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「模索編」
「デート」
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「デート」
9月12日朝9時。門真市駅前ロータリーにポルシェのオープンカーが停まっていた。真っ白なノースリーブのワンピースを着た夏子がバスケットを持って駆けつける。
「おはよう!悠斗こんなすごいスポーツカー乗ってるんや!さすが凄腕SEやなぁ!」
と夏子が助手席に乗り込むと悠斗はサングラスを外し
「あれ?夏子さんズボンじゃ…?まあ、いいか…。いやぁ、実はこの車走らせるのも最後になるんですよ。だから、最後はあこがれの夏子さんとドライブができたらと思って昨日は「ダメもと」で電話させてもらったんです。まさかオッケーしてもらえるとは思ってなかったんで嬉しいです!最高ですよ!」
と満面の笑みで夏子を迎えた。(ん、最後になるってどういう事やろか?別の車に乗り換えるんかな?それにしても私を最後の助手席の女に選んでくれたってことやんなぁ?「最高」って言ってくれてるし、これは期待してええんかな?)と夏子の胸が高鳴った。
ポルシェは門真市駅を出発し、163号線を東に向かった。大阪外環状線を越えて四条畷市に入ると府道20号線で学研都市線に沿って交野市方面に向かった。
「夏子さん、交野って行かれたことありますか?真夏でもめちゃくちゃ涼しい「源氏の滝」ってあるんでまずはそこに行きましょう!」
「へー、「源氏の滝」って聞いたことないなぁ?そこって、そんなに涼しいの?悠斗は行ったことあんの?」
と会話が弾む。(この間のファミレスでは私の事「タイプ」って言うてくれてたし、何と言っても今朝の大阪スポーツの星占いは「思い切って飛び込めば道は切り開かれる」やったもんな。ここは、年下やけどイケメンの悠斗の胸に飛び込んでみようかな!きゃー、私ったら何考えてんねやろー!)
「いやー、夏子さんにはこの間のトラブルも大きな心で許してもらって何かお返ししなきゃって思ってたんですよ。最初のクレームのお叱り電話の時から「びびっ」っと来てたんですけど、この間お会いして僕の直感は間違ってないと確信しましたよ。まさに僕が追い求めていた女性が夏子さんそのものだったんです。「凛」として男に「屈せず」、「引かず」、「媚びない」で意見を貫き、自分の「否」は即認める!変な意味じゃなくすごく「かわいい」のに「男前」なところが理想です。
本当は、先月ならもっと気の利いたデートが企画できたんですけど、今日は安っぽいデートですみません。」
と腰低く、夏子を持ち上げる悠斗に微笑みを送り、
「別に、クルージングや高級レストランだけがデートとちゃうよ。私も久しぶりに頑張ってサンドイッチ作ってん!味には自信あるからしっかり食べてな!」
と照れながら夏子は返した。
悠斗の立てたデートコースは「交野八景」の一つで大阪隋一の「涼感スポット」であり、かつ「源氏姫の泣き石」や「滝でおぼれた子供の霊」が出るというガチの「心霊スポット」でもある「源氏の滝」でスタートする。その後、交野に伝わる二回の「磐船伝説」が伝承される日本最初の「天孫降臨の地」の「磐船神社」と「第二十六代の継体天皇が降臨したという「交野妙見宮」をお参りする。最後に四条畷のイオンモールのシネマコンプレックスでこの夏最高のホラー映画「くまのプー次郎 悪魔のくまベアー」というかつての人気ギャグマンガの実写ホラーを見に行くというものだった。
(うーん、心霊スポットに神様にホラー映画ってセンスはどうかと思うけど、オカルトは嫌いやないし、まあ、怖がる振りして「きゃーっ!」って悠斗の胸に飛び込めば、まさに「大スポ星占い」そのものや!今日は、絶対に決めるで!)と気合を入れた。
源氏の滝の手前の神社に車を停め、五分ほど歩くと高さ18メートルの壮厳な滝に着いた。ミスト状の水しぶきが心地よく、体感温度としては25度以下だった。悠斗が本当に見えてるのか夏子を脅かそうとしてなのかはわからないが、「そこに子供の霊がいます!」と言うと「きゃー、怖い!」とあざとく悠斗に抱きつく夏子に「大丈夫です。女神さまには僕がついていますからね!」とVRゲームそのもののセリフで夏子を満足させてくれた。
