32 / 38
第2章 解けない謎解き
第10話 後の祭り
しおりを挟む
到着後したらすぐに、マーシャル伯爵夫人と別々に案内された。
そうなるのは想像出来たが、そのあからさまなやり方にプリムローズは吹き出しそうだ。
ヘイズ国民は回りくどいのは苦手で、感情が表に出やすい気質みたいだ。
気にしないで喜怒哀楽を表に出して、それを別に恥とはあまり思わない。
大陸の貴族で社会とは、どこかちがうのを気風を感じた。
実際に、目の前で実証してくれた。
「プリムローズ嬢、お顔を見られて嬉しいわ。
いつも美人さんね!」
「久しくしております。
変わらずニーナ様も、お若くていらっしゃいます」
「相変わらずお上手ですこと、素直に受けとりますわ。
マーシャル伯爵夫人も、よく来て下さいました。
ライムを使ったパイを作りましたのよ」
「スクード公爵夫人、お会いでき光栄でこざいます」
サッパリしたお味で、パイを楽しみにしてますわ」
『夫人たちは、裏表ない表情をしている。
互いに、第一印象は良さそう』
カーテシーをしてから、手を合わせてニコニコする奥様たち。
マーシャル伯爵夫人ヘレン様は、スクード公爵夫人ニーナ様との挨拶を終えたら手を引っぱるように強引に連れて行かれた。
もう少し立ち話して、スマートに持っていけばいいのに。
ポツンと立ち止まっていたプリムローズは、消えていく姿を見送っていた。
私の方はスクード公爵オレフに、屋敷の中ではなく外にある離れた小さな屋敷に向かわされたのだった。
「親しい友人や親戚が、泊まるときに使われてましてな。
内緒話するには、最適な場所であろう」
「御心遣い感謝しますわ。
混みいった話し合いになりますので」
中に入るとメイド長でもある、お年寄りの魔女のようなイーダが出迎えてくれた。
「おやっ、お嬢様?!
ヘイズに来た頃よりも、背が伸びた気がしますぞ。
成長期の若者は、羨ましいですな。
私は、逆に縮みましたよ」
一癖ある話し方に、笑って吹き出したくなる。
「イーダさん、ご無沙汰してます」
「べつに久し振りではないだろう」
彼女の返しに、苦笑する二人。
スクード公爵の中で影の権力者であろう彼女には、やはり丁寧な挨拶は欠かせない。
イーダは主戦の公爵に、皆様お揃いですと伝言する。
お茶をお持ち致しますと言うと、部屋の前で彼女と別れた。
扉をノックして中に入ると、ヘイズ王の他にも数名が座っている。
「これはエリアス殿下に、パーレン伯爵様ではありませんか!」
驚くことに、王族の血筋を引く男性が3名も揃っていた。
「お嬢様、ごきげんよう!」
「エリアス殿下!
お元気そうね。
ちょぴり、ふっくらされました?
背丈も高くなった気がしますわ」
二人が再会に喜んでいると、大人たちは嬉しそうに笑いあって私たちを眺めておられた。
「ーーと、いう見解になりました。
それぞれ感情が絡み合い、ここまで発展してしまったと思いました」
「先祖の悪しき行いが始まりか…。
呪いの王妃は、王家では一切触らず関わらずであった。
もう、そういられない」
深い息を漏らし、そう皆に話すと暫く声を出さずにいた。
「お嬢様、その王妃様は何でそんなに王様に嫌われてしまったのですか!?
