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第十三章 激化する呪い
緊急作戦会議
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昼休み、ご飯を急いで済ませた私達は人通りのない特別教室に集まっていた。
学内にも危険が潜む今、女子の協力も必要だと美香が加わってくれたのはありがたい。
橘先生が揃った所で本題に入るかと思いきや、先生に連れられやってきた謎のシックスマンの登場に皆の視線が一気にその人物に注がれる。
一言で表すならワイルド番長……って誰だ?!
「すみません、驚かせてしまって。私です」
そう言って、聖蘭学園の制服をワイルドに着こなす中々硬派な男子生徒は頭に手をやってウィッグを取った。
見た目とは裏腹に何とも丁寧な喋り方……その正体は変装したウィルさんだった。
「作戦を立て直したがいいと思ってな、俺が呼んだ」
あの変装セット、どこから持ってきたんだろう。まさか……思わず顔を横に向けると誇らしげな表情をしているシロと目があった。
なるほど、葉っぱを変化させてるのか。中々忘れがちな能力だけど、地味に便利だな、それ。
謎が解けた所で、初対面の美香とウィルさんには簡単にお互いの紹介をすませ本題に入る。
「まずは昨日の出来事を詳しく話してもらえるか?」
橘先生に促され、私は昨日の出来事の全容を話した。
体育の授業中誰かに閉じ込められた所から、疑似幽霊体験で見たクレハの過去、自称精霊のメーテルの話まで。
途中で美香が補足をしてくれて、彼女が駆けつけた時にはクレハの姿はなかったらしい。
全て話し終わった後、言葉が見つからないのか沈黙が流れる。
すると、静かに話を聞いていたウィルさんがそっと口を開いた。
「もしかするとエレナさんは、私の妹と同じ病気にかかっていたのかもしれません。あの当時、若い女性の間でとある疫病が流行っていました。その頃はまだ治療法が確立されておらず、徐々に身体を蝕んでいくその病は発症してからおよそ一年で死に至るといわれる恐ろしいものでした」
「なぁ桜、お前が見たエレナさんめっちゃ顔色悪かってんやろ?」
「う、うん……立っているのも辛そうだった」
急にカナちゃんに話を振られ、思わずどもってしまったが何とか平静を装って言葉を紡ぐ。
「クレハ、その事ほんまは気付いとってんやないか?」
「あり得るわね。あの性悪狐、人の表情の変化を読み取るのは上手いと思う。いくら頭に血が上ってたっていっても、さすがにそこは気付くんじゃないかしら」
美香の言葉に記憶を巡らせると、確かにクレハが嫌な選択を投げ掛けてくるのは、決まって私達の動揺を一番誘えるタイミングだった。
そういえばシロが、クレハは妙に人間臭い所があると言っていた。
よくコハクが面白い本をお土産としてクレハに渡していた所から推測するに、彼が人の心の変化を読むのが上手いのは、本を読んで人の心理を少なからず学習していたからなのだろう。
「妹は事件当時、発症して半年程でしたが……とても苦しそうに呼吸を繰り返していました。時折咳き込んで吐血することもあって、食事もどんどん細くなり、次第に弱っていく身体にすごく怯えていました。個人差はあると思いますが、半年の妹でさえ見ていて辛そうなのは一目瞭然でした」
テオさんがエレナさんを見つめる瞳は、もういつその時が来てもおかしくないかのように、かなり不安そうに切なそうに揺れていた。
その反応とエレナさんの様子から察するに、もうかなり末期の状態だったと思う。
それでもない力を振り絞って立ち上がり、声を荒げて怒りで身体が震えているかのように誤魔化して。何一つ悟られないように頑張っていたとしたら──そんなエレナさんの姿を見て、クレハが気付かないはずがない。
きつい言葉を浴びて憔悴していたクレハも、最後の方は少し冷静になり何かを悟ったかのように見つめていた。それは、つまり──
「エレナさんの虚勢に途中で気付いていたとしたら、それ以上──心にも身体にも無理をさせたくなかったんじゃないのかな」
「せやな、自分のために嘘を突き通すその想いを汲んだんやろな、きっと……」
私の考えに同調するようにカナちゃんが言葉を紡いだ。
「つまりクレハは最初、復讐のために我を忘れて犯行に及んだわけじゃない可能性が高いってことか……」
何かを考えるように顎に手をあて橘先生が呟くと、その言葉にウィルさんが、はっとした様子でその当時の事を語ってくれた。
「冷静に思い出してみると、エクソシストが現れるまでは……彼はただ、助けを求めていたのかもしれません。誰かにすがるように伸ばした手が、偶然人を殺めてしまったとしたら、その場に崩れ落ちた人々を、彼が戸惑ったように見つめていた理由がしっくりきます」
今まで静かに話を聞いていたシロが、難しい顔をしたまま重たい口を開いて、冷静にそのときの状況を分析してくれた。
「暴走するとタガが外れて力の加減が分からなくなる。理性が吹き飛び一番強い欲を満たしたい衝動に駆られるからな。クレハなら爪を一振りするだけで、建物が刻まれてもおかしくない。最初は悲しみや寂しさを埋めたくてすがりついていたものが、危害を加えられた事により、自己防衛本能が強くなって周りが全部敵に見えたのだろう」
第二の試練の時、クレハは極寒の地で凍えた人のように温もりを求めて私にすがりついてきた。
それはもしかすると私の行動の何かが、エレナさんとの過去の記憶を思い出させてしまったからなのかもしれない。
自ら最愛の人の命を奪ったクレハはきっと感じていたはずだ。徐々に冷たくなっていく彼女の体温を。
それが彼を暴走させる起爆剤になったのだとしたら……温もりを求めて手を伸ばす度に、建物が崩れ、屍が増え、真っ白な雪が赤く染まっていったのだろう。
あの場に誰か一人でも、クレハの味方になって共に悲しみを分かち合える人が居たならば、慰める人が居たならば、あの事件は起こらなかったかもしれない。
「ウィルさん。クレハの討伐、少し待ってもらえませんか? せめて、彼にこの言霊を伝えるまでは……彼を更正させるチャンスをくれませんか? 私達は彼を死なせたくない、生きて罪を償って欲しいんです」
「俺からも頼む。あいつと本音で、話をさせて欲しいんだ」
何とかウィルさんの協力もあおげないか私が気持ちを伝えると、シロも加勢して言葉を重ねる。
しかしその思いは届かなかったようで、ウィルさんは悲しそうに碧色の瞳を伏せると、そっと左右に首を振った。
学内にも危険が潜む今、女子の協力も必要だと美香が加わってくれたのはありがたい。
橘先生が揃った所で本題に入るかと思いきや、先生に連れられやってきた謎のシックスマンの登場に皆の視線が一気にその人物に注がれる。
一言で表すならワイルド番長……って誰だ?!
「すみません、驚かせてしまって。私です」
そう言って、聖蘭学園の制服をワイルドに着こなす中々硬派な男子生徒は頭に手をやってウィッグを取った。
見た目とは裏腹に何とも丁寧な喋り方……その正体は変装したウィルさんだった。
「作戦を立て直したがいいと思ってな、俺が呼んだ」
あの変装セット、どこから持ってきたんだろう。まさか……思わず顔を横に向けると誇らしげな表情をしているシロと目があった。
なるほど、葉っぱを変化させてるのか。中々忘れがちな能力だけど、地味に便利だな、それ。
謎が解けた所で、初対面の美香とウィルさんには簡単にお互いの紹介をすませ本題に入る。
「まずは昨日の出来事を詳しく話してもらえるか?」
橘先生に促され、私は昨日の出来事の全容を話した。
体育の授業中誰かに閉じ込められた所から、疑似幽霊体験で見たクレハの過去、自称精霊のメーテルの話まで。
途中で美香が補足をしてくれて、彼女が駆けつけた時にはクレハの姿はなかったらしい。
全て話し終わった後、言葉が見つからないのか沈黙が流れる。
すると、静かに話を聞いていたウィルさんがそっと口を開いた。
「もしかするとエレナさんは、私の妹と同じ病気にかかっていたのかもしれません。あの当時、若い女性の間でとある疫病が流行っていました。その頃はまだ治療法が確立されておらず、徐々に身体を蝕んでいくその病は発症してからおよそ一年で死に至るといわれる恐ろしいものでした」
「なぁ桜、お前が見たエレナさんめっちゃ顔色悪かってんやろ?」
「う、うん……立っているのも辛そうだった」
急にカナちゃんに話を振られ、思わずどもってしまったが何とか平静を装って言葉を紡ぐ。
「クレハ、その事ほんまは気付いとってんやないか?」
「あり得るわね。あの性悪狐、人の表情の変化を読み取るのは上手いと思う。いくら頭に血が上ってたっていっても、さすがにそこは気付くんじゃないかしら」
美香の言葉に記憶を巡らせると、確かにクレハが嫌な選択を投げ掛けてくるのは、決まって私達の動揺を一番誘えるタイミングだった。
そういえばシロが、クレハは妙に人間臭い所があると言っていた。
よくコハクが面白い本をお土産としてクレハに渡していた所から推測するに、彼が人の心の変化を読むのが上手いのは、本を読んで人の心理を少なからず学習していたからなのだろう。
「妹は事件当時、発症して半年程でしたが……とても苦しそうに呼吸を繰り返していました。時折咳き込んで吐血することもあって、食事もどんどん細くなり、次第に弱っていく身体にすごく怯えていました。個人差はあると思いますが、半年の妹でさえ見ていて辛そうなのは一目瞭然でした」
テオさんがエレナさんを見つめる瞳は、もういつその時が来てもおかしくないかのように、かなり不安そうに切なそうに揺れていた。
その反応とエレナさんの様子から察するに、もうかなり末期の状態だったと思う。
それでもない力を振り絞って立ち上がり、声を荒げて怒りで身体が震えているかのように誤魔化して。何一つ悟られないように頑張っていたとしたら──そんなエレナさんの姿を見て、クレハが気付かないはずがない。
きつい言葉を浴びて憔悴していたクレハも、最後の方は少し冷静になり何かを悟ったかのように見つめていた。それは、つまり──
「エレナさんの虚勢に途中で気付いていたとしたら、それ以上──心にも身体にも無理をさせたくなかったんじゃないのかな」
「せやな、自分のために嘘を突き通すその想いを汲んだんやろな、きっと……」
私の考えに同調するようにカナちゃんが言葉を紡いだ。
「つまりクレハは最初、復讐のために我を忘れて犯行に及んだわけじゃない可能性が高いってことか……」
何かを考えるように顎に手をあて橘先生が呟くと、その言葉にウィルさんが、はっとした様子でその当時の事を語ってくれた。
「冷静に思い出してみると、エクソシストが現れるまでは……彼はただ、助けを求めていたのかもしれません。誰かにすがるように伸ばした手が、偶然人を殺めてしまったとしたら、その場に崩れ落ちた人々を、彼が戸惑ったように見つめていた理由がしっくりきます」
今まで静かに話を聞いていたシロが、難しい顔をしたまま重たい口を開いて、冷静にそのときの状況を分析してくれた。
「暴走するとタガが外れて力の加減が分からなくなる。理性が吹き飛び一番強い欲を満たしたい衝動に駆られるからな。クレハなら爪を一振りするだけで、建物が刻まれてもおかしくない。最初は悲しみや寂しさを埋めたくてすがりついていたものが、危害を加えられた事により、自己防衛本能が強くなって周りが全部敵に見えたのだろう」
第二の試練の時、クレハは極寒の地で凍えた人のように温もりを求めて私にすがりついてきた。
それはもしかすると私の行動の何かが、エレナさんとの過去の記憶を思い出させてしまったからなのかもしれない。
自ら最愛の人の命を奪ったクレハはきっと感じていたはずだ。徐々に冷たくなっていく彼女の体温を。
それが彼を暴走させる起爆剤になったのだとしたら……温もりを求めて手を伸ばす度に、建物が崩れ、屍が増え、真っ白な雪が赤く染まっていったのだろう。
あの場に誰か一人でも、クレハの味方になって共に悲しみを分かち合える人が居たならば、慰める人が居たならば、あの事件は起こらなかったかもしれない。
「ウィルさん。クレハの討伐、少し待ってもらえませんか? せめて、彼にこの言霊を伝えるまでは……彼を更正させるチャンスをくれませんか? 私達は彼を死なせたくない、生きて罪を償って欲しいんです」
「俺からも頼む。あいつと本音で、話をさせて欲しいんだ」
何とかウィルさんの協力もあおげないか私が気持ちを伝えると、シロも加勢して言葉を重ねる。
しかしその思いは届かなかったようで、ウィルさんは悲しそうに碧色の瞳を伏せると、そっと左右に首を振った。
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