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獣人の国編

26.旅ナウ

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「あーるーこー、あーるーこー、わたしはー、げんきー」
「何だその歌?」
「前世であった冒険とかをテーマにした歌?」
正直どんなテーマなのか知らない...
「こうやってのんびり旅をするのは初めてじゃない?」
「確かに洞窟にいたときは旅っぽくなかったし、冒険者として出たのも街周辺だったから旅とは言えなかったからたしかに初めてだね」
「僕もソースケたちに会わなかったらずっとあの森にいたかも」
「調停者の仕事は大丈夫なの?」
「管理者直々にソースケについて行けって言われてるから」
「あっそうなんだ」
拓海に言われたらついていくしか無いね。
「それにしても遠いね...まだ着かないの?」
「まだまだよ。あと一日二日くらいじゃないかしら?」
「ふたりとも狼形態になって背に乗せてくれない?」
「背負っていったら俺達が余計に疲れるから自分で歩け」
「ん゛ん゛!私女の子だから重くないわよ?」
「ソースケ男だろ...そんな女の声出してもだめだ」
チッ流石に駄目か
普通にしてたら若干声が高いくらい?って感じだから練習して完璧に女声出せるように練習したのにな。
練習した理由?前世であった両声類って言うのをやってみたかったからです。
喉にめっちゃ負担かかるけどね。
でも両声類になったからかどんな声でも出せるようになりました。
ちょっと楽しいです。
「そういえばみんなそろそろ進化できるんじゃないの?」
「そうじゃんもうちょっとで進化できるじゃん」
俺の現在のレベルは27
あと3レベルが上がれば進化ができる!
二人も似たりよったりのレベルっぽい。
まあまだ魔物あってないし進化はお預けだけどね
早いこと進化したいです。男に戻りたいです。
それにしても平和だね
花とか色々咲いててきれいだし、野生の動物も結構いるし、盗賊に襲われてる馬車も...
!?
平和じゃねえ!
しかもなんかあの馬車みたことある気がするんだよねー。
思い出した
あれだ、外に出てすぐに見た馬車だ。
ていうかあのときは気づかなかったけど、中の人犬の獣人だったんやね。
まあなんかの縁だろうし助けようか。
あのときの仮面一応を作成してっと
「襲われてるの見つけたからちょっと行ってくるね」
「ついていかなくていいか?」
「大丈夫!すぐ戻るから」
さてと、制圧しますか。
...こんな時に限って面白い制圧方法が思いつかなかったりする
まあ適当に魔法でドーンしましょう。
いやそれだと死人でると思うなー。
うん、土魔法で拘束しとこう。
安全のために馬車を囲いーの、盗賊らしき人物を土で飲み込みーの、トツg...ゲフンゲフン
とりあえず制圧できたのかな?
馬車の方の土魔法を解除。
おっと中にいた護衛らしき人が怪我をしてるね。
この人?も犬の獣人なんだね
ここまで来たらとことん手助けしましょうか。
前世で人見知りだったからあまり気乗りしないしないけどね...
ボッチってわけじゃなかったと思うけどコミュニケーション取るのが得意じゃなかったんだよね
あーなんで水の回復は近づかないといけないのさ...
え?ギルドのときは普通に喋ってたじゃないかって?
実は初めてギルドに行ったたときも入るのに時間かかってました。
まあ人の命かかってるからそんなこと言ってる場合じゃないけどね。
じゃあ治療しますか。
怪我の状態を解析鑑定で調べてみたら、内臓まで行ってはないけど結構深い切り傷ですね。
たぶん挟み撃ちにあって、後ろからバサッと。
恐ろしや恐ろしや
でもこれが盗賊の質の悪い剣だから良かったけど、もしもっと質のいい剣だったら...
これは考えないほうがいいやつですねー。
あっ治療ね。ハイハイ
それにしても、もし光魔法とかあったらそっちのほうが効果高いと思うけどねー
.........?
あれ?俺光魔法覚えてるしそっちのほうが効果高そうじゃない?
...忘れてたわけじゃないよ?
違うったら違う
これは、あれよ。
光魔法とか上位の魔法っぽいのを使ったらやばいかなーって思って使わなかっただけだし?
もしかしたらなんか勘違いされるかと思って水魔法使おうとしただけだし?
何と勘違いされるかって?
...
よし!そろそろ治療してあげよう!
いくらこの考えを思考加速でしたと言ったって何秒かは経ってるだろうしね
水魔法構築開始!
えーっと?
とりあえず傷口を洗浄します。ウイルスとかあるか知らんけど念の為にね。
痛いと思うけど我慢してね。一応優しくするから
あらから終わったら水でコーティングして治癒力をアップさせます
神の水で
多分バレないと思うしいいよね?
見た目だけは塞いで、傷のとこに神の水でコーティングしてるの
しばらく違和感があるだろうけど、そこはしばらくしたら大丈夫って言っとこ
よし!治療完了!
「あの、助けてくださりありがとうございます」
「いえいえ。たまたま通りかかったら襲われてるところを見たもので」
当然のようにベタなセリフを出していくスタイル
「あのもしよかったら私達の国に来ませんか?獣人たちの国なんですけど」
ご都合主義展開来たー!
「いいんですか?獣人たちの国に人間を入れて」
「恩人だからいいですよ。それにあなた達は人間じゃないでしょ?」
え?いや、え?
それにあなた達って...
あっシンヤたちが様子を見に来てたんだ
でもなんで俺たちが魔物だってわかったんだろ?
「私は他の獣人に比べて鼻がいいんですよ。ある程度種族もわかるぐらいには。職業柄色んな人と相手をするのでそのことも原因にありそうですが」
なるほどね。確かに犬の獣人だし有り得そうだけど種族もわかるって相当だね。絶対小さいときにいじめられてそう。
「それならなおさらどうして国に入れようとしたんですか?」
「あなた達からは人を騙そうという感じがしないからですよ」
「はあ...」
そんなもんなのかね?
たしかにだまそうとはしてないと思うけど
「それじゃあビスタニアまで連れて行ってもらえますか?」
「もちろんです。他の方も一緒に連れていきますよ」
やったぜ
思わぬところでお助けマンが来たね
「それはそうとなんで前は逃げたんですか?」
「実はあのとき...」
一応転生者ということは伏せて、魔物に追われてたみたいな感じのことを喋った
完璧に信用できるまでは伏せとこうね
「なるほどそんな事があったんですね...」
「俺も聞きたいことあるんですけど、なんでまた盗賊に襲われてたんですか?」
「私、商人をやっているので荷物を奪おうとする盗賊によく会うんですよ」
「あーなるほど。でも護衛いても勝てなかったって今回の相当やばかったですよね?」
「この盗賊Cランク指定なんですよ」
あーいつぞやの黒いなんちゃらみたいもんか
「そろそろ暗くなってきましたし休憩しますか」
「料理はこちらで作りましょうか?」
「流石にそこまでさせられないので大丈夫ですよ」
「じゃあ護衛は任せてください」
「あっ俺も手伝います」
商人さんの護衛が申し出てきた
「それじゃああっちの見張りをお願いします」
そんな感じで守ってたら魔物の襲撃にあった
ようこそ経験値さん!
...おっと?
なんか量多くない?
「皆さんこっちはどうにかするので逃げてください!」

あーもうなんでこんなことになるの!

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