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第八章 暗黒王子と学園生活
暗黒王子、誕生
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月曜日の朝。
シロのおかげか今朝もコハクとの幸せな夢を見て目覚めたのはいいが、起きると私の隣で勝手に寝ていて朝からすごく心臓に悪い。
それに驚き飛び起きる私は、ベットから落ち現在進行形でお尻が痛い。シロは私の反応を見て楽しんだ後、眩い光に包まれて帰っていく。
しかし今日は学校がある。シロを一人で学校へ行かせるのが不安な私は、少し早く家を出て迎えにいくことにした。
「さっき会ったばかりなのに、そんなに俺に逢いたかったのか?」
「シロが変な事すると、コハクの評判に繋がるから見張りがいるの!」
ニヤニヤと意地の悪い笑みを浮かべるシロにそう言うと、ふーんと興味なさそうに呟いて、私を置いて歩き出した。
それを追いかけながら早足で歩いていると
「お前、制服のスカートっていつもその長さ?」
私の三歩前を歩いていたシロが振り向いて唐突にそんな事を聞いてきた。
「うん、そうだけど……」
「そのブラウスも、いつも生真面目に上までボタンしめてんの?」
「そうだよ」
「私服は結構出してたくせに、学校ではガード固いんだな」
「あれは、姉が許してくれなくて!
それより、シロ! そんなに制服着崩してたらコハクらしくないよ」
コハクは制服のネクタイをきっちり締めて、ベストをきちんと着る優等生タイプだ。
対照的にシロは襟元のボタンもネクタイも緩く、ベストのボタンは開きシャツまで出ていてどうやら不良タイプらしい。
「別にいいだろこれくらい、息苦しくてカッチリしてんの嫌いなんだよ」
「それに喋り方も……周りにばれちゃうよ」
人格が変わればそれも致し方ない部分もあるのだろうけど、ここまでくると土日で何があったんだと軽く騒ぎになるレベルだ。
「今更周りの目なんざ気にしたってしゃーねぇだろ。ただでさえ人間のフリすんの疲れんのに、始終あいつの真似するなんて無理だ」
そう言って、面倒臭そうにポケットに手を入れてシロはツカツカと前を歩いていく。
「くれぐれも、学園内で変身したり変な妖術使ったりしたら駄目だよ?」
「あー分かってるよそんくらい」
「あ、それと……ッ?!」
立ち止まって急に振り返ったシロは、私の顎を持ち上げると、言葉を遮るように私の唇を己のそれで塞いだ。
逃げようとする私の後頭部をすかさず手で固定すると、彼は舌で軽く私の口内を荒らした後、わざとらしいリップ音をたてて離れた。
「が、学園内で、そういう事も禁止!」
「そそるねぇ、その顔……じゃあ、ここはまだ通学路だからいいんだろ?」
コハクがそんな顔出来たんだと思える程、シロは彼の顔でニヒルな笑みを浮かべる。
「屁理屈言わないで!」
「あんまりうるさいと、また塞ぐぞ?」
そんな事を言われては、結局私が口を紡ぐしかなかった。
シロはツカツカとまた私の三歩前を歩き出して、その背中を必死に追いかけるように私は歩いていた。
案の定、学園に着くなりコハクの変化に驚いた多くの女子が群がって、シロは色々質問攻めにあっていた。
最初は面倒臭そうに彼女達を追い払っていたが、次第に無言になり、そしてキレた。
そこでまた黄色い歓声が上がり、今までとのギャップがツボにハマったのか、一日にして通り名が『暗黒王子 』へと変わってしまった。
シロのおかげか今朝もコハクとの幸せな夢を見て目覚めたのはいいが、起きると私の隣で勝手に寝ていて朝からすごく心臓に悪い。
それに驚き飛び起きる私は、ベットから落ち現在進行形でお尻が痛い。シロは私の反応を見て楽しんだ後、眩い光に包まれて帰っていく。
しかし今日は学校がある。シロを一人で学校へ行かせるのが不安な私は、少し早く家を出て迎えにいくことにした。
「さっき会ったばかりなのに、そんなに俺に逢いたかったのか?」
「シロが変な事すると、コハクの評判に繋がるから見張りがいるの!」
ニヤニヤと意地の悪い笑みを浮かべるシロにそう言うと、ふーんと興味なさそうに呟いて、私を置いて歩き出した。
それを追いかけながら早足で歩いていると
「お前、制服のスカートっていつもその長さ?」
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「うん、そうだけど……」
「そのブラウスも、いつも生真面目に上までボタンしめてんの?」
「そうだよ」
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「あれは、姉が許してくれなくて!
それより、シロ! そんなに制服着崩してたらコハクらしくないよ」
コハクは制服のネクタイをきっちり締めて、ベストをきちんと着る優等生タイプだ。
対照的にシロは襟元のボタンもネクタイも緩く、ベストのボタンは開きシャツまで出ていてどうやら不良タイプらしい。
「別にいいだろこれくらい、息苦しくてカッチリしてんの嫌いなんだよ」
「それに喋り方も……周りにばれちゃうよ」
人格が変わればそれも致し方ない部分もあるのだろうけど、ここまでくると土日で何があったんだと軽く騒ぎになるレベルだ。
「今更周りの目なんざ気にしたってしゃーねぇだろ。ただでさえ人間のフリすんの疲れんのに、始終あいつの真似するなんて無理だ」
そう言って、面倒臭そうにポケットに手を入れてシロはツカツカと前を歩いていく。
「くれぐれも、学園内で変身したり変な妖術使ったりしたら駄目だよ?」
「あー分かってるよそんくらい」
「あ、それと……ッ?!」
立ち止まって急に振り返ったシロは、私の顎を持ち上げると、言葉を遮るように私の唇を己のそれで塞いだ。
逃げようとする私の後頭部をすかさず手で固定すると、彼は舌で軽く私の口内を荒らした後、わざとらしいリップ音をたてて離れた。
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「そそるねぇ、その顔……じゃあ、ここはまだ通学路だからいいんだろ?」
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「屁理屈言わないで!」
「あんまりうるさいと、また塞ぐぞ?」
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シロはツカツカとまた私の三歩前を歩き出して、その背中を必死に追いかけるように私は歩いていた。
案の定、学園に着くなりコハクの変化に驚いた多くの女子が群がって、シロは色々質問攻めにあっていた。
最初は面倒臭そうに彼女達を追い払っていたが、次第に無言になり、そしてキレた。
そこでまた黄色い歓声が上がり、今までとのギャップがツボにハマったのか、一日にして通り名が『暗黒王子 』へと変わってしまった。
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