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第六話『黒騎士が使う大剣・トリカブト』
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「なんだよその姿……」
禍々しいその鎧からは、黒いオーラを纏っている。
その姿に自然と手は震えていた。殺されると恐怖すらも感じていたが、後退りするわけにはいかない。
「ははーもしかしてビビってるのかな?」
喋り方は悠長なままだが兜から見える眼差しは、冷たいものである。
説得を試みようと思っていたが、この状態では無理そうだ。何せ隙を見せたら、心臓目掛けて剣を刺してきそうな予感がするからだ。
「ねえ、何とか言ったら?頭の中でばかり考えてたら、僕には伝わらないよー」
「分かった、お前はこの剣が欲しいんだな……ほらやるよ」
一か八かの賭けだった、剣を渡そうとして投げた後その剣を追いかけ空中にある剣を掴み斬りかかるそれが狙いで渡そうとするが、
「僕を舐めないでよね……」
そう言うと投げられた剣を自分が持つ剣で弾き返す。算段はすぐに崩れた。
甘い考えで状況は益々悪くなる。自分の飛ばされた剣を拾い上げようとしたところで、首に剣を突き付けられる。
「やっぱりそうなるよな……簡単には剣を拾わせてくれないか」
「うん、それじゃバイバイ」
剣を持つ手に力を入れて、俺の首を飛ばそうとする。自分のライフゲージを見ると、大分少なくなっているのが分かった。
だがもう諦めないと決めていたことを思い出し、
「俺はもう諦めない、聖剣・蒼薔薇!お前の力を貸せ!」
「ふっ何を今更……調子に乗るな」
首に突きつけた剣を上に振り上げようとする。
その時だった、アーラは俺の言葉に応えたのか剣から青い薔薇の花弁が散る。花弁は力の入るイオスの手に巻き付いて抑えている。
「な……なんで。そんなあり得ないよ」
「有り得なくないんだよ、これはアーラを信じて起こした奇跡。奇跡はいつ起きるかわからない……だけど願えば起きることだってある」
青い薔薇の花弁でイオスを包み込み、薔薇の棘で体力を奪う。イオスのライフゲージは、少しづつだが減っていく。
苦しい表情を浮かべているイオスは、小さな声で、
「ごめん……ごめんなさい僕の負けでいいから、これを解いて」
「それじゃ一つだけいいか、ポワゾンフィールドに俺たちを連れて行ってくれ」
苦しみの表情で閉じていた目が、ポワゾンフィールドと聞いた瞬間に何故か大きく目を開いた。
連れていくという問いに、頷いたイオス。薔薇の棘を解くとその場に倒れ込む。ライフゲージが半分になり、やり過ぎたと思い手を差し出すと、
「なっ……君は甘いな」
差し出された手を払い除けて大剣を突き付けようとするが、その行動は分かり切っていたことだったので笑顔で返した。
笑顔の表情を見て、イオスは、
「なぜお前は笑顔なんだ……殺されるかもしれないのに」
「……確かにそれはそうなんだけどな、いいぞ殺したいなら殺せばいい」
「あぁ分かった……それじゃっ!」
「だけど最後に聞かせてくれ……その目に浮かぶ涙は何の涙だ?」
頬を伝う涙に対して言うと、イオスの力が緩み突きつけていた剣を下げる。
そしてイオスは、薄紫の肌に流れる涙を拭いながら、
「涙なんて流してない……もういいポワゾンフィールドまでは案内する、それまでは休戦だ」
「分かったよ」
話している声で目を覚ましたのか、エトワが起き上がりイオスを見て驚く。
横にある剣を持ち構えようとしたところで、剣を持つ手を止めた。
「あいつは僕達の敵だろ!何故止める?」
「もう解決したからだ」
笑顔で顔を見て言うと、意味を理解してくれたのか剣を下げる。
そして、エトワはイオスに近づき、
「悪かったな、僕はエトワだ。よろしく」
「へぇちゃんと挨拶してくれるんだ。僕はイオスちゃんだよーよろしくね」
二人はお互いの名前を認識すると、イオスが近づいてきて、
「そういえば君の名前も聞いてなかったよね、なんていうの?」
「俺はパテルだ、よろしくな」
「パテルか……よろしくねパテル」
何とかイオスを説得し、案内までしてくれることが決まり俺達からしたら好都合なことばかりだった。
名前を聞いてお互いのことを知り、さっそく案内してもらう。イオスが距離を取りながら、ついて来いと手で合図をする。自然豊かなジャングルのような場所を抜けると、そこには滝が流れていた。
その滝を指さしてイオスは、
「あそこの滝には横に入り口がある、そこを真っ直ぐ行けばポワゾンフィールドへの近道ですぐに行ける」
そう言ってまた前を向き、歩き出す。ついていくと確かに滝の横に洞窟の入り口のようなものがある。
イオスを先頭にして、恐る恐る俺とエトワは後ろについていく。洞窟の中は暗く、辺りは見えないで足元だけしか見えない。