源氏姫の「泣き石」でも「夏子さん、鳴き声が聞こえますよね」と驚かせてくれ、「きゃー、本当に聞こえたかも!」と今日二度目のハグをした。(おっ、これはイケそうやな!次は「磐船神社」!垂直に近い梯子で洞窟の中を降りていくってネットに書いてあったよな!事前の予習でわかってて履いてきたスカートや!ここで「脳殺」したるで!)夏子は武者震いをしたが、悠斗は夏子が本当に怖がっていると思ったのか、優しく「ぎゅっ」っと抱きしめてくれた。
高天原に「天孫降臨」した初代天皇陛下の神武天皇の祖父で天照大神の孫の「ニニギノミコト」よりも早く、ここ交野の地に「天孫降臨」したという「ニギヤハヒノミコト」が乗ってきた「宙船」とされる巨石が奉られている「磐船神社」に到着した。
「無理しないでいいですよ」という悠斗を押し切り、磐船神社の社務所で洞窟の侵入許可を取った。以前、単独で入った女の人の死亡事故があり、今は二人以上でなければ入れない。ほぼ垂直の梯子を悠斗が先頭で降りていく。本来、悠斗が降りきってから夏子が降りるのがマナーなのだが、勝負をかけた夏子は1メートルの間隔で降り始めた。途中、何もないが「きゃっ!」っと声をあげ、悠斗が心配して上を見た時に白いワンピースのスカートの下から見える真っ赤なTバックのショーツに照れる悠斗を見て微笑んだ。
降りきったところで「過去の事故で死亡した人の霊が今も彷徨っている」という噂を前提で、「きゃっ!今、女の人がこっち見てた!」とあり得ない霊をでっちあげて、今日三度目のハグを夏子はゲットした。まんざらでもない表情の悠斗は「女神さまは僕が守りますから任せてください!」と洞窟内で悠斗は「陰陽師」のように「臨・兵・闘・者・皆・陣・列・在・前」と「九字護身法」を唱えると「ひゃー、悠斗が「早九字」唱えたら「女の霊」が消えたわー!私を守ってくれてありがとうー!これからも私を護ってなー!」と濃厚な四度目のハグは三分以上続いた。
(ここならだれもおれへんから、お尻でもおっぱいでも好きに触ってくれたらええねんで!あー、それにしても悠斗のコロンの香りと男の汗の香りが最高やー。ここかホテルならそのまま押し倒してしまいたいー!)と夏子は思ったが、悠斗はいやらしいことは一切せず、背中と腰に手をあてたまま、「もう大丈夫ですから、怖くなくなったら先に進みましょうね。」と優しく紳士的にフォローしてくれた。
次は大昔に、大きな彗星が落ちたとされ、それを修行中の空海が目撃し、西暦738年、21歳だった大伴家持が「織女し 船乗りすらし まそ鏡 清き月夜に 雲立ち渡る」と読み、天から降ってきた「織女石」が飾られている「交野妙見宮」に行った。世界的な彗星ハンターで三度の臨死体験中に時空を行き来し、西暦535年にこの地に隕石が落ち、継体天皇が「宙船より使われし天子」とこの地に降りたつシーンを見てきたという「あの世飛行士」の話を解説してくれた。ここ交野妙見宮に降臨した継体天皇が交野市に隣接する枚方市に「樟葉宮」という「都」を開いたらしい。
あらかじめ長い登りの階段があることを知っていた夏子は、行きは悠斗にしっかりと手を引いてもらい、登りきったところで「捻挫」したふりをして、帰りは長い石段をおんぶして降りてくれる悠斗のやさしさと、何一つ文句も言わず下まで背負って降りる逞しさに「漢」を感じた。
駐車場まで下りると「捻挫している」とうそを言ったことも忘れ、汗を流す悠斗の顔をハンカチで拭くと、自動販売機まで走り、「必勝!デートマニュアル!気の利く女を演じるテクニック100」に書かれていた通り、選択権を相手にゆだねる、「冷たいミネラルウォーター」と「緑茶」と「アイスコーヒー」を買った。「どれがいい?それとも「暖かいお汁粉」が良かった?」定番のギャグを挟みドリンクを悠斗に勧めると、緑茶を選んだ悠斗にキャップを開けて手渡した。「悠斗、ほんとにありがとう。ごめんね、重くて大変やったやろ?お疲れさまでした。」と声をかけた。
