3 / 81
ルチア十歳、断罪&冒険編
白ちゃん黒ちゃん
しおりを挟む
皆が寝静まっている時間に、そーっと抜き足差し足忍び足で廊下を歩く。
義母達の目を盗み、私は厨房にこっそり入ると、自分の食べ物そして黒ちゃん白ちゃんにあげる物を物色した。
以前の私はこれが上手に出来ず、義母の手下である料理長や侍女達に見つかり。
訳の分からないお仕置きと称して、殴る蹴るの虐待を受けていた。
私を殴ってる時の侍女たちの顔は楽しんでいた。
ほんとこの屋敷には、クズみたいな奴しか残ってない。
だけど、前世の記憶を思いだした今の私なら、こっそりと食材を盗むのなんて余裕だ。
自慢する事でもないけれど。
はぁ。自分の家なのに、食べ物を盗まないといけないなんて……はぁぁ。ため息が止まらない。
これ以上考えたら、辛くなるだけだからやめよう。
もうそろそろ料理長や侍女たちが起きて来る時間だわ、さっさと撤収しないと。
朝の掃除などの仕事を済ませると、私は一目散に森へと走って行った。
「黒ちゃーん! 白ちゃーん!」
森の入口で大声を出し二匹を呼ぶが反応がない。
私が頭を打って部屋に二日くらいこもってたから、きっとお腹空かせてるはずなのに。
おかしいな、いつもならこの辺りに居るはずなのに……。
再度大声を出して呼びかけてみる。
「黒ちゃーーん! 白ちゃーーん!」
キャウッ
「!!」
可愛い白黒ワンコが二匹尻尾をご機嫌に揺らし走ってきた。
居た!
元気そうで良かった……。
思わず安堵の声が漏れる。
私は二匹を代わる代わる思いっきり撫でた。
ーーおいっ白! ちょっと場所譲れよ! 俺がナデナデして貰えないだろ!!
ーーやだねーっだっ早いもの勝ちだよっ! ねぇルチィ? もっと撫でて!
スリスリッと白ちゃんが頭を擦り寄せてくる。
「!?」
なんっ!?
何これ……!?
頭の中に声が聞こえてくるんだけど。誰の声?
ーールチィ? どしたの? キュルン? あっコラ! 黒ってばそこは僕の場所だよ!
ーーそんなん知らねーよっ!
ーーねぇルチィお腹なでて!
可愛い二匹が私の膝の上争奪戦を繰り広げる中……その行動に合わせるかのように、脳内に声が聞こえる。
……コレって、絶対に二匹の声だよね。
ーールチィ二日も会えなくて寂しかったんだよ! またあの糞ババアに何かされたの? 叩かれた?
ーー本当だぜ、まだ俺たちはこの森から出られないから! ルチィの事助けてあげれないって言うのに! はぁ。
「えっ? 白ちゃん黒ちゃんは森から何で出られないの?」
ーーだって、僕達は聖獣だからね、聖なる場所以外は気分が悪くなっちゃうんだ。まぁルチィが力に目覚めて、ちゃんと契約してくれたら何処にでっって……?!
ーーえっ!? ルチィ?
ーーもしかして僕達の声が聞こえるのっ?
「……聞こえるみたい……」
ーー!!?!
二匹が目を見開きビックリしてる。犬の癖になんて表情が豊かなの。
ーールチィ良かったぁ! やっと力に目覚めたんだね! 僕嬉しいよ僕やっとお話しできて!
そう言いなら白ちゃんが、顔をぺろぺろと舐めてくる。
「わっ! ひゃっ? ちょっ白ちゃん舐めすぎっ!!」
ーーテヘヘッだって嬉しいんだもん。そう言いながらも頭を撫でてと擦り寄せて来る白ちゃん。
はぁぁ……何この可愛いさっ
言葉が通じたら、可愛さ倍増どころか百万倍可愛い。
可愛いんだけど、この普通じゃないワンチャン達。色々と説明して貰わないと。
「それで、この状況はどういう事なのか説明をして欲しいんだけど?」
★★★
なるほどね。
私、偶然にもチート能力発動していたらしい。
何とこの二匹は聖獣らしい。
私は二年前に、この二匹と使い獣契約っぽい事をしたらしいんだけど、何故か言葉が通じないからちゃんと契約が出来てなかったみたいだ。
……たぶんそれは……生きることが辛すぎて、私の心が色んな事から閉ざしていたからかもしれない。今なら分かる。
「じゃあ、契約はどーしたらいの?」
ーー僕達と手を繋いで……ええとお互いの魔力を繋げるんだ。
簡単でしょ? と言わんばかりに私を見る白ちゃん。いやいや魔力なんて使った事ないよ?
