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第一章 賢者の里
第十三話 ホムンクルス(イルア)VSフィアナ
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《イルア》
種族・ホムンクルス
レベル:?
攻撃:20000
防御:20000
魔力:20000
魔防:20000
俊敏:40000
運:20000
「ホムンクルスか職業(ジョブ)は無く、種族扱いになっているんだな」
アクセルはイルアのステータスを見て、分析を行う。
「(俊敏の高さが目立つな、だが他のステータスが並んでいて無駄の多いステータスだ)」
「ほーら何考えてんの、相方の子捕まえちゃったよ」
「フィアナっ!」
フィアナの首を腕で絞めるようにしているイルア。
するとアクセルはお腹を押さえて、地面に手をつくような態勢になる。
「いたっ……腹が痛いな」
「何その芝居、馬鹿にしてんの?」
「馬鹿になんかしてない、俺は……錬成するんだよ」
――錬成!
「なっ!」
地面の土が棘の様になり迫っていく。
イルアは突然のことに驚きフィアナを離してしまう。
その瞬間を逃さなかったアクセルは壁際を走り、手元の剣で斬りつけた。
「ぐはっ……って言うとでも思った?」
「傷がついてない……」
「そうそう、ホムンクルスは丈夫な体を持ってるからさ。中々傷をつけられないんだ」
アクセルは傷がつかないホムンクルスを前にして、倒す方法を考える。
その様子を見てフィアナが前に出ていく。
「待てフィアナ、お前は下がってるんだ」
「アクセル……私はあなたに助けられてばかり、だから今回は私に任せて」
「でも」
「お願い信じて」
「分かった俺は後方から援護する」
フィアナは後ろにいるアクセルに頷き、赤い槍を構える。
「なになに奥の男じゃなくて私に捕まっちゃった女の子が相手なの?」
「あまり舐めないで」
いつになく鋭い目でフィアナは言うと、イルアは怖がっている手振りで、
「おー怖いね、まあいいけどさ」
イルアが話し終わると同時にフィアナは動き出す。
槍を両手で持ち何度も突くが、華麗避けるイルアには一回も当たらない。
左右に避けられ、何度突いても余裕そうな表情である。
「ねえどうしたの、早く私を倒してみてよ」
「なんで、なんで当たらないの」
「焦ってるねぇ、だけどまだ終わるには早いよ」
槍を捕まえれ身動きが取れなくなる
必死に抵抗するが力の強さに負けて、離れることができない。
抵抗している中でフィアナは考えを思いつく。
「(そうかこれなら)」
「ん?どうしたのかな」
「――錬成」
自分の持っていた槍を錬成して、短剣に変えたフィアナ。
掴んでいた場所がなくなったイルアはバランスを崩す。
短剣を握り直し心臓目掛けて思い切り刺すと貫通した。
「うぅ……はぁはぁこんな短時間で私の皮膚が薄いところを見つけるなんて意外と戦えるんだね君も」
「まあねこれでお終いみたいだけど、まだ抵抗するの?」
「もういいや降参だ、降参」
イルアは降参すると言って両手を上げる。
だが後ろにいたアクセルが何か奇妙なことに気づく。
「フィアナ‼今すぐそいつから離れろっ‼」
「えっどういう……」
不敵な笑みを見せたイルアは口から血を流して言った。
「――悪いけどもう遅いよ、錬成‼」
そう言うと両手を合わせたイルアはフィアナの背中に向けて錬成をした。
種族・ホムンクルス
レベル:?
攻撃:20000
防御:20000
魔力:20000
魔防:20000
俊敏:40000
運:20000
「ホムンクルスか職業(ジョブ)は無く、種族扱いになっているんだな」
アクセルはイルアのステータスを見て、分析を行う。
「(俊敏の高さが目立つな、だが他のステータスが並んでいて無駄の多いステータスだ)」
「ほーら何考えてんの、相方の子捕まえちゃったよ」
「フィアナっ!」
フィアナの首を腕で絞めるようにしているイルア。
するとアクセルはお腹を押さえて、地面に手をつくような態勢になる。
「いたっ……腹が痛いな」
「何その芝居、馬鹿にしてんの?」
「馬鹿になんかしてない、俺は……錬成するんだよ」
――錬成!
「なっ!」
地面の土が棘の様になり迫っていく。
イルアは突然のことに驚きフィアナを離してしまう。
その瞬間を逃さなかったアクセルは壁際を走り、手元の剣で斬りつけた。
「ぐはっ……って言うとでも思った?」
「傷がついてない……」
「そうそう、ホムンクルスは丈夫な体を持ってるからさ。中々傷をつけられないんだ」
アクセルは傷がつかないホムンクルスを前にして、倒す方法を考える。
その様子を見てフィアナが前に出ていく。
「待てフィアナ、お前は下がってるんだ」
「アクセル……私はあなたに助けられてばかり、だから今回は私に任せて」
「でも」
「お願い信じて」
「分かった俺は後方から援護する」
フィアナは後ろにいるアクセルに頷き、赤い槍を構える。
「なになに奥の男じゃなくて私に捕まっちゃった女の子が相手なの?」
「あまり舐めないで」
いつになく鋭い目でフィアナは言うと、イルアは怖がっている手振りで、
「おー怖いね、まあいいけどさ」
イルアが話し終わると同時にフィアナは動き出す。
槍を両手で持ち何度も突くが、華麗避けるイルアには一回も当たらない。
左右に避けられ、何度突いても余裕そうな表情である。
「ねえどうしたの、早く私を倒してみてよ」
「なんで、なんで当たらないの」
「焦ってるねぇ、だけどまだ終わるには早いよ」
槍を捕まえれ身動きが取れなくなる
必死に抵抗するが力の強さに負けて、離れることができない。
抵抗している中でフィアナは考えを思いつく。
「(そうかこれなら)」
「ん?どうしたのかな」
「――錬成」
自分の持っていた槍を錬成して、短剣に変えたフィアナ。
掴んでいた場所がなくなったイルアはバランスを崩す。
短剣を握り直し心臓目掛けて思い切り刺すと貫通した。
「うぅ……はぁはぁこんな短時間で私の皮膚が薄いところを見つけるなんて意外と戦えるんだね君も」
「まあねこれでお終いみたいだけど、まだ抵抗するの?」
「もういいや降参だ、降参」
イルアは降参すると言って両手を上げる。
だが後ろにいたアクセルが何か奇妙なことに気づく。
「フィアナ‼今すぐそいつから離れろっ‼」
「えっどういう……」
不敵な笑みを見せたイルアは口から血を流して言った。
「――悪いけどもう遅いよ、錬成‼」
そう言うと両手を合わせたイルアはフィアナの背中に向けて錬成をした。
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