「こんなに暗いなんて聞いてないよ……」
「エトワもしかして暗い場所苦手なのか?」
「そ、そんなことないよっ!」
暗さに驚きながらも二人はついていく。背中に手が触れるくらいの距離で歩きながら歩いていくと、奥の方に光が見えてきた。出口が近くなり、暗いのが苦手なエトワは胸を撫で下ろす。
そのまま光が差す方向を目指し、とうとう着くと出口の場所でイオスは立ち止まる。イオスは振り返ると二人に、
「さあここから先がポワゾンフィールドだよー!」
そう言われ二人で出口を出ると、そこには自然が枯れ果てた世界が広がっていた。
周りを見回しても、豊かで綺麗な自然は何一つとしてない。その雰囲気を見て、イオスに話しかけようとする。
「こ、ここがポワゾンフィールドなのか?」
「そうだけど想像と違ったかなー?これが僕たちの住む場所ポワゾンフィールドだよ……」
「な、何でこんなにも自然が……」
そう言われたイオスは、何も言えずに黙ってしまう。
余計なことを言ってしまったと思い、頭を下げて謝るとイオスは聞こえるか聞こえないかくらいの小さな声で、
「僕達だって……好きでここにいるわけじゃないし、自然だって本当は……」
暗い表情になってしまったイオスに近づき、申し訳ないといった表情で再度頭を下げるが、下げようとする前に手で俺のことを押したイオスは大きな声で、
「君たちのことはここまで案内したよね、それじゃ休戦はもうおしまいだ!」
イオスは悲しげな顔で言うと剣を取り出して構え、走り出す。
その行動に反応はしたが、少し遅くてエトワが俺に向かい、
「危ないパテル!」
と言って守ろうとしてくれたエトワの前に知らない男が立ち、イオスの剣を素手で止めていた。
その男は金髪の髪に長身で服はイオスたちと似た雰囲気の服を着ていた。止められたイオスはその男を見て、
「し、師匠……戻ってきてくれたんですね!」
「あぁ待たせて悪かったね……それよりもイオス、客人にこのような仕打ちをしてはいけないだろう」
師匠と呼ばれた男に叱られると、反省した様子で俯いた。
剣にも力を抜いて下すと、師匠と呼ばれた男はイオスの頭に手をやり雑に撫でる。髪がボサボサになるが嬉しそうなイオス。そしてその男はこちらに振り返り頭を下げてから笑顔で、
「リヌスだよろしくね」
「は、はい俺はパテルっていいます」
「僕はエトワだ」
二人が自己紹介するのを見て、リヌスは笑顔で頭を下げた。
そして大きな声でリヌスは俺たちに向かい、
「ようこそ今は無き自然の世界ポワゾンフィールドへ」
両手を広げてリヌスは誇らしげに言った。
簡単にポワゾンフィールドに着いてしまったことにも驚いたが、このリヌスという男の登場により恐れていたはずのポワゾンフィールドに拍子抜けしてしまった。
禍々しいその鎧からは、黒いオーラを纏っている。
その姿に自然と手は震えていた。殺されると恐怖すらも感じていたが、後退りするわけにはいかない。
「ははーもしかしてビビってるのかな?」
喋り方は悠長なままだが兜から見える眼差しは、冷たいものである。
説得を試みようと思っていたが、この状態では無理そうだ。何せ隙を見せたら、心臓目掛けて剣を刺してきそうな予感がするからだ。
「ねえ、何とか言ったら?頭の中でばかり考えてたら、僕には伝わらないよー」
「分かった、お前はこの剣が欲しいんだな……ほらやるよ」
一か八かの賭けだった、剣を渡そうとして投げた後その剣を追いかけ空中にある剣を掴み斬りかかるそれが狙いで渡そうとするが、
「僕を舐めないでよね……」
そう言うと投げられた剣を自分が持つ剣で弾き返す。算段はすぐに崩れた。
甘い考えで状況は益々悪くなる。自分の飛ばされた剣を拾い上げようとしたところで、首に剣を突き付けられる。
「やっぱりそうなるよな……簡単には剣を拾わせてくれないか」
「うん、それじゃバイバイ」
剣を持つ手に力を入れて、俺の首を飛ばそうとする。自分のライフゲージを見ると、大分少なくなっているのが分かった。
だがもう諦めないと決めていたことを思い出し、
「俺はもう諦めない、聖剣・蒼薔薇!お前の力を貸せ!」
「ふっ何を今更……調子に乗るな」
首に突きつけた剣を上に振り上げようとする。
その時だった、アーラは俺の言葉に応えたのか剣から青い薔薇の花弁が散る。花弁は力の入るイオスの手に巻き付いて抑えている。
「な……なんで。そんなあり得ないよ」
「有り得なくないんだよ、これはアーラを信じて起こした奇跡。奇跡はいつ起きるかわからない……だけど願えば起きることだってある」
青い薔薇の花弁でイオスを包み込み、薔薇の棘で体力を奪う。イオスのライフゲージは、少しづつだが減っていく。
苦しい表情を浮かべているイオスは、小さな声で、
「ごめん……ごめんなさい僕の負けでいいから、これを解いて」
