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第二章 ボス(プレイヤースキル的な)
二十四本目 剣王(門番)
しおりを挟む「すまない、どうやら聞き間違えたようだ」
「推測だけど、ナーガを適正Lvから20下回るLvで単独討伐すればほぼ間違いなく取得できると思う」
「・・・・・・」
再び固まる蓮華さん。
なんというか、ベタだなぁ。
「いやいやいや!あり得ないだろう!?言いたくないならそう言ってくれればいい!」
「あり得ないこともないよ?そもそも、僕がこの街に来たのは今日だよ。この街はプレイヤーが少ないんだよね?それなら調べたら分かると思うよ」
ニーズヘッグを複数のギルドで討伐しようとしてるんだから、ある程度繋がりくらいあるはず。
ショートの言うようにプレイヤーが150人以下なら新しく来た人くらいすぐ分かる・・・気がする。
「・・・本当なのか?」
「まぁ、別に信じなくてもいい。僕にとってはどっちでもいいからね」
「・・・そうか」
そもそも、言いふらすつもりもない。
面倒ごとは嫌いだ。
「っと、申し訳ないけどそろそろ行かないと」
「すまなかった。何か私に出来ることがあればいいのだが・・・」
「気にしなくていいよ」
「そうか・・・それなら代わりにフレンドになってくれないか?呼びかけてくれれば、出来る限り助力しよう」
「分かった。それなら、今回のことは貸し一つ、ってことにさせてもらうよ」
「勿論だ。本当に申し訳なかった」
蓮華さんとフレンドになり、そこで別れた。
とりあえずマルトロスには転移門の機能で移動できるようになった。
一旦エイフォルトに戻って・・・カイルとの約束を果たさねば!!
~~~~~~~~
inエイフォルト
おお、初めて転移使ったけど・・・不思議な感覚だなぁ
一瞬だけ浮いたかと思ったら、次の瞬間には教会の中にいた。
それもマルトロスの。
さて・・・あっ。
そういえば・・・カイルってずっと働いてるとは限らないじゃん・・・
いるかな・・・いるといいんだけど。
願いは通じた。エイフォルトの入り口――
南側の門で、最初に来た時と同じようにカイルが佇んでいた。
「やっと来たか・・・逃げたのかと思ったぜ」
そう言って獰猛な笑みを浮かべているのは、中年門番ことカイル。
「おい今なんか失礼なこと考えてなかったか?」
「あははは」
「笑って誤魔化せると思ったら大間違いだからな?」
カイルは勘がいいようだ。
さーて・・・
「それじゃ―――今、出来るかな?」
「どんと来い!!って言いてぇとこなんだが・・・流石に職務放棄するわけにゃいかねぇ」
「それもそうだね・・・」
出鼻くじかれた感がすごい。
「いつなら大丈夫なの?」
「そうだな・・・明日、は無理だな。今から丁度二日後、でどうだ?」
「分かった。僕もそれなら空いてるよ」
「おっし!久々に暴れられそうだぜ」
「お手柔らかに頼むよ」
「ぬかせ。むしろお前は逆の方がいいだろう?」
「よく分かったね」
「上のLv相手に模擬戦挑む奴が手加減を求める訳ねぇだろ」
それもそうだ。
でもまぁ、カイルも楽しそうだし・・・
〈ヨルム〉で二日後なら現実世界では明日。
「そんじゃ、二日後にここへ来い」
「了解です隊長」
「ぶっ!?......お前違和感半端ねぇぞ」
「冗談なのに」
「当然だろーが」
「それじゃあ、またね」
「おう」
今日はもう終わろうか。
さて、ログアウトを――――
《称号【剣王の部下】を取得しました》
は?剣王?
え、まさかカイルのこと?
あの・・・え?冗談で言っただけなのに称号つくの?
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