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本編 浮島編
異空間の未知なるダンジョン
しおりを挟む『ふふふ楽しみねー。カスパール様と再びダンジョンに潜る事が出来るなんて! 幸せ』
三号が頬を赤らめスキップしながら歩いて行く。
『ホントにその通りだ。俺も嬉しい』
二号が大きく頷き返事を返す。
『レミアール王国で、頑張ったかいがあったっすね~』
先頭を歩いていた一号が振り返りニカッと笑う。
『久しぶりのダンジョンだ! 腕が鳴るぜ』
いまだカスパール様姿のパールの頭に乗るスバルが偉そうに話す。
そう……結局、こんな時間から行きたくなかったのに、俺まで一緒にダンジョンへと潜るはめになった。
今回のメンバーは俺、銀太、パール、スバル、一号、二号、三号のイツメンだ。
はぁ……俺抜きで行ってくれて良かったのになぁ。ため息をはきたくなるのは少し許して欲しい。
「俺は明日の準備とかしてるから、行きたい仲間で行っておいでーっ」とそう言ったのに……銀太が寂しそうな目で俺を見て
『新しく出来た初めてのダンジョン……初めては主と一緒が良いのだ。我は寂しいのだ』
っと耳としっぽを寂しそうに下げ、誘って来た。
こんなにも可愛い誘惑を、断われる方法があるなら教えて欲しい。
ってな訳で俺も一緒にダンジョン探索する事になったんだ。
今日のダンジョンマスターはジャンケンで勝ったスバル。
ダンジョンLvはもちろん。99からのスタート。
まぁそりゃそうだろうな。
今いるメンバーで99以外の奴はいないだろう。
とりあえず異空間ダンジョンどんな感じだろうな。
★★★
「それにしても……暑いのう。ダンジョンなのに太陽が出て日差しがキツい」
「確かにな。それにしても何も出てこないな……」
かれこれダンジョンに潜って十分ほど歩いただろうか?
ただの砂利っぽい平地を永遠と歩いているだけだ。
『うわぁ! みろよっ一面が海だー!』
「なんと……」
「すげー……」
突如ダンジョンの一面が海になった。もしかしてこの海を泳いでいくのか?
『主、我らが来た道がなくなっておる!』
「えっ?」
銀太が後ろを振り返り驚いている。
「ホントだ……道がない……一体どうなってるんだよ?」
俺たちが立っている場所以外、全てが海になっていた。
「うそだろ?」
これ……ちゃんと帰れるよな?
クリア出来るよな?
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