与えろって言うのには反対だから」
「いやいや、今そう言ったじゃないですか」
 吉田が手を振る。
「いや違うって」
 佐々木が首を振る。

「俺はそれは同じことだと思うのね」
 佐々木が腕を組む。
「つまり女の子に恋愛を強要するのも、バトルを強要するのも、強要する時点で同じじゃんて話」
「はいはいはい」
「自由の状態で、バトル漫画を男の子が求める、恋愛漫画を女の子が求める、これには反対していないから」
「はい」
「バトル漫画を少年漫画、恋愛漫画を少女漫画ってしてる事に反対なの」
 佐々木が手で分ける動作をする。
「ジェンダーフリー漫画にすべきだと思うの」
「ジェンダーフリー漫画って」
 吉田は苦笑する。
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