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ルチア十六歳、魔法学園編
魔法学園の授業
しおりを挟む今日から魔法の授業が始まる。
白ちゃん黒ちゃんからも、魔法については色々と教えて貰ったけど、2匹は特別だから。
たぶん普通ではない。
学園の授業は、どんな事を教えてくれるのだろう。
この学園はクラス座席は自由らしい。大学みたいだな。
おかげで白ちゃん黒ちゃんと気兼ねなく隣に座れる。
座席は大きな横長の長い机と椅子。並んで四人位座れる所に、皆三人か四人で座ってる。
まだグループが決まってはなさそうかな?
昨日凄く睨まれた美人エルフのシャリオンさんは男の人達に囲まれてる。綺麗だもんね。
このクラスに人族は私だけ、今更ながら目立ってると言う事に気付く。
クラスの半分がエルフ族の人だ、そして竜人族が3割、獣人族が2割、人族私。
完全に浮いてるよ!
昨日シェラ様に、私以外の人族はどのクラスに居るのか聞いたら、ほとんどEかFだと言っていた。
そんな事なら私もEかFにしてもらったら良かった。もう今更だけど。
一人悶々と考えていたら
クラス担任のアレン先生とシェラ様が教室に入ってきた。
シェラ様が隣にいるのでクラスメートたちが騒つく
「皆さん静かに! 今日は初めての授業と言う事で、特別講師としてシェラザード様が教えて下さります。良かったですね! みなさんは本当にラッキーですよ?」
「「「「「ワァァー!」」」」」
物凄い大歓声。相変わらず竜王シェラ様は大人気だ。
シェラ様の授業は凄く面白かった! もう新しい発見がいっぱいだし。分かりやすい。
引き篭もりの時に、もっと色々と教えて貰えば良かったと後悔するほどに。
『では魔力の基礎はわかったかの? 俺に何か質問はあるか?』
「はい! 質問宜しいでしょうか?」
『うむ』
「魔法の基礎は良く分かりました。その魔法をより強く使える様にするにはどうすれば?」
『ふうむ? お主達は妖精が見えるであろ?』
「「「「はい!!」」」」
『では妖精と言葉を交わす事はできるかの?』
「「「「・・・」」」」
急に静かになった、そうか妖精さん達とは話が出来ないんだ。
『妖精達と話す事が出来ないと、魔法の強化は出来ぬよ』
「ありがとうございます。では妖精達と話せる様になるには、どの様な訓練をしたら良いですか?」
『仲良く?…………ふむ。わからぬな。俺は始めから話しが出来たしなぁ』
ゴホンッ
「天才のシェラザード様には簡単過ぎますから。ここから先は、私が代わりに説明をしますね。先ずは妖精達の声が聞こえる様になる事! これが出来無ければ次に進めません」
「シェラザード様、アレン先生ありがとうございます。とても勉強になりました。頑張って妖精の声が聞こえる様になりたいです!」
質問した獣人の男の人がお辞儀をし席に座る。
「では次の実技は、妖精達の声を聞く練習をしてみましょう!」
「わぁやったー!ありがとうございます」
質問者の獣人族の男の子が嬉しそうに返事を返す。
クラスメートたちも、興奮気味に盛り上がっている。
ーーなぁルチィ? 次の実技大丈夫かな? 妖精相手にするんだぞ。
「そっか……本当だねヤバそうな気がする」
ーーお腹痛いって授業休む?
「そーしよっかな……」
こっそり相談してたら、エルフ族のシャリオンさんが大声で話しだした。
「委員長のルチアさんは、さぞかし妖精達との意思疎通が出来るんですよね? 是非お手本を見せてもらいたいですわ! ねっ皆さんもそう思いませんこと?」
「委員長の実力かぁ……」
「確かに一番の実力見せてもらいたいな!」
「学年一だからな。凄いんだろうな」
などと勝手に凄い凄いと、盛り上がりだした。
ちょちょっと!
何言い出すの?
ダメだよー。
シェラ様助けてと、チラリとシェラ様を見ると、ウィンクを返して来た。
んっ?
このパターンは……ヤバそうな気が。
『良い考えだ! ルチア嬢の実力を皆に見せてあげると良いな!皆の良いお手本になるであろ」
ほらぁ!
やっぱり。
ーーバカ竜王。説教の意味ねーじゃん。
黒ちゃんがポツリど毒を吐くが、その気持ち共感しかない!
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