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プロローグ 始まりは突然に
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“ヤンデレ”。それは所謂ひとつの愛の形。愛するが故に狂い、愛するが故に暴走し、愛するが故に……。
その日は高校2年の始業式。つまりは年度始めの登校日。
桜の舞う季節、新しい春の訪れ、そして春の予感……。
「愛しのあの人に今日こそ、告白しなきゃ……」
とある少女が自宅で呟く。
「大丈夫よ、ずっとそばで見てきたんでしょ?なら大丈夫だって」
その少女の背中を押すように、励ます女性。
「でも断られたら……」
自信が無いのか、やや踏ん切りのつかない様子の少女。
その様子に業を煮やした女性は
「それに占いで桜の木の下で告白するといいって出たんでしょ?やんないでどうするのよ。ずっと好きなんでしょ?ほら行った行った」
と突き放すように家から追い出した。
観念した少女は学校へと行くことにした。
そして学校についた少女は一目散に、桜の木の下へと向かった。別に誰かを呼び出しているわけでもなかった。
それでも想い人がまもなく桜の木の下に来ることを少女は知っていた。
ずっとそばで観察続けていたから。
そう“愛するが故に”…………。
だから少女は穴を掘り始めた。
想い人が来る前に。
そして少女は……。
そう、全ては“愛するが故に”…………。
その日は高校2年の始業式。つまりは年度始めの登校日。
桜の舞う季節、新しい春の訪れ、そして春の予感……。
「愛しのあの人に今日こそ、告白しなきゃ……」
とある少女が自宅で呟く。
「大丈夫よ、ずっとそばで見てきたんでしょ?なら大丈夫だって」
その少女の背中を押すように、励ます女性。
「でも断られたら……」
自信が無いのか、やや踏ん切りのつかない様子の少女。
その様子に業を煮やした女性は
「それに占いで桜の木の下で告白するといいって出たんでしょ?やんないでどうするのよ。ずっと好きなんでしょ?ほら行った行った」
と突き放すように家から追い出した。
観念した少女は学校へと行くことにした。
そして学校についた少女は一目散に、桜の木の下へと向かった。別に誰かを呼び出しているわけでもなかった。
それでも想い人がまもなく桜の木の下に来ることを少女は知っていた。
ずっとそばで観察続けていたから。
そう“愛するが故に”…………。
だから少女は穴を掘り始めた。
想い人が来る前に。
そして少女は……。
そう、全ては“愛するが故に”…………。
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