人柄も容姿も、優れた方なのに?」
「エリアス殿下。
お嬢様はいけませんよ。
さぁ、私も理解できません。
評判が良すぎて、夫である王様が彼女に嫉妬されたのでしょうか」
その発言にヘイズ王は、エリアスに付け足す。
「王とは、自分が一番だと人に思わせたいし節がある。
自分より優れてみえた、妻が気に食わなかったのだろう。
困らせてみたかったのかもな」
中途半端な物言いに、独り食いついた者がおった。
「立場では、良き王妃を望まれ。
頑張れば評判が良すぎて、夫からやっかみで側室を持たれ。
挙げ句は、夫と王妃を蔑ろにする。
こんなに疎外されては、気が変にもなります」
この場で唯一の女性に、きつく言われれば男性陣は居心地が悪い。
「それから長年、王妃の血筋から女が生まれてなってしまう」
パーレン伯爵は、偶然でも奇妙な気がして薄気味悪くなる。
「やっと生まれたのが、遠縁になる子爵令嬢。
侍従長の伯爵嫡男の許嫁になった令嬢を、前ベルナドッテ公爵が横やりして奪ってしまった」
スクード公爵はやれやれという態度で、プリムローズの話を確認するように集まった者たちに話す。
「しかし、その側室の女の子が侍従長の伯爵家に養女にしていたとはー。
いくら罪を犯した王妃に悔恨があっても、これはやりすぎではないか?!」
パーレン伯爵は、その執念に疑念を感じた。
「先祖からの代々言い伝えていれば、そうなっても仕方ないでしょう。
彼女がヴェント侯爵家に嫁いだのも、運命の定めだったのでしょうかね」
彼女がそう話すと、最初に王都の図書館で話していた二人は誰だったのかと思う。
「何度考えても、図書館で聞いた声ではヴェントと一緒にいたのはー。
あれは、マーシャル伯爵の弟ではないかしら。
ベルナドッテ公爵ではないみたいでしからー」
「侍従長では?!
なんで陛下のお茶の管理を、彼女に任せたのだ。
どうして王妃様や側室様に飲ませてしまったことを、すぐに陛下にお知らせしなかった」
プリムローズは、そのスクード公爵の問いかけに答えた。
「それは、彼女を守るためでしょう。
もとはヘイズ王がそんなお茶を飲み、王宮へ持ち込んだのが問題です」
「そうじゃな、ハハハ。
【後の祭り】だ。
いくら何度も後悔しても元には戻れないし、もう手遅れだ」
一国の王が、自ら自虐気味に笑い。
彼女の言葉に、小さな声で呟く。
「手遅れではありません。
王妃様や側室様に、お子ができる可能性はあります。
そうですよね!
お嬢…、プリムローズ嬢」
「そうですとも、エリアス様の仰る通りです。
諦めないで、希望をお持ち下さいませ。
もっと、お気楽にお考えて下さい」
「子供に励まされるとは…。
しかし、余には目の前にいるエリアスがおる。
重責をかけるつもりはないが、エリアスよ!
国王になる努力をしてくれないか?」
エリアスは困り顔で陛下を見つめていたが、しっかりと顔を挙げて返事する。
「私の出来ることなら!
生きているだけで、本当に幸せなのです。
船の底で一度は死んだと思い、毎日を過ごしていた。
それに比べたら、毎日が幸福でございます」
逞しい精神を持っている。
ここにいる彼を除いた者たちは、この言葉に感動すら覚えていた。
特にプリムローズは最初の死に近かったであろう、あの頃の様子を頭に思い浮かべていた。
もう、船底に這いつくばっていた彼ではない。
立派なヘイズの王族の一員なのだ。
ヘイズ王と微笑み会うエリアスを見て、まるで親子の様にみえる。
初めて出会った頃と変わっていく姿に、幾度も味わってきた寂しい感情を胸の奥にしまった。
そうなるのは想像出来たが、そのあからさまなやり方にプリムローズは吹き出しそうだ。
ヘイズ国民は回りくどいのは苦手で、感情が表に出やすい気質みたいだ。
気にしないで喜怒哀楽を表に出して、それを別に恥とはあまり思わない。
大陸の貴族で社会とは、どこかちがうのを気風を感じた。
実際に、目の前で実証してくれた。
「プリムローズ嬢、お顔を見られて嬉しいわ。
いつも美人さんね!」
「久しくしております。
変わらずニーナ様も、お若くていらっしゃいます」
「相変わらずお上手ですこと、素直に受けとりますわ。
マーシャル伯爵夫人も、よく来て下さいました。
ライムを使ったパイを作りましたのよ」
「スクード公爵夫人、お会いでき光栄でこざいます」
サッパリしたお味で、パイを楽しみにしてますわ」
『夫人たちは、裏表ない表情をしている。
互いに、第一印象は良さそう』
カーテシーをしてから、手を合わせてニコニコする奥様たち。
マーシャル伯爵夫人ヘレン様は、スクード公爵夫人ニーナ様との挨拶を終えたら手を引っぱるように強引に連れて行かれた。
もう少し立ち話して、スマートに持っていけばいいのに。
ポツンと立ち止まっていたプリムローズは、消えていく姿を見送っていた。
私の方はスクード公爵オレフに、屋敷の中ではなく外にある離れた小さな屋敷に向かわされたのだった。
「親しい友人や親戚が、泊まるときに使われてましてな。
内緒話するには、最適な場所であろう」
「御心遣い感謝しますわ。
混みいった話し合いになりますので」
中に入るとメイド長でもある、お年寄りの魔女のようなイーダが出迎えてくれた。
「おやっ、お嬢様?!
ヘイズに来た頃よりも、背が伸びた気がしますぞ。
成長期の若者は、羨ましいですな。
私は、逆に縮みましたよ」
一癖ある話し方に、笑って吹き出したくなる。
「イーダさん、ご無沙汰してます」
「べつに久し振りではないだろう」
彼女の返しに、苦笑する二人。
スクード公爵の中で影の権力者であろう彼女には、やはり丁寧な挨拶は欠かせない。
イーダは主戦の公爵に、皆様お揃いですと伝言する。
お茶をお持ち致しますと言うと、部屋の前で彼女と別れた。
扉をノックして中に入ると、ヘイズ王の他にも数名が座っている。
「これはエリアス殿下に、パーレン伯爵様ではありませんか!」
驚くことに、王族の血筋を引く男性が3名も揃っていた。
「お嬢様、ごきげんよう!」
「エリアス殿下!
お元気そうね。
ちょぴり、ふっくらされました?
背丈も高くなった気がしますわ」
二人が再会に喜んでいると、大人たちは嬉しそうに笑いあって私たちを眺めておられた。
「ーーと、いう見解になりました。
それぞれ感情が絡み合い、ここまで発展してしまったと思いました」
「先祖の悪しき行いが始まりか…。
呪いの王妃は、王家では一切触らず関わらずであった。
もう、そういられない」
深い息を漏らし、そう皆に話すと暫く声を出さずにいた。
「お嬢様、その王妃様は何でそんなに王様に嫌われてしまったのですか!?
人柄も容姿も、優れた方なのに?」
「エリアス殿下。
お嬢様はいけませんよ。
さぁ、私も理解できません。
評判が良すぎて、夫である王様が彼女に嫉妬されたのでしょうか」
その発言にヘイズ王は、エリアスに付け足す。
「王とは、自分が一番だと人に思わせたいし節がある。
自分より優れてみえた、妻が気に食わなかったのだろう。
困らせてみたかったのかもな」
中途半端な物言いに、独り食いついた者がおった。
「立場では、良き王妃を望まれ。
頑張れば評判が良すぎて、夫からやっかみで側室を持たれ。
挙げ句は、夫と王妃を蔑ろにする。
こんなに疎外されては、気が変にもなります」
この場で唯一の女性に、きつく言われれば男性陣は居心地が悪い。
「それから長年、王妃の血筋から女が生まれてなってしまう」
パーレン伯爵は、偶然でも奇妙な気がして薄気味悪くなる。
「やっと生まれたのが、遠縁になる子爵令嬢。
侍従長の伯爵嫡男の許嫁になった令嬢を、前ベルナドッテ公爵が横やりして奪ってしまった」
スクード公爵はやれやれという態度で、プリムローズの話を確認するように集まった者たちに話す。
「しかし、その側室の女の子が侍従長の伯爵家に養女にしていたとはー。
いくら罪を犯した王妃に悔恨があっても、これはやりすぎではないか?!」
パーレン伯爵は、その執念に疑念を感じた。
「先祖からの代々言い伝えていれば、そうなっても仕方ないでしょう。
彼女がヴェント侯爵家に嫁いだのも、運命の定めだったのでしょうかね」
彼女がそう話すと、最初に王都の図書館で話していた二人は誰だったのかと思う。
「何度考えても、図書館で聞いた声ではヴェントと一緒にいたのはー。
あれは、マーシャル伯爵の弟ではないかしら。
ベルナドッテ公爵ではないみたいでしからー」
「侍従長では?!
なんで陛下のお茶の管理を、彼女に任せたのだ。
どうして王妃様や側室様に飲ませてしまったことを、すぐに陛下にお知らせしなかった」
プリムローズは、そのスクード公爵の問いかけに答えた。
「それは、彼女を守るためでしょう。
もとはヘイズ王がそんなお茶を飲み、王宮へ持ち込んだのが問題です」
「そうじゃな、ハハハ。
【後の祭り】だ。
いくら何度も後悔しても元には戻れないし、もう手遅れだ」
一国の王が、自ら自虐気味に笑い。
彼女の言葉に、小さな声で呟く。
「手遅れではありません。
王妃様や側室様に、お子ができる可能性はあります。
そうですよね!
