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「チャーリーもチャーリーが愛せてチャーリーを愛してくれる人を見つけてね。 本当の意味で罪はなくならないと思う。だけどもう許されたの。ご両親とも和解?和解よね?したじゃない。 この国へ入る事も国の代表である陛下が認めたの。 ミリー商会の経営者としてチャーリーは認められ、罪を許された。 元婚約者も違う相手と結婚した。 恋人は分からないけど、でもまだ恋人が好きなら、今度は捨てられないわ。だってミリー商会の経営者だもん。 だからチャーリーも幸せになって」
「ああ」
二人で話してたらグレンが慌てて側に来た。
「エミーここにいたのか」
「どうしたの?そんな慌てて」
「はぁぁ、厄介な奴が性懲りもなく来た」
「また? あの人って馬鹿なの?」
「馬鹿だから来たんだろ? 親父には騎士団への要請を頼んでおいた。エミーは邸の中に戻れ。奴の戯言なんて耳にする必要ない」
「確かに騒がしいわね。でも何言ってるかは聞こえないわよ?」
「耳にする必要がないって言ってるんだ」
「でも、私が行った方が良いんじゃない?」
「エミー!」
「でも…」
「エミーが聞く必要がないって言ってるんだ。分かったか?」
「分かったわ」
グレンは私の頭をクシャクシャっとして門の方へ戻って行った。
「エミリーヌ、邸の中に入ろう」
「うん」
チャーリーに手を繋がれ、邸の中に入った。
邸の中に入るとジムが待って居て、
「ジム、騎士団へ要請出してくれた?」
「はい。直に来て頂けると」
「そう。ありがとう」
「お嬢様、さあ仕事をしますよ。あの男は息子と騎士団にお任せしましょう」
「そうね」
チャーリーと手を繋いだまま、執務室まで来て、
「さあエミリーヌは仕事頑張って?」
「チャーリーは?」
「俺は商会に顔を出してくるよ。エディーナ嬢とも話をしたいしね」
「ディーナはチャーリーが経営者になる事反対してないわよ?」
「そこは思ってない。 エミリーヌはエディーナ嬢が反対したらエディーナ嬢の反対を押し切ってまで俺を経営者にしなかった」
「そうね」
「俺が二国を行き来出来る様になった以上、支店の状況を知りたくてね。だから一度顔を出してエディーナ嬢と話をするんだよ」
「そうね。話が終わったらまた来てくれる?」
「そのまま数日泊まる宿を探そうと思っていたんだけど、どうして?」
「少し相談があったの。だから」
「それなら宿を探してからまた来るよ」
「うん。ごめんね」
「気にするな」
チャーリーは私の頭を撫でて、商会へ向かった。
執務室にジムと二人、
「ねぇジム、どうして私の周りは迷惑かける人が集まるのかしら」
「そうですね。ですがそれも後少しです」
「そうね。あの人達の事が終われば厄介事は無くなるわね」
「はい」
書類に目を通し、ふとペンに目が止まった。
「ジム、いつもありがとう」
「急にどうされました?」
「うん。ペンのインク、今迄気が付かなかったけど、仕事してる時にインクがなくなる事なかったな、と思って。 いつも始める前に準備してくれてたのよね? それに私の様子を見てお茶を出したり、書類の進みで書類を出したり、どうして今迄気が付かなかったのかなって」
「それが執事の仕事です」
「確かにそうよ? 仕事をスムーズにする為に心配りをする。 それは執事の仕事よ? でもね、心配りも心遣いも気付かず黙々とやってたな、と思って」
「お嬢様、当主の仕事、やりたくないですか?」
「今迄は仕方なくしてた所あるかもしれない。お父様はやらないし、誰かがやらないといけないしね。 次期当主として、いずれ当主になるんだから仕方ないって。私がやるしかないって。 でも、誤解しないでね? 本しか読む物が無くて本を読んでないと一日が過ぎなかった頃より、毎日来る書類を見て、計算して、書類を作成して、領地からの報告や指示、他家との交渉、毎日大変だったけど楽しかったのよ? 本で得た知識を実際に使って通用した事や、同じ書類もあったけど、毎日違う内容で、自分で考えて答えを出す。ジムに助けて貰ってた部分の方が多いけど、それでも本を読んでた時より生きてるって感じがして楽しかったの。 苦しい思いも辛い思いもしたけど…。
でも今は違うわ。 私、皆が大事なの。ジムやグレンやメイだけじゃなくて、侯爵家の使用人、領地に住む皆。 大事な人を護るには当主でないと護れないって改めて思った。 皆の頑張りを形に出来るのは当主だけなんだって。 だから当主として侯爵家と領地を護る為の仕事は好きよ」
「そうですか」
「今迄助けてくれてありがとう。これからも助けてね? まだジムが側に居てくれないと。ね?」
「はい。お側に居られるまで力を尽くそうと思っております」
「ありがとう」
私はまた書類に目を通し始めた。
「ああ」
二人で話してたらグレンが慌てて側に来た。
「エミーここにいたのか」
「どうしたの?そんな慌てて」
「はぁぁ、厄介な奴が性懲りもなく来た」
「また? あの人って馬鹿なの?」
「馬鹿だから来たんだろ? 親父には騎士団への要請を頼んでおいた。エミーは邸の中に戻れ。奴の戯言なんて耳にする必要ない」
「確かに騒がしいわね。でも何言ってるかは聞こえないわよ?」
「耳にする必要がないって言ってるんだ」
「でも、私が行った方が良いんじゃない?」
「エミー!」
「でも…」
「エミーが聞く必要がないって言ってるんだ。分かったか?」
「分かったわ」
グレンは私の頭をクシャクシャっとして門の方へ戻って行った。
「エミリーヌ、邸の中に入ろう」
「うん」
チャーリーに手を繋がれ、邸の中に入った。
邸の中に入るとジムが待って居て、
「ジム、騎士団へ要請出してくれた?」
「はい。直に来て頂けると」
「そう。ありがとう」
「お嬢様、さあ仕事をしますよ。あの男は息子と騎士団にお任せしましょう」
「そうね」
チャーリーと手を繋いだまま、執務室まで来て、
「さあエミリーヌは仕事頑張って?」
「チャーリーは?」
「俺は商会に顔を出してくるよ。エディーナ嬢とも話をしたいしね」
「ディーナはチャーリーが経営者になる事反対してないわよ?」
「そこは思ってない。 エミリーヌはエディーナ嬢が反対したらエディーナ嬢の反対を押し切ってまで俺を経営者にしなかった」
「そうね」
「俺が二国を行き来出来る様になった以上、支店の状況を知りたくてね。だから一度顔を出してエディーナ嬢と話をするんだよ」
「そうね。話が終わったらまた来てくれる?」
「そのまま数日泊まる宿を探そうと思っていたんだけど、どうして?」
「少し相談があったの。だから」
「それなら宿を探してからまた来るよ」
「うん。ごめんね」
「気にするな」
チャーリーは私の頭を撫でて、商会へ向かった。
執務室にジムと二人、
「ねぇジム、どうして私の周りは迷惑かける人が集まるのかしら」
「そうですね。ですがそれも後少しです」
「そうね。あの人達の事が終われば厄介事は無くなるわね」
「はい」
書類に目を通し、ふとペンに目が止まった。
「ジム、いつもありがとう」
「急にどうされました?」
「うん。ペンのインク、今迄気が付かなかったけど、仕事してる時にインクがなくなる事なかったな、と思って。 いつも始める前に準備してくれてたのよね? それに私の様子を見てお茶を出したり、書類の進みで書類を出したり、どうして今迄気が付かなかったのかなって」
「それが執事の仕事です」
「確かにそうよ? 仕事をスムーズにする為に心配りをする。 それは執事の仕事よ? でもね、心配りも心遣いも気付かず黙々とやってたな、と思って」
「お嬢様、当主の仕事、やりたくないですか?」
「今迄は仕方なくしてた所あるかもしれない。お父様はやらないし、誰かがやらないといけないしね。 次期当主として、いずれ当主になるんだから仕方ないって。私がやるしかないって。 でも、誤解しないでね? 本しか読む物が無くて本を読んでないと一日が過ぎなかった頃より、毎日来る書類を見て、計算して、書類を作成して、領地からの報告や指示、他家との交渉、毎日大変だったけど楽しかったのよ? 本で得た知識を実際に使って通用した事や、同じ書類もあったけど、毎日違う内容で、自分で考えて答えを出す。ジムに助けて貰ってた部分の方が多いけど、それでも本を読んでた時より生きてるって感じがして楽しかったの。 苦しい思いも辛い思いもしたけど…。
でも今は違うわ。 私、皆が大事なの。ジムやグレンやメイだけじゃなくて、侯爵家の使用人、領地に住む皆。 大事な人を護るには当主でないと護れないって改めて思った。 皆の頑張りを形に出来るのは当主だけなんだって。 だから当主として侯爵家と領地を護る為の仕事は好きよ」
「そうですか」
「今迄助けてくれてありがとう。これからも助けてね? まだジムが側に居てくれないと。ね?」
「はい。お側に居られるまで力を尽くそうと思っております」
「ありがとう」
私はまた書類に目を通し始めた。
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