いやらし天狗

風見鶏ーKazamidoriー

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いやらし天狗 ~穂波編~

村の秘祭

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 暗い地下室ではりつけにされた穂波ほなみは、くらやみにかすむ目で周囲を見まわした。男たちの手でなぶられた部分は熱をもってうずき、深呼吸しんこきゅうしてもピリピリする肌は浴衣ゆかたとこすれて敏感びんかんに反応する。

「ん……ふぅ……」

 強いアルコールのような苦みを残して舌はしびれ、頭もぼんやりする。しっかり意識をたもとうと目を動かしていたら、ろうの外がさわがしくなって村人が戻ってきた。明るく照らされた格子こうしの向こうに台座だいざだけの神輿みこしが置かれた。台座の中央に5しゃくほどの太い柱が立ち、かつぎぼうが組まれている。

なわほどかれたので逃げようとしたけど、筋蔵きんぞう屈強くっきょうな体つきの男達にやすやすと捕まり台座まで連れて行かれた。

足を大きく広げられる。

「さあ、山川くん」

 歯を見せて笑った筋蔵の息が耳へかかる。柱の根元へ置かれた天狗面てんぐめんが視界に入り、穂波は声をあげてこばんだ。しかし男たちの手につかまれ、天狗面の長い鼻へむかって尻を引き下ろされた。

「やめっ……あぁっ! 」
 天狗面の太い鼻先が穂波のすぼまりを圧迫した。尻へ力を入れてあらがうものの、丸い鼻の表面はぬぷりといこむ。

「う……ああ……いや……だっ」

「ひひ、どんどん入っていくぞ。本当は欲しくてたまらんのじゃろう? 」

 台座の根元から助平すけべいの笑い声がする。無機質むきしつなおめんの鼻は尻の奥へまり、穂波は体を小刻こきざみにふるわせた。そのまま後ろ手に柱へしばられて、勃起ぼっきしながら天狗面の鼻を尻へくわえた醜態しゅうたいを皆へさらす。



 巴那河はながの掛け声と共に男たちは神輿みこしをかついだ。

「くうぅっ!! はうっ……!」

「大事な部分がよく見えますなぁ」

 遠慮えんりょのない男たちの視線は、穂波の体をめまわす。台座の振動しんどうは天狗面の鼻へ伝わり、尻の奥をかき乱した。うめいたり声を出せば、男たちは嬉々ききとして神輿をゆらして翻弄ほんろうする。

「見ろ、ちんぽからみつがいっぱいれてるぞ! 」
「しっかりかつげ! もっとらせ! 」

 ふさがれた先端せんたんから蜜があふれると、村の男たちの気分は最高潮さいこうちょう高揚こうようする。男たちはかつぎ棒を上下にゆらして鼓舞こぶする。

「せいや! ほいさっ! 」

「うう……あぐっ……やめっ、うあぁっ! 」

 天狗姿の助平がかつの行く先をはばみ、体勢を立て直すため台座が下へさがれば天狗面の鼻が奥ふかくを突きあげる。穂波の悲鳴はかき消され、雄々おおしいかけ声といやしい笑い声が山中へひびいた。



 意識が飛んで気がつくと周辺は静まりかえっている。依然いぜんとして柱へ縛られているが、尻へさっていた天狗面は外されてる。キィと音が鳴り、村人が扉を閉める姿を目撃した。

「待っ……」
 重い音を立てておどうの扉は閉まり、静寂に包まれる。不安な気持ちと肌のあわだつ怖気おぞけが背筋をう。

息をのんだ穂波の目の前へ黒く大きな影が立っていた。

恐ろしいはずなのに、どこか安心した気持ちがきあがる。

「マエ……さま……? 」
 村人達が呼んでいた名を口にすると、黒天狗くろてんぐはニヤリと笑みを浮かべた。

「たくさんあふれておるのう。この棒は無駄むだだな」
「ひああっ!! 」
 尿道をふさいでいた細い金属の棒を引きぬかれた。苦しかった部分が解放されて、たくさんの蜜が流れおちる。

「くくく、すでに涌泉ゆうせんのようじゃ。こっちはどうかの? 」

 柱へ縛られた状態で、ひざを持ち上げられて尻の穴がきだしになった。さっきまでお面の鼻を咥えていた部分はジンジンと熱をもち、恥ずかしさのあまり穂波が顔をそむけると黒天狗の指が触れた。

「……くっ……あうっ、あぅん」
「こらえしょうのない穴だ。ワシの指をみ込まんとしてうごめいておるぞ」

 天狗の指がすぼまりをんで、弛緩しかんした穴へ指先を入れてもてあそぶ。もどかしい快感が湧きあがり、穂波は強烈な肉悦にくえつに支配される。

「ほうれ、もうしてみよ。欲しいのはワシの鼻か? それともコレか? 」
 黒天狗がころもをめくると、いびつな鼻よりも太いものが天をあおいでそそり立っていた。

「……あっ……うぅん、おちんぽくださいっ……太いのっ、おねっ……がい……します」

 快楽の熱に浮かされて穂波の口が勝手に要求する。待ち受けるように窄まりはピクピクとうごめいて、笑った黒天狗が太いマラをあてがった。

「では祝福をさずけてやろう。ぞんぶんに味わうがよい」

 先端せんたんこぶが窄まりをこじけ、ズプリとくびれの所まで埋まる。せまい部分へ大きなものを突っ込まれて叫び声をあげた穂波を気にもめず、天狗のいちもつは奥へすすみ内奥ないおうしひろげた。

「あぎぃっ――ぐぁぁっ――はひぃ!! 」

 黒天狗が腰をスライドさせれば、先端のコブが内奥をゴリゴリと刺激して何度も往復する。太いものにこじ開けられた苦しさとよろこびがいり乱れる。

「クククッ、そうれそうれ」
「あひぁ! ――ああぅっ――ひぃあぁ!! 」

 足はおのずとひらき、黒天狗を受け入れる。われを忘れて歓喜かんきに打ちふるえた穂波はダラダラとよだれを垂らしながら法悦ほうえつの声をあげた。太い黒天狗のマラは体の中を満たし、いわおのごとき先端はもっとも深き場所へ到達とうたつした。

痙攣けいれんしてった穂波のペニスから蜜が吹きだし、床へ蜜溜みつだまりをつくる。



「白目をむいてイクとはのう。どぅれ、ここのいやらしいとがりからも蜜が出るようにしてやろう」

 消えゆく意識のなか、黒天狗の声が聞こえる。気持ちのいい感覚が胸元へあつまり、たっしたばかりの穂波はまたイってしまった。





―――――――――――――――

※5しゃく……約1.5メートル
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