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ルチア十歳、断罪&冒険編
獣人の街チャハロ
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私の腕の中にはニコニコ顔のシェラ様がいる。
どうやらこの抱っこがお気に召したようだ。
『幸せだ……ルチィに抱きしめられるなんて。抱きしめるのも良いが、これも悪くない。竜に変身して良かったな……』
と嬉しそうに話すシェラ様。
抱きしめるとか、変な言い方しないで欲しい。これは犬や猫を抱っこしてるのと同じなんだから。
今度は胸のあたりをスリスリし、匂いを嗅ぐシェラ様。
キャッ
「何するの!」
思わずシェラ様を落とす。
『何ってルチィの匂いを嗅いだだけだよ?』
「ダメです! それも禁止」
そう言うと、寂しそうに私を見るチビ竜姿のシェラ様。
そんな顔してもダメ! 恥ずかしいからね。あんまり変な事すると抱っこしないんだから。
チビ竜の可愛い姿をしてるから、騙されそうになるけど、本当は二M以上身長もある、八百歳の竜王様なんだから!
あーだこーだと言いながら、私達は何もない街道一本道をのんびり歩いて行く。
半日ほど歩くと、獣人族の大きな国境の赤い旗が見えて来た!
ーールチィ、国境に入る前に妖精達に離れる様に言わないと、愛し子ってバレバレだよ? バレたら色々と大変だよ?
あっそうだった!
「妖精さん、ゴメンね? 街に居る間は三人くらいしか私の周りには連れとけない」
ーーじゃあ私がいる
ーーダメっ僕!
ーーいや
ーーえっ
ーー!やだよー!ルチィの側が良いー。
妖精たちから口々に文句がでる。
困ったな。
「じゃあ……じゃんけんで決めて代わりばんこでどうかな? 賢く待ってる子には魔力がたっぷり入ったクッキーもあげるから?」
ーークッキー
ーーやたー
ーーじゃあ賢く待つ
ーージャンケンポーンーあーいこでー
あー……良かった良かった。どーにかなった。何処かでキッチン借りてクッキー沢山作らなきゃ……約束やぶりになってしまう。
「ところでルチア様? 身分証はお持ちですか?」
ガウディさんが身分証の事を聞いてきた。昨日ちゃんと準備したからね。って……あっ! しまった。白ちゃんと黒ちゃんのがない!
「私のはあります……でも白ちゃんと黒ちゃんのがない……」
ーーあっそれなら大丈夫だよ! 適当な身分証を作ったから。
そう言って白ちゃんが身分証を見せてくれた。しっかりした聖獣様だ。
「では大丈夫ですね。身分証と入国税を渡して、受付を済ませて終いましょう」
色々と旅をしているだけあって、ガウディさん頼りになる。何も知らないから助かるなあ
獣人の街かぁ……ドキドキする!
国境を抜け街に入る。
「ルチアーノ様、ここは国境の獣人族の街チャハロです! ここは国境の街と言う事もあり色々な種族が居ますよ!」
ガウディさんが教えてくれた。
本当だ! 獣人族も居れば人族やエルフ族も……色んな人が歩いている。凄い!
ーーぷぷっ! ルチィったらキョロキョロしすぎ!
白ちゃんがバカにしたように笑う。
だって余りの光景に圧巻されてしまって。
街並みはポルトガルの首都リスボンみたいな感じかな。
日本人だった時に、行って観たかった国のひとつ!
「わぁっ!」
獣人族は、ウサミミが付いてるだけのコスプイヤーみたいな獣人もいたら、そのままライオンの顔の獣人もいて、多種多様だ。
ーールチィ! あんまりジロジロ見ない!!
「ごめん。あまりにも人族の国と余りにも違いすぎて……」
ーーふふ。まぁ興奮するのは分かるけどね?
獣人姿の白ちゃんがイタズラに笑う。人の姿をしているせいか、表情が豊かで分かりやすい。
「皆さんそれで提案なのですが、もし良かったら冒険者登録などしませんか?」
「冒険者?」
「はい! このまま色々な街を旅していくのであれば、冒険者登録すると、魔獣討伐や薬草採取などでお金を稼ぐことが出来ますし、色々な最新の情報も冒険者ギルドから得やすいです」
なるほど。
さすがガウディさん、色々と知っているなぁ。
感心していると、私に抱っこされているシェラ様が口をはさむ。
『お金など稼ぐ必要なかろう? 金など腐るほど持っている。可愛いルチィに無理などさせれぬ!』
ひょっ! お金持ち宣言!
