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しおりを挟む猶予を与えるためにわざとゆっくり開けていったブラウスのボタンを引きちぎるようにして全て開ける。レースの下着もさっさと取り払ってしまう。
再び唇を塞いだのは今更拒否の言葉を聞きたくなかったからかもしれない。
どうせもう止まれない。酔って前後不覚になっている女を抱くなんて、と花奈実が正気を取り戻したときになじられるかもしれないが、もうそんなことどうでもいい。
今、花奈実を抱きたかった。この瞬間の花奈実を。
差し入れた舌で花奈実の舌の根を舐め上げてやると、意外なことに花奈実もそれに応じる。少なくとも花奈実もこの行為を受け入れてくれているのだと少しだけ肩の力が抜けた。明日記憶があるのかは怪しいものだが。
自分の下であらわになった真っ白な膨らみをぐにぐにと揉み込む。しっとりと手になじむ柔らかな塊はいやらしく自在に形を変えた。
「んっ、んん……っ」
すっかりと立ち上がった頂の中心をピンと指先で弾くと花奈実が身体を跳ねさせる。
「これ、気持ちいい?」
「ん、きもちい……」
酔って羞恥心が薄まったのか花奈実の反応は素直だ。蜜也は気をよくして胸の飾りを、指をすりあわせるようにして軽く押しつぶす。
「あっ、ん……」
「声、出していいよ」
このフロアには自分たちのいる部屋しかない。大声を上げようが聞こえるわけがないのだ。
蜜也は弄っていたのと反対の突起をパクリと口に含む。ぷくりと赤く熟れた実の根元を唇で軽く食み、先端は硬く尖らせた舌先でチロチロと舐め上げた。
両の頂に違う刺激を受けて花奈実は悩ましげに腰をくねらせていた。
「あ、あ、やぁっ、蜜也く……」
――この「いや」は「いい」ってことだよな。
よがる花奈実を見て、蜜也はさらに頂を摘まみ上げる指先の力を強くする。だが花奈実がもぞもぞと足をすりあわせているのに気づいてその手を止めた。
今日選んでやったスカートと、ブラジャーと揃いのショーツを脱がせ花奈実を生まれたままの姿にする。
まるきり電気のついたまま、しかもソファの上でこんな格好をさせていることに背徳感のようなものを感じた。しかも花奈実はまなじりに生理的な涙を浮かべている。その姿を見ていたら自分の中に少しあった嗜虐心が刺激された。
「下触って欲しい?」
こくん、と花奈実が頷く。
「じゃあここに座って。膝立てて」
蜜也の言うがままに花奈実はソファの上で体育座りをした。きっとアルコールが入っていなかったら恥ずかしがってやらなかっただろう。欲と期待の混じった目で自分を見つめる素直な態度の花奈実が可愛くてしようがない。
花奈実の蜜壺はすでにぐっしょりと濡れそぼっている。割れ目を一撫ですると花奈実は身体をふるりと震わせた。
「気持ち良くしてやるから、足もっと開いて。こうやって」
体育座りしていた花奈実の膝を割り、そのまま固定しておくように手を誘導する。
蜜也は床に膝をつき、花奈実の潤んだ中心に舌を伸ばした。
「あっ……」
ぬかるんだ溝をゆっくり下から舐め上げると、中からぐぷ、と蜜が溢れる。むっと立ち上る淫猥な香りに頭がくらくらしそうだった。
舌はそのまま茂みをかき分けて膨れた蕾を探し当てた。
「やんっ、あ、あ……」
ねっとりと円を描くように花芽を舐め上げると、花奈実は刺激が強すぎたのか激しくかぶりを振る。
「あぁ……っ、だめえっ」
その声に色濃い欲の気配を感じて、蜜也はさらに隘路に指を二本差し入れた。
絶え間なく愛液を吐き出し続ける泉はたやすくその指をくわえ込む。
指先に感じるざらざらとした部分をバラバラに刺激し、花芽を責める舌の動きを早めた。
「あ、あっ、っ、……ふぁっ、や……っあ」
花奈実が足先をぎゅっと丸め、全身を細かく震わせたのを見て、蜜也は淫芽を唇ではさみ、じゅっと吸い上げた。
「ああぁぁ――っ!」
花奈実は白い首筋を反り返らせ、全身を何度も大きくわななかせた。
「はあっ、はあ……」
「大丈夫か? 水、飲むか?」
肩で大きく息をし、目の焦点の合っていない花奈実にミネラルウォーターを差し出す。
その手にそっと花奈実の手が重ねられた。
「蜜也くん……」
「ん、なに?」
やっと呼吸の落ち着いてきた花奈実と目が合う。花奈実はなにも言葉を続けなかった。
ただ、花奈実の目の奥にはまだ欲の炎がちりちりと燃え上がっているようだった。少なくとも、蜜也にはそう見えた。
「花奈実、もっと気持ち良くなりたい?」
「うん……」
「じゃあ、俺にも、して?」
ズボンと下着をくつろげソファに片膝をつく。赤黒く硬直し上を向いた欲望を花奈実の目の前にさらけ出す。
――うわ、俺って最低だな。
判断力の鈍っている女にこんなことさせるなんて。そう思う反面、いつもより素直で大胆な花奈実に甘えてみたかった。
怒張を突きつけられた花奈実は怪訝な顔をしている。
――やっぱ、いや、か?
「なに?」
「ん?」
「どうすればいいの?」
花奈実はこの間まで処女だったことを思い出す。
それにしてもこの状況でどうすればいいのかわからない、なんて。
こんなことをさせるのも、教えるのも自分がはじめてだという事実に蜜也は歓喜し、にやつく顔を隠すように手で口を覆った。
「手……と口でしてくれるか?」
「手と口?」
花奈実は怒張の根元にそっと両手を添え、切っ先を舌先でちろりと舐める。
「ん、手こうやって、上下に……。口は……咥えられるか?」
花奈実の手に自分の手を添えて竿を上下にしごく。花奈実は言われるままにつるりとした先端を咥え込んだ。従順な姿勢とたどたどしい動きが可愛くて、思わず暴発しそうになる。
「っ、そう……舌、使って。手みたいに上下に」
「んむ……」
「はあっ、そう……そんな感じで……
「ひもひいい?」
「ん?」
もごもごと何事かを発した花奈実がぷはと剛直から口を外す。
「気持ちいい?」
上目遣いでこちらを伺う花奈実に、蜜也は思わず抱きついた。
「馬鹿。なに可愛い顔してんだよ。気持ちいいよ、馬鹿」
「みつ……ひぁっ」
革張りのソファに性急に花奈実を押し倒すとその上に馬乗りになった。
「もう無理。我慢できない。もう挿れる」
「え……」
「何とでも言え。お前が可愛いのが悪い」
肉竿に手を添え切っ先をぬかるみにあてがう。花奈実の割れ目はまだ十分すぎるほどに濡れていた。
ずぶ、と欲の塊が埋め込まれていく。
「んあぁ……」
「はあっ、花奈実……っ」
隘路はひくひくとうごめき待ちわびていたかのように怒張を飲み込んでいく。
根元まですべてくわえ込み、先端が奥にこつんと当たると中はより一層きつく締まった。
「っ、動くぞっ」
ぎりぎりまで竿を引き抜き、一気に奥まで突き上げる。そのたび、花奈実の中は蜜也を離すまいと収縮する。
「あ、あっ、ああっ」
「っ、はあ……っ」
何度も律動を続けているうちに花奈実の中が絞り取るように蠕動し出す。
「ぐ……っ、花奈実、もうっ……」
「蜜也くんっ」
最奥に切っ先をがつりと当てた瞬間蜜也の熱い欲望がはじけた。同時に花奈実が足をピンと張り、身体を大きく震わせる。
蜜也はそのまま倒れ込み、花奈実を抱きしめた。
「はあっ、はあ……花奈実……」
「ん……」
花奈実はとろんとした表情で、まぶたはほとんど開いていない。
「好きだ。花奈実。……結婚しよう」
ぽつりとつぶやいた蜜也の言葉に返事はない。花奈実の目はすっかり閉じられていた。
「寝てるときにしか言えないなんて、だらしねえよな、俺……」
蜜也は苦笑すると花奈実の穏やかな寝顔をじっと見つめた。
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(執筆期間:2022/05/03〜05/24)
✼••┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈••✼
2022/05/30、エタニティブックスにて一位、本当に有難うございます!
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○表紙絵は市瀬雪さまに依頼しました。
(作品シェア以外での無断転載など固くお断りします)
○雪さま
(Twitter)https://twitter.com/yukiyukisnow7?s=21
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