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第3章 暗躍と毒女たちとの戦い
第3話 色の黒きは味よし
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今日から、学園は土日で休み。
プリムローズは、波乱の一週間をなんとか乗り切った。
一方のエリアスは、来週から平民の学園に通うことになる。
メリーが、彼の支度を手伝い。
染めた髪と制服姿を披露してくれるそうだ。
その前に、久しぶりにギルを伴いヴァンブランに乗り乗馬を楽しむ。
屋敷の近くを思いっきり走り、学園の嫌なことを吹き飛ばしていた。
「お嬢~~!
そんなに、女の園はお辛いですかい?!」
メリーからの日頃の情報によると、学園生活は嫌味な会話と視線バチバチの女の戦いを聞いていた。
「う~ん、まぁ。
そうね、クラスメートの方々はお優しいわよ。
ごくごく一部の方々がね…。
クラス違うから滅多に一緒にはならないから、やり過ごせば平気」
あっちが、寄ってさえ来なければだが…。
「そっすかぁー!
イヤなら、俺に話せよ!
闇討ちにして、ちょっと病院送りにするぜ」
『それは犯罪だぞ、ギル!
こいつなら、やりかねん』
馬乗で上下に揺られて、彼女は並走する男を見ていた。
「いらない、大丈夫。
私が直接手を出して、精神的に闇に葬る。
ギルは手出ししなくていいわ」
朝から馬を走らせながら物騒な会話しかしない、主従である。
ギルとの乗馬の後、プリムローズはギルと剣の稽古をする。
子供の女の子とは思えない、打ち込みの速さと重さに驚く。
男に生まれたら問題なく、将軍にもなれたのにー。
残念に思うギルだった。
「ギル、そろそろ朝食の時間ね。
食べ終わったら、メリーたちに会いに行くわ。
二人に、伝言をよろしく!」
剣を肩に引っさげて、部屋に戻るプリムローズだった。
彼女は朝食後に、エリアスたちのいる使用人たちが住む屋敷に向かう。
歩きながらエリアスが編入試験をしに行った話を思い出して1人笑いそうになる。
ギルとメリーが、保護者としてエリアスに付いていった。
どうやら親子に勘違いされ、そう見られたらしい。
ギルがその場で冷静に否定すると、メリーが誰が貴方と怒鳴ったそうだ。
エリアスは可哀想に、何故か二人に謝っていた。
試験前の大事な時に、幼い彼に負担を掛ける。
二人は、大人なのにと呆れてしまう。
無事に試験に合格したから良かったが、落ちたらどうするんだったんだろうか?
「メリーとエリアス。
どんな様子か、会いに来ました」
部屋に入ると大きくなった白猫こと、ヒンメルが私の足にスリスリ寄ってきた。
名前は空から降りてきたので、空の単語のヒンメルにしたのだ。
確かによく観察すると、普通の猫より尻尾が立派ね。
タルモ殿が、言っていた雪豹なのか?!
もう少し様子を見てから、スクード公爵様に相談しましょう。
エリアスは草の根で作られたもので、水で溶いたのを髪に塗られていた。
「こんなに、綺麗な金髪なのに…。
わざわざ、髪の色を変えなくてはならないなんてね」
メリーは、ガッカリしながらエリアスに話しかけていた。
「メリーさん、お嬢様の言うとおりだと思います。
見かけから受ける印象は、結構大事ですから」
大人びた言葉を言うものだと、髪を染めながら聞いていた。
「エリアスは、親しみやすいから友達は出来そうね。
その点お嬢様には、公爵様のご子息オスモ様がいて助かりましたわ」
メリーは詳しくは知らないでいた。
そのオスモの婚約者は、毎日変なご令嬢に絡まれまれガンつけられているとは知らずにいた。
「ご婚約者のご令嬢が、側に居てくれてますからね。
僕もー、ちゃんと友達できるといいなぁ~」
プリムローズはあくまでもご主人様なのだと、聞いていてこの言葉で思い知る。
考えすぎかも知れないが、ちょっと胸がズキンと一度痛んだ。
染め上がるのを待ち、ヒンメルと遊びながらギルと二人で話をしているとー。
「お嬢様、見て下さいませ。
なかなか、茶髪もお似合いでしょう?!
紺の制服姿も、凛々しく見え素敵ですわよ」
赤い顔をして制服姿で、プリムローズの前に立っていた。
「エリアス、ほんと制服もよく似合います。
髪をこんなにして、ごめんなさいね。
金髪を染めてしまって、イヤならハッキリ言ってくれてもいいから……」
「そんなことはありません。
お嬢様は私を思って言ってくださるのですから」
そんな話をすると、ギルがエリアスの頭を軽く叩いて言う。
「【色の黒きは味よし】ってもんだ!
色の黒いのは見た目が悪く、良くないものに見える。
だが、食べたら味が染みて美味しい。
見た目と違うってことだな」
「食べ物と比べられて意味が微妙に違いますが、エリアスは美形ですからね。
目立たない方が、確かにいいですわ」
ギルとメリーが続けて話すと、突然にヒンメルが鳴いてエリアスの足に顔を擦り寄せてきた。
「ヒンメルも可愛いい。
エリアスが大好きなのね。
私からは、これを贈るわ」
度の入っていない、ガラスのメガネを渡す。
「目立ちたくない時に、使ってみて!
これで、ますます地味になるはずよ。
付き合ってみて、エリアスの味が分かる友人が出来るといいわ。
あ~、羨ましい。
なにもかも、一からですもの」
「お嬢は、初日から本性丸出しだったからな。
まだ毎日、絡まれ令嬢から睨まれてんですかい?!」
プリムローズをからかうと、メリーが余計なこと言うなとばかりギルのスネを蹴っ飛ばした。
「おーっ、痛いぞー!
コイツ、何するんだぁ~!」
それを見てエリアスとプリムローズが笑うとヒンメルが鳴きだす。
騒がしい一コマは、学園生活の疲れすら吹き飛ばす。
エリアスは、初めての同い年の人たちとの集団生活になる。
不安と期待の中、明日から平民の学園に通園することになった。
プリムローズは、波乱の一週間をなんとか乗り切った。
一方のエリアスは、来週から平民の学園に通うことになる。
メリーが、彼の支度を手伝い。
染めた髪と制服姿を披露してくれるそうだ。
その前に、久しぶりにギルを伴いヴァンブランに乗り乗馬を楽しむ。
屋敷の近くを思いっきり走り、学園の嫌なことを吹き飛ばしていた。
「お嬢~~!
そんなに、女の園はお辛いですかい?!」
メリーからの日頃の情報によると、学園生活は嫌味な会話と視線バチバチの女の戦いを聞いていた。
「う~ん、まぁ。
そうね、クラスメートの方々はお優しいわよ。
ごくごく一部の方々がね…。
クラス違うから滅多に一緒にはならないから、やり過ごせば平気」
あっちが、寄ってさえ来なければだが…。
「そっすかぁー!
イヤなら、俺に話せよ!
闇討ちにして、ちょっと病院送りにするぜ」
『それは犯罪だぞ、ギル!
こいつなら、やりかねん』
馬乗で上下に揺られて、彼女は並走する男を見ていた。
「いらない、大丈夫。
私が直接手を出して、精神的に闇に葬る。
ギルは手出ししなくていいわ」
朝から馬を走らせながら物騒な会話しかしない、主従である。
ギルとの乗馬の後、プリムローズはギルと剣の稽古をする。
子供の女の子とは思えない、打ち込みの速さと重さに驚く。
男に生まれたら問題なく、将軍にもなれたのにー。
残念に思うギルだった。
「ギル、そろそろ朝食の時間ね。
食べ終わったら、メリーたちに会いに行くわ。
二人に、伝言をよろしく!」
剣を肩に引っさげて、部屋に戻るプリムローズだった。
彼女は朝食後に、エリアスたちのいる使用人たちが住む屋敷に向かう。
歩きながらエリアスが編入試験をしに行った話を思い出して1人笑いそうになる。
ギルとメリーが、保護者としてエリアスに付いていった。
どうやら親子に勘違いされ、そう見られたらしい。
ギルがその場で冷静に否定すると、メリーが誰が貴方と怒鳴ったそうだ。
エリアスは可哀想に、何故か二人に謝っていた。
試験前の大事な時に、幼い彼に負担を掛ける。
二人は、大人なのにと呆れてしまう。
無事に試験に合格したから良かったが、落ちたらどうするんだったんだろうか?
「メリーとエリアス。
どんな様子か、会いに来ました」
部屋に入ると大きくなった白猫こと、ヒンメルが私の足にスリスリ寄ってきた。
名前は空から降りてきたので、空の単語のヒンメルにしたのだ。
確かによく観察すると、普通の猫より尻尾が立派ね。
タルモ殿が、言っていた雪豹なのか?!
もう少し様子を見てから、スクード公爵様に相談しましょう。
エリアスは草の根で作られたもので、水で溶いたのを髪に塗られていた。
「こんなに、綺麗な金髪なのに…。
わざわざ、髪の色を変えなくてはならないなんてね」
メリーは、ガッカリしながらエリアスに話しかけていた。
「メリーさん、お嬢様の言うとおりだと思います。
見かけから受ける印象は、結構大事ですから」
大人びた言葉を言うものだと、髪を染めながら聞いていた。
「エリアスは、親しみやすいから友達は出来そうね。
その点お嬢様には、公爵様のご子息オスモ様がいて助かりましたわ」
メリーは詳しくは知らないでいた。
そのオスモの婚約者は、毎日変なご令嬢に絡まれまれガンつけられているとは知らずにいた。
「ご婚約者のご令嬢が、側に居てくれてますからね。
僕もー、ちゃんと友達できるといいなぁ~」
プリムローズはあくまでもご主人様なのだと、聞いていてこの言葉で思い知る。
考えすぎかも知れないが、ちょっと胸がズキンと一度痛んだ。
染め上がるのを待ち、ヒンメルと遊びながらギルと二人で話をしているとー。
「お嬢様、見て下さいませ。
なかなか、茶髪もお似合いでしょう?!
紺の制服姿も、凛々しく見え素敵ですわよ」
赤い顔をして制服姿で、プリムローズの前に立っていた。
「エリアス、ほんと制服もよく似合います。
髪をこんなにして、ごめんなさいね。
金髪を染めてしまって、イヤならハッキリ言ってくれてもいいから……」
「そんなことはありません。
お嬢様は私を思って言ってくださるのですから」
そんな話をすると、ギルがエリアスの頭を軽く叩いて言う。
「【色の黒きは味よし】ってもんだ!
色の黒いのは見た目が悪く、良くないものに見える。
だが、食べたら味が染みて美味しい。
見た目と違うってことだな」
「食べ物と比べられて意味が微妙に違いますが、エリアスは美形ですからね。
目立たない方が、確かにいいですわ」
ギルとメリーが続けて話すと、突然にヒンメルが鳴いてエリアスの足に顔を擦り寄せてきた。
「ヒンメルも可愛いい。
エリアスが大好きなのね。
私からは、これを贈るわ」
度の入っていない、ガラスのメガネを渡す。
「目立ちたくない時に、使ってみて!
これで、ますます地味になるはずよ。
付き合ってみて、エリアスの味が分かる友人が出来るといいわ。
あ~、羨ましい。
なにもかも、一からですもの」
「お嬢は、初日から本性丸出しだったからな。
まだ毎日、絡まれ令嬢から睨まれてんですかい?!」
プリムローズをからかうと、メリーが余計なこと言うなとばかりギルのスネを蹴っ飛ばした。
「おーっ、痛いぞー!
コイツ、何するんだぁ~!」
それを見てエリアスとプリムローズが笑うとヒンメルが鳴きだす。
騒がしい一コマは、学園生活の疲れすら吹き飛ばす。
エリアスは、初めての同い年の人たちとの集団生活になる。
不安と期待の中、明日から平民の学園に通園することになった。
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