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第一章
第20話 美少女神官、縛られる
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ジョーキットたち三人を、俺一人で倒せだと?
しかし、グラッドレイの提案は荒唐無稽のようで筋は通っていた。
奴の主張は、あくまで俺にはC級冒険者並の戦闘能力しかなく、それを前提で計画を練っていたというものだ。
だから俺は、仮に俺がリザードキングと通じていたとして、奴らを裏切ったときに自分の身を守る方法がないだろうと矛盾を突いた。
それに対してグラッドレイが出した回答が、俺がジョーキットたちを利用していたのだという妄言。
つまり奴が言いたいのは、文句があるなら俺自身に戦闘能力があるということを証明しろということだ。
くそ、痛いところを突かれたな。
これを証明できなければ、昨日のクエストで俺がしたことに疑いがかかってしまうことになる。
あの場にいた人質や冒険者たちには俺の強さを知らないものはいないだろうが、彼らの証言は所詮ただの記憶でしかなく確たる証拠にはならない。
仮に彼らが俺を救おうと証言してくれたとしても、俺自身が彼らの見た俺の強さを証明できなければそれは嘘になってしまう。
仕方ない。
死霊術のことを隠すとか言っている場合ではない。
俺が死ねばリリスも再び霊魂に戻り、魔王討伐は果たせなくなってしまう。
ここはリリスを呼んでもらうしかないだろう。
「わかった。だが、一つ頼みがあるんだが、俺の仲間であるリリスを呼んでもらえないだろうか?」
「何を言う。仲間の手出しなど必要なかろう? リリスとは先ほどギルドで一緒にいた娘だろう。あの娘は砦にはいなかったはずだ。貴様一人で作戦とやらを立ててそれを遂行したはずであろう?」
確かに、リリスのことを見て知っているのはオデットとゼフィだけだ。
作戦決行時、リリスはすでに俺に憑依していたから、あの場の人間に聞いてもリリスの話が出るはずがない。
ならオデットとゼフィを呼んで証言を……と思ったのだが、俺はグラッドレイの言葉に少し違和感を覚えた。
リリスのことを本当に知らないのではなく、まるでこちらの意図をわかっていて言っているような――。
ふとジョーキットたちの顔を見ると、三人ともがしてやったりという表情を浮かべていた。
これは、デスマウンテンで俺を捨てたときの表情と同じだ。
まさかこいつら、リリスと俺の関係について知っているのでは?
いや、憑依のことまでを深く知っているはずがない。
ただ、ジョーキットたちは怪しんでいたのだろう。
弱かったはずの俺が急に強くなったものだから、当然その理由を考えるはずだ。
そして、その答えを俺と一緒にいたリリスに結びつけた――そんなところか。
これは……たとえゼフィやオデットの召喚を頼んだところで、却下されてしまうのがオチだ。場合によっては彼女たちも殺されてしまうかもしれない。
こいつらはどうあっても俺をここで殺したいのだ。
リリスの憑依がなければ、俺はどう足掻いてもジョーキットたちには勝てないだろう。
終わりだ……。
俺の絶望感を見て取ったのか、グラッドレイはこれほどおかしなことはないといった顔で笑った。
「くくく……これから訪れる死への恐怖で口も利けないといった顔だな。だが驚くのはまだ早いぞクラウス君。この剣術大会の観戦者としてふさわしい特別ゲストを用意したからな!!」
特別ゲスト?