お嬢…、プリムローズ嬢」
「そうですとも、エリアス様の仰る通りです。
諦めないで、希望をお持ち下さいませ。
もっと、お気楽にお考えて下さい」
「子供に励まされるとは…。
しかし、余には目の前にいるエリアスがおる。
重責をかけるつもりはないが、エリアスよ!
国王になる努力をしてくれないか?」
エリアスは困り顔で陛下を見つめていたが、しっかりと顔を挙げて返事する。
「私の出来ることなら!
生きているだけで、本当に幸せなのです。
船の底で一度は死んだと思い、毎日を過ごしていた。
それに比べたら、毎日が幸福でございます」
逞しい精神を持っている。
ここにいる彼を除いた者たちは、この言葉に感動すら覚えていた。
特にプリムローズは最初の死に近かったであろう、あの頃の様子を頭に思い浮かべていた。
もう、船底に這いつくばっていた彼ではない。
立派なヘイズの王族の一員なのだ。
ヘイズ王と微笑み会うエリアスを見て、まるで親子の様にみえる。
初めて出会った頃と変わっていく姿に、幾度も味わってきた寂しい感情を胸の奥にしまった。
10
お気に入りに追加
29
あなたにおすすめの小説
契約婚ですが可愛い継子を溺愛します
綾雅(りょうが)電子書籍発売中!
恋愛
前世の記憶がうっすら残る私が転生したのは、貧乏伯爵家の長女。父親に頼まれ、公爵家の圧力と財力に負けた我が家は私を売った。
悲壮感漂う状況のようだが、契約婚は悪くない。実家の借金を返し、可愛い継子を愛でながら、旦那様は元気で留守が最高! と日常を謳歌する。旦那様に放置された妻ですが、息子や使用人と快適ライフを追求する。
逞しく生きる私に、旦那様が距離を詰めてきて? 本気の恋愛や溺愛はお断りです!!
ハッピーエンド確定
【同時掲載】小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2024/09/07……カクヨム、恋愛週間 4位
2024/09/02……小説家になろう、総合連載 2位
2024/09/02……小説家になろう、週間恋愛 2位
2024/08/28……小説家になろう、日間恋愛連載 1位
2024/08/24……アルファポリス 女性向けHOT 8位
2024/08/16……エブリスタ 恋愛ファンタジー 1位
2024/08/14……連載開始
無一文で追放される悪女に転生したので特技を活かしてお金儲けを始めたら、聖女様と呼ばれるようになりました
結城芙由奈
恋愛
スーパームーンの美しい夜。仕事帰り、トラックに撥ねらてしまった私。気づけば草の生えた地面の上に倒れていた。目の前に見える城に入れば、盛大なパーティーの真っ最中。目の前にある豪華な食事を口にしていると見知らぬ男性にいきなり名前を呼ばれて、次期王妃候補の資格を失ったことを聞かされた。理由も分からないまま、家に帰宅すると「お前のような恥さらしは今日限り、出ていけ」と追い出されてしまう。途方に暮れる私についてきてくれたのは、私の専属メイドと御者の青年。そこで私は2人を連れて新天地目指して旅立つことにした。無一文だけど大丈夫。私は前世の特技を活かしてお金を稼ぐことが出来るのだから――
※ 他サイトでも投稿中
妻の死で思い知らされました。
あとさん♪
恋愛
外交先で妻の突然の訃報を聞いたジュリアン・カレイジャス公爵。
急ぎ帰国した彼が目にしたのは、淡々と葬儀の支度をし弔問客たちの対応をする子どもらの姿だった。
「おまえたちは母親の死を悲しいとは思わないのか⁈」
ジュリアンは知らなかった。
愛妻クリスティアナと子どもたちがどのように生活していたのか。
多忙のジュリアンは気がついていなかったし、見ようともしなかったのだ……。
そしてクリスティアナの本心は——。
※全十二話。
※作者独自のなんちゃってご都合主義異世界だとご了承ください
※時代考証とか野暮は言わないお約束
※『愚かな夫とそれを見限る妻』というコンセプトで書いた第三弾。
第一弾『妻の死を人伝てに聞きました。』
第二弾『そういうとこだぞ』
それぞれ因果関係のない独立したお話です。合わせてお楽しみくださると一興かと。
※この話は小説家になろうにも投稿しています。
【完結】婚姻無効になったので新しい人生始めます~前世の記憶を思い出して家を出たら、愛も仕事も手に入れて幸せになりました~
Na20
恋愛
セレーナは嫁いで三年が経ってもいまだに旦那様と使用人達に受け入れられないでいた。
そんな時頭をぶつけたことで前世の記憶を思い出し、家を出ていくことを決意する。
「…そうだ、この結婚はなかったことにしよう」
※ご都合主義、ふんわり設定です
※小説家になろう様にも掲載しています
回帰令嬢ローゼリアの楽しい復讐計画 ~拝啓、私の元親友。こまめに悔しがらせつつ、あなたの悪行を暴いてみせます~
星名こころ
恋愛
ルビーノ公爵令嬢ローゼリアは、死に瀕していた。親友であり星獣の契約者であるアンジェラをバルコニーから突き落としたとして断罪され、その場から逃げ去って馬車に轢かれてしまったのだ。
瀕死のローゼリアを見舞ったアンジェラは、笑っていた。「ごめんね、ローズ。私、ずっとあなたが嫌いだったのよ」「あなたがみんなに嫌われるよう、私が仕向けたの。さようならローズ」
そうしてローゼリアは絶望と後悔のうちに人生を終えた――はずだったが。気づけば、ローゼリアは二年生になったばかりの頃に回帰していた。
今回の人生はアンジェラにやられっぱなしになどしない、必ず彼女の悪行を暴いてみせると心に誓うローゼリア。アンジェラをこまめに悔しがらせつつ、前回の生の反省をいかして言動を改めたところ、周囲の見る目も変わってきて……?
婚約者候補リアムの協力を得ながら、徐々にアンジェラを追い詰めていくローゼリア。彼女は復讐を果たすことはできるのか。
※一応復讐が主題ではありますがコメディ寄りです。残虐・凄惨なざまぁはありません
勘当された悪役令嬢は平民になって幸せに暮らしていたのになぜか人生をやり直しさせられる
千環
恋愛
第三王子の婚約者であった侯爵令嬢アドリアーナだが、第三王子が想いを寄せる男爵令嬢を害した罪で婚約破棄を言い渡されたことによりスタングロム侯爵家から勘当され、平民アニーとして生きることとなった。
なんとか日々を過ごす内に12年の歳月が流れ、ある時出会った10歳年上の平民アレクと結ばれて、可愛い娘チェルシーを授かり、とても幸せに暮らしていたのだが……道に飛び出して馬車に轢かれそうになった娘を庇おうとしたアニーは気付けば6歳のアドリアーナに戻っていた。
【完結】選ばれなかった王女は、手紙を残して消えることにした。
曽根原ツタ
恋愛
「お姉様、私はヴィンス様と愛し合っているの。だから邪魔者は――消えてくれない?」
「分かったわ」
「えっ……」
男が生まれない王家の第一王女ノルティマは、次の女王になるべく全てを犠牲にして教育を受けていた。
毎日奴隷のように働かされた挙句、将来王配として彼女を支えるはずだった婚約者ヴィンスは──妹と想いあっていた。
裏切りを知ったノルティマは、手紙を残して王宮を去ることに。
何もかも諦めて、崖から湖に飛び降りたとき──救いの手を差し伸べる男が現れて……?
★小説家になろう様で先行更新中
【完結】「父に毒殺され母の葬儀までタイムリープしたので、親戚の集まる前で父にやり返してやった」
まほりろ
恋愛
十八歳の私は異母妹に婚約者を奪われ、父と継母に毒殺された。
気がついたら十歳まで時間が巻き戻っていて、母の葬儀の最中だった。
私に毒を飲ませた父と継母が、虫の息の私の耳元で得意げに母を毒殺した経緯を話していたことを思い出した。
母の葬儀が終われば私は屋敷に幽閉され、外部との連絡手段を失ってしまう。
父を断罪できるチャンスは今しかない。
「お父様は悪くないの!
お父様は愛する人と一緒になりたかっただけなの!
だからお父様はお母様に毒をもったの!
お願いお父様を捕まえないで!」
私は声の限りに叫んでいた。
心の奥にほんの少し芽生えた父への殺意とともに。
※他サイトにも投稿しています。
※表紙素材はあぐりりんこ様よりお借りしております。
※「Copyright(C)2022-九頭竜坂まほろん」
※タイトル変更しました。
旧タイトル「父に殺されタイムリープしたので『お父様は悪くないの!お父様は愛する人と一緒になりたくてお母様の食事に毒をもっただけなの!』と叫んでみた」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる