上 下
53 / 75

  百から先は憶えておらぬ

しおりを挟む
「でね」
「はい」
「深夜でこの北斗な拳をやっててね」
「はい、ウソんこの話で」
「当たり前だよ、全部俺の妄想の話だよ、っていうか例え話だよ」
「まぁはい、そうですね」

「でこれはすごい面白いわけだ」
「はい」
「三ヶ月で十二話、十三話でさぁ」
 佐々木が手を振る。
「最終話でさぁ、長兄を倒すわけじゃん」
「えっ?十三話で倒すんですか?長兄を?」
「まぁ例えばの話ね」
「ああっはい」

「俺はすごいハマってさ、この続きどうなるんだ、シーズン2はどうなるんだってなるわけじゃん」
「はいはい」
「まぁこの後、あんまり面白く無いんだけど」
「ハハハハハハハハッ、怒られろ」

「ていうかあんた、好きだよね、あの・・・・・・」
 吉田が指を回す。
「なんだけっけ?倒した敵を憶えて無い、みたいなやつ」
「百から先は憶えておらぬ、だろ」
 そうそう、それそれ、と吉田は頷く。

「まぁとにかく」
「はい、とにかく」
「俺は北斗の拳のシーズン2が観たいわけだ」
「はい」
「で作ってるジブリは」
「ジブリ作んねぇよ、そんなもん」
「うその話だって言ってんだろう」
「だから例えのノイズが酷いの」

「だから、ジブリが北斗な拳とトトロ2を作っている」
「はい・・・・並べるとすごいな」
「で俺は北斗な拳が観たい」
「はい」
「そのシーズン2が作られる為に、千円なら出せる」
「はいはい」
「トトロ2の方が好きな人のが多くても、その人らが一円もお金を出さないんだなら、北斗な拳がシーズン2作られるよねって話」
「そうですね」
「そうしたら、金を出さない人たちは、トトロ2が好きなのに、世の中北斗な拳ばっかりになるよねって話」
「まぁ言ってる事は分かります・・・・・例えがおかしい」
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

♡ちょっとエッチなアンソロジー〜舐める編〜♡

x頭金x
大衆娯楽
♡ちょっとHなショートショートの詰め合わせ♡

勝負に勝ったので委員長におっぱいを見せてもらった

矢木羽研
青春
優等生の委員長と「勝ったほうが言うことを聞く」という賭けをしたので、「おっぱい見せて」と頼んでみたら……青春寸止めストーリー。

♡ちょっとエッチなアンソロジー〜下着編〜♡

x頭金x
大衆娯楽
♡ちょっとHなショートショートつめ合わせ♡

徹夜でレポート間に合わせて寝落ちしたら……

紫藤百零
大衆娯楽
トイレに間に合いませんでしたorz 徹夜で書き上げたレポートを提出し、そのまま眠りについた澪理。目覚めた時には尿意が限界ギリギリに。少しでも動けば漏らしてしまう大ピンチ! 望む場所はすぐ側なのになかなか辿り着けないジレンマ。 刻一刻と高まる尿意と戦う澪理の結末はいかに。

おしがま女子をつける話

りんな
大衆娯楽
透視ができるようになった空。 神からの司令を託され、使うことに......って、私的に利用しても一緒でしょ!

令嬢の名門女学校で、パンツを初めて履くことになりました

フルーツパフェ
大衆娯楽
 とある事件を受けて、財閥のご令嬢が数多く通う女学校で校則が改訂された。  曰く、全校生徒はパンツを履くこと。  生徒の安全を確保するための善意で制定されたこの校則だが、学校側の意図に反して事態は思わぬ方向に?  史実上の事件を元に描かれた近代歴史小説。

♡蜜壺に指を滑り込ませて蜜をクチュクチュ♡

x頭金x
大衆娯楽
♡ちょっとHなショートショート♡年末まで毎日5本投稿中!!

処理中です...