71 / 182
第71話 補給防衛戦
しおりを挟む
「オリアナ町長閣下、コーデリア峠への補給をお願いいたします!」
ボーダーブルクの町庁舎の一室で軍議が開かれ、コーデリア峠からやってきた兵士がオリアナに補給を請願していた。
「その前に補給路の安全を確保せよ。話はそれからだ。そもそも、どうしてこんな風に砦の裏側に好き放題入られているのだ?」
「どうやら敵はかなり迂回して山越えをしているようでして……」
「そのルートは?」
「それがまだ……」
「一体何をしているのだ? 補給路が確保できねばコーデリア峠が落ちるのだぞ?」
「それは……」
「もういい。このままブライアンに任せておいては損害が増える一方だ。ブライアンには砦の防衛に集中するように伝えよ」
「は、ははっ!」
「ローレンス参謀長! どう見る?」
「はい。敵の狙いは我が軍の補給を断つことに加え、意図的に再起不能な怪我人を増やして我々の疲弊を狙っているものと思われます」
「ああ、どうやらそのようだ」
「まず現在ブライアン将軍の行っている補給に対する攻撃は敵と同様の目標に切り替えて行いましょう」
「それは楽にしてやらず、わざと重傷者を放置するということか?」
「ええ、そのとおりです。敵もやっているのですから、我々が同じことをやり返しても文句を言われる筋合いはないでしょう。民間人への攻撃でなければ問題ありません」
「それで? 我々の補給路はどうする?」
「補給部隊に別途護衛部隊をつけます。それによって敵の攻撃に反撃するとともに、侵入経路を探りましょう。それから尾根伝いに簡易的な壁と監視塔を建設します。そうすることで領内への侵入を防げるはずです。最後に入り込んでいる敵を駆除すれば補給の安全が確保されます」
「そうだな」
「そして補給路の安全を確保したのち、コーデリア峠への道路を整備しましょう」
「道路を?」
「はい。駄獣を利用するよりも魔動車での補給を優先すべきです」
「だが魔動車であのような険しい山越えはできないのではないか?」
「はい。ですから、まずは一般兵でも魔動車で行ける場所に砦を建築し、そこを物資集積所として活用するのです。そうすれば駄獣や人力による輸送区間を減らすことができます」
「なるほど」
「そして準備が整い次第、指揮所と病院もそちらに移転します」
「む? それは反攻作戦をするということか?」
「はい。今は各地より続々と援軍が到着しております。この町と支村の守りに三千は残さなければなりません。残る常設軍のうち五百ほどが失われておりますが、あとひと月もしないうちに二千ほどが到着するでしょう。となれば、守りから攻めに移れるでしょう」
「目標はズィーシャードか?」
「はい。あの町を陥落させれば停戦となることでしょう」
「わかった。懸念事項は?」
「コーデリア峠が抜かれることです。ここが陥落すると一気にボーダーブルクも危険に晒されることとなります。あともう一つ気がかりなのは、聖堂教会が聖騎士団を送ってきていることです」
「聖騎士団か。魔族を敵視しているあの連中か。どのくらいの規模だ?」
「不明ですが、さほど多くはないはずです」
「そうか。ならば聖騎士団の動向にも注意をしておくように。全体としてはローレンス参謀長の作戦を採用する。補給を確保し、コーデリア峠を守れ!」
「ははっ!」
こうしてボーダーブルク軍はこれまでの補給戦略を見直し、徹底的に補給路の防衛を行うこととなった。
そしてこの作戦は大きな戦果を上げることに成功する。
補給部隊に先行し、索敵を行っていた戦闘部隊がゲリラ戦を挑んできたシェウミリエ帝国の部隊をことごとく排除したのだ。
元々個の力では魔族たちが圧倒的に上回っていたのだ。そのうえシェウミリエ帝国軍の部隊は少人数で見つからないように山を越えるという作戦だったため、数の面でも不利を背負うこととなった。
その結果、シェウミリエ帝国軍は補給部隊を攻撃するという任務を達成できなかっただけでなく、いくつもの山越えのルートまで潰されてしまうという大きな痛手を負うこととなったのだった。
◆◇◆
「もう大丈夫ですよ」
私は治癒の奇跡で患者さんを治療すると、優しくそう声をかけた。
「ああ! ありがとう。先生!」
「いいえ、どういたしまして」
「これでやっとまた戦場で戦える! 先生、俺、この恩は忘れねぇから!」
「はい。ご武運を」
私はそうして笑顔で患者さんを治療室から送り出した。
ここのところ戦況が良くなったのかどうかは分からないが、めっきり運び込まれる患者さんが少なくなっている。
そこで今は私から出向くのではなく、患者さんのほうから私のところに来てもらっている。
「それじゃあ、次の方、どうぞ」
私は次の患者さんを呼ぶが、誰も私の治療室に入ってくることはない。
不思議に思って私がドアを開けて外を確認してみたが、なんとそこには一人の患者さんも残っていなかった。
あれ? もしかして、全員退院したのだろうか?
