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評定
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「どうする?」
輝虎が呟く。直江景綱は黙ったままだ。
北条高広が謀叛を起こしたときは、山吉豊守を送り宥めるべきだ、と進言した景綱も、今度ばかりは何も言わない。
勿論、謀叛を起こしたのだから、繁長を討伐すべきだ。
繁長がどれほど勇猛果敢でも、本人はまだ若いし、率いる兵も少ない。討伐はそれほど難しくないだろう。
そんな事は輝虎も分かっているし、景綱も繁長も、そして武田信玄も分かっている。
おそらくは輝虎が春日山から出たところを、越中の椎名康胤を動かし、更に信玄自信が、北信濃、あるいは上野から攻めて来る気なのだろう。
くそっ、と輝虎は苛つく。打つ手なしだ。
「評定を開く」
しばらく考えた後、輝虎はそう告げる。
「・・・・・・・・承知しました」
本心は賛成でないのだろう、景綱が硬い表情で応じる。
輝虎にも景綱にも、何も良い考えが浮かばない。
あるいは家臣の誰かが、妙案を思いつくかもしれない。
輝虎はそれに賭ける事にした。
輝虎が呟く。直江景綱は黙ったままだ。
北条高広が謀叛を起こしたときは、山吉豊守を送り宥めるべきだ、と進言した景綱も、今度ばかりは何も言わない。
勿論、謀叛を起こしたのだから、繁長を討伐すべきだ。
繁長がどれほど勇猛果敢でも、本人はまだ若いし、率いる兵も少ない。討伐はそれほど難しくないだろう。
そんな事は輝虎も分かっているし、景綱も繁長も、そして武田信玄も分かっている。
おそらくは輝虎が春日山から出たところを、越中の椎名康胤を動かし、更に信玄自信が、北信濃、あるいは上野から攻めて来る気なのだろう。
くそっ、と輝虎は苛つく。打つ手なしだ。
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しばらく考えた後、輝虎はそう告げる。
「・・・・・・・・承知しました」
本心は賛成でないのだろう、景綱が硬い表情で応じる。
輝虎にも景綱にも、何も良い考えが浮かばない。
あるいは家臣の誰かが、妙案を思いつくかもしれない。
輝虎はそれに賭ける事にした。
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