10 / 142
第1章 奇跡の巡り合わせ
第10話 商人の嘘は神もお許し
しおりを挟む
カウニス号の船内の中をタルモは、知り合いに会う可能性を考え変装して船長室を探す。
何せ彼は商人であちらこちらの国へ行き来し、船に乗る機会が多かった。
手すりに掴まり、階段を確実に踏み外さないように上り始める。
乗務員用の階段は客用とは作りが違うので、幅も狭くて急だった。
「船長室は上の方だよな。
船員を見つけて、船長の所へ案内してもらうのが確実だがー」
誰もいない廊下で、独り言を言って歩く。
そこに制服を着た若い船員が、前から歩いて来るではないか。
「そこの君、船員だね?!
船長はどこだ!
君に言っても悪いが、あれはいかん。
なんとかしないと、憲兵に調べられたらこの船の問題になるぞ!」
仕立ての良い服にメガネをかけた紳士に、突然声をかけられて聞かされた内容に驚く若い船員。
「それは…、どんな問題ですか?」
船員は狼狽えながら、紳士に聞き返すのだった。
「静かに!
誰が、何処で聞いているかわからない。
失礼だが、この手の話は1番責任ある者でないといけません。
君も、そう思うだろう?」
タルモは自分より若い船員の顔色を見つつ、優位に立つように仕向ける。
「はい、私に権限はありません。
それでは、ご案内致します!」
タルモに呑まれて、素直に船長の居場所に向かうことになった。
船員はノックして中に入るが、タルモはドアの外で待つように指示された。
船長が若い船員から話を聞いたのか、怖い顔するとドアを開けた。
「船員を脅したそうじゃないか。
船の客人でも、事の次第では許せません。
何をいきなり、言い掛かりをつけてるんだ!」
船長は挨拶もなしに、いきなりタルモを怒鳴りつけてきた。
「まぁまぁ、落ち着いて下さい。
船長!私は貴方を思って忠告をしに、わざわざ会いに来たのですよ。
怒る前に、感謝して欲しいくらいです」
堂々とした態度に、船長は思わず動揺する。
それを隠く様に、スッと目を細めた。
タルモの話を聞くために、自室へ入ることにー。
ぶ然な表情で椅子に勧める船長に、彼は軽くお辞儀し座った。
「どんな話だ。
まずは、名を聞こうか!」
船長の横柄な言い方に、一切表情を変えることはなかった。
彼は商人の仕事の顔に、完全に切り替わっていたからだ。
「初めまして、私はタルモ・コルホネンと申します。
実はヘイズに帰国するはずが、盗賊に襲われました。
その時に運良く、クラレンス公爵令嬢に助けられましてなぁ」
船長は関係のない話に、苛立ち眉を潜めた。
「何を言いたいのだ!
話の意図がまったくが分からん!」
「おやおや、これからが肝心なのに。
ご令嬢に空いている部屋を使えと、無料でこの船に乗せてくれました。
ご存じでしたか?
ご令嬢は、お持ちの白馬をこの船に乗せてます。
愛馬を見に行った時に、馬の世話している虐待されているかもしれない少年がいるとー。
泣きじゃくりながら、私に教えてくれたのです」
話している内容で何か考えている様子、だんだん顔色が変わってきた。
「不味いですよ。
船長、あの令嬢はアルゴラの元第1王女殿下の孫娘。
もしその少年の事で訴えられたら、貴方は職を失うだけでなく刑罰を受ける可能性もある」
青い顔色になっていき、目を大きくしタルモを凝視する。
「私は彼の顔色を見たが、気の毒に死相が出ていた。
彼に…、食事をきちんとさせてますか?!」
「さ、させているとも!
私はー、悪くないぞ!
