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獣人の国編

34.転生者と神様

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「それじゃあ僕のことについて話しますね」
「お願いします。その前になんだけどまず自己紹介しない?」
「そういえば自己紹介してなかったですね」
「じゃあ聞いたからにはこっちから名乗るわ。俺はソースケ」
「僕はグレンです」
「よろしくね。それともう一ついい?」
「なんですか?」
「君いくらなんでも汚すぎるからお風呂はいらない?」
「...あ」
そう提案したら顔を真赤にした...と思う。
だって顔も薄汚れてるから分かりにくいんだもん。
「っていうかお風呂あるんですか!?」
あっそうか。
この世界の文明って地球より遅れてるからそういうのはないのか。
知らんけど。
そもそも俺って魔物だからこの世界の文明に頓着する必要はないよね。
我ながら意味不明な理論だと思うけど。
「もっちのろん!チートスキルをもらってるからこのくらいわけないのさ!」
「すごいですね!」
「まあとりあえず出すからちょっと待ってて」
テッテレー!
前に作った鏡ー!
まさかほんとにイメチェンのときにふざけて作った鏡が役に立つとは...
「それじゃあ俺に掴まってて。じゃあマイホームにレッツゴー!」
着きました。
この家にはお風呂が標準搭載なのです!
「ようこそ我が家へ!その服もボロいしこっちで服も用意してあげるよ。シャンプーやらなんやらは中に入ってるからそれを使ってもいいよ」
「ありがとうございます!」
「じゃあ行ってらっしゃい。それと俺には敬語じゃなくてもいいよ」
「わかりま...わかった。それじゃあ行ってきま...行ってくる」
硬いな~
タメ口のとき声がひっくり返りかけてたし...
まあ時期に慣れるでしょう。
~~~数分後~~~
...誰?
安心と信頼の異世界の美形補正さんこんにちは。
...あれ俺は?
いや確かに美形にはなってんのよ。
何だけどさあ...
周りと比べて倍率なんか下がってない?
だってグレンの顔かなり...いやこれでもかってくらい美少年なのよ。
髪はスカイブルーっていうの?水色に近い青みたいな。
なんか漫画で見るおとなしい人...悪く言うと陰キャの髪型してんだよね。
前髪で若干目元を隠すやつ。
肝心の顔なんだけど...気弱系っていうの?
なんか自己主張が薄いタイプなイメージ。
俺から見たこの人の顔のイメージをわかりやすく言うと、恋愛系の漫画で、メガネとマスクを取ったらかっこいい陰キャって居るじゃん。
まさにそれ。
「あの、お風呂ありがとう」
「どういたしまして。それにしても最初誰かわからなかったよ。ちゃんと洗ったらかなりのイケメンだったんだね。」
「......」
めっちゃ恥ずかしがるねこの人。
「まあいいや。それよりその服で良かった?」
俺が作った服は、紺色のパーカーを改造して異世界っぽくデザインし直した。
飾りは邪魔になるからつけなかったけど、水色系統の色で模様を書いたりした。
一応加減はしてるからゴテゴテのデザインにはなってない...はず。
「この服かっこいい!パーカーのフードで角を隠せるようにするのまで考えてくれてありがとう」
「ウムウム。もっと感謝してくれても良いぞよ?」
「アリガトウゴザイマス」
「なんで棒読み!?それよりももう慣れた?さっきまで緊張してたみたいだけど」
「ソースケさん面白いからすぐに慣れたよ」
「なら良かった。それじゃあ結構脱線したけど、今までのこと教えてくれる?」
「わかった。ちょっと長くなるかもだけど...」
「大丈夫!そのへん気にしないから。それじゃあまずどういう状況で死んだの?」
「僕は病気」
わお。
「それは、なんというか...」
「あー大丈夫。実は僕生まれたときから中学生ぐらいまでしか生きられないだろうって医者に言われてたから」
重い!前世が重い!
「だけど小学生までは一応学校に通えてたし、中学校もちょっと入院が増えたけど学校に通えてたし。高校は行けなかったけどね...高校入学して大体半年くらいかな?病気が悪化してそのまま死んじゃった」
「結構軽く言うね...あれ?半年くらいで死んだってことは...ちょっと質問だけど西高校ってとこに覚えは?」
そう、俺のクラスには体が弱くて学校にあまり来れてない子が一人いた。
「え!?そこ俺が行ってた高校だよ」
「てことは君飯村くん!?」
「もしかしてソースケも...」
「西高校の出身でーす」
いやー偶然ってあるんだ...ん?