誰もいないのに待っているというのもおかしな話なので、私は治療室を出て控室へと向かった。
すると正面からオリアナさんが歩いてきた。
「あ、オリアナさん」
「ああ、ホリー。久しいな」
「はい、お久しぶりです。チャールズさんですか?」
「ああ。それもあるが、ホリーにも用事があるんだ」
「え? 私ですか?」
「ああ。実は、今度この病院をコーデリア峠に近い場所に移転させることになった」
「え?」
「ホリーが治してくれた兵たちが大活躍してくれてな。我々の領地に入り込んでいた敵を追い出すことに成功したんだ」
「なら戦争は終わったんですか?」
「いや、残念ながらそうはなっていない」
「え? でも追い出したんですよね?」
「ああ。だが敵は諦めてくれないようでな。またもや大軍を率いてコーデリア峠を目指しているという報告が入った」
「……そうですか」
どうしてそんなに戦いたがるのだろう? 死者と怪我人が出るだけなのに……。
「そこで負傷者ができる限り早く薬師の治療を受けられるように、病院を前線に近い安全な場所へ移転することとなったのだ」
「……わかりました。行きます」
「ああ、すまない。ニールにもこのことは伝えてあるが、ホリーの行く場所について来てくれるそうだ」
「そうですか」
正直、私はもうニール兄さんに危険な目に遭ってほしくない。
「そうだ。それからホワイトホルンからの援軍も来てくれたぞ。ヘクター殿の率いる二十三名の部隊だ」
「ヘクターさんが!?」
「ああ。知り合いか?」
「はい! すごくお世話になっている人です!」
「そうか。ならば挨拶をしてくるといい。今はニールと町庁舎の第五会議室にいるはずだ」
「ありがとうございます!」
ヘクターさんに会える!
私ははやる気持ちを抑えつつも、隣の町庁舎へと急ぐのだった。
ボーダーブルクの町庁舎の一室で軍議が開かれ、コーデリア峠からやってきた兵士がオリアナに補給を請願していた。
「その前に補給路の安全を確保せよ。話はそれからだ。そもそも、どうしてこんな風に砦の裏側に好き放題入られているのだ?」
「どうやら敵はかなり迂回して山越えをしているようでして……」
「そのルートは?」
「それがまだ……」
「一体何をしているのだ? 補給路が確保できねばコーデリア峠が落ちるのだぞ?」
「それは……」
「もういい。このままブライアンに任せておいては損害が増える一方だ。ブライアンには砦の防衛に集中するように伝えよ」
「は、ははっ!」
「ローレンス参謀長! どう見る?」
「はい。敵の狙いは我が軍の補給を断つことに加え、意図的に再起不能な怪我人を増やして我々の疲弊を狙っているものと思われます」
「ああ、どうやらそのようだ」
「まず現在ブライアン将軍の行っている補給に対する攻撃は敵と同様の目標に切り替えて行いましょう」
「それは楽にしてやらず、わざと重傷者を放置するということか?」
「ええ、そのとおりです。敵もやっているのですから、我々が同じことをやり返しても文句を言われる筋合いはないでしょう。民間人への攻撃でなければ問題ありません」
「それで? 我々の補給路はどうする?」
「補給部隊に別途護衛部隊をつけます。それによって敵の攻撃に反撃するとともに、侵入経路を探りましょう。それから尾根伝いに簡易的な壁と監視塔を建設します。そうすることで領内への侵入を防げるはずです。最後に入り込んでいる敵を駆除すれば補給の安全が確保されます」
「そうだな」
「そして補給路の安全を確保したのち、コーデリア峠への道路を整備しましょう」
「道路を?」
「はい。駄獣を利用するよりも魔動車での補給を優先すべきです」
「だが魔動車であのような険しい山越えはできないのではないか?」
「はい。ですから、まずは一般兵でも魔動車で行ける場所に砦を建築し、そこを物資集積所として活用するのです。そうすれば駄獣や人力による輸送区間を減らすことができます」
「なるほど」
「そして準備が整い次第、指揮所と病院もそちらに移転します」
「む? それは反攻作戦をするということか?」
「はい。今は各地より続々と援軍が到着しております。この町と支村の守りに三千は残さなければなりません。残る常設軍のうち五百ほどが失われておりますが、あとひと月もしないうちに二千ほどが到着するでしょう。となれば、守りから攻めに移れるでしょう」
「目標はズィーシャードか?」
「はい。あの町を陥落させれば停戦となることでしょう」
「わかった。懸念事項は?」
「コーデリア峠が抜かれることです。ここが陥落すると一気にボーダーブルクも危険に晒されることとなります。あともう一つ気がかりなのは、聖堂教会が聖騎士団を送ってきていることです」
「聖騎士団か。魔族を敵視しているあの連中か。どのくらいの規模だ?」
「不明ですが、さほど多くはないはずです」
「そうか。ならば聖騎士団の動向にも注意をしておくように。全体としてはローレンス参謀長の作戦を採用する。補給を確保し、コーデリア峠を守れ!」
「ははっ!」
こうしてボーダーブルク軍はこれまでの補給戦略を見直し、徹底的に補給路の防衛を行うこととなった。
そしてこの作戦は大きな戦果を上げることに成功する。
補給部隊に先行し、索敵を行っていた戦闘部隊がゲリラ戦を挑んできたシェウミリエ帝国の部隊をことごとく排除したのだ。
元々個の力では魔族たちが圧倒的に上回っていたのだ。そのうえシェウミリエ帝国軍の部隊は少人数で見つからないように山を越えるという作戦だったため、数の面でも不利を背負うこととなった。
その結果、シェウミリエ帝国軍は補給部隊を攻撃するという任務を達成できなかっただけでなく、いくつもの山越えのルートまで潰されてしまうという大きな痛手を負うこととなったのだった。
◆◇◆
「もう大丈夫ですよ」
私は治癒の奇跡で患者さんを治療すると、優しくそう声をかけた。
「ああ! ありがとう。先生!」
「いいえ、どういたしまして」
「これでやっとまた戦場で戦える! 先生、俺、この恩は忘れねぇから!」
「はい。ご武運を」
私はそうして笑顔で患者さんを治療室から送り出した。
ここのところ戦況が良くなったのかどうかは分からないが、めっきり運び込まれる患者さんが少なくなっている。
そこで今は私から出向くのではなく、患者さんのほうから私のところに来てもらっている。
「それじゃあ、次の方、どうぞ」
私は次の患者さんを呼ぶが、誰も私の治療室に入ってくることはない。
不思議に思って私がドアを開けて外を確認してみたが、なんとそこには一人の患者さんも残っていなかった。
あれ? もしかして、全員退院したのだろうか?