「でも……それは竜王様のお金で、私のお金では無いし。自分でお金が稼げるなら稼いでみたい」
『シェラだ!』
『ん?』
『シェラ』
つい竜王様って言ったのが、気に要らないらしい。
上手く出来るか分からないけれど、ここは可愛いくおねだり作戦だ。
「シェラ様お願い! 自分の力でお金を稼いでみたい」
私の目線までシェラ様を抱き上げ、これでもかとオネダリ目線を送る。
『うぬぅ……』
「お願い!」
『はぁ、分かったのだ……少しだけだぞ。無理はせぬ事!』
「はい!」
やたー。オネダリ作戦成功だ。
ガウディさんが言うには、獣人国は十歳から冒険者登録が出来る見たい。
獣人は十歳から成人扱いなんだそう。
種族で成人年齢がこんなにも違うんだ。勉強になる。
「では冒険者ギルドに行って見ますか!」
「はい!」
冒険者ギルドかぁ、どんな所なんだろう。
どうやらこの抱っこがお気に召したようだ。
『幸せだ……ルチィに抱きしめられるなんて。抱きしめるのも良いが、これも悪くない。竜に変身して良かったな……』
と嬉しそうに話すシェラ様。
抱きしめるとか、変な言い方しないで欲しい。これは犬や猫を抱っこしてるのと同じなんだから。
今度は胸のあたりをスリスリし、匂いを嗅ぐシェラ様。
キャッ
「何するの!」
思わずシェラ様を落とす。
『何ってルチィの匂いを嗅いだだけだよ?』
「ダメです! それも禁止」
そう言うと、寂しそうに私を見るチビ竜姿のシェラ様。
そんな顔してもダメ! 恥ずかしいからね。あんまり変な事すると抱っこしないんだから。
チビ竜の可愛い姿をしてるから、騙されそうになるけど、本当は二M以上身長もある、八百歳の竜王様なんだから!
あーだこーだと言いながら、私達は何もない街道一本道をのんびり歩いて行く。
半日ほど歩くと、獣人族の大きな国境の赤い旗が見えて来た!
ーールチィ、国境に入る前に妖精達に離れる様に言わないと、愛し子ってバレバレだよ? バレたら色々と大変だよ?
あっそうだった!
「妖精さん、ゴメンね? 街に居る間は三人くらいしか私の周りには連れとけない」
ーーじゃあ私がいる
ーーダメっ僕!
ーーいや
ーーえっ
ーー!やだよー!ルチィの側が良いー。
妖精たちから口々に文句がでる。
困ったな。
「じゃあ……じゃんけんで決めて代わりばんこでどうかな? 賢く待ってる子には魔力がたっぷり入ったクッキーもあげるから?」
ーークッキー
ーーやたー
ーーじゃあ賢く待つ
ーージャンケンポーンーあーいこでー
あー……良かった良かった。どーにかなった。何処かでキッチン借りてクッキー沢山作らなきゃ……約束やぶりになってしまう。
「ところでルチア様? 身分証はお持ちですか?」
ガウディさんが身分証の事を聞いてきた。昨日ちゃんと準備したからね。って……あっ! しまった。白ちゃんと黒ちゃんのがない!
「私のはあります……でも白ちゃんと黒ちゃんのがない……」
ーーあっそれなら大丈夫だよ! 適当な身分証を作ったから。
そう言って白ちゃんが身分証を見せてくれた。しっかりした聖獣様だ。
「では大丈夫ですね。身分証と入国税を渡して、受付を済ませて終いましょう」
色々と旅をしているだけあって、ガウディさん頼りになる。何も知らないから助かるなあ
獣人の街かぁ……ドキドキする!
国境を抜け街に入る。
「ルチアーノ様、ここは国境の獣人族の街チャハロです! ここは国境の街と言う事もあり色々な種族が居ますよ!」
ガウディさんが教えてくれた。
本当だ! 獣人族も居れば人族やエルフ族も……色んな人が歩いている。凄い!
ーーぷぷっ! ルチィったらキョロキョロしすぎ!
白ちゃんがバカにしたように笑う。
だって余りの光景に圧巻されてしまって。
街並みはポルトガルの首都リスボンみたいな感じかな。
日本人だった時に、行って観たかった国のひとつ!
「わぁっ!」
獣人族は、ウサミミが付いてるだけのコスプイヤーみたいな獣人もいたら、そのままライオンの顔の獣人もいて、多種多様だ。
ーールチィ! あんまりジロジロ見ない!!
「ごめん。あまりにも人族の国と余りにも違いすぎて……」
ーーふふ。まぁ興奮するのは分かるけどね?
獣人姿の白ちゃんがイタズラに笑う。人の姿をしているせいか、表情が豊かで分かりやすい。
「皆さんそれで提案なのですが、もし良かったら冒険者登録などしませんか?」
「冒険者?」
「はい! このまま色々な街を旅していくのであれば、冒険者登録すると、魔獣討伐や薬草採取などでお金を稼ぐことが出来ますし、色々な最新の情報も冒険者ギルドから得やすいです」
なるほど。
さすがガウディさん、色々と知っているなぁ。
感心していると、私に抱っこされているシェラ様が口をはさむ。
『お金など稼ぐ必要なかろう? 金など腐るほど持っている。可愛いルチィに無理などさせれぬ!』
ひょっ! お金持ち宣言!
「でも……それは竜王様のお金で、私のお金では無いし。自分でお金が稼げるなら稼いでみたい」
『シェラだ!』
『ん?』
『シェラ』
つい竜王様って言ったのが、気に要らないらしい。
上手く出来るか分からないけれど、ここは可愛いくおねだり作戦だ。
「シェラ様お願い! 自分の力でお金を稼いでみたい」
私の目線までシェラ様を抱き上げ、これでもかとオネダリ目線を送る。
『うぬぅ……』
「お願い!」
『はぁ、分かったのだ……少しだけだぞ。無理はせぬ事!』
「はい!」
やたー。オネダリ作戦成功だ。
ガウディさんが言うには、獣人国は十歳から冒険者登録が出来る見たい。
獣人は十歳から成人扱いなんだそう。
種族で成人年齢がこんなにも違うんだ。勉強になる。
「では冒険者ギルドに行って見ますか!」
「はい!」
冒険者ギルドかぁ、どんな所なんだろう。
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