「いや、全然大丈夫ですよ!女神さまの為でしたら、富士山でもエベレストでも背負って登りますよ!」
と悠斗もさわやかに笑った。その笑顔に負け、つい気が緩んだ夏子は本音が出てしまった。
「もう、そんなん言われたら本気で好きになってしまうやん。そこまで言われたら、私も悠斗君の望むことやったら何でも許してしまうで…。なんなら、今からホテルでも行く?」
悠斗は目が点になった。(しもた!ここは「かわいい女」を演じなあかんかったのに!あー、私何やってしもたんや!「痛恨のミス」や…。もう、間違いなく引かれてしもたわ…。)と夏子は思った。あきらめかけた夏子の両手を取り、悠斗が真剣な顔をして尋ねた。
「夏子さん、今日はこの後「くまのプー次郎」の映画がありますから…。もし夏子さんの今の言葉が本気でしたら、今度、ホテルで二人きりで夏子さんの身体を隅から隅までとことん見させてほしいです。僕の理想の夏子さんを永遠のものとするためにその体を記録させてほしいんですけどダメでしょうか…。」
と言い切ると、真っ赤になって
「ごめんなさい。忘れてください。僕、女神さまに向かって何言ってるんですかね。下僕の分際で失礼しました。さあ、そろそろお昼ですからイオンモールに向かいましょう。」
とペットボトルのお茶を飲むのも忘れて、夏子の手を引き駐車場のポルシェに向かった。(えっ、これって「相思相愛」?いや、さっきの失敗を繰り返したらあかん。今日は最初のデートや!身体を許すのは「三回目」のデート!それまでに許したら「軽い女」と思われてしまうから、今日は我慢や!)とポルシェに乗り込んだ。
イオンモールに着くと冷房のよく聞いた映画館の前のフリースペースで飲み物だけを買うと、夏子自慢のサンドイッチを披露した。朝5時から作った、「ひれカツサンド」は、ソースとマスタードでパンチをきかせ、たっぷりのトマトときゅうりを高級イタリアンハムで挟んだ「ハムサンド」とあっさり薄味の薄切りベーコンを差し込んだ「厚焼き玉子サンド」を悠斗は喜んで食べてくれた。夏子の唇の横にはみ出たオリジナルブレンドのケチャップソースを悠斗は人差し指で軽く拭き取るとパクっと口に入れ「このソースのブレンドが最高においしいです。」と至極の笑顔を夏子に向けた。夏子も天使のほほえみをもって悠斗の笑顔を受け入れた。
楽しい食事の時間を過ごし、映画の上映時間が来た。今年の夏のホラー最高傑作と言われる「くまのプー次郎 悪魔のくまベアー」は元がギャグマンガとは思えないシリアスさで恐怖が連続するストーリーと迫力のある映像と効果音で100分の上映時間の半分は悠斗の右腕に夏子は半身を預けることになった。左腕は悠斗の腕に巻き付け悠斗の右ひじは常時、夏子の83のBの「ちっぱい」に押し付けられ、夏子の右手は悠斗の左手でしっかりと握られていた。
夏子はそのシチュエーションに興奮して映画のストーリーは半分も頭に残らなかったが、前日のネット映画評論のネタバレをしっかりと読み込んでいたので終了後の会話に困ることは無かった。
映画の後、フードコートで悠斗はコーヒーを飲み、夏子は小さなパフェを食べた。そこで、悠斗は少し恥ずかしながら「僕、「プー太郎」になっちゃったんです…。」と打ち明けた。
「えっ?プー太郎ってさっきの映画のクマ?」
と尋ねると悠斗は自虐的に笑った。
「映画の主人公のクマは「プー次郎」です。それなら、この夏の大ヒットで大儲けなんでしょうけど、無職の「プー太郎」です。ソフトハウスナンバーワンを5日付で辞めることになってしまいまして…。すみません。騙すつもりじゃ無かったんです。一年ちょっと、頑張って「あなたが女神様」がヒットして、その路線でこの先も会社は行くものだと思ってたんですけど、会社は「AIチャット」の方向に行くみたいで、ゲームは撤退だそうです。
もちろん、AIプログラムのSEとして残る手もあったんですけど、方向性で社長と揉めちゃって…。物事には「正義」ってあるじゃないですか。そこに譲れない部分があって、意見具申したら「You are fired!」ってね!これももう古いか…。