「それじゃ一つだけいいか、ポワゾンフィールドに俺たちを連れて行ってくれ」
苦しみの表情で閉じていた目が、ポワゾンフィールドと聞いた瞬間に何故か大きく目を開いた。
連れていくという問いに、頷いたイオス。薔薇の棘を解くとその場に倒れ込む。ライフゲージが半分になり、やり過ぎたと思い手を差し出すと、
「なっ……君は甘いな」
差し出された手を払い除けて大剣を突き付けようとするが、その行動は分かり切っていたことだったので笑顔で返した。
笑顔の表情を見て、イオスは、
「なぜお前は笑顔なんだ……殺されるかもしれないのに」
「……確かにそれはそうなんだけどな、いいぞ殺したいなら殺せばいい」
「あぁ分かった……それじゃっ!」
「だけど最後に聞かせてくれ……その目に浮かぶ涙は何の涙だ?」
頬を伝う涙に対して言うと、イオスの力が緩み突きつけていた剣を下げる。
そしてイオスは、薄紫の肌に流れる涙を拭いながら、
「涙なんて流してない……もういいポワゾンフィールドまでは案内する、それまでは休戦だ」
「分かったよ」
話している声で目を覚ましたのか、エトワが起き上がりイオスを見て驚く。
横にある剣を持ち構えようとしたところで、剣を持つ手を止めた。
「あいつは僕達の敵だろ!何故止める?」
「もう解決したからだ」
笑顔で顔を見て言うと、意味を理解してくれたのか剣を下げる。
そして、エトワはイオスに近づき、
「悪かったな、僕はエトワだ。よろしく」
「へぇちゃんと挨拶してくれるんだ。僕はイオスちゃんだよーよろしくね」
二人はお互いの名前を認識すると、イオスが近づいてきて、
「そういえば君の名前も聞いてなかったよね、なんていうの?」
「俺はパテルだ、よろしくな」
「パテルか……よろしくねパテル」
何とかイオスを説得し、案内までしてくれることが決まり俺達からしたら好都合なことばかりだった。
名前を聞いてお互いのことを知り、さっそく案内してもらう。イオスが距離を取りながら、ついて来いと手で合図をする。自然豊かなジャングルのような場所を抜けると、そこには滝が流れていた。
その滝を指さしてイオスは、
「あそこの滝には横に入り口がある、そこを真っ直ぐ行けばポワゾンフィールドへの近道ですぐに行ける」
そう言ってまた前を向き、歩き出す。ついていくと確かに滝の横に洞窟の入り口のようなものがある。
イオスを先頭にして、恐る恐る俺とエトワは後ろについていく。洞窟の中は暗く、辺りは見えないで足元だけしか見えない。
「こんなに暗いなんて聞いてないよ……」
「エトワもしかして暗い場所苦手なのか?」
「そ、そんなことないよっ!」
暗さに驚きながらも二人はついていく。背中に手が触れるくらいの距離で歩きながら歩いていくと、奥の方に光が見えてきた。出口が近くなり、暗いのが苦手なエトワは胸を撫で下ろす。
そのまま光が差す方向を目指し、とうとう着くと出口の場所でイオスは立ち止まる。イオスは振り返ると二人に、
「さあここから先がポワゾンフィールドだよー!」
そう言われ二人で出口を出ると、そこには自然が枯れ果てた世界が広がっていた。
周りを見回しても、豊かで綺麗な自然は何一つとしてない。その雰囲気を見て、イオスに話しかけようとする。
「こ、ここがポワゾンフィールドなのか?」
「そうだけど想像と違ったかなー?これが僕たちの住む場所ポワゾンフィールドだよ……」
「な、何でこんなにも自然が……」
そう言われたイオスは、何も言えずに黙ってしまう。
余計なことを言ってしまったと思い、頭を下げて謝るとイオスは聞こえるか聞こえないかくらいの小さな声で、
「僕達だって……好きでここにいるわけじゃないし、自然だって本当は……」
暗い表情になってしまったイオスに近づき、申し訳ないといった表情で再度頭を下げるが、下げようとする前に手で俺のことを押したイオスは大きな声で、
「君たちのことはここまで案内したよね、それじゃ休戦はもうおしまいだ!」
イオスは悲しげな顔で言うと剣を取り出して構え、走り出す。
その行動に反応はしたが、少し遅くてエトワが俺に向かい、
「危ないパテル!」
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「し、師匠……戻ってきてくれたんですね!」
「あぁ待たせて悪かったね……それよりもイオス、客人にこのような仕打ちをしてはいけないだろう」
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「は、はい俺はパテルっていいます」
「僕はエトワだ」
二人が自己紹介するのを見て、リヌスは笑顔で頭を下げた。
そして大きな声でリヌスは俺たちに向かい、
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