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第7話『Q.HP、MPって何でしょう?』
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「な……なん……だと……」
俺は期待に胸を膨らませ、自分のステータスを覗いた。するとそこには平均値など知らなくてもわかるほど圧倒的な低ステータスが表示されていた。
天草とおる
人族 男性
lv.1 ランクH
スキルなし
HP[10/10] MP[3/3]
STR/2 DEX/5
VIT/2 AGI/1
INT/1 MND/1
LUK/3
なんだよHP10って! つまりは1ダメージの攻撃でも10回しか受けれないってことだろ? しかもこの低ステータスでもSTRは2もあるんだぞ。普通の人なら10はありそうだな。うん一撃で死ぬ。
「こりゃ捨てられますわ」
ちなみに、STR/パワー(物理攻撃力)、DEX/器用さ(命中率など)、VIT/丈夫さ(物理防御力)、AGI/敏捷性(回避率)、INT/知力(魔法攻撃力)、MND/精神力(魔法防御力)、LUK/運(クリティカル率)と言う意味だ。HPとMPくらいは流石に誰でも知っているだろう。
後で聞いた話だが、才能ないと言われる人でも各ステータスが5を下回ることはないらしい。才能ある人は全ステータス15越えだとか……チートかよ。
「流石に落ち込むなぁ」
急に明後日の試験が不安になる。俺は自分のことを異世界に召喚された勇者かなんかだと思っていた。でも違ったようだ。……いや、まだそうと決まったわけじゃない。それを明後日の試験で証明するんだ!
俺は落ち込む気持ちを何とか立て直し、宿まで戻るのだった。
■■■
宿についてまず始めたのはもちろんスマホの充電だ。空気中にあるマナを電気に変換して送り込む。それが出来ればスマホを充電出来るはずだ。しかしだ。いかんせん魔法の発動方法がわからない。なんせINT値は1なんで。
「ま、できないできないって言ってても始まらないよね」
俺は少しでも出来ることを、どんな小さなことでも試し、試し、繰り返した。これは数学の問題の解き方と似てるな。分かるとこからちょっとずつ……俺数Ⅰまでは優秀だから! 数Ⅱからは公式が覚えられなくてもーちんぷんかんぷんだったけどね。
■■■
いろいろ試して一時間。ようやく分かったのは魔法発動には魔法陣が必要であると言うこと、これは書くことで用意ができる。ーーが、もう一つ分かったことがあった。それは詠唱だ。自分の中にあるイメージを正確に詠唱出来た時のみ魔法陣が空気中に発生した。恐らく戦闘で使うのは後者の方だろう。いちいち描いていたら攻撃を食らってそのままオジャンだからな。
ちなみに未だに魔法は使えていない。当たり前だ。描いた魔法陣は我流だし、唱えられるのも一節だけだ。魔法発動には正確な魔法陣が必要らしい。
それから俺は食事を挟みつつ研究を続けた。しかし、あれ以降これといった発見はなかった。しかし、夕食の時にダグラスさんからいい情報を貰うことができた。どうやらオドには属性があるらしく、日々の生活で関わりの深いものに属性が似ると言う。
そして、結局スマホの充電は叶わず試験日を迎えることとなった。
■■■
「したっけ、行ってきます!」
「頑張ってくださいね」
「いい結果を期待してるぜ!」
ニ人に見送られ、俺は試験会場へと向かった。今日もいい天気だ。
■■■
「ナンバーカードをもらって、指定された場所で待機していてください」
退場の案内係が大声を貼りながらハードを配っている。
「えっと、俺は八十七番っと……」
さらっと言ったが八十七ってやばくね? 試験受ける人百人くらいいるってことだよね? まぁ俺の受付はほぼ最後だろうから多くて九十人ってところか……。
はい。百十人でした。どんだけみんなギリギリなんだよ。もーちょい余裕を持って動きなさい。俺が言えたことじゃないけどね! てへぺろろろろろろぉ~ん。
受験者は十箇所に分けられ、各場所で試験が行われるようだ。柔道とかレスリングの会場に似ているな。待っている間は用意された椅子に座って精神を整える。広い会場な為、そこまで窮屈にならずに済み、周りを気にせず集中できる。
しばらくして、試験管の人が前の方に用意された壇上に上がり、説明を始めた。
一次審査は剣術試験。試験管の一人が受験者と戦い、残りのニ人が審査をするというもの。ここをクリアしなければニ次審査へと進むことができないらしい。また、試験内容の秘密保持のため、ニ次審査以降の内容は審査を受けるもののみに伝えられる。また、審査内容を他人に話さないよう書類にサインをしなければならない。
「流石に王都の騎士団の試験だからな。しっかりしている」
ボソボソと独り言を唱えていると、自分の番が来た。緊張していたせいか、あっという間に自分の番が来た気がした。
立ち上がり、試験管の待つ枠の中へと入る。
「準備はいいですか?それでは審査を開始します。開始!!」
俺の試験が始まったーー。
○○○
とおるA「ハンサムポイントとマッスルポイント」
俺は期待に胸を膨らませ、自分のステータスを覗いた。するとそこには平均値など知らなくてもわかるほど圧倒的な低ステータスが表示されていた。
天草とおる
人族 男性
lv.1 ランクH
スキルなし
HP[10/10] MP[3/3]
STR/2 DEX/5
VIT/2 AGI/1
INT/1 MND/1
LUK/3
なんだよHP10って! つまりは1ダメージの攻撃でも10回しか受けれないってことだろ? しかもこの低ステータスでもSTRは2もあるんだぞ。普通の人なら10はありそうだな。うん一撃で死ぬ。
「こりゃ捨てられますわ」
ちなみに、STR/パワー(物理攻撃力)、DEX/器用さ(命中率など)、VIT/丈夫さ(物理防御力)、AGI/敏捷性(回避率)、INT/知力(魔法攻撃力)、MND/精神力(魔法防御力)、LUK/運(クリティカル率)と言う意味だ。HPとMPくらいは流石に誰でも知っているだろう。
後で聞いた話だが、才能ないと言われる人でも各ステータスが5を下回ることはないらしい。才能ある人は全ステータス15越えだとか……チートかよ。
「流石に落ち込むなぁ」
急に明後日の試験が不安になる。俺は自分のことを異世界に召喚された勇者かなんかだと思っていた。でも違ったようだ。……いや、まだそうと決まったわけじゃない。それを明後日の試験で証明するんだ!
