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第一章
第14話 死霊術士、美少女神官を助ける
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「大丈夫か?」
少女に近寄り、声をかける。
だいぶ衰弱しているようだ。目を閉じているが……生きているのか?
「ん……」
少女はゆっくりと瞼を上げ、綺麗な琥珀色の瞳をこちらへ向けてか細い声を漏らした。
良かった、死んではいないようだ。
「ゼフィ……ゼフィは?」
突然ゼフィの名を口にしたかと思うと、少女は辺りを見回すように視線を動かし始めた。
この子がゼフィの言っていた親友か。
「落ち着いてくれ。俺は君を助けに来た冒険者だ」
「ねえ、ゼフィはどこ? あの子は無事なの?」
錯乱した様子の少女を安心させるように、俺はゆっくりと頷いた。
「ああ、ゼフィは無事だよ。今地上にいる。縄を切るから待っててくれ」
固く縛られた縄をナイフで切り、少女を解放する。
白と青を基調としたデザインの、仕立ての良い長袖のワンピースを身にまとっており、空色の長い髪が何とも清楚かつ風雅である。
袖にあしらわれているペガサスのブローチから察するに、恐らく回復魔法などを専門にしている神官だろう。
身体にフィットしたワンピースは豊かな胸元を強調していて、非常に目に毒だ。
全体的に上品で清楚な雰囲気の美しい少女である。
『クラウスさん、この子だいぶやつれてるので、回復魔法をかけますね』
俺が回復魔法をかけると、少女の顔色はみるみる良くなった。
「あ、あれ……身体が軽く……!?」
リリスは戦闘能力だけでなく回復魔法も一級品なんだな。
回復魔法といえば魔術学校に通い、十年ほど回復魔法だけを専攻してようやくまともに扱えるようになるものらしいが。
五百年前なんて今のような学校制度が普及していないはずなのに、リリスはどうやって学んだのだろう。
「歩けるかい?」
手を差し出すと、少女はそれを握って立ち上がった。足腰はふらついていない。大丈夫そうだな。
「はい! すっかり良くなりましたわ!」
「そりゃ良かった」
『わたしも回復魔法をかけた甲斐があります!』
さすがリリスだな。医者としてもやっていけるんじゃないか。
「あ、あの、つかぬことをお聞きしますが、先ほどかけていただいた魔法はリザレクションでしょうか?」
「え? そうなの?」
「へ?」
しまった。リリスに質問するつもりで思わず口に出してしまった。
『魔法の名前とかはわたしもよくわからないんです。ちゃんと勉強したわけではないので……』
「あー、たぶんそんな感じ」
俺は適当に答えた。
「そうなのですね! この効き目はやはりそうとしか思えませんもの! こんなに凄い回復魔法を実際に見たのは初めてですわ!」
手を合わせ、目をきらきら輝かせる少女。
なんだなんだ。おしとやかそうな子だと思ったが、回復魔法の話でやたらとテンションが上がったな。
そんな俺の視線に気がついたのか、少女ははっとしたように姿勢をただした。
「あ……失礼致しました。わたくし、回復魔法のこととなるとどうにも熱くなってしまう性質なのですわ」
「見たところ、神官だよな。君も回復魔法が使えるのか?」
「ええ、使えますわ。といってもあなた様ほどではありませんけれど」
気品ただよう笑みを浮かべて少女は言った。
神官ってことは、いわゆる教会勢力か。
この子が死霊術に関してどう思っているのかはわからないけど、迂闊に死霊術のことは話せないな。
「君がゼフィの親友なんだよな?」
「まぁ、ゼフィったらわたくしのことをそんな風に? いつもは素直じゃないのに、ふふふ」
何というか、おっとりしたマイペースな子だな。
こうしている今でも地上では冒険者たちとリザードマンの戦いが繰り広げられているのが信じられなくなりそうな笑顔だ。
「一度、下の階に下りよう。他の人質と合流してここを脱出するんだ」
「はい! あ、お名前を伺ってもよろしいですか?」
「俺はクラウス・アイゼンシュタインだ」
「わたくしはエレナ・ユリルドロームと申します。よろしくお願いいたします、クラウス様」
そう言って、みやびやかにお辞儀をするエレナ。
ううむ、気品のある子だなぁ。
って、いつまでもこうしてはいられない。
「じゃあエレナ、俺に着いてきてくれ」
「はい! 承知致しましたわ」
といっても誘導するのはリリスだけどね。
◇◇◇◇◇
リザードマンの死体が転がる入り組んだ地下通路を抜け、俺たちは再び地下三階へ下りた。
そのとき。
「うわあぁぁぁぁぁぁ!」
突如、通路に響く悲鳴。
これは人質たちの待機している部屋からだ。
「ぐっ、どこかに隠れていたリザードマンが部屋に来たのか?」
『クラウスさん、急ぎましょう! 全速力で走るので、エレナさんはおぶっていきます』
え?
俺が何か言う間もなく、リリスは俺の腕を動かしエレナをひょいっとおぶってしまった。
背中から伝わる感触とか、色々まずい気もするが……緊急事態だし仕方ないよな、うん。
「あら、クラウス様、意外と大胆なのですね」
「すまんエレナ、部屋に着くまで我慢してくれ」
エレナをおぶったまま、凄まじい速度で俺の身体を走らせるリリス。
床や壁を縦横無尽に、時に荒々しく駆けてゆく感覚は、まるでトロッコに乗っているかのようだ。
あっという間に部屋が見えてきた。
『クラウスさん、あれはっ!』
「ああ、あれはたぶん……リザードキングだ」
この砦の主のご登場だ。
リザードマンの三倍はあろうかという巨体が部屋の前に立っていた。
てか随分デカいな……以前モンスター図鑑で読んだ知識によればもっと小さいはずなんだが。
もしかするとあれは通常のリザードキングよりも強い特別な個体なのかもしれないな。
まれに規格外のモンスターがいるのだ。本来B級のはずがA級並みに強かったり、A級とされているモンスターがS級モンスター並みに強いとか。
それならジョーキットたちが捕まってしまったのも頷ける。
「うわあぁぁぁぁぁ!!! リザードキングだぁぁぁぁぁ!!!」
「きゃああぁぁぁぁぁぁ!!」
人質たちの悲鳴が部屋から漏れ出し通路に響く。
おそらくリザードキングは冒険者たちが砦へ突入したことを知ってここに来たのだろう。
隠し部屋かどこかに隠れていたせいか、さっきは見逃してしまったようだが。
『クラウスさん、一旦エレナさんにはここに隠れてもらいますね』
そう言うと、リリスはおぶっているエレナを下ろした。
脇の部屋には人一人隠れるのにちょうどいい机がある。
「エレナ、すまないがここで隠れていてくれるか?」
「クラウス様、まさかあの魔物と戦う気ですか?」
エレナは華奢な肩を震わせ、明らかに怯えた様子で言った。
「ああ」
まぁ実際戦うのはリリスだけど。
「あれはダメですわ! ゼフィの魔法でさえ全く歯が立たなかったのですよ?」
「大丈夫。俺を信じてここで待っていてくれ」
「クラウス様!?」
必死に俺を引き留めようとするエレナ。あいつに捕まったときの恐怖を思い出しているのだろうか。
『クラウスさん、走ります!』
「ああ!」
俺が返事をした瞬間、俺は勢いよく地面を蹴り前へ飛び出した。
右手に槍を構え、リザードキング目がけて激走する。
『行きます! ロードレアス流槍術――光明一閃!』
あ、技名あるんだ。
――なんてことを考えているうちに、俺の視界からリザードキングは消えていた。
あれ? さっきまで視界の先に居たのに――。
背後からドサッと何かが倒れる音がする。
『終わりましたよ』
ゆっくりと振り返ると、そこには腹部に風穴を開けて絶命しているリザードキングがいた。
少女に近寄り、声をかける。
だいぶ衰弱しているようだ。目を閉じているが……生きているのか?
「ん……」
少女はゆっくりと瞼を上げ、綺麗な琥珀色の瞳をこちらへ向けてか細い声を漏らした。
良かった、死んではいないようだ。
「ゼフィ……ゼフィは?」
突然ゼフィの名を口にしたかと思うと、少女は辺りを見回すように視線を動かし始めた。
この子がゼフィの言っていた親友か。
「落ち着いてくれ。俺は君を助けに来た冒険者だ」
「ねえ、ゼフィはどこ? あの子は無事なの?」
錯乱した様子の少女を安心させるように、俺はゆっくりと頷いた。
「ああ、ゼフィは無事だよ。今地上にいる。縄を切るから待っててくれ」
固く縛られた縄をナイフで切り、少女を解放する。
白と青を基調としたデザインの、仕立ての良い長袖のワンピースを身にまとっており、空色の長い髪が何とも清楚かつ風雅である。
袖にあしらわれているペガサスのブローチから察するに、恐らく回復魔法などを専門にしている神官だろう。
身体にフィットしたワンピースは豊かな胸元を強調していて、非常に目に毒だ。
全体的に上品で清楚な雰囲気の美しい少女である。
『クラウスさん、この子だいぶやつれてるので、回復魔法をかけますね』
俺が回復魔法をかけると、少女の顔色はみるみる良くなった。
「あ、あれ……身体が軽く……!?」
リリスは戦闘能力だけでなく回復魔法も一級品なんだな。
回復魔法といえば魔術学校に通い、十年ほど回復魔法だけを専攻してようやくまともに扱えるようになるものらしいが。
五百年前なんて今のような学校制度が普及していないはずなのに、リリスはどうやって学んだのだろう。
「歩けるかい?」
手を差し出すと、少女はそれを握って立ち上がった。足腰はふらついていない。大丈夫そうだな。
「はい! すっかり良くなりましたわ!」
「そりゃ良かった」
『わたしも回復魔法をかけた甲斐があります!』
さすがリリスだな。医者としてもやっていけるんじゃないか。
「あ、あの、つかぬことをお聞きしますが、先ほどかけていただいた魔法はリザレクションでしょうか?」
「え? そうなの?」
「へ?」
しまった。リリスに質問するつもりで思わず口に出してしまった。
『魔法の名前とかはわたしもよくわからないんです。ちゃんと勉強したわけではないので……』
「あー、たぶんそんな感じ」
俺は適当に答えた。
「そうなのですね! この効き目はやはりそうとしか思えませんもの! こんなに凄い回復魔法を実際に見たのは初めてですわ!」
手を合わせ、目をきらきら輝かせる少女。
なんだなんだ。おしとやかそうな子だと思ったが、回復魔法の話でやたらとテンションが上がったな。
そんな俺の視線に気がついたのか、少女ははっとしたように姿勢をただした。
「あ……失礼致しました。わたくし、回復魔法のこととなるとどうにも熱くなってしまう性質なのですわ」
「見たところ、神官だよな。君も回復魔法が使えるのか?」
「ええ、使えますわ。といってもあなた様ほどではありませんけれど」
気品ただよう笑みを浮かべて少女は言った。
神官ってことは、いわゆる教会勢力か。
この子が死霊術に関してどう思っているのかはわからないけど、迂闊に死霊術のことは話せないな。
「君がゼフィの親友なんだよな?」
「まぁ、ゼフィったらわたくしのことをそんな風に? いつもは素直じゃないのに、ふふふ」
何というか、おっとりしたマイペースな子だな。
こうしている今でも地上では冒険者たちとリザードマンの戦いが繰り広げられているのが信じられなくなりそうな笑顔だ。
「一度、下の階に下りよう。他の人質と合流してここを脱出するんだ」
「はい! あ、お名前を伺ってもよろしいですか?」
「俺はクラウス・アイゼンシュタインだ」
「わたくしはエレナ・ユリルドロームと申します。よろしくお願いいたします、クラウス様」
そう言って、みやびやかにお辞儀をするエレナ。
ううむ、気品のある子だなぁ。
って、いつまでもこうしてはいられない。
「じゃあエレナ、俺に着いてきてくれ」
「はい! 承知致しましたわ」
といっても誘導するのはリリスだけどね。
◇◇◇◇◇
リザードマンの死体が転がる入り組んだ地下通路を抜け、俺たちは再び地下三階へ下りた。
そのとき。
「うわあぁぁぁぁぁぁ!」
突如、通路に響く悲鳴。
これは人質たちの待機している部屋からだ。
「ぐっ、どこかに隠れていたリザードマンが部屋に来たのか?」
『クラウスさん、急ぎましょう! 全速力で走るので、エレナさんはおぶっていきます』
え?
俺が何か言う間もなく、リリスは俺の腕を動かしエレナをひょいっとおぶってしまった。
背中から伝わる感触とか、色々まずい気もするが……緊急事態だし仕方ないよな、うん。
「あら、クラウス様、意外と大胆なのですね」
「すまんエレナ、部屋に着くまで我慢してくれ」
エレナをおぶったまま、凄まじい速度で俺の身体を走らせるリリス。
床や壁を縦横無尽に、時に荒々しく駆けてゆく感覚は、まるでトロッコに乗っているかのようだ。
あっという間に部屋が見えてきた。
『クラウスさん、あれはっ!』
「ああ、あれはたぶん……リザードキングだ」
この砦の主のご登場だ。
リザードマンの三倍はあろうかという巨体が部屋の前に立っていた。
てか随分デカいな……以前モンスター図鑑で読んだ知識によればもっと小さいはずなんだが。
もしかするとあれは通常のリザードキングよりも強い特別な個体なのかもしれないな。
まれに規格外のモンスターがいるのだ。本来B級のはずがA級並みに強かったり、A級とされているモンスターがS級モンスター並みに強いとか。
それならジョーキットたちが捕まってしまったのも頷ける。
「うわあぁぁぁぁぁ!!! リザードキングだぁぁぁぁぁ!!!」
「きゃああぁぁぁぁぁぁ!!」
人質たちの悲鳴が部屋から漏れ出し通路に響く。
おそらくリザードキングは冒険者たちが砦へ突入したことを知ってここに来たのだろう。
隠し部屋かどこかに隠れていたせいか、さっきは見逃してしまったようだが。
『クラウスさん、一旦エレナさんにはここに隠れてもらいますね』
そう言うと、リリスはおぶっているエレナを下ろした。
脇の部屋には人一人隠れるのにちょうどいい机がある。
「エレナ、すまないがここで隠れていてくれるか?」
「クラウス様、まさかあの魔物と戦う気ですか?」
エレナは華奢な肩を震わせ、明らかに怯えた様子で言った。
「ああ」
まぁ実際戦うのはリリスだけど。
「あれはダメですわ! ゼフィの魔法でさえ全く歯が立たなかったのですよ?」
「大丈夫。俺を信じてここで待っていてくれ」
「クラウス様!?」
必死に俺を引き留めようとするエレナ。あいつに捕まったときの恐怖を思い出しているのだろうか。
『クラウスさん、走ります!』
「ああ!」
俺が返事をした瞬間、俺は勢いよく地面を蹴り前へ飛び出した。
右手に槍を構え、リザードキング目がけて激走する。
『行きます! ロードレアス流槍術――光明一閃!』
あ、技名あるんだ。
――なんてことを考えているうちに、俺の視界からリザードキングは消えていた。
あれ? さっきまで視界の先に居たのに――。
背後からドサッと何かが倒れる音がする。
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