【完結しました！】 『弱小インディーズプロレス団体のクリスマスの奇跡２０２４～LAにサンタがやってきた～』

「２人の提案」

「２人の提案」

「ほほーっ、仕事早くて、なかなかやるねぇ！」
コニーは感心してパトリシアを褒めた。
「事務所行くまでに、エドワードといろいろ考えてみたんです！きっと主任たちはザクっとした配り方すると思ってたんで！
そんでもって、主任の車には、１００個以上のおもちゃがあったので、残しても仕方ないでしょうから、残りは、招待された施設以外の子供たちにも配って、さらに残りは、CATVの子供番組とFM局、地元メディア、協賛の福祉協議会にRF＆CWAの名前で寄付ね！これで、RF＆CWAの名前も売れて一石二鳥でしょ！？」

　パトリシアは続けてプレゼンテーションした。
「２人でいろいろ考えてみました。主任、コニーさん、いかがですか？」
と２人はぬいぐるみやサッカーボールやバットを袋詰めしながら問いかけた。
「あぁ、いい企画だよ！きっと子供たちも喜んでくれるな！」
「あぁ、間違いない！」
とコニーとアレキサンダーが微笑んだ。
「ちなみに、話し飛びますが、主任の車、全然普通にエンジンかかりましたよ？」
とエドワードがつぶやいた。
「そんなことないだろう、なぁ、コニー」
「あぁ、一昨日はうんもすんも動かなかったよな・・・」

アレキサンダーとコニーのつぶやきを無視してパトリシアは「それで、司会進行は、私がやって、ファイトの実況は、エドワードが子供にもわかるように砕けた表現で進めまーす。」
「テーマは「仲良きことは美しきかな」で、２人で考えた演出がいくつかありますので、後で聞いてください。
サンタのプレゼントセレモニーに乱入したパンダとグリズリーとシロクマをファイトして、改心させるのに、「良い子キック」とか「良い子パンチ」とか「良い子ラリアット」とか、子供目線で楽しめるものにしたいですね。」
若い２人の話に、頷く６人。

１０時の開演を迎え、体育館は満員の大盛況だ。リングサイドには、招待されたちびっ子たちが席を並べている。体育館中央のロープのないリングをステージに、市長や福祉協議会の役員、CATVの局長等が挨拶を進めていく。
歌謡ショー、コメディアンによるコント、マジシャンのマジックショーに続き、CATVの人気子供番組のキャラクターショー、と順調にプログラムは進んでいった。午後３時を迎え、いよいよプロレスショーの開始を迎えた。入場口で
「よし！行くぞ！」
とコニーの掛け声に円陣で応え、出番の順番に入場していった。