誰もいないのに待っているというのもおかしな話なので、私は治療室を出て控室へと向かった。
すると正面からオリアナさんが歩いてきた。
「あ、オリアナさん」
「ああ、ホリー。久しいな」
「はい、お久しぶりです。チャールズさんですか?」
「ああ。それもあるが、ホリーにも用事があるんだ」
「え? 私ですか?」
「ああ。実は、今度この病院をコーデリア峠に近い場所に移転させることになった」
「え?」
「ホリーが治してくれた兵たちが大活躍してくれてな。我々の領地に入り込んでいた敵を追い出すことに成功したんだ」
「なら戦争は終わったんですか?」
「いや、残念ながらそうはなっていない」
「え? でも追い出したんですよね?」
「ああ。だが敵は諦めてくれないようでな。またもや大軍を率いてコーデリア峠を目指しているという報告が入った」
「……そうですか」
どうしてそんなに戦いたがるのだろう? 死者と怪我人が出るだけなのに……。
「そこで負傷者ができる限り早く薬師の治療を受けられるように、病院を前線に近い安全な場所へ移転することとなったのだ」
「……わかりました。行きます」
「ああ、すまない。ニールにもこのことは伝えてあるが、ホリーの行く場所について来てくれるそうだ」
「そうですか」
正直、私はもうニール兄さんに危険な目に遭ってほしくない。
「そうだ。それからホワイトホルンからの援軍も来てくれたぞ。ヘクター殿の率いる二十三名の部隊だ」
「ヘクターさんが!?」
「ああ。知り合いか?」
「はい! すごくお世話になっている人です!」
「そうか。ならば挨拶をしてくるといい。今はニールと町庁舎の第五会議室にいるはずだ」
「ありがとうございます!」
ヘクターさんに会える!
私ははやる気持ちを抑えつつも、隣の町庁舎へと急ぐのだった。
10
お気に入りに追加
165
あなたにおすすめの小説
【完結】冷酷眼鏡とウワサされる副騎士団長様が、一直線に溺愛してきますっ!
楠結衣
恋愛
触ると人の心の声が聞こえてしまう聖女リリアンは、冷酷と噂の副騎士団長のアルバート様に触ってしまう。
(リリアン嬢、かわいい……。耳も小さくて、かわいい。リリアン嬢の耳、舐めたら甘そうだな……いや寧ろ齧りたい……)
遠くで見かけるだけだったアルバート様の思わぬ声にリリアンは激しく動揺してしまう。きっと聞き間違えだったと結論付けた筈が、聖女の試験で必須な魔物についてアルバート様から勉強を教わることに──!
(かわいい、好きです、愛してます)
(誰にも見せたくない。執務室から出さなくてもいいですよね?)
二人きりの勉強会。アルバート様に触らないように気をつけているのに、リリアンのうっかりで毎回触れられてしまう。甘すぎる声にリリアンのドキドキが止まらない!
ところが、ある日、リリアンはアルバート様の声にうっかり反応してしまう。
(まさか。もしかして、心の声が聞こえている?)
リリアンの秘密を知ったアルバート様はどうなる?
二人の恋の結末はどうなっちゃうの?!
心の声が聞こえる聖女リリアンと変態あまあまな声がダダ漏れなアルバート様の、甘すぎるハッピーエンドラブストーリー。
✳︎表紙イラストは、さらさらしるな。様の作品です。
✳︎小説家になろうにも投稿しています♪
《勘違い》で婚約破棄された令嬢は失意のうちに自殺しました。
友坂 悠
ファンタジー
「婚約を考え直そう」
貴族院の卒業パーティーの会場で、婚約者フリードよりそう告げられたエルザ。
「それは、婚約を破棄されるとそういうことなのでしょうか?」
耳を疑いそう聞き返すも、
「君も、その方が良いのだろう?」
苦虫を噛み潰すように、そう吐き出すフリードに。
全てに絶望し、失意のうちに自死を選ぶエルザ。
絶景と評判の観光地でありながら、自殺の名所としても知られる断崖絶壁から飛び降りた彼女。
だったのですが。
余命宣告を受けたので私を顧みない家族と婚約者に執着するのをやめることにしました
結城芙由奈
恋愛
【余命半年―未練を残さず生きようと決めた。】
私には血の繋がらない父と母に妹、そして婚約者がいる。しかしあの人達は私の存在を無視し、空気の様に扱う。唯一の希望であるはずの婚約者も愛らしい妹と恋愛関係にあった。皆に気に入られる為に努力し続けたが、誰も私を気に掛けてはくれない。そんな時、突然下された余命宣告。全てを諦めた私は穏やかな死を迎える為に、家族と婚約者に執着するのをやめる事にした―。
2021年9月26日:小説部門、HOTランキング部門1位になりました。ありがとうございます
*「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
※2023年8月 書籍化
残滓と呼ばれたウィザード、絶望の底で大覚醒! 僕を虐げてくれたみんなのおかげだよ(ニヤリ)
SHO
ファンタジー
15歳になり、女神からの神託の儀で魔法使い(ウィザード)のジョブを授かった少年ショーンは、幼馴染で剣闘士(ソードファイター)のジョブを授かったデライラと共に、冒険者になるべく街に出た。
しかし、着々と実績を上げていくデライラとは正反対に、ショーンはまともに魔法を発動する事すら出来ない。
相棒のデライラからは愛想を尽かされ、他の冒険者たちからも孤立していくショーンのたった一つの心の拠り所は、森で助けた黒ウサギのノワールだった。
そんなある日、ショーンに悲劇が襲い掛かる。しかしその悲劇が、彼の人生を一変させた。
無双あり、ザマァあり、復讐あり、もふもふありの大冒険、いざ開幕!
三年目の離縁、「白い結婚」を申し立てます! 幼な妻のたった一度の反撃
紫月 由良
恋愛
【書籍化】5月30日発行されました。イラストは天城望先生です。
【本編】十三歳で政略のために婚姻を結んだエミリアは、夫に顧みられない日々を過ごす。夫の好みは肉感的で色香漂う大人の女性。子供のエミリアはお呼びではなかった。ある日、参加した夜会で、夫が愛人に対して、妻を襲わせた上でそれを浮気とし家から追い出すと、楽しそうに言ってるのを聞いてしまう。エミリアは孤児院への慰問や教会への寄付で培った人脈を味方に、婚姻無効を申し立て、夫の非を詳らかにする。従順(見かけだけ)妻の、夫への最初で最後の反撃に出る。
田舎の雑貨店~姪っ子とのスローライフ~
なつめ猫
ファンタジー
唯一の血縁者である姪っ子を引き取った月山(つきやま) 五郎(ごろう) 41歳は、住む場所を求めて空き家となっていた田舎の実家に引っ越すことになる。
そこで生活の糧を得るために父親が経営していた雑貨店を再開することになるが、その店はバックヤード側から店を開けると異世界に繋がるという謎多き店舗であった。
少ない資金で仕入れた日本製品を、異世界で販売して得た金貨・銀貨・銅貨を売り資金を増やして設備を購入し雑貨店を成長させていくために奮闘する。
この物語は、日本製品を異世界の冒険者に販売し、引き取った姪っ子と田舎で暮らすほのぼのスローライフである。
小説家になろう 日間ジャンル別 1位獲得!
小説家になろう 週間ジャンル別 1位獲得!
小説家になろう 月間ジャンル別 1位獲得!
小説家になろう 四半期ジャンル別 1位獲得!
小説家になろう 年間ジャンル別 1位獲得!
小説家になろう 総合日間 6位獲得!
小説家になろう 総合週間 7位獲得!
私を虐げてきた妹が聖女に選ばれたので・・・冒険者になって叩きのめそうと思います!
れもん・檸檬・レモン?
ファンタジー
私には双子の妹がいる
この世界はいつの頃からか妹を中心に回るようになってきた・・・私を踏み台にして・・・
妹が聖女に選ばれたその日、私は両親に公爵家の慰み者として売られかけた
そんな私を助けてくれたのは、両親でも妹でもなく・・・妹の『婚約者』だった
婚約者に守られ、冒険者組合に身を寄せる日々・・・
強くならなくちゃ!誰かに怯える日々はもう終わりにする
私を守ってくれた人を、今度は私が守れるように!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる