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ガネット・フォルンは愛されたい

目で語る

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私はローゼ。今日から一週間お母様の実家に帰ってきたの。

馬車の中から見る王都はすごい賑やかで人も多くて、目が輝いちゃったわ。辺境はどちらかと言えば落ち着いてるもの。

早く街へ行きたくてウズウズしてるわ。


「ローゼ」

「なに、お父様」

「行かせないぞ?」

「え~!それはないわよ」

「お前を行かせたら最後だ」

「ひどい!」

「ちゃんと連れて行ってやるから我慢するんだ」

「は~い」


お母様が暮らしていた離れに着いて、


「遠いのに良く来たな。ハンスにローゼか。俺はガネットの兄のネイソンだ」

「伯父様?」

「うっ、伯父様、良い!初めて言われた」

「伯父様?大丈夫?」

「悪い」

「ローゼ、こいつは構うな」

「お父様?」

「こういう奴だ」

「ふ~ん」

「伯父上」

「ハンスか」

「暫くお世話になります」

「ああ」

「ボス」

「ああ、紹介する、息子のハリソンと娘のパジーだ」

「よろしく」

「よろしくね?」


私は従兄妹のハリソンと目が合い、


(お前も?)

(貴方も?)

(俺らは同類だな)

(そうみたい)


ガッシリ手を繋いだわ。


(妹を困らせるなよ!)

(貴方もお兄様を困らせないでよね!)


私達は手を繋いで微笑み合った。


「ハリソンお兄様」

「なんだいローゼ」

「私、ハリソンお兄様とは仲良くなれそうだわ」

「偶然だね、俺もそう思ったよ」


(パジーに変な影響与えるなよ。何かしたら分かってるよな?)

(あら、そっちこそお兄様に変な影響与えないでよね!)

(パジーはこのまま綺麗なままで良い)

(お兄様も純粋のままで良いの)


「フッ」

「ふふっ」


(決まりだな)

(決まりね)



「お兄様?」

「なんだいパジー」


「ローゼ?」

「なあに、お兄様」





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