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mittyan13

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11 俺のと違うなぁー

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 否定はしたくない。でも、なんとなく素直に受け入れられない時だってある。
 ここ1~2年、ずいぶんと『GET WILD』を聴く機会が多かった気がする。
 『CITY HUNTER』の最新劇場版から始まって、WEBでの同実写版の公開、そしてTM NETWORK40周年記念と、ある意味グループの代名詞とも言える曲なので、そりゃあ一日一回以上は聴いてるはずだ。初めて聴いたような若造がいっぱしの事言うんじゃねぇぞ!と言いたくなる辺り、自分も老けたな…としみじみしちゃいますよ。
 40周年記念の企画の一環として『豪華アーティストによるTMのトリビュートアルバム』も出て、考えていたよりも豪華だったのが目を引いた。ユーミンはいるわ西川くんはいるわ乃木坂はいるわ…正直あまり聞いたことがない方もいらっしゃったが、注目度はけっこう高かったなぁという感想。
 あっ!西川くんはお笑いコンビ・レギュラーの西川くんじゃなくて、T.M.Revolutionの西川くんね。ザキヤマがすぐに真似したがる西川くんじゃないよ!
 そしてここにも当然のごとく出てくる『GET WILD』。ある種今回の企画の肝の一つであったといっても過言ではありますまい。アルバムをスコープドッグとするならば、間違いなく戦闘を左右するミッションディスクのごとし…いや、ダイゼンガーの参式斬艦刀でどうだ?…なくても戦えちゃうとか言わないでほしいなぁ…
 そして『GET WILD』を歌うのがB'zときたもんだ。ニュースを見た時に「そうきたかっ!」と声を上げてしまいましたね。双方の関係性に関しては、それこそネットで調べたほうが早いでしょう。B'z結成のきっかけもTMネットワークの手伝いをしていたことが縁で…という流れもあり、盛り上がりと注目度が最高潮を迎えたここでぶち込んでくるという、ただ単に話題性だけを狙ってないな!と、コアなファンも唸らされる展開だと言えたでしょう。実際、アルバムが出た当週の各種リクエストランキング1位はB'z版『GET WILD』だったし。
 ここで自分の気持ちを正直に吐露しておく。あくまでも個人の感想、ということも前置きさせていただきます。
 聞いた瞬間、「これ、もうB'zの曲だよね?」と思ってしまいました。うまくいえないんだけど「TMの曲をこうアレンジしたか!」ではなく、「想像してたのと違う…」というやつ。なんか例えが難しいんだけど「こういう曲がB'zのアルバムにあったような気がする…」というやつかな?自分の中では『GET WILDカレー・だからその手を離して風味』とか『GET WILDラーメン・JUST A RUNAWAY風味』ではないかと…いや、曲そのものの出来は間違いなくアルバム内でもトップクラスだし、リピート再生もしちゃったよ?アーティストの仕事ってすげぇ!って思ったんだけど、でもねぇ…
 なんだろう、ガンダムの記念トリビュートアルバムに入っていたLUNA SEAの『BEYOND THE TIME』は、LUNA SEAらしいんだけどTMっぽさが感じられたのに、どういうわけかこっちに関してはそれがないというか…うまくいえないんだけど。
 ただ鈴木亜美の『BeTogether』よりは拒否感がない。あっちは聞いた瞬間「俺には無理です…」と、そっと目を閉じてしまった。うん、当時の陰キャには「好きだったTMまで陽キャに持っていかれちゃったよ…」という敗北感しかなかったけど、今回の『GET WILD』にはそこまでの拒否感はない。むしろ「嫌いじゃないわよ!」と須藤元気演じるオカマっぽく吠えてもいい。
 …そうか!カレー屋に行ったのに「ここはから揚げ定食のほうがうまい」って言われて、それは美味かったけど結局カレーが食べられなかった感じか!TMのアルバムを買いに行ったのに、B'zのアルバムを買ってきてしまった感じ?いや、トリビュートアルバムなんだから正確にはTMじゃないよね?って言われると、もう返す言葉もないんだけどさ。駄目とか嫌じゃないんだけど、「あれっ?」っていう感じがさぁ…『B'zの曲』って考えて聴くと普通に聴けるけど、『TMの曲』って前提条件があるとなぁ…
 なんかとっ散らかった文章で申し訳ない。アルバムそのものは人におすすめしたいと思っている。2枚組で原曲も聴けるから、温故知新の言葉通り違いもわかるのでぜひ。まあ色々書いたけど、TMもB'zも自分の青春時代のBGMなのは変わりません。かつては「TMネットワーク好きは女とオタクだけ」と揶揄されたりもしたけど、こうして改めて再発見や見直されていることには万感の思いもあります。
今回の表題はドラマ『臨場』で内野聖陽演じる鑑識係・倉橋の口癖から。文字通り『俺のと違う』というだけなんだけど、うまく説明できないもどかしさが募るなぁ…
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