そんな訳でポルシェも腕時計もローンが払えないんでお別れなんです。明日から就職活動です。ただのオカルト好きの19歳の元SEプー太郎の出来上がりです。明日から、タケノコ生活のネットカフェ難民です。
でも、最後に僕の理想キャラの夏子さんとデートができて良かったです。本当に、今日はいい思い出になりました。ありがとうございました。」
と丁寧にお辞儀した。
夏子は一瞬考えて、悠斗の顔を覗き込んだ。落ち込んだ顔をしている悠斗に優しく声をかけた。
「悠斗、住むとこないんやったら私のマンションに来るか?私は、悠斗君やったらウエルカムやで!」
9月12日朝9時。門真市駅前ロータリーにポルシェのオープンカーが停まっていた。真っ白なノースリーブのワンピースを着た夏子がバスケットを持って駆けつける。
「おはよう!悠斗こんなすごいスポーツカー乗ってるんや!さすが凄腕SEやなぁ!」
と夏子が助手席に乗り込むと悠斗はサングラスを外し
「あれ?夏子さんズボンじゃ…?まあ、いいか…。いやぁ、実はこの車走らせるのも最後になるんですよ。だから、最後はあこがれの夏子さんとドライブができたらと思って昨日は「ダメもと」で電話させてもらったんです。まさかオッケーしてもらえるとは思ってなかったんで嬉しいです!最高ですよ!」
と満面の笑みで夏子を迎えた。(ん、最後になるってどういう事やろか?別の車に乗り換えるんかな?それにしても私を最後の助手席の女に選んでくれたってことやんなぁ?「最高」って言ってくれてるし、これは期待してええんかな?)と夏子の胸が高鳴った。
ポルシェは門真市駅を出発し、163号線を東に向かった。大阪外環状線を越えて四条畷市に入ると府道20号線で学研都市線に沿って交野市方面に向かった。
「夏子さん、交野って行かれたことありますか?真夏でもめちゃくちゃ涼しい「源氏の滝」ってあるんでまずはそこに行きましょう!」
「へー、「源氏の滝」って聞いたことないなぁ?そこって、そんなに涼しいの?悠斗は行ったことあんの?」
と会話が弾む。(この間のファミレスでは私の事「タイプ」って言うてくれてたし、何と言っても今朝の大阪スポーツの星占いは「思い切って飛び込めば道は切り開かれる」やったもんな。ここは、年下やけどイケメンの悠斗の胸に飛び込んでみようかな!きゃー、私ったら何考えてんねやろー!)
「いやー、夏子さんにはこの間のトラブルも大きな心で許してもらって何かお返ししなきゃって思ってたんですよ。最初のクレームのお叱り電話の時から「びびっ」っと来てたんですけど、この間お会いして僕の直感は間違ってないと確信しましたよ。まさに僕が追い求めていた女性が夏子さんそのものだったんです。「凛」として男に「屈せず」、「引かず」、「媚びない」で意見を貫き、自分の「否」は即認める!変な意味じゃなくすごく「かわいい」のに「男前」なところが理想です。
本当は、先月ならもっと気の利いたデートが企画できたんですけど、今日は安っぽいデートですみません。」
と腰低く、夏子を持ち上げる悠斗に微笑みを送り、
「別に、クルージングや高級レストランだけがデートとちゃうよ。私も久しぶりに頑張ってサンドイッチ作ってん!味には自信あるからしっかり食べてな!」
と照れながら夏子は返した。
悠斗の立てたデートコースは「交野八景」の一つで大阪隋一の「涼感スポット」であり、かつ「源氏姫の泣き石」や「滝でおぼれた子供の霊」が出るというガチの「心霊スポット」でもある「源氏の滝」でスタートする。その後、交野に伝わる二回の「磐船伝説」が伝承される日本最初の「天孫降臨の地」の「磐船神社」と「第二十六代の継体天皇が降臨したという「交野妙見宮」をお参りする。最後に四条畷のイオンモールのシネマコンプレックスでこの夏最高のホラー映画「くまのプー次郎 悪魔のくまベアー」というかつての人気ギャグマンガの実写ホラーを見に行くというものだった。
(うーん、心霊スポットに神様にホラー映画ってセンスはどうかと思うけど、オカルトは嫌いやないし、まあ、怖がる振りして「きゃーっ!」って悠斗の胸に飛び込めば、まさに「大スポ星占い」そのものや!今日は、絶対に決めるで!)と気合を入れた。