ちょーっと嫌な予感がするぞ?
『ちょっと拓海さん。今大丈夫?』
前に教えてもらった専用通信で拓海に連絡する。
『あー大丈夫だよ』
『一つ質問なんだけどさあ、俺以外にクラスから転生させた?』
『ああ飯島くんのこと?』
犯人発見。
『ちょっと飯島くんと一緒に今いるんだけど、状況がひどかったよ?』
『えっほんと?』
『単刀直入に言うと操られてました』
そう切り出して、詳しい状況を説明した。
『あーなるほどわかった。ちゃんと見てなかったこっちも悪いし魔族連中に神罰を与えとくわ』
『...そこまでしていいの?』
『もちろん。本当はスキル与えるとかの平和な手段がいいけどできないからね』
『もしかしてだけどこの件について全く知らなかった?』
『そりゃあ管理者って言ってもここだけじゃないから全部は見れないからね。そもそも魔族に転生してたことすら知らなかったよ。基本的にここらへんには介入できないからね』
『あーそうなんだ。まあでも神罰だったらこっちも嬉しいね。ちょっと聞いてほしんだけど...』
俺は、魔族に暗殺されそうになったこととか、今の瘴気放出事件について喋った。
『...神罰だけじゃ軽いかな?』
おおうキレてますね。
拓海って静かにキレるタイプの人だから怖いんだよね...
『ちなみにこれは冗談で言ってるわけじゃないよ。あっそうだちょっと飯島くんからも話を聞きたいからそっと向かうわ。念話これ地味に疲れるしね』
『あ、うんわかった』
「飯島くん、ちょっと今から神様が来るよ」
「...何言ってるの?」
すごく胡散臭いものを視る目つきで見つめられた...
「実はカクカクシカジカで」
神様が拓海ってことは伏せて説明する。
「...ソースケって神様とも知り合いなんだね」
なんてこと話してたら拓海が来た。
「久しぶり~」
「えっと...はじめまして」
「ソースケ久しぶり。そして飯島くんも前世ぶりだね」
「え?」
「正体明かしてもいいの?」
「別に隠してるわけじゃないしいいよ。飯島くん俺のこと覚えてる?」
「いやこんなに金髪の人は知らないです...だけどどっかで見た気が...」
「あーごめんごめん。こっちならわかる?」
髪の色が黒くなっていく。
こんな事もできるんだ。
それにしても髪の色変えるだけでこんなに変わるもんなんやね。
「もしかして...拓海くん?」
「正解!思い出した?」
「思い出した!前世では色々手伝ってくれてありがとう」
思い出した。
拓海と飯島くんは席が隣だったから色々手伝ってくれてたんだ。
懐かしいね~
しばらく前世の話で盛り上がる。
「それじゃあそろそろ脱線した話を戻そうか。飯島くん...今の名前はグレンだったね。グレンは転生したあとどんな感じの生活をしてたの?」
「それは...」
なんか様子がおかしいね。
表情が暗いし、顔色が悪いね。
ものすごく嫌な予感がする。
「その、話したくなかったら無理に話さなくてもいいんだよ?」
「いや大丈夫。僕だけじゃなくて、魔族全体のために話さないといけないから」
まじか。
飯島...グレンめちゃくちゃ重い過去を背負ってますな。
だけど魔族全体のため?
「単刀直入に言います。このままでは魔族全体が滅んでしまうかもしれません」
うぇい。
けどグレンの様子からだいたい何をされたのかはわかる。
だってこんな子供がこんな危険な任務に送られるってことだよ?
多分グレンは魔族の中で厄介ものあつかいされてて、この任務で死のうが死ぬまいがどうでもいい扱いをされてるんだと思う。
そして今考えてることがあってるならここに来る前に何をされてたか想像に難くない。
あんま言いたくないけど、虐待とか...
でもそれだけなら魔族全体には影響は...あ。
いやまさかとは思うけど...
「もしかしてだけど...魔族の子供、特に貧民とか捨て子とかの扱いって奴隷とかそんな感じ?」
グレンは黙ってるけど、泣きそうな、それでいて怒っているようなそんな顔をしていた。
あー...
