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番外編 12
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「おぎゃゃゃゃ、おぎゃゃゃゃ、おぎゃゃゃゃ」
「ふうぅ」
「おおお、おじょゔ、ざ、まーーーー」
「レイ…」
バタン
「おいこら!フィル!」
ルトの怒鳴る声が聞こえ、
「先生、男の子?女の子?どっち?」
「あらあらあら、君のお兄ちゃんはせっかちね。お父さんに似たのかしらねぇ」
「ねえ先生、どっち?」
「男の子よ」
「やったぁぁぁぁ」
フィルは飛んで喜んで、
「母様、ありがとう。僕の為に男の子を産んでくれてありがとう」
私はフィルの頭を撫でて、
「可愛がってあげてね」
「勿論だよ。一緒に遊ぶし剣の稽古も一緒にする。木登りだって教えるよ」
「ふふっ、頼もしいお兄様だわ」
「母様、疲れた?」
「そうね」
「母様の苦しそうな声を聞いて、僕まで苦しくなっちゃったよ。凄く心配したんだから」
「ごめんね」
「ううん、母様は疲れたでしょ?きちんと体を休めてね」
「ありがとう」
「フィル!」
「父様」
「勝手に入っては駄目だ」
「父様だって入ってるじゃないか」
「父様は入っていいって言われてから入って来た」
「だって早く男の子か女の子か聞きたかったんだよ。それに母様も心配だったんだ」
「母様を心配するのは分かるが、母様に労いの言葉をかけるのは父様の役目なんだ」
「僕がかけたって良いじゃないか」
「ほらほら、赤ちゃんが驚いちゃうでしょ」
「母様は寝るんだよ?良い?」
「分かったわ」
「父様行くよ」
「父様はまだ母様に声をかけてない。フィルは行きなさい。レイ、フィルを連れて行ってくれ」
「分かりました。フィル様行きましょう。弟君を隣の部屋のベッドに寝かせてあげましょう」
「分かったよ。レイ早く行こうよ」
フィルとレイが出て行った部屋の中、
「リーお疲れ様。今回も頑張ったな」
ルトは私の髪を優しく撫でて、
「俺を3人の子の親にしてくれてありがとう」
「ふふっ」
「疲れただろ?」
「そうね。でも一番楽だったわ」
「それでも体は休めてほしい」
「ええ」
「名前なんだが」
「決まったの?」
「リーが出産中ずっと考えてた」
「そうなの?」
「ああ。エーファルはどうだろうか」
「良い名前ね」
「リー本当にありがとう」
「うん。赤ちゃん見た?」
「ああ。抱かせて貰った」
「ルトの綺麗な黒髪だったわね」
「瞳はリーのピンクだった」
「3人の中で一番元気な気がするわ」
「俺も思った」
「良く動いてたものね」
「ああ」
「フェスは?」
「今は昼寝中だ」
「そう。起きたら会わせてあげてね」
「ああ、会わせる。だからリーは体を休めてくれ」
「ありがとう」
「何か食べたい物はないか?朝から何も食べてないだろ? 喉は渇いてないか?何か飲むか?」
「そうね、喉が渇いたわ」
「分かった、直ぐに持ってくる」
「ありがとう」
「リーありがとう。俺を可愛い息子二人と可愛い娘の父親にしてくれて感謝してる。本当にありがとう」
「ルト、私も可愛い子供達の母親にしてくれてありがとう」
「リー」
ルトの唇が私の唇と重なった。
「愛してるリー」
「私も愛してるわルト」
「これからも俺だけのお姫様でいてくれ」
「当たり前よ」
ルトは私の額に口付けを落とし部屋を出て行った。
隣の部屋からはエーファルの元気な泣き声が聞こえ、安心したのかいつの間にか眠っていた。
「………ま、うえぇぇん」
私は目が覚め、
「フェスね」
フェスの泣き声が聞こえた。
「フェス、外へ行こうか」
「いやいやいや」
「フェス、父様と散歩に行こう」
「いやいやいや、かあたまがいいの」
「フェス、よしよし」
ルトの困った声が聞こえ私は呼び鈴を鳴らした。
直ぐにレイが入って来て、
「レイ、フェスを呼んで」
「分かりました」
ルトに抱っこされたフェスが入って来て、
「かあたま、だっこ、グズグズ」
「フェス、母様は今疲れてるからな」
「かあたま…グズグズ」
「フェス、母様の顔を見たから父様と散歩に行こうな」
「いやいやいや」
「ルト」
「リー、でも」
「フェスおいで」
私は布団を開けてフェスを呼んだ。
フェスは布団に入って来て、私に抱きついた。
私はフェスの髪を撫でて、
「かあたま」
「フェス」
フェスの額に口付けした。
「寂しかったの?」
「うん」
「フェス、父様も寂しいぞ」
「とうたまも?」
「ああ。母様に会えなくて寂しかったぞ。父様もフェスと一緒だ」
「うん」
フェスは泣き疲れたのか眠り、
「すまない」
「ん?」
「フェスの面倒も見れなかった」
「ルトは見てくれてるわ。フェスは赤ちゃんが産まれた事を感じとってるだけよ」
「それでも体を休めないといけない時だ」
「今も休めてるわよ? それにルトやフェスと一緒にいる方が安心するもの。一人だと寂しいわ」
「無理してないか?」
「無理してないわ。フィルは?」
「ファルに付きっきりだ」
「弟が出来て嬉しいのね」
「みたいだな」
「兄弟仲良くしてくれると良いわね」
「三人共仲良しになるさ」
「そうね」
ルトと私はお互い愛おしそうに見つめ合った。
「ふうぅ」
「おおお、おじょゔ、ざ、まーーーー」
「レイ…」
バタン
「おいこら!フィル!」
ルトの怒鳴る声が聞こえ、
「先生、男の子?女の子?どっち?」
「あらあらあら、君のお兄ちゃんはせっかちね。お父さんに似たのかしらねぇ」
「ねえ先生、どっち?」
「男の子よ」
「やったぁぁぁぁ」
フィルは飛んで喜んで、
「母様、ありがとう。僕の為に男の子を産んでくれてありがとう」
私はフィルの頭を撫でて、
「可愛がってあげてね」
「勿論だよ。一緒に遊ぶし剣の稽古も一緒にする。木登りだって教えるよ」
「ふふっ、頼もしいお兄様だわ」
「母様、疲れた?」
「そうね」
「母様の苦しそうな声を聞いて、僕まで苦しくなっちゃったよ。凄く心配したんだから」
「ごめんね」
「ううん、母様は疲れたでしょ?きちんと体を休めてね」
「ありがとう」
「フィル!」
「父様」
「勝手に入っては駄目だ」
「父様だって入ってるじゃないか」
「父様は入っていいって言われてから入って来た」
「だって早く男の子か女の子か聞きたかったんだよ。それに母様も心配だったんだ」
「母様を心配するのは分かるが、母様に労いの言葉をかけるのは父様の役目なんだ」
「僕がかけたって良いじゃないか」
「ほらほら、赤ちゃんが驚いちゃうでしょ」
「母様は寝るんだよ?良い?」
「分かったわ」
「父様行くよ」
「父様はまだ母様に声をかけてない。フィルは行きなさい。レイ、フィルを連れて行ってくれ」
「分かりました。フィル様行きましょう。弟君を隣の部屋のベッドに寝かせてあげましょう」
「分かったよ。レイ早く行こうよ」
フィルとレイが出て行った部屋の中、
「リーお疲れ様。今回も頑張ったな」
ルトは私の髪を優しく撫でて、
「俺を3人の子の親にしてくれてありがとう」
「ふふっ」
「疲れただろ?」
「そうね。でも一番楽だったわ」
「それでも体は休めてほしい」
「ええ」
「名前なんだが」
「決まったの?」
「リーが出産中ずっと考えてた」
「そうなの?」
「ああ。エーファルはどうだろうか」
「良い名前ね」
「リー本当にありがとう」
「うん。赤ちゃん見た?」
「ああ。抱かせて貰った」
「ルトの綺麗な黒髪だったわね」
「瞳はリーのピンクだった」
「3人の中で一番元気な気がするわ」
「俺も思った」
「良く動いてたものね」
「ああ」
「フェスは?」
「今は昼寝中だ」
「そう。起きたら会わせてあげてね」
「ああ、会わせる。だからリーは体を休めてくれ」
「ありがとう」
「何か食べたい物はないか?朝から何も食べてないだろ? 喉は渇いてないか?何か飲むか?」
「そうね、喉が渇いたわ」
「分かった、直ぐに持ってくる」
「ありがとう」
「リーありがとう。俺を可愛い息子二人と可愛い娘の父親にしてくれて感謝してる。本当にありがとう」
「ルト、私も可愛い子供達の母親にしてくれてありがとう」
「リー」
ルトの唇が私の唇と重なった。
「愛してるリー」
「私も愛してるわルト」
「これからも俺だけのお姫様でいてくれ」
「当たり前よ」
ルトは私の額に口付けを落とし部屋を出て行った。
隣の部屋からはエーファルの元気な泣き声が聞こえ、安心したのかいつの間にか眠っていた。
「………ま、うえぇぇん」
私は目が覚め、
「フェスね」
フェスの泣き声が聞こえた。
「フェス、外へ行こうか」
「いやいやいや」
「フェス、父様と散歩に行こう」
「いやいやいや、かあたまがいいの」
「フェス、よしよし」
ルトの困った声が聞こえ私は呼び鈴を鳴らした。
直ぐにレイが入って来て、
「レイ、フェスを呼んで」
「分かりました」
ルトに抱っこされたフェスが入って来て、
「かあたま、だっこ、グズグズ」
「フェス、母様は今疲れてるからな」
「かあたま…グズグズ」
「フェス、母様の顔を見たから父様と散歩に行こうな」
「いやいやいや」
「ルト」
「リー、でも」
「フェスおいで」
私は布団を開けてフェスを呼んだ。
フェスは布団に入って来て、私に抱きついた。
私はフェスの髪を撫でて、
「かあたま」
「フェス」
フェスの額に口付けした。
「寂しかったの?」
「うん」
「フェス、父様も寂しいぞ」
「とうたまも?」
「ああ。母様に会えなくて寂しかったぞ。父様もフェスと一緒だ」
「うん」
フェスは泣き疲れたのか眠り、
「すまない」
「ん?」
「フェスの面倒も見れなかった」
「ルトは見てくれてるわ。フェスは赤ちゃんが産まれた事を感じとってるだけよ」
「それでも体を休めないといけない時だ」
「今も休めてるわよ? それにルトやフェスと一緒にいる方が安心するもの。一人だと寂しいわ」
「無理してないか?」
「無理してないわ。フィルは?」
「ファルに付きっきりだ」
「弟が出来て嬉しいのね」
「みたいだな」
「兄弟仲良くしてくれると良いわね」
「三人共仲良しになるさ」
「そうね」
ルトと私はお互い愛おしそうに見つめ合った。
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