一体誰なんだ。
先ほどと同じようにグラッドレイが片手を上げて何かを促すと、近くにいた兵士が部屋を出て行った。
「では場所を移そうか。貴様の血でこの部屋が汚れてはたまらんのでなぁ?」
すると周りの兵士が次々と俺を取り囲み、俺を後ろ手に縛った。
俺はもう何も言えないまま、兵士たちに囲まれて別室へ誘導された。
◇◇◇◇◇
俺が誘導されたのは、敷地内にある離れであった。
長方形のだだっぴろい大きな建物だ。
本館とは違い内装は至って質素……というか床などはかなり使い込まれた様子だ。
壁にアーマーや木剣などがかかっていることから察するに、ここは領主お抱えの騎士や兵士たちが訓練をする、いわゆる剣術道場なのだろう。
俺をいたぶり殺すにはうってつけの場所ということか。
そうして道場を見回していた俺の視線はある一点で止まった。
道場の奥――周辺より少し高く作られている一角があり、そこで一人の人間が椅子に縛られているのだ。
目隠しをされ、猿轡をされているその人間は、まだ少女のように見えた。
あの位置からはちょうど道場の様子が一望できるので、恐らくあの少女がグラッドレイの言っていた特別ゲストとやらなのだろう。
俺は兵士に誘導され、道場の中央あたりで手を縛っていた縄を解かれた。
そして俺を中心に、兵士たちは円を作るように周囲に広がった。
厳めしい兵士たちが形成する円の中心で、一人ぽつんと俺は立っていた。
しんと静まり返った不穏な空気の中、グラッドレイは道場の奥へと進み、階段を上がり、椅子に縛りつけられた少女の傍らに立った。
兵士の一人が高級そうな椅子をどこからか持ってきてグラッドレイに手渡すと、グラッドレイはその椅子を少女の隣に設置し腰かけた。
グラッドレイはいつの間に用意したのか、片手に持ったゴブレットを鼻の前で揺らしている。
酒の香りを楽しんでいるのだろうか、あるいはこれから死にゆく非力な俺を見下ろして愉悦に浸っているのか。
俺はこれからジョーキットたちに嬲り殺され、その様子を悪辣な領主の肴にされるのか。
俺が青ざめていると、グラッドレイは口角をぐいっと上げてからパンパンと二回、手を叩いた。
「さぁさぁ、クラウス君! 辛気臭い顔はよしてくれたまえ! このショーの主役は紛れもない君なのだ! 主演にふさわしい表情と振る舞いをしてくれたまえ!」
クソ、なんて趣味の悪い奴だ。
「そうだ――ショーを飾る助演の紹介がまだだったな」
助演?
グラッドレイは思い出したように立ち上がると、隣で椅子に縛り付けられている少女の前に立った。
そして両手をゆっくりと少女の後頭部へと回し目隠しを外すと、そのまま口元の猿轡も外してこちらを振り返った。
俺を見てにたりと笑うグラッドレイ。
「……はぁ、はぁ……クラウス様! 早くここからお逃げください!」
目隠しと猿轡が外れ、視覚と言葉を取り戻した少女は俺に向かって叫んだ。
空色の髪が特徴的な、どことなく品のある少女――。
間違いない。
彼女は俺が昨日のクエストで助けたエレナ・ユリルドロームだ。
しかし、グラッドレイの提案は荒唐無稽のようで筋は通っていた。
奴の主張は、あくまで俺にはC級冒険者並の戦闘能力しかなく、それを前提で計画を練っていたというものだ。
だから俺は、仮に俺がリザードキングと通じていたとして、奴らを裏切ったときに自分の身を守る方法がないだろうと矛盾を突いた。
それに対してグラッドレイが出した回答が、俺がジョーキットたちを利用していたのだという妄言。
つまり奴が言いたいのは、文句があるなら俺自身に戦闘能力があるということを証明しろということだ。
くそ、痛いところを突かれたな。
これを証明できなければ、昨日のクエストで俺がしたことに疑いがかかってしまうことになる。
あの場にいた人質や冒険者たちには俺の強さを知らないものはいないだろうが、彼らの証言は所詮ただの記憶でしかなく確たる証拠にはならない。
仮に彼らが俺を救おうと証言してくれたとしても、俺自身が彼らの見た俺の強さを証明できなければそれは嘘になってしまう。
仕方ない。
死霊術のことを隠すとか言っている場合ではない。
俺が死ねばリリスも再び霊魂に戻り、魔王討伐は果たせなくなってしまう。
ここはリリスを呼んでもらうしかないだろう。
「わかった。だが、一つ頼みがあるんだが、俺の仲間であるリリスを呼んでもらえないだろうか?」
「何を言う。仲間の手出しなど必要なかろう? リリスとは先ほどギルドで一緒にいた娘だろう。あの娘は砦にはいなかったはずだ。貴様一人で作戦とやらを立ててそれを遂行したはずであろう?」
確かに、リリスのことを見て知っているのはオデットとゼフィだけだ。
作戦決行時、リリスはすでに俺に憑依していたから、あの場の人間に聞いてもリリスの話が出るはずがない。
ならオデットとゼフィを呼んで証言を……と思ったのだが、俺はグラッドレイの言葉に少し違和感を覚えた。
リリスのことを本当に知らないのではなく、まるでこちらの意図をわかっていて言っているような――。
ふとジョーキットたちの顔を見ると、三人ともがしてやったりという表情を浮かべていた。
これは、デスマウンテンで俺を捨てたときの表情と同じだ。
まさかこいつら、リリスと俺の関係について知っているのでは?