源氏の滝の手前の神社に車を停め、五分ほど歩くと高さ18メートルの壮厳な滝に着いた。ミスト状の水しぶきが心地よく、体感温度としては25度以下だった。悠斗が本当に見えてるのか夏子を脅かそうとしてなのかはわからないが、「そこに子供の霊がいます!」と言うと「きゃー、怖い!」とあざとく悠斗に抱きつく夏子に「大丈夫です。女神さまには僕がついていますからね!」とVRゲームそのもののセリフで夏子を満足させてくれた。
源氏姫の「泣き石」でも「夏子さん、鳴き声が聞こえますよね」と驚かせてくれ、「きゃー、本当に聞こえたかも!」と今日二度目のハグをした。(おっ、これはイケそうやな!次は「磐船神社」!垂直に近い梯子で洞窟の中を降りていくってネットに書いてあったよな!事前の予習でわかってて履いてきたスカートや!ここで「脳殺」したるで!)夏子は武者震いをしたが、悠斗は夏子が本当に怖がっていると思ったのか、優しく「ぎゅっ」っと抱きしめてくれた。
高天原に「天孫降臨」した初代天皇陛下の神武天皇の祖父で天照大神の孫の「ニニギノミコト」よりも早く、ここ交野の地に「天孫降臨」したという「ニギヤハヒノミコト」が乗ってきた「宙船」とされる巨石が奉られている「磐船神社」に到着した。
「無理しないでいいですよ」という悠斗を押し切り、磐船神社の社務所で洞窟の侵入許可を取った。以前、単独で入った女の人の死亡事故があり、今は二人以上でなければ入れない。ほぼ垂直の梯子を悠斗が先頭で降りていく。本来、悠斗が降りきってから夏子が降りるのがマナーなのだが、勝負をかけた夏子は1メートルの間隔で降り始めた。途中、何もないが「きゃっ!」っと声をあげ、悠斗が心配して上を見た時に白いワンピースのスカートの下から見える真っ赤なTバックのショーツに照れる悠斗を見て微笑んだ。
降りきったところで「過去の事故で死亡した人の霊が今も彷徨っている」という噂を前提で、「きゃっ!今、女の人がこっち見てた!」とあり得ない霊をでっちあげて、今日三度目のハグを夏子はゲットした。まんざらでもない表情の悠斗は「女神さまは僕が守りますから任せてください!」と洞窟内で悠斗は「陰陽師」のように「臨・兵・闘・者・皆・陣・列・在・前」と「九字護身法」を唱えると「ひゃー、悠斗が「早九字」唱えたら「女の霊」が消えたわー!私を守ってくれてありがとうー!これからも私を護ってなー!」と濃厚な四度目のハグは三分以上続いた。
(ここならだれもおれへんから、お尻でもおっぱいでも好きに触ってくれたらええねんで!あー、それにしても悠斗のコロンの香りと男の汗の香りが最高やー。ここかホテルならそのまま押し倒してしまいたいー!)と夏子は思ったが、悠斗はいやらしいことは一切せず、背中と腰に手をあてたまま、「もう大丈夫ですから、怖くなくなったら先に進みましょうね。」と優しく紳士的にフォローしてくれた。
次は大昔に、大きな彗星が落ちたとされ、それを修行中の空海が目撃し、西暦738年、21歳だった大伴家持が「織女し 船乗りすらし まそ鏡 清き月夜に 雲立ち渡る」と読み、天から降ってきた「織女石」が飾られている「交野妙見宮」に行った。世界的な彗星ハンターで三度の臨死体験中に時空を行き来し、西暦535年にこの地に隕石が落ち、継体天皇が「宙船より使われし天子」とこの地に降りたつシーンを見てきたという「あの世飛行士」の話を解説してくれた。ここ交野妙見宮に降臨した継体天皇が交野市に隣接する枚方市に「樟葉宮」という「都」を開いたらしい。
あらかじめ長い登りの階段があることを知っていた夏子は、行きは悠斗にしっかりと手を引いてもらい、登りきったところで「捻挫」したふりをして、帰りは長い石段をおんぶして降りてくれる悠斗のやさしさと、何一つ文句も言わず下まで背負って降りる逞しさに「漢」を感じた。
