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ルチア十歳、断罪&冒険編
義母たちの処罰
しおりを挟む義母達の処罰が決まった。
義母とその弟は、横領や違法魔道具の作製販売など上げればキリがない罪のため。
1番重い罪となった。
まず三人は、知らしめの意味もこめ、王都の端にある高台にて身動き取れないように張り付けられ、三日間民衆に晒される。
民衆が見る場所からは、囲いもあるし距離があるため、直接何かはされないが、投げた石などは届くだろう。
その後、義母と義母の弟は死罪で公開処刑。
義姉は次の日に採石場へ奴隷として、一生働きに出る事に決まった。
贅沢我が儘な義姉には、採石場の過酷な労働は、ある意味死罪よりキツいだろう。
義母達から違法魔道具を購入した貴族達も、芋蔓式に次々と捕まって行った。これから罪状がそれぞれ決まるらしい。
義母達の処罰は日本人の感覚では余りにも罪が重すぎでは? と思ったのだけど、コレだけの事をしたのだ。
死罪でも軽すぎると国王陛下が言っていた。
そして……洗脳されていたとは言え、宰相の立場でありながら多額の国のお金を横領した父の罪だ。
国王陛下は、洗脳されていたんだし、義母達の隠し財産で横領したお金は戻ってきたと、情状酌量とし無罪に。と言ってくれたが、父が断固として譲らず、父方の弟に侯爵領地を譲って引退した。
だから私はただの平民ルチアになった!
平民となり親子をやり直そうと、お父様と話をして決めたのだ。
白ちゃん黒ちゃんも居る!
今までよりも自由!
ある意味これからが楽しみで仕方ない!
お父様は侯爵領地の引き継ぎなどで、二ヶ月くらいは身動きが取れないらしい。
その間は侯爵家で過ごさせてもらい、その後二人で住む家で過ごそうと言ってくれたのだけど。
何にも縛られない平民になれたのだから! と私は二ヶ月は白ちゃん黒ちゃんと旅に出たいとお願いした。
「それはダメだ! いくら聖獣様と一緒でも十歳の子供だけの旅は許可できない!」
と父が許してくれない。
その話を横で大人しく聞いていた竜王様が。
『それならば、俺が共に旅をしてルチィを守ろうではないか!』
などと言い出し。
『竜王様が一緒なら……』
アッサリ父からの許可がおりた。
竜王様? 国のお仕事しなくて大丈夫なんですか?
おまけで竜王様がついてくる事になったけど、新しい冒険の始まりだ!
私は明日からの事を想像すると、ワクワクして中々寝付け無かった。
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