いや、憑依のことまでを深く知っているはずがない。
ただ、ジョーキットたちは怪しんでいたのだろう。
弱かったはずの俺が急に強くなったものだから、当然その理由を考えるはずだ。
そして、その答えを俺と一緒にいたリリスに結びつけた――そんなところか。
これは……たとえゼフィやオデットの召喚を頼んだところで、却下されてしまうのがオチだ。場合によっては彼女たちも殺されてしまうかもしれない。
こいつらはどうあっても俺をここで殺したいのだ。
リリスの憑依がなければ、俺はどう足掻いてもジョーキットたちには勝てないだろう。
終わりだ……。
俺の絶望感を見て取ったのか、グラッドレイはこれほどおかしなことはないといった顔で笑った。
「くくく……これから訪れる死への恐怖で口も利けないといった顔だな。だが驚くのはまだ早いぞクラウス君。この剣術大会の観戦者としてふさわしい特別ゲストを用意したからな!!」
特別ゲスト?
一体誰なんだ。
先ほどと同じようにグラッドレイが片手を上げて何かを促すと、近くにいた兵士が部屋を出て行った。
「では場所を移そうか。貴様の血でこの部屋が汚れてはたまらんのでなぁ?」
すると周りの兵士が次々と俺を取り囲み、俺を後ろ手に縛った。
俺はもう何も言えないまま、兵士たちに囲まれて別室へ誘導された。
◇◇◇◇◇
俺が誘導されたのは、敷地内にある離れであった。
長方形のだだっぴろい大きな建物だ。
本館とは違い内装は至って質素……というか床などはかなり使い込まれた様子だ。
壁にアーマーや木剣などがかかっていることから察するに、ここは領主お抱えの騎士や兵士たちが訓練をする、いわゆる剣術道場なのだろう。
俺をいたぶり殺すにはうってつけの場所ということか。
そうして道場を見回していた俺の視線はある一点で止まった。
道場の奥――周辺より少し高く作られている一角があり、そこで一人の人間が椅子に縛られているのだ。
目隠しをされ、猿轡をされているその人間は、まだ少女のように見えた。
あの位置からはちょうど道場の様子が一望できるので、恐らくあの少女がグラッドレイの言っていた特別ゲストとやらなのだろう。
俺は兵士に誘導され、道場の中央あたりで手を縛っていた縄を解かれた。
そして俺を中心に、兵士たちは円を作るように周囲に広がった。
厳めしい兵士たちが形成する円の中心で、一人ぽつんと俺は立っていた。
しんと静まり返った不穏な空気の中、グラッドレイは道場の奥へと進み、階段を上がり、椅子に縛りつけられた少女の傍らに立った。
兵士の一人が高級そうな椅子をどこからか持ってきてグラッドレイに手渡すと、グラッドレイはその椅子を少女の隣に設置し腰かけた。
グラッドレイはいつの間に用意したのか、片手に持ったゴブレットを鼻の前で揺らしている。
酒の香りを楽しんでいるのだろうか、あるいはこれから死にゆく非力な俺を見下ろして愉悦に浸っているのか。
俺はこれからジョーキットたちに嬲り殺され、その様子を悪辣な領主の肴にされるのか。
俺が青ざめていると、グラッドレイは口角をぐいっと上げてからパンパンと二回、手を叩いた。
「さぁさぁ、クラウス君! 辛気臭い顔はよしてくれたまえ! このショーの主役は紛れもない君なのだ! 主演にふさわしい表情と振る舞いをしてくれたまえ!」
クソ、なんて趣味の悪い奴だ。
「そうだ――ショーを飾る助演の紹介がまだだったな」
助演?
グラッドレイは思い出したように立ち上がると、隣で椅子に縛り付けられている少女の前に立った。
そして両手をゆっくりと少女の後頭部へと回し目隠しを外すと、そのまま口元の猿轡も外してこちらを振り返った。
俺を見てにたりと笑うグラッドレイ。
「……はぁ、はぁ……クラウス様! 早くここからお逃げください!」
目隠しと猿轡が外れ、視覚と言葉を取り戻した少女は俺に向かって叫んだ。
空色の髪が特徴的な、どことなく品のある少女――。
間違いない。
彼女は俺が昨日のクエストで助けたエレナ・ユリルドロームだ。
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