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本編 燦聖教編
ガドウィンの復興
しおりを挟む「こっこれは?!何で冒険者達が街に帰って来てるんだ!?一体この街に何があったと……ええいっ燦聖教は何をしとるんだっ!早くあの冒険者達を捕まえんか!」
黒マントの男が冒険者達を見て騒ぎ立てている。
「うるさいのじゃ」
パールとティーゴが騒いでいる男の前に立つ。
「なぁお前がマーヌ司祭か?」
「なっ……偉そうに何だその口の聞き方は!私を誰だとっ」
男はまたキーキーと金切り声で怒り出す。
『はぁ……五月蝿いっす!』
一号が黒マントを羽織った男に雷を落とす。
「一号は短気じゃのう……もう少し話を聞いてからでも良かろう?」
『だって……何かこいつティーゴやパール様に偉そうで、ムカつくんす!』
一号が口を尖らせてプリプリ怒っている。
きっと俺とパールに偉そうに言ったのが許せないんだよな。本来なら誰が何を言おうが一号にとってはどうでも良い筈だ。
《リザレクション》
パールがマーヌ司祭?らしき男を蘇らせた。
「はっはわ!?」
男は自分に何が起こったのか理解出来ない。キョロキョロと周りを見……自分の姿を確認する。所々黒ずみ服は焼け焦げ地面に散らばっていた。
それを見てやっと自分に何が起きたのか男は理解した。自分は一度死んだのだと……
「ヒィャァァァァァ!」
「黙れと言うておる!さっきの質問に答えんか」
男は口を両手で押さえ頭を上下に振る。
「マーヌ司祭なの?」
まだ喋れないのか口を押さえたまま頭を縦に振った。
「やっぱりマーヌ司祭だったんだ。これで話が聞けるね」
「そうじゃのう此奴には色々と聞きたい事があるからのう」
パールはニヤリと少し口の端をあげて笑った。
マーヌ司祭は思った。目の前に立つ男達に逆らったらとんでもない目にあうだろうと。
そして何故こんな事になってしまったんだと天を仰いだ。
「さてとじゃ?集めた魔石や鉱石は何処に持って行っておるんじゃ?」
「そっそれは知らな…ペラペラ隣町ミナトゥークのすぐ近くにある森の中に、魔道具研究所があり……そこに……はわっ何で!?口が勝手にペラペラと」
驚くマーヌ司祭を見て、パールはニヤニヤとし、どうだ?してやったりって顔をしている。
パール?顔に思ってる事が出すぎだよ?
「フフッ何でも喋ってしまう魔法をかけたんじゃよ」
「そっそんな……あー「……自害は出来ぬよ?」
「なっ!」
「お主らは都合が悪くなると直ぐに自害するからのう。それを出来んようにした。じゃからお主は知ってる情報を全て話すまで終わらん」
「ああぁぁぁぁぁぁっ」
マーヌ司祭は項垂れてしまった。
「お主は何故隣町ミナトゥークに行ってたんじゃ?」
「そっそれは…ペラペラ…ミナトゥークにも燦聖教スターセブンを作り、この街ガドウィンの様にステージで魅了をかけ貴族達から金貨を巻き上げる為の準備をしてたんだ……ああっ」
「ブッッ!またダサい名前じゃのう……」
「ダッ?ダサい?燦聖教スターセブンが!?そんな筈は……最高にカッコ良い名前のはず……ブツブツ」
パールにダサいと笑われマーヌ司祭はショックなのかブツブツと独り言を喋っている。
「まっまぁククッ……ダッダサいのは置いといて、ププッ」
「ティーゴっ笑い過ぎじゃ!話が進まんじゃろう」
「ゴメンっつい……」
ティーゴは軽く舌を出して謝る。
パールは少し呆れながらも話を進める。
「ったく。それでじゃっその魅了の魔道具は何処で作っておるんじゃ?」
「…ペラペラ…それも魔道具研究所です」
「なるほどのう……魔道具研究所とやらを潰したら燦聖教にダメージを与えられそうじゃの」
「だなっ」
「そっそれだけは勘弁して下さいっ」
(あそこが潰されては今までの苦労が水の泡だ)
マーヌ司祭は魔道具研究所を潰さないでと地面に頭をつけ必死に懇願する。
「……お主にもう聞く事はない。三号よ」
パールは少し眉を顰めステージ上にいる三号を呼ぶ。
「はぁ~~い♪」
「コヤツも一緒に縛ってくれ」
「一緒に?」
(一緒にってどう言う事だ?!誰か捕まっているのか?)
マーヌ司祭は不思議に思い三号と言われている人物を見る
「ヒィッ!」
三号の周りに座っているのは燦聖教ファイブの面々にネクロ鉱山にいた仲間達など、この街に居た全ての燦聖教の男達がステージ横に集められ裸で正座していた。
その姿は血が流れ傷だらけ、皆目が虚ろだった。さらによく見ると首には隷属の首輪がはめられていた。
「いっ嫌だー!行きたくないっ」
マーヌ司祭は三号から走って逃げようとするも……「あーら?逃げるなんて心外ね?ちゃんと可愛がってあげるから!」三号は悪魔の様な笑みでニヤリと笑いマーヌ司祭を連れて行った。
「ヒィャァァァァァ!」
マーヌ司祭は三号にたっぷりとお仕置きされてから、隷属の首輪をつけられた。
お仕置きはちょっと可哀想な気もするが、もっと酷い事を街の人達にしてたんだ。仕方ない。
この後燦聖教の処罰をどうするか街の人達が話し合いをし、ガドウィン街復興の手伝いを燦聖教の男達に頑張ってもらう事となった。
主に重労働、どこまで耐えられるかは本人達の頑張り次第。
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