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第二章 少年期 前編
26 パッシブ魔法の発見と鑑定魔法の改良
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スマフォを発動させた俺は、家にいるとカールに夢中で調べものを一切していないので、調べものをすることにした。
確か最後に調べたのは文字についてだったな。
以前お金について調べた時、日本円に換算してくれたので、質問を変えれば分かるかもしれない。
例えば――文字が日本語に見える理由、とか。
【文字が日本語に見えるのはルカ・ローレンツのパッシブ魔法に起因している】
ふぁ? パッシブ魔法?
【パッシブ魔法は、稀に最初から備わっていることがある。種類は様々あるが、大体は死ぬまで気づくことはない】
ほう、もう少し詳しく。
【パッシブ魔法の種類は非常に多く、大体は本人が気づかないほどで、あまり効果があったりはしない。例えば、筋力上昇・微、聴覚強化・微、など本人に大きく影響を与えるような物は少ない。しかし、そんな中でもごく稀に魔力上昇・大、隠密効果・大などのように、能力が大幅に上昇する物も存在する】
なるほどなるほど。じゃあ、――ルカ・ローレンツのパッシブ魔法について。
【ルカ・ローレンツのパッシブ魔法は言語変換が備わっている】
言語変換について。
【言語変換はこの世界で初めてとなる特殊なパッシブ魔法で、本人の慣れ親しんでいる文字や言葉に全て変換されて聞こえたり話せたり、または読み書きができる特殊なパッシブ魔法である】
ほー。日本語だと思ってたけどそう読み書きできるのはこの魔法のせいか。
てことは、これがなければ俺は一から言葉や文字を覚えないといけないとこだったんだな……。
――超便利! やったぜ!
しかし鑑定魔法には乗らなかったんだよなぁ。なんでだろ。
鑑定魔法を改良するか?
もっと詳細が分かる方が便利だもんな。
よし、改良しちゃおう! 頑張れ鑑定さん!
――できた。俺のイメージが足りなかったんだよな。ごめんな鑑定さん。
さて、新しくなった俺の鑑定さん、よろしく!
---------------------
ルカ・ローレンツ(7)
人間:男性
平民
状態:健康(特になし)
特殊項目
あらゆる魔法を創造、操ることができる大魔導士
取得魔法一覧-
回復魔法+
攻撃魔法+
特殊魔法+
パッシブ魔法+
特殊パッシブ魔法+
---------------------
おお、これは随分変わったし見やすくなったな!
この+とか‐もイメージ通りだな。
というか特殊パッシブ魔法ってなんだ。
とりあえず特殊とパッシブ魔法の所を見えない指でタップっと。
---------------------
ルカ・ローレンツ(7)
人間:男性
平民
状態:健康(特になし)
特殊項目
あらゆる魔法を想像、操ることができる大魔導士
取得魔法一覧-
回復魔法+
攻撃魔法+
特殊魔法+
パッシブ魔法-
言語変換
特殊パッシブ魔法-
魔力無限収納
---------------------
お?新しいのが出てきたぞ? でもこれ……。
魔力無限収納について。
【魔力無限収納は体内で生成される魔力を常に吸収し蓄えるパッシブ魔法である】
ですよね、っていうか、俺の魔力が暴発しかけて俺が作った吸収箱だよな。
ルカ・ローレンツに魔力無限収納がなかった場合どうなるか?
【ルカ・ローレンツに魔力無限収納のパッシブ魔法がない場合は、魔力暴走を起こし爆死する】
おおう……やっぱりか。俺まじグッジョブ。
さて、新しくなった鑑定さんでマルセルたちを鑑定してみよう。
---------------------
マルセル・ヴェーバー(7)
人間と獣人のハーフ:男性
平民
状態:健康(特になし)
---------------------
---------------------
ミハエル・シュッツ(7)
人間:男性
平民
状態:健康(特になし)
パッシブ魔法-
剣術強化・大
---------------------
お、マルセルは何もなかったけど、ミハエルはパッシブありか。
しかも大ってかなりいいんじゃないの?
とはいえ、平民として生きていくならあまり意味のない効果ではあるか。
俺はそのまま、見える範囲の子供やシスターを鑑定していった。
子供は皆マルセルと同じで特に何もなく、シスターには職業欄が増えていたくらいだ。
まぁしかし、こうして見ると俺の友達はどっちもレアってことだよな。
マルセルは珍しいハーフだし、ミハエルはレアなパッシブ持ちだもんな。
それを言えば俺は特殊すぎるけども。
適当に課題をこなしつつ、鑑定やスマフォで調べものをしていると今日の授業は終わりを迎えた。
教会学校では朝の九時から昼の十二時まで教えている。
前世を思えば随分短いと感じるが、この世界の子供は幼い頃から親の手伝いをするのが当たり前なので、そう長く勉強だけをしているわけにもいかないのだ。
農家の子などはこの短時間の勉強すら、時間の無駄だと通わせてもらえないこともあるのだから。
そう考えると、子供の可能性を広げてくれる前世の学校は素晴らしい物だったのだと今となっては思う。
当時は学校をただの逃げ場にしていただけだったが、それでも学校で勉強したことは今の俺にとっては価値ある物になっている。
懐かしく思いはするが、俺は帰りたいとは思わない。
俺はこの世界での生に満足しているし、今の両親の子に生まれて幸せなのだ。
しいて言えば、トンカツとか唐揚げとか、すき焼きとか、美味い物が食いたくはあるが。
……しまった。考えるんじゃなかった。超絶腹が減ったぞ。
俺の腹が壮大に音を鳴らす。
そんな俺の腹の音を聞いたマルセルが苦笑し、ミハエルはニヤニヤ笑っている。
「……なんか食いに行こうぜ」
「はは。そうだね」
「仕方ねぇなー。ルカは腹ペッコペコみたいだしなー。付き合ってやらんでもないぞ」
「ミハエルは別にいいぞ。マルセルと行くから」
「なんだよ! 俺も行くよ!」
「あははは」
確か最後に調べたのは文字についてだったな。
以前お金について調べた時、日本円に換算してくれたので、質問を変えれば分かるかもしれない。
例えば――文字が日本語に見える理由、とか。
【文字が日本語に見えるのはルカ・ローレンツのパッシブ魔法に起因している】
ふぁ? パッシブ魔法?
【パッシブ魔法は、稀に最初から備わっていることがある。種類は様々あるが、大体は死ぬまで気づくことはない】
ほう、もう少し詳しく。
【パッシブ魔法の種類は非常に多く、大体は本人が気づかないほどで、あまり効果があったりはしない。例えば、筋力上昇・微、聴覚強化・微、など本人に大きく影響を与えるような物は少ない。しかし、そんな中でもごく稀に魔力上昇・大、隠密効果・大などのように、能力が大幅に上昇する物も存在する】
なるほどなるほど。じゃあ、――ルカ・ローレンツのパッシブ魔法について。
【ルカ・ローレンツのパッシブ魔法は言語変換が備わっている】
言語変換について。
【言語変換はこの世界で初めてとなる特殊なパッシブ魔法で、本人の慣れ親しんでいる文字や言葉に全て変換されて聞こえたり話せたり、または読み書きができる特殊なパッシブ魔法である】
ほー。日本語だと思ってたけどそう読み書きできるのはこの魔法のせいか。
てことは、これがなければ俺は一から言葉や文字を覚えないといけないとこだったんだな……。
――超便利! やったぜ!
しかし鑑定魔法には乗らなかったんだよなぁ。なんでだろ。
鑑定魔法を改良するか?
もっと詳細が分かる方が便利だもんな。
よし、改良しちゃおう! 頑張れ鑑定さん!
――できた。俺のイメージが足りなかったんだよな。ごめんな鑑定さん。
さて、新しくなった俺の鑑定さん、よろしく!