「ごめんちょっと行ってくるわ」
「ソースケ落ち着いて!」
正直俺は魔族が滅びようがどうっちゃいいって思ってた。
暗殺されそうになったし、今回のこともあるし。
だけど罪もない子供を奴隷みたいに扱うってのは流石にアウト。
いくらなんでもこんな事するのは胸糞悪すぎる。
「気持ちはわからんでもないけど、とりあえず落ち着いて話を聞こう?まあ今回の件は言い逃れできないから神罰は確定だけど。魔王が契約違反してるからね」
「契約違反って?」
「魔王と勇者って俺とユゴウとかの調停者で決めるんだよね。んで決まった相手の夢に出て知らせるんだけど、そのときに自分の種族間では戦争をしない、勇者と魔王間で決着が着いたらすぐに戦争を終らせる、やら何やら色々説明するんだよね。その中に中立の種族を戦争に巻き込んでもいいが、そのときは必ず合意を得るっていうのがあるんだけど、これ思いっきり抵触してるよね」
「あーたしかに。だけど夢でしか言わないなら勇者と魔王ふたりともそんなの忘れてそうだけど...」
「朝起きたときに契約を馬鹿でもわかるように細かく書いた本が所有者登録&破壊不能&帰還の祝福のろいをつけた状態で枕元に置いてある」
「はい黒確定」
救いようが全く無くて草生える。
「というわけですぐにでも魔族領むこうに行ってもいいんだけどとりあえず話は聞いていこう?それと...」
「えっちょ、なにしてんの!?」
拓海が急に外に向かってなんか打った。
魔法...とはなんか違うから何かとしか言いようがないんよ。
「ギャアア!」
...なんか引っ張られてきてるね。
「こんなふうに最近ソースケ魔族につけられてるから警戒は怠らないようにしなよ」
こわっ
そして当たり前のように拉致してきた魔族を眠らせてボディーチェックし始めたね。
その手際の良いこと良いこと。
「これは...」
「どうしたの?」
「ちょっとこれ見て」
なにこれ、銃!?
「これって銃ですよね!?この世界の魔族ってこんなに文明進んでるんですか?」
グレンも驚いてるね。
「いや...これはこの世界にあるはずはない。そしてこの中に瘴気を込めた玉が入ってる。おおかたこれでソースケを撃って暴走化させるつもりだったんだろうね」
.........
もう魔族皆殺しにしてもいいかな?
「だけど銃があるのはおかしい。転生者にはこんなふうに文明を変えかねないものは作れないようにロックを掛けてるはずなんだけど...」
「あっそうなの?」
「試しに骨生成で銃を作ってみて?」
...本当だ。
「確かに作れないね。だけどガワだけはできる?」
「そもそもこの世界の文明にそぐわない武器が作れないようになってるんだよ。現地人でもね」
「そうなんだ。けどなんで武器だけ?ぶっちゃけるけど俺この世界どころか地球でも作るのが難しそうなドローンは作ったけど...」
「...それについては後で詳しく聞くけど、ドローンだけなら武器がないから大丈夫なんだと思う。多分武器を搭載しようと思ったら作れなかったと思う」
「ならなんでこいつは銃を持ってるの?」
「考えられる理由としては、これ本体にはあまり殺傷能力はないんだと思う。それか調停者の一人が裏切ったか」
「んー今考えてもわかんないし、とりあえずグレンに話を聞こう?」
「そうだね」
「それじゃあグレン、長々と話しちゃったけど今からグレンのこれまでのことを教えてくれない?」
「わかった。だけど先に言っていい?」
「何を?」
「僕、この武器を作った人知ってる。っていうかその人がこの計画を思いついた」
「何だって!?」
「話したことはないからわかんないけど、周りの魔族の会話を聞いた感じその人多分転生者。そしていつも魔王の近くで助手みたいなことしてる」
「そこまでの話を聞いた感じだとその魔族が銃を作れた理由が調停者が裏切った感じになるんだけど...拓海、もし調停者が裏切ってたらどうなるの?」
「さあ...これまでそんなことはなかったから正直わからない。とにかくこれまでの話を聞こうか。グレンお願い」
「わかった」

そして俺たちは衝撃の事実を知ることになる。
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