アイツが食べないだけだ!」
タルモは意地悪く笑うと、船長に提案した。
「船長、厄介払いをした方がいい。
実はここだけの話だ。
あのように弱った少年が、好きな変わり者がいましてな。
私が…、彼を貰い受けてもよい」
生唾をゴックンと一度飲み込むと、タルモにニャついた顔をして話しだした。
「アイツには、親の借金がある。
金貨8枚だ!」
エリアスの話した金額より、3枚も多く上乗せし提示してくる。
怪しいと、商人の勘が疼く。
「それでは、その証文を見てみよう!
もし、嘘ではないなら出せるでしょう?!」
わずかな動揺を、タルモは見逃さない。
相手は、無駄な言い訳をしてきた。
「昔の話で、書類は手元に無い!
だが、金貨8枚は覚えていて間違いない」
「正気ですか?
証文なしで働かせたら、完全に違法だ!
彼は、まだ未成年だろう。
これでは、貴方は何年牢屋に入るかなぁ。
ご家族が、この事を知ったらー」
「証文はあるんだ!
ちょっと待て、見せてやる!」
船長は金庫を開けて、一枚の紙を探してくる。
「船長は、目が悪いんですな。
8ではなく、これは3です。
騙そうとしましたね。
仕事柄こう見えても、裏とは繋がりがあるんですよ。クククッ」
裏社会かと震えながら、タルモに慌てふためきに謝罪する。
「すまない…、どうやら私の勘違いだった。
金貨3枚で、アレを売ろうではないか!?
それで、手を打とうぜ」
「船長、いけませんな。
彼がこれまで働いて返した分と私を欺いた分で、金貨1枚が妥当だな」
タルモは金貨を胸から出して、船長にエリアスから一切の手を引くように一筆書かせた。
「チッ、汚い野郎だぜ!
まぁ、あんな死に損ないはお払い箱だ!」
船長は捨て台詞を言い、証文と紙を前に投げ捨てた。
「では、この話は…。
ココだけの内密に、我々のためにね。
令嬢には私が雇い主になったから、訴えないように言いくるめますよ。
いいですか、お互い上手くやりましょう」
タルモは船員に微笑むと、机に金貨1枚だけ置き、紙を持ち立ち上がり部屋の外へ出た。
4枚の金貨を、見事に残す形になる。
【商人の嘘は神もお許しか】
天井を仰ぎ、誰に聞せるわけもなく独り言を呟く。
エリアスが気になり、部屋に急ぎ帰るのであった。
ノックしたタルモに、メリーが笑顔でドアを開けてくれた。
「ただいま、帰りました。
メリーさん、プリムローズ様は?!」
「隣の部屋で寝ているエリアスを見てますわ。
彼はお風呂に入り食事してベッドに入ると、瞬く間に寝てしまいました」
メリーの話に、タルモは深く頷いた。
あの船長の口ぶりでは、酷い扱いを受けていたのが目に浮かぶ。
疲れ果てたのだろう。
そして安心しきって、寝たに違いない。
「そう言えばギル殿も、隣の部屋ですか?!」
姿が無いので、彼は不思議になり彼女に尋ねてみた。
「ギル師匠は、エリアスの代わりに働いてますわよ」
「えっ?!では、ギル殿を迎えに行かなくては行けませんぞ。
ほら、この通り証文もあります。
エリアス君は、もう自由ですからー」
タルモがギルの身を案じると、メリーは冷たく言い放つ。
「あの男は、少しこき使われた方が宜しいのです。
体力のほうは、馬鹿みたいにありますからね」
彼女の言い分と扱いが気の毒になり、急ぎ探しに行く。
彼を見付けるのにタルモは30分もかかり、やっと勤務時間は終了となる。
出港からの長い1日が、やっと終わりに近づいていた。
何せ彼は商人であちらこちらの国へ行き来し、船に乗る機会が多かった。
手すりに掴まり、階段を確実に踏み外さないように上り始める。
乗務員用の階段は客用とは作りが違うので、幅も狭くて急だった。
「船長室は上の方だよな。
船員を見つけて、船長の所へ案内してもらうのが確実だがー」
誰もいない廊下で、独り言を言って歩く。
そこに制服を着た若い船員が、前から歩いて来るではないか。
「そこの君、船員だね?!