駐車場まで下りると「捻挫している」とうそを言ったことも忘れ、汗を流す悠斗の顔をハンカチで拭くと、自動販売機まで走り、「必勝!デートマニュアル!気の利く女を演じるテクニック100」に書かれていた通り、選択権を相手にゆだねる、「冷たいミネラルウォーター」と「緑茶」と「アイスコーヒー」を買った。「どれがいい?それとも「暖かいお汁粉」が良かった?」定番のギャグを挟みドリンクを悠斗に勧めると、緑茶を選んだ悠斗にキャップを開けて手渡した。「悠斗、ほんとにありがとう。ごめんね、重くて大変やったやろ?お疲れさまでした。」と声をかけた。
「いや、全然大丈夫ですよ!女神さまの為でしたら、富士山でもエベレストでも背負って登りますよ!」
と悠斗もさわやかに笑った。その笑顔に負け、つい気が緩んだ夏子は本音が出てしまった。
「もう、そんなん言われたら本気で好きになってしまうやん。そこまで言われたら、私も悠斗君の望むことやったら何でも許してしまうで…。なんなら、今からホテルでも行く?」
悠斗は目が点になった。(しもた!ここは「かわいい女」を演じなあかんかったのに!あー、私何やってしもたんや!「痛恨のミス」や…。もう、間違いなく引かれてしもたわ…。)と夏子は思った。あきらめかけた夏子の両手を取り、悠斗が真剣な顔をして尋ねた。
「夏子さん、今日はこの後「くまのプー次郎」の映画がありますから…。もし夏子さんの今の言葉が本気でしたら、今度、ホテルで二人きりで夏子さんの身体を隅から隅までとことん見させてほしいです。僕の理想の夏子さんを永遠のものとするためにその体を記録させてほしいんですけどダメでしょうか…。」
と言い切ると、真っ赤になって
「ごめんなさい。忘れてください。僕、女神さまに向かって何言ってるんですかね。下僕の分際で失礼しました。さあ、そろそろお昼ですからイオンモールに向かいましょう。」
とペットボトルのお茶を飲むのも忘れて、夏子の手を引き駐車場のポルシェに向かった。(えっ、これって「相思相愛」?いや、さっきの失敗を繰り返したらあかん。今日は最初のデートや!身体を許すのは「三回目」のデート!それまでに許したら「軽い女」と思われてしまうから、今日は我慢や!)とポルシェに乗り込んだ。
イオンモールに着くと冷房のよく聞いた映画館の前のフリースペースで飲み物だけを買うと、夏子自慢のサンドイッチを披露した。朝5時から作った、「ひれカツサンド」は、ソースとマスタードでパンチをきかせ、たっぷりのトマトときゅうりを高級イタリアンハムで挟んだ「ハムサンド」とあっさり薄味の薄切りベーコンを差し込んだ「厚焼き玉子サンド」を悠斗は喜んで食べてくれた。夏子の唇の横にはみ出たオリジナルブレンドのケチャップソースを悠斗は人差し指で軽く拭き取るとパクっと口に入れ「このソースのブレンドが最高においしいです。」と至極の笑顔を夏子に向けた。夏子も天使のほほえみをもって悠斗の笑顔を受け入れた。
楽しい食事の時間を過ごし、映画の上映時間が来た。今年の夏のホラー最高傑作と言われる「くまのプー次郎 悪魔のくまベアー」は元がギャグマンガとは思えないシリアスさで恐怖が連続するストーリーと迫力のある映像と効果音で100分の上映時間の半分は悠斗の右腕に夏子は半身を預けることになった。左腕は悠斗の腕に巻き付け悠斗の右ひじは常時、夏子の83のBの「ちっぱい」に押し付けられ、夏子の右手は悠斗の左手でしっかりと握られていた。
夏子はそのシチュエーションに興奮して映画のストーリーは半分も頭に残らなかったが、前日のネット映画評論のネタバレをしっかりと読み込んでいたので終了後の会話に困ることは無かった。
映画の後、フードコートで悠斗はコーヒーを飲み、夏子は小さなパフェを食べた。そこで、悠斗は少し恥ずかしながら「僕、「プー太郎」になっちゃったんです…。」と打ち明けた。
「えっ?プー太郎ってさっきの映画のクマ?」
と尋ねると悠斗は自虐的に笑った。
「映画の主人公のクマは「プー次郎」です。それなら、この夏の大ヒットで大儲けなんでしょうけど、無職の「プー太郎」です。ソフトハウスナンバーワンを5日付で辞めることになってしまいまして…。すみません。騙すつもりじゃ無かったんです。一年ちょっと、頑張って「あなたが女神様」がヒットして、その路線でこの先も会社は行くものだと思ってたんですけど、会社は「AIチャット」の方向に行くみたいで、ゲームは撤退だそうです。
