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観るにではなく、存在するにお金を払う
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「いや、先輩」
吉田が告げる。
「上手くいかないと思いますよ」
「そうかな・・・・・」
佐々木が首を傾げる。
「まぁ、吉本ちゃんねるは無理だとしても、ネットフリックスやアマゾンなんとかがさぁ、一社提供で番組を流してさぁ」
「はい」
「一話だけ、ドラマやバラエティを民放の普通の地上波で流して、続きはネットフリックスでってなるんじゃないの・・・・だんだん」
「それはまぁ、あり得そうですねけどね」
ただ・・・・と吉田が言う。
「ネットフリックスとかも、頭打ちらしいですよ」
「ああっ、ニュースで言ってたな」
佐々木も頷く。
「それと今までただでテレビでバラエティー観てたのに、お金払うって言われても・・・・・」
「あのなぁ・・・・」
佐々木が首を傾ける。
「お前、俺の話ちゃんと聞いてる?」
「ちゃんとは聞いていないです」
「ハハハハッ、ちゃんと聞け」
笑いながら佐々木がツッコむ。
「俺が言ってるのはさぁ、観るっていう事にお金を払うんじゃなくて、その番組が存在する、存続するって事にお金を払うって言ってるのね」
いやいや、と吉田が手を振る。
「言ってる意味は分かりますけど、表面上はさぁ、お金を払って今までタダだったバラエティーを観てるって思えるし」
それに・・・・と吉田は続ける。
「番組を存在させる、存続させるって事にお金を払うってやった事ないから、適正価格が分かんないじゃないですか」
「別に適正価格はないよ、自分がいくら払えるか、自分にとってその番組がどのくらい好きかったことだから」
「だからそれが難しって話」
「そういうの固定観念だと思うけどね」
「先輩・・・・・」
呆れながら吉田は呟く。
「変わり者の貴方は固定観念嫌うけど、世の中固定観念という常識で出来上がっているから」
吉田が告げる。
「上手くいかないと思いますよ」
「そうかな・・・・・」
佐々木が首を傾げる。
「まぁ、吉本ちゃんねるは無理だとしても、ネットフリックスやアマゾンなんとかがさぁ、一社提供で番組を流してさぁ」
「はい」
「一話だけ、ドラマやバラエティを民放の普通の地上波で流して、続きはネットフリックスでってなるんじゃないの・・・・だんだん」
「それはまぁ、あり得そうですねけどね」
ただ・・・・と吉田が言う。
「ネットフリックスとかも、頭打ちらしいですよ」
「ああっ、ニュースで言ってたな」
佐々木も頷く。
「それと今までただでテレビでバラエティー観てたのに、お金払うって言われても・・・・・」
「あのなぁ・・・・」
佐々木が首を傾ける。
「お前、俺の話ちゃんと聞いてる?」
「ちゃんとは聞いていないです」
「ハハハハッ、ちゃんと聞け」
笑いながら佐々木がツッコむ。
「俺が言ってるのはさぁ、観るっていう事にお金を払うんじゃなくて、その番組が存在する、存続するって事にお金を払うって言ってるのね」
いやいや、と吉田が手を振る。
「言ってる意味は分かりますけど、表面上はさぁ、お金を払って今までタダだったバラエティーを観てるって思えるし」
それに・・・・と吉田は続ける。
「番組を存在させる、存続させるって事にお金を払うってやった事ないから、適正価格が分かんないじゃないですか」
「別に適正価格はないよ、自分がいくら払えるか、自分にとってその番組がどのくらい好きかったことだから」
「だからそれが難しって話」
「そういうの固定観念だと思うけどね」
「先輩・・・・・」
呆れながら吉田は呟く。
「変わり者の貴方は固定観念嫌うけど、世の中固定観念という常識で出来上がっているから」
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