船長はどこだ!
君に言っても悪いが、あれはいかん。
なんとかしないと、憲兵に調べられたらこの船の問題になるぞ!」
仕立ての良い服にメガネをかけた紳士に、突然声をかけられて聞かされた内容に驚く若い船員。
「それは…、どんな問題ですか?」
船員は狼狽えながら、紳士に聞き返すのだった。
「静かに!
誰が、何処で聞いているかわからない。
失礼だが、この手の話は1番責任ある者でないといけません。
君も、そう思うだろう?」
タルモは自分より若い船員の顔色を見つつ、優位に立つように仕向ける。
「はい、私に権限はありません。
それでは、ご案内致します!」
タルモに呑まれて、素直に船長の居場所に向かうことになった。
船員はノックして中に入るが、タルモはドアの外で待つように指示された。
船長が若い船員から話を聞いたのか、怖い顔するとドアを開けた。
「船員を脅したそうじゃないか。
船の客人でも、事の次第では許せません。
何をいきなり、言い掛かりをつけてるんだ!」
船長は挨拶もなしに、いきなりタルモを怒鳴りつけてきた。
「まぁまぁ、落ち着いて下さい。
船長!私は貴方を思って忠告をしに、わざわざ会いに来たのですよ。
怒る前に、感謝して欲しいくらいです」
堂々とした態度に、船長は思わず動揺する。
それを隠く様に、スッと目を細めた。
タルモの話を聞くために、自室へ入ることにー。
ぶ然な表情で椅子に勧める船長に、彼は軽くお辞儀し座った。
「どんな話だ。
まずは、名を聞こうか!」
船長の横柄な言い方に、一切表情を変えることはなかった。
彼は商人の仕事の顔に、完全に切り替わっていたからだ。
「初めまして、私はタルモ・コルホネンと申します。
実はヘイズに帰国するはずが、盗賊に襲われました。
その時に運良く、クラレンス公爵令嬢に助けられましてなぁ」
船長は関係のない話に、苛立ち眉を潜めた。
「何を言いたいのだ!
話の意図がまったくが分からん!」
「おやおや、これからが肝心なのに。
ご令嬢に空いている部屋を使えと、無料でこの船に乗せてくれました。
ご存じでしたか?
ご令嬢は、お持ちの白馬をこの船に乗せてます。
愛馬を見に行った時に、馬の世話している虐待されているかもしれない少年がいるとー。
泣きじゃくりながら、私に教えてくれたのです」
話している内容で何か考えている様子、だんだん顔色が変わってきた。
「不味いですよ。
船長、あの令嬢はアルゴラの元第1王女殿下の孫娘。
もしその少年の事で訴えられたら、貴方は職を失うだけでなく刑罰を受ける可能性もある」
青い顔色になっていき、目を大きくしタルモを凝視する。
「私は彼の顔色を見たが、気の毒に死相が出ていた。
彼に…、食事をきちんとさせてますか?!」
「さ、させているとも!
私はー、悪くないぞ!
アイツが食べないだけだ!」
タルモは意地悪く笑うと、船長に提案した。
「船長、厄介払いをした方がいい。
実はここだけの話だ。
あのように弱った少年が、好きな変わり者がいましてな。
私が…、彼を貰い受けてもよい」
生唾をゴックンと一度飲み込むと、タルモにニャついた顔をして話しだした。
「アイツには、親の借金がある。
金貨8枚だ!」
エリアスの話した金額より、3枚も多く上乗せし提示してくる。
怪しいと、商人の勘が疼く。
「それでは、その証文を見てみよう!
もし、嘘ではないなら出せるでしょう?!」
わずかな動揺を、タルモは見逃さない。
相手は、無駄な言い訳をしてきた。
「昔の話で、書類は手元に無い!
だが、金貨8枚は覚えていて間違いない」
「正気ですか?
証文なしで働かせたら、完全に違法だ!
彼は、まだ未成年だろう。
これでは、貴方は何年牢屋に入るかなぁ。
ご家族が、この事を知ったらー」
「証文はあるんだ!
ちょっと待て、見せてやる!」
船長は金庫を開けて、一枚の紙を探してくる。
「船長は、目が悪いんですな。
8ではなく、これは3です。
騙そうとしましたね。
仕事柄こう見えても、裏とは繋がりがあるんですよ。クククッ」
裏社会かと震えながら、タルモに慌てふためきに謝罪する。
「すまない…、どうやら私の勘違いだった。
金貨3枚で、アレを売ろうではないか!?
それで、手を打とうぜ」
「船長、いけませんな。
彼がこれまで働いて返した分と私を欺いた分で、金貨1枚が妥当だな」
タルモは金貨を胸から出して、船長にエリアスから一切の手を引くように一筆書かせた。
「チッ、汚い野郎だぜ!
まぁ、あんな死に損ないはお払い箱だ!」
船長は捨て台詞を言い、証文と紙を前に投げ捨てた。
「では、この話は…。
ココだけの内密に、我々のためにね。
令嬢には私が雇い主になったから、訴えないように言いくるめますよ。
いいですか、お互い上手くやりましょう」
タルモは船員に微笑むと、机に金貨1枚だけ置き、紙を持ち立ち上がり部屋の外へ出た。
4枚の金貨を、見事に残す形になる。
【商人の嘘は神もお許しか】
天井を仰ぎ、誰に聞せるわけもなく独り言を呟く。
エリアスが気になり、部屋に急ぎ帰るのであった。
ノックしたタルモに、メリーが笑顔でドアを開けてくれた。
「ただいま、帰りました。
メリーさん、プリムローズ様は?!」
「隣の部屋で寝ているエリアスを見てますわ。
彼はお風呂に入り食事してベッドに入ると、瞬く間に寝てしまいました」
メリーの話に、タルモは深く頷いた。
あの船長の口ぶりでは、酷い扱いを受けていたのが目に浮かぶ。
疲れ果てたのだろう。
そして安心しきって、寝たに違いない。
「そう言えばギル殿も、隣の部屋ですか?!」
姿が無いので、彼は不思議になり彼女に尋ねてみた。
「ギル師匠は、エリアスの代わりに働いてますわよ」
「えっ?!では、ギル殿を迎えに行かなくては行けませんぞ。
ほら、この通り証文もあります。
エリアス君は、もう自由ですからー」
タルモがギルの身を案じると、メリーは冷たく言い放つ。
「あの男は、少しこき使われた方が宜しいのです。
体力のほうは、馬鹿みたいにありますからね」
彼女の言い分と扱いが気の毒になり、急ぎ探しに行く。
彼を見付けるのにタルモは30分もかかり、やっと勤務時間は終了となる。
出港からの長い1日が、やっと終わりに近づいていた。
30
お気に入りに追加
115
あなたにおすすめの小説
記憶がないので離縁します。今更謝られても困りますからね。
せいめ
恋愛
メイドにいじめられ、頭をぶつけた私は、前世の記憶を思い出す。前世では兄2人と取っ組み合いの喧嘩をするくらい気の強かった私が、メイドにいじめられているなんて…。どれ、やり返してやるか!まずは邸の使用人を教育しよう。その後は、顔も知らない旦那様と離婚して、平民として自由に生きていこう。
頭をぶつけて現世記憶を失ったけど、前世の記憶で逞しく生きて行く、侯爵夫人のお話。
ご都合主義です。誤字脱字お許しください。
[完]本好き元地味令嬢〜婚約破棄に浮かれていたら王太子妃になりました〜
桐生桜月姫
恋愛
シャーロット侯爵令嬢は地味で大人しいが、勉強・魔法がパーフェクトでいつも1番、それが婚約破棄されるまでの彼女の周りからの評価だった。
だが、婚約破棄されて現れた本来の彼女は輝かんばかりの銀髪にアメジストの瞳を持つ超絶美人な行動過激派だった⁉︎
本が大好きな彼女は婚約破棄後に国立図書館の司書になるがそこで待っていたのは幼馴染である王太子からの溺愛⁉︎
〜これはシャーロットの婚約破棄から始まる波瀾万丈の人生を綴った物語である〜
夕方6時に毎日予約更新です。
1話あたり超短いです。
毎日ちょこちょこ読みたい人向けです。
いじめられ続けた挙げ句、三回も婚約破棄された悪役令嬢は微笑みながら言った「女神の顔も三度まで」と
鳳ナナ
恋愛
伯爵令嬢アムネジアはいじめられていた。
令嬢から。子息から。婚約者の王子から。
それでも彼女はただ微笑を浮かべて、一切の抵抗をしなかった。
そんなある日、三回目の婚約破棄を宣言されたアムネジアは、閉じていた目を見開いて言った。
「――女神の顔も三度まで、という言葉をご存知ですか?」
その言葉を皮切りに、ついにアムネジアは本性を現し、夜会は女達の修羅場と化した。
「ああ、気持ち悪い」
「お黙りなさい! この泥棒猫が!」
「言いましたよね? 助けてやる代わりに、友達料金を払えって」
飛び交う罵倒に乱れ飛ぶワイングラス。
謀略渦巻く宮廷の中で、咲き誇るは一輪の悪の華。
――出てくる令嬢、全員悪人。
※小説家になろう様でも掲載しております。
家出した伯爵令嬢【完結済】
弓立歩
恋愛
薬学に長けた家に生まれた伯爵令嬢のカノン。病弱だった第2王子との7年の婚約の結果は何と婚約破棄だった!これまでの尽力に対して、実家も含めあまりにもつらい仕打ちにとうとうカノンは家を出る決意をする。
番外編において暴力的なシーン等もありますので一応R15が付いています
6/21完結。今後の更新は予定しておりません。また、本編は60000字と少しで柔らかい表現で出来ております
私がいなくなった部屋を見て、あなた様はその心に何を思われるのでしょうね…?
新野乃花(大舟)
恋愛
貴族であるファーラ伯爵との婚約を結んでいたセイラ。しかし伯爵はセイラの事をほったらかしにして、幼馴染であるレリアの方にばかり愛情をかけていた。それは溺愛と呼んでもいいほどのもので、そんな行動の果てにファーラ伯爵は婚約破棄まで持ち出してしまう。しかしそれと時を同じくして、セイラはその姿を伯爵の前からこつぜんと消してしまう。弱気なセイラが自分に逆らう事など絶対に無いと思い上がっていた伯爵は、誰もいなくなってしまったセイラの部屋を見て…。
※カクヨム、小説家になろうにも投稿しています!
【完結】婚約者の義妹と恋に落ちたので婚約破棄した処、「妃教育の修了」を条件に結婚が許されたが結果が芳しくない。何故だ?同じ高位貴族だろう?
つくも茄子
恋愛
国王唯一の王子エドワード。
彼は婚約者の公爵令嬢であるキャサリンを公の場所で婚約破棄を宣言した。
次の婚約者は恋人であるアリス。
アリスはキャサリンの義妹。
愛するアリスと結婚するには「妃教育を修了させること」だった。
同じ高位貴族。
少し頑張ればアリスは直ぐに妃教育を終了させると踏んでいたが散々な結果で終わる。
八番目の教育係も辞めていく。
王妃腹でないエドワードは立太子が遠のく事に困ってしまう。
だが、エドワードは知らなかった事がある。
彼が事実を知るのは何時になるのか……それは誰も知らない。
他サイトにも公開中。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる