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第2話 人見知りのクラスメイト
幼なじみへの紹介
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翌日、お昼になると亜子、優子、直哉と紗英がテーブルにお弁当を並べていた。直哉が優子と亜子にお願いをして、紗英も一緒にお昼をと頼み込んだのだ。優子はピクリと眉を動かしたが、その場はとりあえず直哉の提案を飲むことにしたのだった。
「えっと・・・・・・こちらは澤村紗英さんで、いつも一人でお昼食べてたから、僕達と食べた方が美味しいと思って誘ったんだ」
「・・・・・・ふ~ん。随分と仲良さそうねぇ。まっ、直哉が誰と仲良くしようが、別に構わないけれどっ」
「ふふふ、神崎君あまり気にしないでね。優子もあんまり拗ねると嫌われちゃうわよ。澤村さんよろしくね」
「あ、あの・・・・・・よろ・・・・・・よろしく・・・・・・お願いしま・・・・・・す」
「井上さん大丈夫だよ。優子は子供っぽい所があるからね」
「亜子、別に拗ねてないわよ。それと直哉~、子供っぽいってどういう事よ~」
タコのように顔を真っ赤にして、直哉に怒った優子だが、まさか紗英から直哉を庇う声があるとは思っていなかった。紗英は勇気を振り絞り、自分の人見知りを治す為協力してくれている直哉を弁護したのだった。
「あの・・・・・・あまり・・・・・・直哉君を責めないで上げて下さい。直哉君は・・・・・・私の為に・・・・・・してくれたん・・・・・・です」
「紗英さん、大丈夫だって。気にしなくていいから。いつもの事だからね」
「・・・・・・直哉君に・・・・・・紗英さん・・・・・・? お互いを名前で呼び合う仲なのね。そう、そうなのね・・・・・・。直哉・・・・・・やっぱり巨乳好きだったのね」
「そういう訳じゃないから・・・・・・。優子、とりあえず落ち着こうよ。井上さんも笑ってないで止めてくれよ~」
「ごめん、ごめん。ほら、優子も落ち着きなさい。別に名前で呼んだからっていいじゃないの。澤村さんごめんね。優子も悪気があるわけじゃないからね」
「は、はい。三嶋さんは素敵な方です・・・・・・よね。入学式の日からお見かけして・・・・・・羨ましかったの・・・・・・です」
「え・・・・・・そ、そう。ま、まぁ、名前で呼ぶくらい気にしない・・・・・・よ。澤村さん、ごめんなさい」
急に褒められた優子の態度が一変し、紗英を認め始めようとしていた。クラス一の美女に褒められて悪い気はしなかったのだ。
「あの・・・・・・もしよろしかったら・・・・・・お二人を名前で呼んでも・・・・・・よろしいでしょう・・・・・・か?」
「私は構わないわよ。優子もいいわよね?」
「え? あ、うん。いいよ。その方が親しみやすいからね」
「ありがとうござい・・・・・・ます。嬉しくて泣いてしまいそう・・・・・・です」
目に涙を浮かべ紗英は喜び、直哉はそんな紗英を見て微笑していた。ほんの少しではあるが、確実に進歩していると思い、自分の事の様に嬉しかったのだった。
「えっと・・・・・・こちらは澤村紗英さんで、いつも一人でお昼食べてたから、僕達と食べた方が美味しいと思って誘ったんだ」
「・・・・・・ふ~ん。随分と仲良さそうねぇ。まっ、直哉が誰と仲良くしようが、別に構わないけれどっ」
「ふふふ、神崎君あまり気にしないでね。優子もあんまり拗ねると嫌われちゃうわよ。澤村さんよろしくね」
「あ、あの・・・・・・よろ・・・・・・よろしく・・・・・・お願いしま・・・・・・す」
「井上さん大丈夫だよ。優子は子供っぽい所があるからね」
「亜子、別に拗ねてないわよ。それと直哉~、子供っぽいってどういう事よ~」
タコのように顔を真っ赤にして、直哉に怒った優子だが、まさか紗英から直哉を庇う声があるとは思っていなかった。紗英は勇気を振り絞り、自分の人見知りを治す為協力してくれている直哉を弁護したのだった。
「あの・・・・・・あまり・・・・・・直哉君を責めないで上げて下さい。直哉君は・・・・・・私の為に・・・・・・してくれたん・・・・・・です」
「紗英さん、大丈夫だって。気にしなくていいから。いつもの事だからね」
「・・・・・・直哉君に・・・・・・紗英さん・・・・・・? お互いを名前で呼び合う仲なのね。そう、そうなのね・・・・・・。直哉・・・・・・やっぱり巨乳好きだったのね」
「そういう訳じゃないから・・・・・・。優子、とりあえず落ち着こうよ。井上さんも笑ってないで止めてくれよ~」
「ごめん、ごめん。ほら、優子も落ち着きなさい。別に名前で呼んだからっていいじゃないの。澤村さんごめんね。優子も悪気があるわけじゃないからね」
「は、はい。三嶋さんは素敵な方です・・・・・・よね。入学式の日からお見かけして・・・・・・羨ましかったの・・・・・・です」
「え・・・・・・そ、そう。ま、まぁ、名前で呼ぶくらい気にしない・・・・・・よ。澤村さん、ごめんなさい」
急に褒められた優子の態度が一変し、紗英を認め始めようとしていた。クラス一の美女に褒められて悪い気はしなかったのだ。
「あの・・・・・・もしよろしかったら・・・・・・お二人を名前で呼んでも・・・・・・よろしいでしょう・・・・・・か?」
「私は構わないわよ。優子もいいわよね?」
「え? あ、うん。いいよ。その方が親しみやすいからね」
「ありがとうござい・・・・・・ます。嬉しくて泣いてしまいそう・・・・・・です」
目に涙を浮かべ紗英は喜び、直哉はそんな紗英を見て微笑していた。ほんの少しではあるが、確実に進歩していると思い、自分の事の様に嬉しかったのだった。
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