もちろん、AIプログラムのSEとして残る手もあったんですけど、方向性で社長と揉めちゃって…。物事には「正義」ってあるじゃないですか。そこに譲れない部分があって、意見具申したら「You are fired!」ってね!これももう古いか…。
そんな訳でポルシェも腕時計もローンが払えないんでお別れなんです。明日から就職活動です。ただのオカルト好きの19歳の元SEプー太郎の出来上がりです。明日から、タケノコ生活のネットカフェ難民です。
でも、最後に僕の理想キャラの夏子さんとデートができて良かったです。本当に、今日はいい思い出になりました。ありがとうございました。」
と丁寧にお辞儀した。
夏子は一瞬考えて、悠斗の顔を覗き込んだ。落ち込んだ顔をしている悠斗に優しく声をかけた。
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そこで今回は「読者さんへのお礼」として「稀世ちゃん&サブちゃんのアナザーストーリー②」をちょろっとだけ書かせていただこうかと思っていたところ、ありがたい話で「スポンサー」がつきました(笑)。
そこで、時期的に「ギリギリ」ですが、「稀世ちゃん&サブちゃんのクリスマスストーリー」を書かせていただきます!
書き終わりの頃には「クリスマス」遠の昔に終わり、年を越えてるかもしれませんが
『書きます(^^ゞ』!
「新人記者「安稀世」シリーズVOL.3.9」と言うところです。
「ぐだぐだ」で予告していた来年執筆の「NEW稀世ちゃん④」への「プロローグ」として「ゆるーく」お読みいただけると嬉しいです。
では、「甘く」、「緩く」そしてときどき「ハード」な「稀世ちゃん&サブちゃんのクリスマスの3日間」をお送りさせていただきますねー!
よーろーひーこー!
(⋈◍>◡<◍)。✧♡
追伸
この文章を書いている時点で、「校正済み原稿「ゼロ」!」の状態です。
定期更新でなく、「出たとこばったり(笑)」になるかもしれませんがそこは許してちょんまげです!
(。-人-。) ゴメンネ
【完結】『突撃!東大阪産業大学ヒーロー部!』
M‐赤井翼
ライト文芸
今回の新作は「ヒーローもの」!
いつもの「赤井作品」なので、「非科学的」な「超能力」や「武器」を持ったヒーローは出てきません。
先に謝っておきます。
「特撮ヒーローもの」や「アメリカンヒーロー」を求められていた皆さん!
「ごめんなさい」!
「霊能力「を持たない「除霊師」に続いて、「普通の大学生」が主人公です。
でも、「心」は「ヒーロー」そのものです。
「東大阪産業大学ヒーロー部」は門真のローカルヒーローとしてトップを走る2大グループ「ニコニコ商店街の門真の女神」、「やろうぜ会」の陰に隠れた「地味地元ヒーロー」でリーダーの「赤井比呂」は
「いつか大事件を解決して「地元一番のヒーロー」になりたいと夢を持っている。
「ミニスカートでのアクションで「招き猫のブルマ」丸見えでも気にしない「デカレッド」と「白鳥雛子」に憧れる主人公「赤井比呂」」を筆頭に、女兄妹唯一の男でいやいや「タキシード仮面役」に甘んじてきた「兜光司」好きで「メカマニア」の「青田一番」、元いじめられっ子の引きこもりで「東映版スパイダーマン」が好きな「情報系」技術者の「木居呂太」、「電人ザボーガー」と「大門豊」を理想とするバイクマニアの「緑崎大樹」、科学者の父を持ち、素材加工の匠でリアル「キューティーハニー」のも「桃池美津恵」、理想のヒーローは「セーラームーン」という青田一番の妹の「青田月子」の6人が9月の海合宿で音連れた「舞鶴」の「通称 ロシア病院」を舞台に「マフィア」相手に大暴れ!
もちろん「通称 ロシア病院」舞台なんで「アレ」も登場しますよー!
ミリオタの皆さんもお楽しみに!
心は「ヒーロー」!
身体は「常人」の6人組が頑張りますので、応援してやってくださーい!
では、ゆるーく「ローカルヒーロー」の頑張りをお楽しみください!
よーろーひーこー!
(⋈◍>◡<◍)。✧♡
【完結】「やさしい狂犬~元女子プロレスラー新人記者「安稀世」のスクープ日誌VOL.1~」
M‐赤井翼
現代文学
稀世ちゃんファン、お待たせしました。「なつ&陽菜4 THE FINAL」終わって、少し時間をいただきましたが、ようやく「稀世ちゃん」の新作連載開始です。
脇役でなく「主役」の「稀世ちゃん」が帰ってきました。
ただ、「諸事情」ありまして、「アラサー」で「お母さん」になってた稀世ちゃんが、「22歳」に戻っての復活です(笑)。
大人の事情は「予告のようなもの」を読んでやってください(笑)。
クライアントさんの意向で今作は「ミステリー」です。
皆様のお口に合うかわかりませんが一生懸命書きましたので、ちょっとページをめくっていただけると嬉しいです。
「最後で笑えば勝ちなのよ」や「私の神様は〇〇〇〇さん」のような、「普通の小説(笑)」です。
ケガで女子レスラーを引退して「記者」になった「稀世ちゃん」を応援してあげてください。
今作も「メール」は受け付けていますので
「よーろーひーこー」(⋈◍>◡<◍)。✧♡
【完結】『俺のマンガの原作者はかわいい浮遊霊小説家《ゴーストライター》』
M‐赤井翼
現代文学
赤井です。今回は、シリーズ物で無く書き下ろしの完全新作です。脚本家のクライアントさんから「今回ははっちゃけていいですよ~!」って言われたので「はっちゃけ」させていただきました。
今回のヒロインは「浮遊霊」です!「おばけ」ですよー!(*´▽`*)
「浮遊霊」の女の子が主人公なんで「ホラー・ミステリー大賞」にエントリーしようかとも思いましたが、ここは「現代文学カテゴリーで(笑)!
30歳までにデビューできなければ実家に戻らないといけない「崖っぷち漫画家志望のアシスタント」の「崖淵羅須斗《がけふち・らすと》」君とその部屋で不慮の死を遂げた浮遊霊の「浦方礼《うらかた・れい》」ちゃんの漫画出版までの「ゆるーい話」です。(ちょっとラブコメ(笑)!)
礼ちゃんは、私と同じ「ゴーストライター」です(笑)。「幽霊のゴーストライター」って書いてみたかったんですよね(笑)。
作中で「余命半年~」来た後でノベル化の依頼が無かった「稀世ちゃんスピンオフ」にちょっと触れます。昔からの読者さんに忖度です(笑)。
今回は、「難しい話」も「複雑なギミック」もありませんので「ほのぼの」読んでいただけましたら幸いです。ただ、フラグはいっぱい立ててるので「フラグ探し」を楽しんでください。
それでは3月31日完結予定ですので、月末まで「俺のマンガの原作者はかわいい浮遊霊小説家《ゴーストライター》」を「よーろーひーこー」!(⋈◍>◡<◍)。✧
突然覚醒した巫女の夏子が古代ユダヤのアーク探しに挑んだ五日間の物語~余命半年を宣告された嫁が…R《リターンズ》~
M‐赤井翼
現代文学
1年ぶりに復活の「余命半年を宣告された嫁が…」シリーズの第1弾!ニコニコ商店街・ニコニコポロレスのメンバーが再集結。稀世・三郎夫婦に3歳になったひまわりに直とまりあ。もちろん夏子&陽菜のコンビも健在。復帰第1弾の今作の主人公は「夏子」?淡路島イザナギ神社で知り合ったイケメン大使館員の「MK」も加わり10人の旅が始まる。ホテルの庭で偶然拾った二つの「古代ユダヤ支族の紋章の入った指輪」をきっかけに、古来ユダヤの巫女と化した夏子は「部屋荒らし」、「ひったくり」そして「追跡」と謎の外人に追われる!古代ユダヤの支族が日本に持ち込んだとされる「ソロモンの秘宝」と「アーク(聖櫃)」に入れられた「三種の神器」の隠し場所を夏子のお告げと客観的歴史事実を基にアークの追跡が始まる。もちろん最後は「ドンパチ」の格闘戦!7月1日までの集中連載で毎日更新の一騎掲載!アークと夏子とMKの恋の行方をお時間のある人はゆるーく一緒に見守ってあげてください!では、感想やイラストをメール募集しながら連載スタートでーす!(⋈◍>◡<◍)。✧♡
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