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ルカ・ローレンツ(7)
人間:男性
平民
状態:健康(特になし)
特殊項目
あらゆる魔法を創造、操ることができる大魔導士
取得魔法一覧-
回復魔法+
攻撃魔法+
特殊魔法+
パッシブ魔法+
特殊パッシブ魔法+
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おお、これは随分変わったし見やすくなったな!
この+とか‐もイメージ通りだな。
というか特殊パッシブ魔法ってなんだ。
とりあえず特殊とパッシブ魔法の所を見えない指でタップっと。
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ルカ・ローレンツ(7)
人間:男性
平民
状態:健康(特になし)
特殊項目
あらゆる魔法を想像、操ることができる大魔導士
取得魔法一覧-
回復魔法+
攻撃魔法+
特殊魔法+
パッシブ魔法-
言語変換
特殊パッシブ魔法-
魔力無限収納
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お?新しいのが出てきたぞ? でもこれ……。
魔力無限収納について。
【魔力無限収納は体内で生成される魔力を常に吸収し蓄えるパッシブ魔法である】
ですよね、っていうか、俺の魔力が暴発しかけて俺が作った吸収箱だよな。
ルカ・ローレンツに魔力無限収納がなかった場合どうなるか?
【ルカ・ローレンツに魔力無限収納のパッシブ魔法がない場合は、魔力暴走を起こし爆死する】
おおう……やっぱりか。俺まじグッジョブ。
さて、新しくなった鑑定さんでマルセルたちを鑑定してみよう。
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マルセル・ヴェーバー(7)
人間と獣人のハーフ:男性
平民
状態:健康(特になし)
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ミハエル・シュッツ(7)
人間:男性
平民
状態:健康(特になし)
パッシブ魔法-
剣術強化・大
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お、マルセルは何もなかったけど、ミハエルはパッシブありか。
しかも大ってかなりいいんじゃないの?
とはいえ、平民として生きていくならあまり意味のない効果ではあるか。
俺はそのまま、見える範囲の子供やシスターを鑑定していった。
子供は皆マルセルと同じで特に何もなく、シスターには職業欄が増えていたくらいだ。
まぁしかし、こうして見ると俺の友達はどっちもレアってことだよな。
マルセルは珍しいハーフだし、ミハエルはレアなパッシブ持ちだもんな。
それを言えば俺は特殊すぎるけども。
適当に課題をこなしつつ、鑑定やスマフォで調べものをしていると今日の授業は終わりを迎えた。
教会学校では朝の九時から昼の十二時まで教えている。
前世を思えば随分短いと感じるが、この世界の子供は幼い頃から親の手伝いをするのが当たり前なので、そう長く勉強だけをしているわけにもいかないのだ。
農家の子などはこの短時間の勉強すら、時間の無駄だと通わせてもらえないこともあるのだから。
そう考えると、子供の可能性を広げてくれる前世の学校は素晴らしい物だったのだと今となっては思う。
当時は学校をただの逃げ場にしていただけだったが、それでも学校で勉強したことは今の俺にとっては価値ある物になっている。
懐かしく思いはするが、俺は帰りたいとは思わない。
俺はこの世界での生に満足しているし、今の両親の子に生まれて幸せなのだ。
しいて言えば、トンカツとか唐揚げとか、すき焼きとか、美味い物が食いたくはあるが。
……しまった。考えるんじゃなかった。超絶腹が減ったぞ。
俺の腹が壮大に音を鳴らす。
そんな俺の腹の音を聞いたマルセルが苦笑し、ミハエルはニヤニヤ笑っている。
「……なんか食いに行こうぜ」
「はは。そうだね」
「仕方ねぇなー。ルカは腹ペッコペコみたいだしなー。付き合ってやらんでもないぞ」
「ミハエルは別にいいぞ。マルセルと行くから」
「なんだよ! 俺も行くよ!」
「あははは」
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