俺は落ち込む気持ちを何とか立て直し、宿まで戻るのだった。
■■■
宿についてまず始めたのはもちろんスマホの充電だ。空気中にあるマナを電気に変換して送り込む。それが出来ればスマホを充電出来るはずだ。しかしだ。いかんせん魔法の発動方法がわからない。なんせINT値は1なんで。
「ま、できないできないって言ってても始まらないよね」
俺は少しでも出来ることを、どんな小さなことでも試し、試し、繰り返した。これは数学の問題の解き方と似てるな。分かるとこからちょっとずつ……俺数Ⅰまでは優秀だから! 数Ⅱからは公式が覚えられなくてもーちんぷんかんぷんだったけどね。
■■■
いろいろ試して一時間。ようやく分かったのは魔法発動には魔法陣が必要であると言うこと、これは書くことで用意ができる。ーーが、もう一つ分かったことがあった。それは詠唱だ。自分の中にあるイメージを正確に詠唱出来た時のみ魔法陣が空気中に発生した。恐らく戦闘で使うのは後者の方だろう。いちいち描いていたら攻撃を食らってそのままオジャンだからな。
ちなみに未だに魔法は使えていない。当たり前だ。描いた魔法陣は我流だし、唱えられるのも一節だけだ。魔法発動には正確な魔法陣が必要らしい。
それから俺は食事を挟みつつ研究を続けた。しかし、あれ以降これといった発見はなかった。しかし、夕食の時にダグラスさんからいい情報を貰うことができた。どうやらオドには属性があるらしく、日々の生活で関わりの深いものに属性が似ると言う。
そして、結局スマホの充電は叶わず試験日を迎えることとなった。
■■■
「したっけ、行ってきます!」
「頑張ってくださいね」
「いい結果を期待してるぜ!」
ニ人に見送られ、俺は試験会場へと向かった。今日もいい天気だ。
■■■
「ナンバーカードをもらって、指定された場所で待機していてください」
退場の案内係が大声を貼りながらハードを配っている。
「えっと、俺は八十七番っと……」
さらっと言ったが八十七ってやばくね? 試験受ける人百人くらいいるってことだよね? まぁ俺の受付はほぼ最後だろうから多くて九十人ってところか……。
はい。百十人でした。どんだけみんなギリギリなんだよ。もーちょい余裕を持って動きなさい。俺が言えたことじゃないけどね! てへぺろろろろろろぉ~ん。
受験者は十箇所に分けられ、各場所で試験が行われるようだ。柔道とかレスリングの会場に似ているな。待っている間は用意された椅子に座って精神を整える。広い会場な為、そこまで窮屈にならずに済み、周りを気にせず集中できる。
しばらくして、試験管の人が前の方に用意された壇上に上がり、説明を始めた。
一次審査は剣術試験。試験管の一人が受験者と戦い、残りのニ人が審査をするというもの。ここをクリアしなければニ次審査へと進むことができないらしい。また、試験内容の秘密保持のため、ニ次審査以降の内容は審査を受けるもののみに伝えられる。また、審査内容を他人に話さないよう書類にサインをしなければならない。
「流石に王都の騎士団の試験だからな。しっかりしている」
ボソボソと独り言を唱えていると、自分の番が来た。緊張していたせいか、あっという間に自分の番が来た気がした。
立ち上がり、試験管の待つ枠の中へと入る。
「準備はいいですか?それでは審査を開始します。開始!!」
俺の試験が始まったーー。
○○○
とおるA「ハンサムポイントとマッスルポイント」
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