「魔力を繋げる? 私にそんな事できるの? ってか私魔力あったんだね!」
ーー何言ってるんだよ! ルチィの魔力って、そばに居るだけで最高に気持ちいい。良い匂いだし……。
ーーそうそう。それにめちゃくちゃ美味いよな。
「えっ? 魔力に美味いとか、いい匂いとかあるの?」
ーーあるよーっ!
っと白ちゃんが胸に顔を埋めて、スリスリしながら言ってくる。
ああっふわふわの毛が……癒される。
ーー魔力が美味しくていっーっぱいある奴は、妖精や聖獣から大人気だな!
ーー逆に不味い奴には近寄りたくもねぇ! あの糞ババアとかな! あいつらの魔力は臭えからな。妖精達から嫌われてるよ。ククッそんな奴は妖精達が力を貸さないから、魔法が使えないんだよ。ざまぁ。
黒ちゃん……可愛い顔して言ってる事は、まあまあゲスい。
二匹は毛色以外双子のように似ているけど、性格は少し違うかんじかな。白ちゃんが僕っ子で黒ちゃんが俺様。
「なるほど、じゃあ魔力が美味しいとどんな特典? みたいなのがあるの?」
ーー特典? ってのは分からないけど、美味い魔力の奴には妖精達が力を貸すから、いっぱい魔法が使えるし。逆に不味い奴は、妖精が力を貸さないから魔法がちゃんと使えない。
「じゃあ、この世界は妖精や聖獣に気に入られないと、魔法は使えないってこと?」
ーーそー言うこと!!
二匹が口を揃えて言った。
なんと魔法を使うには、この世界は妖精さんの協力が必要なのか。
ぷぷぷ……そうか、義母たちは妖精さんに嫌われてるのね。
義母達の目を盗み、私は厨房にこっそり入ると、自分の食べ物そして黒ちゃん白ちゃんにあげる物を物色した。
以前の私はこれが上手に出来ず、義母の手下である料理長や侍女達に見つかり。
訳の分からないお仕置きと称して、殴る蹴るの虐待を受けていた。
私を殴ってる時の侍女たちの顔は楽しんでいた。
ほんとこの屋敷には、クズみたいな奴しか残ってない。
だけど、前世の記憶を思いだした今の私なら、こっそりと食材を盗むのなんて余裕だ。
自慢する事でもないけれど。
はぁ。自分の家なのに、食べ物を盗まないといけないなんて……はぁぁ。ため息が止まらない。
これ以上考えたら、辛くなるだけだからやめよう。
もうそろそろ料理長や侍女たちが起きて来る時間だわ、さっさと撤収しないと。
朝の掃除などの仕事を済ませると、私は一目散に森へと走って行った。
「黒ちゃーん! 白ちゃーん!」
森の入口で大声を出し二匹を呼ぶが反応がない。
私が頭を打って部屋に二日くらいこもってたから、きっとお腹空かせてるはずなのに。
おかしいな、いつもならこの辺りに居るはずなのに……。
再度大声を出して呼びかけてみる。
「黒ちゃーーん! 白ちゃーーん!」
キャウッ
「!!」
可愛い白黒ワンコが二匹尻尾をご機嫌に揺らし走ってきた。
居た!
元気そうで良かった……。
思わず安堵の声が漏れる。
私は二匹を代わる代わる思いっきり撫でた。
ーーおいっ白! ちょっと場所譲れよ! 俺がナデナデして貰えないだろ!!
ーーやだねーっだっ早いもの勝ちだよっ! ねぇルチィ? もっと撫でて!
スリスリッと白ちゃんが頭を擦り寄せてくる。
「!?」
なんっ!?
何これ……!?
頭の中に声が聞こえてくるんだけど。誰の声?
ーールチィ? どしたの? キュルン? あっコラ! 黒ってばそこは僕の場所だよ!
ーーそんなん知らねーよっ!
ーーねぇルチィお腹なでて!
可愛い二匹が私の膝の上争奪戦を繰り広げる中……その行動に合わせるかのように、脳内に声が聞こえる。
……コレって、絶対に二匹の声だよね。
ーールチィ二日も会えなくて寂しかったんだよ! またあの糞ババアに何かされたの? 叩かれた?
ーー本当だぜ、まだ俺たちはこの森から出られないから! ルチィの事助けてあげれないって言うのに! はぁ。
「えっ? 白ちゃん黒ちゃんは森から何で出られないの?」
ーーだって、僕達は聖獣だからね、聖なる場所以外は気分が悪くなっちゃうんだ。まぁルチィが力に目覚めて、ちゃんと契約してくれたら何処にでっって……?!
ーーえっ!? ルチィ?
ーーもしかして僕達の声が聞こえるのっ?
「……聞こえるみたい……」
ーー!!?!
二匹が目を見開きビックリしてる。犬の癖になんて表情が豊かなの。
ーールチィ良かったぁ! やっと力に目覚めたんだね! 僕嬉しいよ僕やっとお話しできて!
そう言いなら白ちゃんが、顔をぺろぺろと舐めてくる。
「わっ! ひゃっ? ちょっ白ちゃん舐めすぎっ!!」
ーーテヘヘッだって嬉しいんだもん。そう言いながらも頭を撫でてと擦り寄せて来る白ちゃん。
はぁぁ……何この可愛いさっ
言葉が通じたら、可愛さ倍増どころか百万倍可愛い。
可愛いんだけど、この普通じゃないワンチャン達。色々と説明して貰わないと。
「それで、この状況はどういう事なのか説明をして欲しいんだけど?」
★★★
なるほどね。
私、偶然にもチート能力発動していたらしい。
何とこの二匹は聖獣らしい。
私は二年前に、この二匹と使い獣契約っぽい事をしたらしいんだけど、何故か言葉が通じないからちゃんと契約が出来てなかったみたいだ。
……たぶんそれは……生きることが辛すぎて、私の心が色んな事から閉ざしていたからかもしれない。今なら分かる。
「じゃあ、契約はどーしたらいの?」
ーー僕達と手を繋いで……ええとお互いの魔力を繋げるんだ。
簡単でしょ? と言わんばかりに私を見る白ちゃん。いやいや魔力なんて使った事ないよ?
「魔力を繋げる? 私にそんな事できるの? ってか私魔力あったんだね!」
ーー何言ってるんだよ! ルチィの魔力って、そばに居るだけで最高に気持ちいい。良い匂いだし……。
ーーそうそう。それにめちゃくちゃ美味いよな。
「えっ? 魔力に美味いとか、いい匂いとかあるの?」
ーーあるよーっ!
っと白ちゃんが胸に顔を埋めて、スリスリしながら言ってくる。
ああっふわふわの毛が……癒される。
ーー魔力が美味しくていっーっぱいある奴は、妖精や聖獣から大人気だな!
ーー逆に不味い奴には近寄りたくもねぇ! あの糞ババアとかな! あいつらの魔力は臭えからな。妖精達から嫌われてるよ。ククッそんな奴は妖精達が力を貸さないから、魔法が使えないんだよ。ざまぁ。
黒ちゃん……可愛い顔して言ってる事は、まあまあゲスい。
二匹は毛色以外双子のように似ているけど、性格は少し違うかんじかな。白ちゃんが僕っ子で黒ちゃんが俺様。
「なるほど、じゃあ魔力が美味しいとどんな特典? みたいなのがあるの?」
ーー特典? ってのは分からないけど、美味い魔力の奴には妖精達が力を貸すから、いっぱい魔法が使えるし。逆に不味い奴は、妖精が力を貸さないから魔法がちゃんと使えない。
「じゃあ、この世界は妖精や聖獣に気に入られないと、魔法は使えないってこと?」
ーーそー言うこと!!
二匹が口を揃えて言った。
なんと魔法を使うには、この世界は妖精さんの協力が必要なのか。
ぷぷぷ……そうか、義母たちは妖精さんに嫌われてるのね。
126
お気に入りに追加
4,161
あなたにおすすめの小説
【完結】間違えたなら謝ってよね! ~悔しいので羨ましがられるほど幸せになります~
綾雅(要らない悪役令嬢1/7発売)
ファンタジー
「こんな役立たずは要らん! 捨ててこい!!」
何が起きたのか分からず、茫然とする。要らない? 捨てる? きょとんとしたまま捨てられた私は、なぜか幼くなっていた。ハイキングに行って少し道に迷っただけなのに?
後に聖女召喚で間違われたと知るが、だったら責任取って育てるなり、元に戻すなりしてよ! 謝罪のひとつもないのは、納得できない!!
負けん気の強いサラは、見返すために幸せになることを誓う。途端に幸せが舞い込み続けて? いつも笑顔のサラの周りには、聖獣達が集った。
やっぱり聖女だから戻ってくれ? 絶対にお断りします(*´艸`*)
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2022/06/22……完結
2022/03/26……アルファポリス、HOT女性向け 11位
2022/03/19……小説家になろう、異世界転生/転移(ファンタジー)日間 26位
2022/03/18……エブリスタ、トレンド(ファンタジー)1位
婚約破棄されたので四大精霊と国を出ます
今川幸乃
ファンタジー
公爵令嬢である私シルア・アリュシオンはアドラント王国第一王子クリストフと政略婚約していたが、私だけが精霊と会話をすることが出来るのを、あろうことか悪魔と話しているという言いがかりをつけられて婚約破棄される。
しかもクリストフはアイリスという女にデレデレしている。
王宮を追い出された私だったが、地水火風を司る四大精霊も私についてきてくれたので、精霊の力を借りた私は強力な魔法を使えるようになった。
そして隣国マナライト王国の王子アルツリヒトの招待を受けた。
一方、精霊の加護を失った王国には次々と災厄が訪れるのだった。
※「小説家になろう」「カクヨム」から転載
※3/8~ 改稿中
侯爵家の愛されない娘でしたが、前世の記憶を思い出したらお父様がバリ好みのイケメン過ぎて毎日が楽しくなりました
下菊みこと
ファンタジー
前世の記憶を思い出したらなにもかも上手くいったお話。
ご都合主義のSS。
お父様、キャラチェンジが激しくないですか。
小説家になろう様でも投稿しています。
突然ですが長編化します!ごめんなさい!ぜひ見てください!
絶望?いえいえ、余裕です! 10年にも及ぶ婚約を解消されても化物令嬢はモフモフに夢中ですので
ハートリオ
恋愛
伯爵令嬢ステラは6才の時に隣国の公爵令息ディングに見初められて婚約し、10才から婚約者ディングの公爵邸の別邸で暮らしていた。
しかし、ステラを呼び寄せてすぐにディングは婚約を後悔し、ステラを放置する事となる。
異様な姿で異臭を放つ『化物令嬢』となったステラを嫌った為だ。
異国の公爵邸の別邸で一人放置される事となった10才の少女ステラだが。
公爵邸別邸は森の中にあり、その森には白いモフモフがいたので。
『ツン』だけど優しい白クマさんがいたので耐えられた。
更にある事件をきっかけに自分を取り戻した後は、ディングの執事カロンと共に公爵家の仕事をこなすなどして暮らして来た。
だがステラが16才、王立高等学校卒業一ヶ月前にとうとう婚約解消され、ステラは公爵邸を出て行く。
ステラを厄介払い出来たはずの公爵令息ディングはなぜかモヤモヤする。
モヤモヤの理由が分からないまま、ステラが出て行った後の公爵邸では次々と不具合が起こり始めて――
奇跡的に出会い、優しい時を過ごして愛を育んだ一人と一頭(?)の愛の物語です。
異世界、魔法のある世界です。
色々ゆるゆるです。
この度、猛獣公爵の嫁になりまして~厄介払いされた令嬢は旦那様に溺愛されながら、もふもふ達と楽しくモノづくりライフを送っています~
柚木崎 史乃
ファンタジー
名門伯爵家の次女であるコーデリアは、魔力に恵まれなかったせいで双子の姉であるビクトリアと比較されて育った。
家族から疎まれ虐げられる日々に、コーデリアの心は疲弊し限界を迎えていた。
そんな時、どういうわけか縁談を持ちかけてきた貴族がいた。彼の名はジェイド。社交界では、「猛獣公爵」と呼ばれ恐れられている存在だ。
というのも、ある日を境に文字通り猛獣の姿へと変わってしまったらしいのだ。
けれど、いざ顔を合わせてみると全く怖くないどころか寧ろ優しく紳士で、その姿も動物が好きなコーデリアからすれば思わず触りたくなるほど毛並みの良い愛らしい白熊であった。
そんな彼は月に数回、人の姿に戻る。しかも、本来の姿は類まれな美青年なものだから、コーデリアはその度にたじたじになってしまう。
ジェイド曰くここ数年、公爵領では鉱山から流れてくる瘴気が原因で獣の姿になってしまう奇病が流行っているらしい。
それを知ったコーデリアは、瘴気の影響で不便な生活を強いられている領民たちのために鉱石を使って次々と便利な魔導具を発明していく。
そして、ジェイドからその才能を評価され知らず知らずのうちに溺愛されていくのであった。
一方、コーデリアを厄介払いした家族は悪事が白日のもとに晒された挙句、王家からも見放され窮地に追い込まれていくが……。
これは、虐げられていた才女が嫁ぎ先でその才能を発揮し、周囲の人々に無自覚に愛され幸せになるまでを描いた物語。
他サイトでも掲載中。
〖完結〗幼馴染みの王女様の方が大切な婚約者は要らない。愛してる? もう興味ありません。
藍川みいな
恋愛
婚約者のカイン様は、婚約者の私よりも幼馴染みのクリスティ王女殿下ばかりを優先する。
何度も約束を破られ、彼と過ごせる時間は全くなかった。約束を破る理由はいつだって、「クリスティが……」だ。
同じ学園に通っているのに、私はまるで他人のよう。毎日毎日、二人の仲のいい姿を見せられ、苦しんでいることさえ彼は気付かない。
もうやめる。
カイン様との婚約は解消する。
でもなぜか、別れを告げたのに彼が付きまとってくる。
愛してる? 私はもう、あなたに興味はありません!
設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。
沢山の感想ありがとうございます。返信出来ず、申し訳ありません。
【完結】神様に嫌われた神官でしたが、高位神に愛されました
土広真丘
ファンタジー
神と交信する力を持つ者が生まれる国、ミレニアム帝国。
神官としての力が弱いアマーリエは、両親から疎まれていた。
追い討ちをかけるように神にも拒絶され、両親は妹のみを溺愛し、妹の婚約者には無能と罵倒される日々。
居場所も立場もない中、アマーリエが出会ったのは、紅蓮の炎を操る青年だった。
小説家になろう、カクヨムでも公開していますが、一部内容が異なります。
寵愛のいる旦那様との結婚生活が終わる。もし、次があるのなら緩やかに、優しい人と恋がしたい。
にのまえ
恋愛
リルガルド国。公爵令嬢リイーヤ・ロイアルは令嬢ながら、剣に明け暮れていた。
父に頼まれて参加をした王女のデビュタントの舞踏会で、伯爵家コール・デトロイトと知り合い恋に落ちる。
恋に浮かれて、剣を捨た。
コールと結婚をして初夜を迎えた。
リイーヤはナイトドレスを身に付け、鼓動を高鳴らせて旦那様を待っていた。しかし寝室に訪れた旦那から出た言葉は「私は君を抱くことはない」「私には心から愛する人がいる」だった。
ショックを受けて、旦那には愛してもられないと知る。しかし離縁したくてもリルガルド国では離縁は許されない。しかしリイーヤは二年待ち子供がいなければ離縁できると知る。
結婚二周年の食事の席で、旦那は義理両親にリイーヤに子供ができたと言い出した。それに反論して自分は生娘だと医師の診断書を見せる。
混乱した食堂を後にして、リイーヤは馬に乗り伯爵家から出て行き国境を越え違う国へと向かう。
もし、次があるのなら優しい人と恋がしたいと……
お読みいただき、ありがとうございます。
エブリスタで四月に『完結』した話に差し替えいたいと思っております。内容はさほど、変わっておりません。
それにあたり、栞を挟んでいただいている方、すみません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる